1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報
  4. 防災インタビュー
  5. 災害に強い社会をつくる
  6. 近年増加している災害から身を守るために
  1. ホーム
  2. 東急沿線の地域情報
  3. 安心・安全情報

防災インタビューVol.170

近年増加している災害から身を守るために

放送月:2019年11月
公開月:2020年3月

国崎 信江 氏

株式会社危機管理教育研究所
代表

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

プロフィール

私は、危機管理教育研究所代表を務めています。また、国の防災関係の委員を務めている他、自治体で危機管理アドバイザーや防災アドバイザーをしています。全国で年間150回から200回ほど防災防犯などの講演をしている傍ら、さまざまなメディアで情報発信をしています。

2019年の台風15号による被害

2019年は、特に台風災害が多い年でした。私自身は、千葉県の木更津市に住んでおりまして、木更津市の危機管理アドバイザーもしています。2019年の台風15号は、9月9日に最大風速57.5メートルという強い勢力で関東を縦断し、千葉県内でも大きな被害が出ました。木更津市では、台風15号が来ることを踏まえて、市民には台風の被害が少しでも小さくなるようにさまざまな災害情報を発信して「どういった場所で自主避難できるのか」という情報を伝えて、早めの避難を促してきました。2018年に西日本豪雨などの大きな風水害被害があったことから、非常に市民の防災意識も高まっていたので、実際の人的被害はかなり抑えられ、死者もいなかったのですが、残念ながら建物の被害、特に屋根の瓦が飛ぶという被害が大きく、さらには停電、停電に伴う断水で長期間苦しめられました。当初は、台風による停電なので、そんなに長引かないと思っていたのですが、まさかの2週間以上にもわたる停電になり、生活に大きな影響があって苦労しました。

この停電の他、台風15号による被害では、特に屋根瓦の被害が大きくて、屋根にブルーシートを掛けて欲しいというニーズが高まったのですが、ブルーシートを屋根に掛けるというのは、イメージよりも簡単なものではなくて、非常に技術を要するものです。ボランティアの方の安全を考えると素人の方にお願いするというわけにはいかず、今までに屋根にブルーシートを掛けた経験のある方、または屋根に上ることが業務としてある方にお願いをしますとどうしても人数が少なくて、要望が多い所では作業までに時間がかかったり、または要望に応えられないということがありました。そういった中で非常に頼りになったのが「プロボノ」と呼ばれる重機ボランティアの方々でした。ただプロボノの方々も千葉県内で被害が拡大化しましたので、分散して木更津市内に入っていただける方も限られていた中で、実は台風19号による被害もさらに拡大化しました。この台風19号は、神奈川県内でも1000ミリを超えて、静岡、長野、新潟、山梨、神奈川、東京、埼玉、群馬、栃木、茨城、福島、宮城、岩手、なんとこの13県で大雨特別警報が発表されたという台風で、東日本の広域に被害がありました。首都圏でもJRや私鉄、航空会社などが計画運休運行を実施して、通勤や通学、出張、旅行者に大きな影響が出ました。千葉県内でも台風15号の被害から復旧が終わっていない状況で、また痛めつけられ、市民も「またか」と心を折られるような状態でした。その後、10月25日にも非常に強い台風21号と低気圧によって関東地方でまた強い風と大雨が降りました。数年に1度しか発生しない記録的短時間大雨情報が出されましたが、この記録的大雨により、千葉市や八街市内で1時間に100ミリの猛烈な雨が降り、道路の冠水や交通網の寸断で大人だけではなく児童生徒含む多くの人たちが帰宅困難になりました。付近の公共施設で帰宅困難の方を受け入れてくれたのですが、学校で一夜を明かした児童生徒もいました。今まで帰宅困難者への対応というと、地震に対しての対応はありましたが、台風によって帰宅困難者が出たことは今回の大きな特徴で、今後の社会への課題提起になったのではないかと思います。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。