Web会議システムとは?Zoomの魅力や快適に運用するコツを解説
目次
Web会議システムは、オンラインでミーティングや商談、研修などを行える便利なツールとして広く利用されています。遠く離れた相手とも会議ができる手段として、ZoomやWorkplaceなどのWeb会議システムの他、テレビ会議システムや「Zoom Rooms」などの選択肢もあります。
自社のニーズに合った最適なサービスを選び、どのように導入や運用を進めるべきか悩んでいる方もいるでしょう。そこで本記事では、Web会議システムの特徴や導入に必要な準備、さらに効果的に活用するためのポイントについて詳しく解説します。
Web会議とは?テレビ会議との違い
遠隔地のユーザーと会議ができるシステムとして、Web会議やテレビ会議が挙げられます。Zoom Workplaceに代表されるWeb会議システムはソフトウェアベース、テレビ会議はハードウェアベースのシステムを導入するものです。
Web会議はコロナ禍の影響で急速に普及が進み、企業規模を問わず、テレワーク導入企業などで便利に活用されています。オフィス内でテレビ会議システムのように使えるソフトウェアベースのサービス「Zoom Rooms」も有力な選択肢です。
インターネット経由で会議ができるシステム
Web会議とは、ユーザー同士がインターネットを使用してオンライン上でミーティングすることを指します。Web会議システムを導入することで、わざわざ1カ所に集まることなくミーティングすることが可能です。
Web会議システムは一般的なミーティングだけではなく、取引先との商談や採用面接、セミナーなど活用方法がたくさんあります。
「ミーティングのために外出することが多く、在宅勤務が機能しない」「商談のために移動するのが大きな負担になっている」「コロナ禍の影響もあり採用面接がスムーズに進まない」という悩みを解決するツールとなるでしょう。
テレビ会議より低コストかつ柔軟に運用できる
テレビ会議は、導入した設備を通じて遠隔地の会議室同士を接続し、あたかも同じ場所に集まっているかのように大人数で会議を行える仕組みです。導入する際には会議室に専用のハードウェアを設置し、拠点間を専用回線で結びます。そのため1室あたり数百万円以上の費用がかかることも多く、主に大企業や政府機関など、十分な資金を備えた組織に適しています。
一方、Web会議システムは有料ライセンスを取得した場合でも、1ユーザーあたり月額数千円程度で導入でき、中小企業でも簡単に利用可能です。
特にZoom Workplaceは、有料ライセンスが必要なユーザーはミーティングのホスト(主催者)のみで、圧倒的に低コストで充実したWeb会議ができます。専用アプリをインストールしたPCやスマホとインターネット回線さえあれば利用でき、テレビ会議よりはるかに柔軟な運用ができます。
【関連記事:Zoomのビジネスライセンスの魅力は価格以上?有料プランの選び方】
会議室などをWeb会議用にセッティングできる「Zoom Rooms」
Zoomの場合、各ユーザーのデバイスにZoom Workplaceアプリをインストールする運用方法の他に、会議室などにZoom Roomsを導入する方法もあります。Zoom Roomsは、会議室やオープンスペースにPC・ディスプレイ・専用コントローラーなどを備え付け、その「場所(ルーム)」にZoomサービスの有料ライセンスを付与するサービスです。
タブレット型の専用コントローラーは利用しますが、Zoom Workplaceと同じくソフトウェアベースのサービスのため、システムの本体はインターネット上(Zoom社管理のサーバ)にあります。テレビ会議システムのような高額な設備投資は必要ありません。
複数名の従業員が1つの会議用システムを共有して、ワンタッチでZoomミーティングの主催・参加ができるシステムです。オフィス内でWeb会議を行うことが多いなら、Zoom Workplaceより便利に活用できる場合もあるでしょう。
【関連記事:テレビ会議とWeb会議の違いとは?両対応の「Zoom Rooms」のメリット】
Web会議を快適に行うための事前準備
Web会議を快適に行うには、会議中の声が周囲に漏れない空間を確保し、自社の運用ニーズに合ったサービスを導入することが重要です。また、Web会議を始める前にカメラやマイク、スピーカーを適切にセッティングし、必要な資料を事前に共有できるようにしておきましょう。
個室ブースや専用スペースで音を遮断
オフィス内でWeb会議を実施すると、参加していない従業員にとって会議中の会話は雑音となり、集中力を妨げる恐れがあります。
また、マイクが周囲の音を拾ってしまうと、会議参加者が話し声を聞き取りづらくなり、不快な状況になりかねません。こうした問題を避けるためにも、執務エリアから離れた静かな場所でWeb会議を行うなど、音を遮断できる工夫が求められます。
1人で参加する場合は、防音仕様の個室ブースを設置するのが有効です。プロジェクトチームなど複数名で同時に参加することが多い場合は、会議室などWeb会議専用の空間を用意するとよいでしょう。
なお、Zoom Roomsはシンプルなシステム構成で利用できるため、普段は休憩用や通路として使っているオープンスペースの壁面などにも設置できます。柔軟なオフィスレイアウトと相性がよく、専用の会議室を用意できない場合でも設置可能です。
組織内での利用に最適なWeb会議システムを導入
Web会議を行う際、基本的に全ての参加者が、各自のデバイスから同じシステムを利用する必要があります。従業員に専用アプリのインストールを促し、組織内でのアカウント登録管理を行いましょう。
誰でも使いやすいシンプルなUIで、導入・運用費用を抑えられるシステムがおすすめです。Zoom Workplaceであれば、100名以上がスムーズに参加でき、参加者に有料ライセンスは必要ありません。ビジネスシーンでの利用率も高く、取引先など社外ユーザーを交えた会議にも便利に活用できます。
なお、Zoom Roomsの場合、Zoomミーティング以外のWeb会議に利用できることもポイントです。Microsoft TeamsやCisco Webex、Google MeetによるWeb会議にも、ミーティングIDやパスワードを入力することで参加できます。
Web会議用のカメラ・マイク・スピーカーをセッティング
実際のWeb会議を行う前に、カメラ・マイク・スピーカーを準備し、あらかじめセッティングを済ませておきましょう。コストを抑えたい場合は、デバイスに内蔵された機器を活用できますが、会議の品質向上を目指すなら、外付けのWebカメラやヘッドセットの導入が効果的です。
また、会議室などから複数名で参加する際には、「全員をカメラの画角に収められない」「マイクやスピーカーが複数あるためハウリングが起きる」など、映像・音声に関する問題が生じがちです。
こうしたトラブルを減らすためには、高性能なカメラ・マイク・スピーカーが一体となったビデオバーなど、Web会議用の専用機器を常設することをおすすめします。このような一体型機器は、壁掛けしたディスプレイとの組み合わせも容易で、Zoom Roomsとの相性も良好です。
会議進行に必要な共有用資料を準備
Web会議中に共有する資料を事前準備しておきましょう。画面共有・ファイル共有はWeb会議システムの基本機能の1つですが、どのストレージに保存したファイルをどのように共有できるかなど仕様は異なります。
Zoom Workplaceは、BoxやGoogleドライブなど任意のストレージサービスと連携でき、使用デバイスがPCでもスマホでもスムーズに画面共有・ファイル共有ができます。また、デバイスの操作画面をリアルタイム共有したり、デジタルホワイトボードでブレインストーミングを行ったりすることも可能です。
Zoom Roomsとタッチディスプレイを組み合わせた「Zoom Roomsタッチ」なら、大型ディスプレイにフリーハンドで描き込むこともでき、スムーズな会議進行に大いに役立ちます。
Zoom WorkplaceでWeb会議をする方法
自社で採用するWeb会議システムによって運用イメージはやや異なりますが、ここではZoom Workplaceの場合を例に、基本的な使い方を解説します。アプリのインストールからミーティング中の各種機能の使い方までを確認しておきましょう。
Zoom Workplaceアプリのインストール方法
まずはZoom Workplaceのデスクトップアプリまたはモバイルアプリをインストールしましょう。PCの場合はWebブラウザからもZoomミーティングを利用できますが、機能やUIの違いによる使いにくさもあるため、アプリをインストールしておくのがおすすめです。
デスクトップアプリの場合、Zoom公式のダウンロードセンター(https://zoom.us/ja/download)にアクセスし、デバイスのプロセッサ(CPU)に合ったインストーラーをダウンロードしましょう。
iPhone/iPadの場合はApp Storeから、Androidデバイスの場合はGoogle Playストアから、「Zoom Workplace」アプリをインストールします。
無料アカウントの作成方法
アプリのインストールが完了したら、Zoomのアカウントを作成しましょう。Zoomミーティングに参加するだけならアカウントは不要ですが、主催する場合は必要です。
アカウント作成の際は、Zoom公式のサインアップページ(https://zoom.us/ja/signup#/signup)にアクセスし、画面に従って生年やメールアドレスなどを入力しましょう。なお、他のユーザーを自身のアカウントに招待し、複数ユーザーの利用状況などを組織的に管理することもできます。
Zoomミーティングの主催方法
Zoomミーティングを主催・開始する方法は複数ありますが、シンプルな方法は、Zoom Workplaceアプリを起動して[ホーム]タブの[新規ミーティング]をクリックすることです。この操作だけでミーティングが即時開催されます。メニューバーの[参加者]から、連絡先に登録済みのメンバーを[招待]するか、[招待リンクをコピー]してチャットやメールで共有しましょう。
任意の日時にミーティングを予約する場合は、[ホーム]タブの[スケジュール作成]をクリックします。予約画面で[出席者]を追加しておくことも、[保存]してから任意のメンバーを招待することもできます。開始時刻が近付いたら、[ホーム]タブや[ミーティング]タブのリストから[開始]しましょう。
Zoomミーティングの参加方法
Zoomミーティングに参加する方法も複数ありますが、シンプルな方法は、ホスト(主催者)から共有された参加リンクをクリックすることです。Zoom Workplaceアプリで[参加]をクリックし、共有されたミーティングIDやパスワードを入力する方法もあります。
Zoomミーティング中の各種機能の使い方
Zoomミーティングはメニューバーをクリックするだけで多彩な機能を利用できます。
例えば[画面]をクリックすると、[画面全体]や任意の[アプリケーション ウィンドウ]、[ホワイトボード]や[ドキュメント]などを共有できます。[チャット]をクリックすると、参加者全員または任意のメンバーを[宛先]に選んで、テキストやファイルをやりとりできます。
ミーティングの[レコーディング]も可能です。有料ライセンスユーザーならクラウドレコーディングも利用でき、簡単な操作で議事録を共有できます。
なお、会議中に編集した[ホワイトボード]や[ドキュメント]はZoomクラウドに保存され、会議後の再編集や共有もできます。会議を終了したい場合は、ホストが[終了]→[全員に対してミーティングを終了]の順にクリックするだけです。
Web会議を導入するメリット
多くの企業が導入を進めるWeb会議システムには、以下のようなメリットがあります。
- 導入の手間がかからない
- 場所や時間を問わずにミーティングできる
- アジェンダの共有もシステム上でできる
ここからは、これらのメリットについて詳しく見ていきましょう。
導入の手間がかからない
Web会議システムは専用の機材を用意する必要がないため、導入する手間も少ないでしょう。また、低コストという点も強みです。クラウド型であれば、サーバ設置も不要なので、初期費用も必要なく、システム利用料を支払うだけで運用できます。
このように「導入したいと思ったらすぐに導入でき、低コスト」という点が大きなメリットと言えます。
場所や時間を問わずにミーティングできる
Web会議システムは手持ちのデバイスから簡単に利用できるので、インターネット環境が整っていれば、場所や時間を選ばないミーティングが可能です。
自宅でもサテライトオフィスでもコワーキングスペースでもミーティングに参加でき、利便性が高い点もメリットです。
アジェンダの共有もシステム上で解決する
Web会議システムはファイル共有機能を搭載しているものがほとんどです。社内外問わず、必要な資料を共有するときにも便利です。会議中に資料を送付したい際もすぐに対応できるでしょう。
また、会議のたびに資料を印刷し配布していたものは、Web会議システムのファイル共有機能を利用し電子データで共有可能です。ペーパーレス化推進の他、手間やコスト、資料紛失などによる情報漏えいリスクも削減できます。
Web会議のデメリットを払拭するポイント
Web会議システムはさまざまなコミュニケーション課題を解決できるツールですが、ミーティング時にインターネット接続が前提になることなど、いくつかの注意点もあります。ここでは、Web会議システムのデメリットを払拭するための3つのポイントを解説します。
通信環境を整える
Web会議はインターネットを使用してミーティングするので、安定した通信環境は必須です。
全体的に通信環境に問題がある場合は、インターネット回線の契約を見直す必要があります。不安定な通信では、会議が途中で止まってしまったり、画面が固まったりして快適なミーティングができません。
また、Web会議システム導入前には、社内だけでなく、テレワーカーの通信環境も整えるようにしましょう。
マニュアル・ルールを整備する
Web会議を正しく運用するには、事前にマニュアルやルールを整備することが大切です。マニュアルにはWeb会議システムの使い方やログイン方法、ミーティングを開催する方法などを簡潔にまとめ、誰でもすぐにチェックできるようにしておく必要があります。
マニュアルやルールには情報漏えいを防ぐために必要な内容をはじめとした、基本的なルールを記載しましょう。
使いやすいシステムを選ぶ
ITリテラシーの低い従業員でも簡単に利用できるシステムを選ぶことも重要です。「Web会議システムを導入したものの、使いにくく定着しない」という声も多く聞かれます。Web会議システムの多くは、お試し期間を設けているものも多くあります。まずは、お試し期間で使用感を確かめると安心です。
Zoom WorkplaceやZoom Roomsの導入はイッツコムにお任せ!
Web会議システムには多くの選択肢がありますが、使いやすさや機能性、ユーザー数の多さから、Zoom Workplaceが注目されています。
ただし、無料アカウントで主催するZoomミーティングには40分の時間制限があります。ホストがプロ以上の有料ライセンスを取得することで、1回のミーティングを最大30時間まで開催できるようになります。参加者は無料版でも問題なく、多数のユーザーを招待しても追加費用は発生しません。
有料版にアップグレードすると、クラウドレコーディングやAIアシスタントによる要約・提案など、業務効率化に役立つ機能が利用できます。また、会議室から複数名が参加する場合、Zoom Roomsの活用も検討するとよいでしょう。
イッツコムでは、Zoomのプロライセンスを1ライセンスから日本語サポート付きで提供しています。Zoom RoomsやZoom Roomsタッチの導入・運用サポート、映像・音声のトラブルを回避できる一体型機種のセット導入もお任せください。
まとめ
Web会議システムはテレビ会議システムより低コストで導入・運用でき、リモートワーカーや取引先を交えた会議などにも便利に活用できます。Zoom Workplaceは高機能でありながら操作性にも優れ、Zoom Roomsを導入するとオフィス内でのWeb会議運用がよりスムーズになります。
国内代理店経由の契約であれば、トライアル期間に使用感を確かめることも可能です。Zoomサービスの本格活用をお考えなら、導入時・運用中のサポートも安心なイッツコムにご相談ください。