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Zoomのビジネスライセンスの魅力は価格以上?有料プランの選び方

Zoom WorkplaceはAIアシスタントを含む新機能が続々と追加されており、業務効率化・生産性向上をかなえるコラボレーションプラットフォームとして、ますます利便性が向上しています。本格導入を考えるとき、「ビジネスライセンスは価格に見合う価値があるのか」という疑問もあるでしょう。

無料プランの懸念点や、ビジネスプランがプロプラン以上に有利な点などを整理すれば、選択すべきプランや必要なライセンス数を考えやすくなります。ビジネスライセンス取得の決め手は何なのか、本記事で機能性をチェックして判断しましょう。

Zoom Workplaceの主な有料プランは「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種類

Zoom Workplaceは、日本語サポートなどに対応する国内代理店が法人向けにライセンス提供を行っています。どの代理店で契約しても利用できる機能は同様ですが、最低契約ライセンス数や価格などの設定に違いがあるため、「プロ1ライセンスから契約できる」などニーズに合う契約ができるかどうかをチェックしましょう。

Zoom Workplaceの魅力を生かせるのはプロ以上の有料プラン

Zoom Workplaceは無料のベーシックプランの他、複数の有料プランが提供されています。無料プランは100名参加のZoomミーティングや、ミーティング内外で使用できるチームチャットなど、Zoom Workplaceの基本機能を利用できるプランです。ただし多くの機能制限があります。

有料プランは主に「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種類です。プロプランにアップグレードすると、ミーティング時間やZoom Clipsの制限がなくなり、クラウドレコーディングやAI Companionも利用できるようになります。

ビジネスプランは中小企業での運用にも対応する管理機能などを利用でき、エンタープライズプランは大企業での運用ニーズも満たす機能性が魅力です。

価格と契約ライセンス数の設定は代理店により異なる

Zoom Workplaceの有料プランを月額契約する場合、取得するライセンスの数だけ、プランに応じた月額料金を支払います。ライセンス数は「同時に開催できるミーティングの数」と考えるとよいでしょう。法人契約の場合、日本語サポートや請求書払いなどに対応する国内代理店で契約するほうが便利です。

価格設定や契約ライセンス数の下限・上限は代理店により異なります。イッツコムの場合、価格・ライセンス数の設定は以下の通りです。

  • プロ:2,500円(税抜)/1ライセンス、契約ライセンス数は1〜9
  • ビジネス:3,400円(税抜)/1ライセンス、契約ライセンス数は10〜49
  • エンタープライズ:4,000円(税抜)/1ライセンス、契約ライセンス数は50〜

【関連記事:Zoomの法人契約は代理店経由ですべき?有料プランの選び方を解説

Zoom Workplaceの無料プランによくある悩み

Zoom Workplaceの無料プランによくある悩みは、ミーティングの40分制限と10分間のインターバルです。クラウドレコーディングが利用できないこと、AI Companionによる業務効率化・生産性向上の恩恵を受けられないことなども、ビジネスユースで問題になることが多いでしょう。

ミーティングの40分制限と10分間のインターバル

無料版ユーザーがZoomミーティングのホスト(主催者)である場合、参加人数にかかわらず、全てのミーティングに40分の時間制限があります。またミーティング時間が40分経過すると「10分間のインターバルを挟まなければ次のミーティングを開催できない」という制限もかかるため、スムーズな会議進行に支障が生じることも多いでしょう。

クラウドレコーディングが利用できない

Zoom Workplaceには「ローカルレコーディング」「クラウドレコーディング」という2種類の録画・録音機能があります。無料版ユーザーが利用できるのは、PC内のストレージを保存先とするローカルレコーディングのみです。

ローカルレコーディングは「参加者の名前」「参加者ごとに個別のオーディオトラック」「タイムスタンプ」などを含めて録画でき、OS標準の画面収録機能より便利に活用できます。議事録の作成・管理に便利ですが、PC内に十分なストレージがなければ録画・録音を保存できません。ストレージの圧迫の他、メンバーとの共有の難しさが問題になることも多いでしょう。

AI Companionによる業務効率化・生産性向上の恩恵を受けられない

Zoom Workplaceの大きな特徴の1つは、Zoomプラットフォーム全体で生成AIによるデジタルアシスタント機能「AI Companion」を利用できることです。Zoom WorkplaceはZoomミーティングをはじめとした多彩なコミュニケーション・コラボレーション機能を備え、AI Companionによってさらなる業務効率化・生産性向上が期待できます。

ただし無料プランの場合、AI Companionを利用できません。プロプラン以上なら利用できるAI Companionの恩恵を享受できないのは、無料プランの懸念点の1つです。

ZoomホワイトボードやZoom Clipsの利用制限がある

Zoom Workplaceの便利なコミュニケーション・コラボレーション機能として、「Zoomホワイトボード(ホワイトボード)」や「Zoom Clips(クリップ)」を挙げられます。Zoomホワイトボードはミーティング内外で作成・共有・共同編集してブレインストーミングなどに活用できる機能、Zoom Clipsはビデオと画面の両方を録画して製品機能デモなどに活用できる機能です。

どちらもZoom Workplaceの基本機能ですが、無料プランの場合は以下のような機能制限があり、使いにくさを感じる場合があります。

・Zoomホワイトボード:編集可能なホワイトボードボード数は3つまで、利用可能なクラウドストレージは25MBまで
・Zoom Clips:ユーザーごとのクリップ作成数は5つまで、1クリップの最大時間は2分まで

管理機能に制限があり組織的な運用を効率化しにくい

Zoom Workplaceを導入すると、組織内の複数ユーザーが利用することになるでしょう。しかし無料プランは管理機能に制限があり、組織的な管理は容易ではありません。

例えばミーティングの出席者情報などのレポート機能を利用できるのは、プロ以上のライセンスユーザーがミーティングを主催した場合のみです。管理用ダッシュボードやSSO(シングルサインオン)など、ビジネスシーンで重宝される管理機能を利用できるのは、ビジネスプラン以上のライセンスを取得した場合に限られます。

Zoom Workplaceのビジネスライセンスが価格以上にお得な理由

Zoom Workplaceのプロプランは無料プランの機能制限が一部解除され、ビジネスプランになると豊富な管理機能なども使えるようになります。ビジネスユースならプロプラン以上の契約が必須といえるでしょう。Zoom Workplaceを組織的に使いこなすならビジネスプランがおすすめです。

最大300人参加の実質無制限ミーティングを開催できる

プロプランやビジネスプランなどの有料プランは、ミーティング時間が実質無制限です。全てのミーティングは30時間まで連続開催でき、無料プランのような40分の時間制限はなく、次回開催までのインターバルも必要ありません。

プロプランのミーティング参加人数は無料プランと同じく最大100名ですが、ビジネスライセンスユーザーは最大300名参加の実質無制限ミーティングを主催できます。

「共同ホスト」や「代替ホスト」を指名してミーティング運用を効率化できる

プロ以上の有料ライセンスユーザーは、主催するミーティングの「共同ホスト」や「代替ホスト」を指名できます。無料プランは最大100名までのミーティングを主催できますが、ミーティングの開始や参加者の管理ができるのはホストのみです。

共同ホストに指名したメンバーとはホスト権限の多くを共有でき、参加者のビデオ・マイクなどを複数メンバーで管理できるようになります。ビジネスプランの場合、300名参加の大規模なミーティングでも、複数の共同ホストが管理を補助することでスムーズに進行しやすくなります。

また、同じアカウント内の別の有料ライセンスユーザーを代替ホストに指名すれば、ホストに代わってミーティングを開始させることが可能です。

クラウドレコーディングで議事録の作成や共有を効率化できる

無料プランはミーティングの録画・録音にローカルレコーディングしか利用できませんが、有料プランはローカルレコーディングとクラウドレコーディングの両方を利用できます。クラウドレコーディングはPCだけでなくスマホやタブレットのモバイルアプリから開始できることも利点です。

PCのストレージを圧迫することなく議事録を作成し、簡単な操作で共有できる他、閲覧回数・ダウンロード回数の管理やレポート作成などもできます。プロプランやビジネスプランのクラウドストレージ容量は5GB/1ライセンスですが、アドオンを購入して容量を追加することも可能です。

AI Companionを活用して業務効率化や生産性向上を目指せる

AI Companionを利用できるようになることも大きなメリットです。Zoom Workplaceの基本機能のため、追加料金はかかりません。

AI Companionを利用すると、生成AIによるミーティングの全体要約や重要なトピックの抽出、チームチャットのスレッドの要約や返信内容の提案などが可能です。Zoom Workplaceのさまざまな機能をAIアシスタントが補助することで、コミュニケーションやコラボレーションを円滑化でき、業務効率化や生産性向上を目指せます。

無制限のZoom ClipsやZoomホワイトボードでチームワークを円滑化できる

Zoom ClipsやZoomホワイトボードの機能制限は、ビジネスライセンスを取得するとなくなります。

プロプランにアップグレードすると、クリップの作成可能数や最大時間は無制限です。ビジネスプランなら、編集可能なホワイトボード数は無制限で、1つのホワイトボード当たり200MBまでのクラウドストレージを利用できます。無料プランよりもアイデア共有の効率を飛躍的に向上でき、チームワークを停滞させません。

投票や終了後アンケートで大人数から効率的に意見収集ができる

有料プランにアップグレードすると、ミーティング中の投票やミーティング終了後のアンケートを実施できるようになることもメリットです。無料プランで参加者から意見を収集する方法は限られますが、有料ライセンスユーザーは2種類のアンケート機能を活用して、大人数の参加者から無理なく意見を収集できます。

また有料プランはアドオンを追加することでZoomウェビナーも利用でき、Zoom Workplaceを多数の顧客とのコミュニケーションにも活用できるようになります。投票や終了後アンケートはZoomウェビナーでも活用できるため、顧客のニーズ把握や商品・サービスの改善などに役立つでしょう。

【関連記事:もう迷わないZoomウェビナーの使い方!設定や便利機能を詳しく解説

ダッシュボードやSSOなどの管理機能で組織的な運用を効率化できる

ビジネスプランはZoom Workplaceを詳細に管理するためのさまざまな機能を利用でき、組織的な運用を効率化できることもメリットです。例えば管理用ダッシュボードから、ユーザーやミーティングに関する統計情報のグラフ、ミーティング中に使用された機能や接続情報などを確認できます。

ZoomのランディングページにバニティURL(https://yourcompany.zoom.usなど)を設定し、企業の認証情報を使ったSSO(シングルサインオン)を有効化することも可能です。管理対象ドメインを設定して組織内のユーザーを自動的にアカウントへ追加することや、ランディングページやメールテンプレートに企業ロゴなどを追加するブランディング設定もできます。

Zoom Workplaceの有料プランの選び方

Zoom Workplaceは有料プランのグレードによって明確な機能差があります。想定されるユーザーの組織規模で区別すると、「プロプランは小規模チーム向け」「ビジネスプランは中小企業向け」「エンタープライズプランは大企業向け」とされるのが一般的です。

小規模チーム向けのプロプラン

Zoom Workplaceのプロプランは、無料プランより以下のような点で有利です。

  • 最大100名参加の実質無制限ミーティングを主催できる
  • 共同ホストや代替ホストを指名できる
  • クラウドレコーディングを利用できる
  • AI Companionを利用できる
  • Zoom Clipsを無制限で利用できる
  • ミーティングのレポート機能を利用できる
  • 投票や終了後アンケートを利用できる
  • アドオン追加でZoomウェビナーを利用できる

ただし詳細な管理機能を利用できないなど機能制限もあり、小規模チームでの運用や、「実質無制限ミーティングやAI Companionをぜひ利用したい」といった場合に向いています。

中小企業向けのビジネスプラン

ビジネスプランはプロプランよりも以下のような点で有利です。

  • 最大300名参加の実質無制限ミーティングを主催できる
  • Zoomホワイトボードの作成数が無制限になる
  • 管理用ダッシュボードから詳細な情報管理ができる
  • バニティURLやSSOの設定ができる
  • 管理対象ドメインを設定して組織内ユーザーを自動的に追加できる
  • ランディングページやメールテンプレートのブランディング設定ができる

プロプランよりも組織的・大規模な運用がしやすいため、中小企業が選択したい有料プランです。

大企業向けのエンタープライズプラン

エンタープライズプランはビジネスプランよりも以下のような点で有利です。

  • 最大500名参加の実質無制限ミーティングを主催できる
  • クラウドレコーディングのストレージ容量が無制限になる
  • 最大500名参加のZoomウェビナーを標準装備する
  • Zoom Rooms(会議室などから複数名が同時にZoom Workplaceへ参加できるシステム)を標準装備する
  • Zoom Phone(PBX機能を統合したクラウド電話ソリューション)を標準装備する

Zoom社が提供するさまざまなソリューションを大人数で利用できるため、大企業が選択したい有料プランです。

【関連記事:テレビ会議とWeb会議の違いとは?両対応の「Zoom Rooms」のメリット

イッツコムならZoom Workplaceの有料プラン契約はプロ1ライセンスから

Zoom Workplaceは無料プランだとさまざまな機能制限がありますが、プロプランなら実質無制限ミーティングを主催でき、クラウドレコーディングやAI Companionなど便利な機能も利用できるようになります。管理用ダッシュボードやSSOなど詳細な管理機能を利用するなら、ビジネスプラン以上の契約が必要です。

イッツコムはZoom Workplaceの有料プランをプロ1ライセンスから契約でき、「まずは最小構成で有料プランの使用感を試したい」というニーズに応えられます。全てのプランは日本語サポート付きのため、管理者もユーザーも安心です。最適なプランの提案やZoomウェビナー・Zoom Roomsの導入もお任せください。

まとめ

Zoom Workplaceのビジネスプランは、「Zoom Workplaceを組織的に使いこなしたいがエンタープライズプランは必要ない」という場合におすすめの有料プランです。無制限のZoomホワイトボードや管理用ダッシュボード・ブランディング設定など、ビジネスに役立つ豊富な機能を利用できます。

有料プランはいつでもアップグレードできるため、「まずはプロプランで基本機能を試す」という始め方もおすすめです。Zoom Workplaceの本格導入をお考えなら、最小規模のプロ1ライセンスから柔軟に対応できるイッツコムにご相談ください。