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防災インタビューVol.193

イメージすることで備える 防災への取り組み

放送月:2021年10月
公開月:2022年1月

佐々木 奈央 氏

元東急電鉄株式会社 鉄道事業本部 工務部

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

バックパッカーと防災

学生時代から海外旅行が大好きで、バックパッカーとして、バックパック1つに必要なものだけを詰めて、比較的安い宿を選びながら、長い期間かけて途上国も含めて半年ぐらいの間、夫と共に旅行をしていました。夫は歩くのも大変な障害があるので、いろいろ大変な場面もあるかと思ってはいましたが、どの国に行っても助けてくれる方が多く、人のつながりのありがたさを感じる経験が多くできたことは非常に良かったと思っています。

旅行の際にバックパックに詰められるだけの荷物を選んで持って行くという作業は、防災にも役に立ちます。バックパック1つだけの荷物だと、何が必要かをじっくり考えて、持ち物を選んでいかなければいけません。特に、災害時の荷物を選ぶ際には、災害が起こっても自分の幸せな生活を維持していくためには何が必要な要素で、何がプラスアルファの要素なのかをじっくり考えるきっかけになると思います。

防災を考えた場合に、同じようにいざというときのための防災リュックを事前に用意しておいて、何かあったら、これをぱっと持って行ければ、災害時にも対処ができると思います。防災リュックに詰めるもので、「これは必要」というものは、人によっても違うと思いますが、常備薬はもちろん、1週間なり、3日なり何かあっても自分の健康を維持するために必要なものを事前にしっかり考えて選んでおくことが何よりも重要です。

防災に役立つミニマリスト

皆さんは「ミニマリスト」という言葉をご存じでしょうか? ネットで検索してみると「ミニマリストというのは、持ち物をできるだけ減らし、必要最小限の物だけで暮らす人」ということで、2010年前後から海外で生まれた考えで、「最小限の」という意味のミニマルから派生した造語だそうです。社会人になってから、この最低限の持ち物で暮らす「ミニマリスト」という考え方に触れ、なるべく持ち物を減らしていきたいと思っていますが、まだまだ「ミニマリスト」にはなりきれていません。どの程度の荷物が最低限なのかということで、ブログやYouTubeなどを見ながら研究しているところなのですが、人によっても考え方は違っていて、本当にノマド生活をされている海外で働きながら生活している人だと、バックパック1コ分の荷物だけしか使わない人もいれば、普通に日本で暮らしている人の中にはワンルームに収まる程度で、服が年間20着しかない、冷蔵庫もテレビもないという人もいます。私自身は荷物を減らしたいと思いながらもなかなか減らしきれていないのですが、テレビは何とかなくした生活はできています。テレビがなくてもスマートフォンやパソコンで見ることができるし、大抵の情報はお店や電車の中でも聞こえてくるので、防災という意味においても、テレビはなくても何とかなってしまうと感じています。特にネットでは新しいニュースが次々と入ってきますが、フェイクの情報もあるので、きちんと自分で判断して取捨選択していくことが必要です。

防災についての考え方をミニマリストに学ぶとすると、自分の日常生活の中で、最低限何が必要なのかを真剣に考えて、災害が起きた際にも日頃から自分は何が必要なのかを整理しておけば、防災対策についても過不足なく準備ができるのではないかと思っています。

※今回のインタビュー記事は、「FM salus」が過去に放送した「サロン・ド・防災」の内容を、一部改定して掲載しています。

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