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ファイルサーバーの移行手順は?注意点と法人向けおすすめサービス

自社のIT環境を整える際には、ファイルサーバーの移行が必要になる可能性があります。社内でシステム管理を担当している方の中には、ファイルサーバーの移行手順を知りたいという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ファイルサーバーを移行する目的や移行手順について、分かりやすく紹介します。移行作業の注意点や、より効率的な選択肢としてのクラウドストレージ「box」についても理解を深められるでしょう。

ファイルサーバーの移行が「データコピー」だけで終わらない理由

ファイルサーバーの移行とは、旧サーバーから新環境へデータと設定を移す作業です。老朽化やOS終了、クラウド化などを機に実施されます。

単なるデータコピーと思われがちですが、実態はアクセス権限などの「運用ルール」を含む業務基盤です。そのため、データのみを移すと以下の問題が生じます。

  • ユーザーの権限情報が失われ、ファイルにアクセスできなくなる
  • タイムスタンプが更新され、最終更新日が正確に表示されない
  • 共有フォルダの設定が引き継がれず、ネットワークドライブが使えない
  • 業務アプリケーションが特定のパスを参照できず、動作が止まる

ファイルサーバーを移行する2つの方法

ファイルサーバーの移行には、社内の管理者が取り組む方法と、業者が請け負う移行サービスを利用する方法の2つがあります。

それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社に合った方法を選ぶことが重要です。「費用を安く抑えたい」「素早く正確に移行したい」など、重視したいポイントを考慮して方法を決定しましょう。

自社で移行する

ファイルサーバーは自社で移行することが可能です。実際に、システムの整備に大きなコストをかけられない中小企業では、自社で移行作業を実施するケースもあります。費用を抑えられることが、自社で移行する大きなメリットです。

一方、自社で作業する場合は、社内のシステム管理者にある程度のスキルが求められます。システム管理者の経験が乏しかったり、作業に携わる担当者の人数が少なかったりするケースでは、移行作業に時間がかかる可能性もあるでしょう。

移行サービスを利用する

ファイルサーバーを正確かつスムーズに移行したい場合は、プロに依頼するのがおすすめです。専門業者が提供する移行サービスなら、ファイルサーバーの移行や付随作業を一括で任せられます。
ただしプロに依頼すると、自社で実施する場合と比べてコストがかかるでしょう。短時間でミスなく作業してもらえるサービスを利用するのか、多少時間がかかってもコストを抑えるために自社で実施するのか、比較検討することが大事です。

ファイルサーバーを移行する主な目的

ファイルサーバーを移行する目的はいくつか考えられます。どのようなタイミングでファイルサーバーの移行が必要になるのか知っておくことで、自社のファイルサーバーを移行する判断もしやすくなるでしょう。

ハードウェアの更新

ファイルサーバーのOSやハードウェアが古くなると、社内で新しく導入したコンピュータとの相性が悪くなったり、ハードウェア自体のパフォーマンスが経年劣化により低下したりするで
しょう。

このため多くの企業では、サポート切れや契約期間切れのタイミングでハードウェアを更新します。社内のコンピュータを一斉に最新のOSにアップデートする際に、ファイルサーバーの移行を同時に実施すれば効率的です。

環境変化によるアップグレード

IT技術は日々向上しており、インターネットを取り巻く環境も進化を続けています。古いサーバーを使い続けていても、通信スピードの高速化やデータの大容量化など、環境の変化についていくことは困難です。

さらに、データへのアクセスをより容易にするクラウド化が進むことで、サーバー環境もそれに合わせた整備が求められるでしょう。技術の向上にともなうサーバーのアップグレードは、今後も定期的に必要になります。

コストの削減

サーバーを分散して使用しているケースでは、運用コストが割高になる傾向があります。片方のサーバーをフル活用していながら、もう片方のサーバーに空きが多い状態は、無駄が発生する典型的なパターンです。

このような状況を改善するために、ファイルサーバーを統合してコスト削減を目指す企業が増えています。同じデータ量を扱う場合でも、使用するサーバーの数が増えると、コストも増える可能性が高いことを覚えておきましょう。

セキュリティの向上

新しいバージョンのファイルサーバーは、古いタイプに比べ、さまざまな機能の進化がみられます。中でもセキュリティ機能の向上は、サーバーを新しいものにアップグレードする大きな理由となるでしょう。

機密情報や個人情報などを取り扱う機会が多い企業にとって、セキュリティ面の強化は必須です。近年のファイルサーバーは、より簡単な操作で高度なセキュリティを実現できるため、多くの企業でニーズが高まっています。

【関連記事:不正アクセスをされたら?よくある手口と対処法を解説】

ファイルサーバーを移行する手順とその注意点

ファイルサーバーの移行を確実に遂行するためには、まず全体のプロセスを正しく理解し、各工程での注意点を押さえておくことが不可欠です。

中でも特に意識すべきは「事前準備」のフェーズです。移行の成否はこの段階でほぼ決まると言っても過言ではありません。現状の正確な把握や不要データの整理、そして関係者との合意形成を丁寧に行うことが、トラブルのないスムーズな移行を実現する鍵となります。

1.容量・ファイル数・更新頻度を把握する

まず現状のデータ量を正確に把握します。単に総容量だけでなく、フォルダごとの容量、ファイル数、更新頻度を確認します。

特に重要なのが、最終更新日が1年以上前のファイルがどれくらいあるか毎日更新されるファイルがどこにあるかを把握することです。この情報をもとに、移行に必要な時間、帯域、ストレージ容量を見積もります。

2.不要データを残さない方針を決める

ファイルサーバーに保存されているデータの30〜50%が不要なデータといわれています。。
古いバックアップファイル、重複ファイル、使われなくなったプロジェクトファイルなどが蓄積されています。

移行を機にこれらを削減することで、移行時間とコスト、そして移行後のストレージコストを大幅に削減できます。ただし、一方的な削除は現場の反発を招くため、各部門の責任者と協議し、合意を得た上で実施することが重要です。

■移行前に確定させる項目のチェックリスト

  • 移行日時と業務停止時間
  • 移行対象のフォルダとデータ量
  • 移行方式(一括か段階的か)
  • 権限の扱い方針
  • ロールバック(切り戻し)条件
  • ユーザーへの通知スケジュール
  • 移行後の動作確認項目

3.データのバックアップを取る

ファイルサーバーの移行でもっとも気をつけなければならないことが、移行データの破損です。移行中になんらかの障害が発生してしまうと、移行しようとしているデータの一部だけでなく、ファイルサーバー内のデータ全てが破損する恐れがあります。

これらのリスクを防ぐために、データのバックアップを取ることが重要です。事前に全データをクラウドストレージなどに一旦移行しておけば、万が一データが破損してしまってもすぐに回復できます。

4.移行データに優先順位を付ける

データの移行は瞬時に完了するわけではありません。データ量が膨大であるほど時間がかかります。業務に支障をきたさないようにするためにも、移行データの優先順位を明確にし、業務に必要なデータから移行することが重要です。

すぐに移行する必要のないデータは優先順位を下げ、移行処理を後日実施することも検討しましょう。段階的に作業を進める計画を立てておけば、通常業務に与える影響を極力抑えられます。

5.監視しながら小分けに移動する

データを転送する際は、サーバーにかかる負荷をチェックしながら、小分けにして実施しましょう。転送中の負荷が大きすぎると余計に時間がかかる上、データが破損するなど思わぬトラブルが発生しかねません。

転送速度やサーバー負荷を監視・調節しながら作業を進めていくのがおすすめです。実務では、初回コピー後に差分同期を複数回実行し、最終切替時の業務停止時間を最小限に抑える方法が一般的です。

6.移行後にアナウンスを行う

ファイルサーバーの移行が完了した後は、データへのアクセス方法など、社内のITシステムの運用フローが変更される可能性があります。影響が出ると想定される部署に対し、ファイル移行にともなう社内システムの変更をアナウンスすることが大切です。

情報共有に漏れがあると、業務に必要なデータへのアクセス方法が分からず、社内に混乱を生じさせる恐れがあります。事前に変更後のシステム利用方法に関するマニュアルを用意しておくとよいでしょう。

移行後に起きやすい「見えない」「遅い」「開けない」へのトラブル対応

移行後には予期しないトラブルが発生することがあります。典型的なトラブルパターンを理解しておくことで、迅速な対応が可能になります。

ファイルが見えない場合

まず該当ユーザーだけの問題か、特定のフォルダ全体の問題か、全ユーザーの問題かを確認します。個別ユーザーの問題であれば、そのユーザーの権限設定を確認します。全ユーザーの問題であれば、ネットワーク接続や共有フォルダの設定を確認します。

動作が遅い場合

他のユーザーも遅いのか確認します。全体的に遅い場合は、サーバーのリソース(CPU、メモリ、ディスク)を確認します。移行直後は、検索インデックスの再構築などでリソースを消費していることがあり、時間をおいて改善することもあります。

ファイルが開けない場合

エラーメッセージの内容を確認します。「アクセスが拒否されました」であれば権限の問題「ファイルが見つかりません」であれば移行漏れの可能性があります。

切り戻すべき判断基準

重大な問題が発生した場合、旧サーバーに切り戻す判断が必要になることがあります。即座に切り戻すべき状況は次の通りです。

  • 全ユーザーがファイルサーバーにアクセスできない
  • データの大規模な欠損や破損が確認された
  • 基幹システムが動作せず業務が完全に停止した

このレベルの問題は、原因究明と修正に時間がかかるため、一旦旧サーバーに戻して業務を継続させることを優先します。

オンプレミス移行の限界と、クラウドという選択肢

ここまでファイルサーバー移行の手順を見てきましたが、実はオンプレミスのサーバー間での移行には、構造的な限界に当たることもあります。

オンプレミスのファイルサーバーは、ハードウェアの寿命により3〜5年ごとに移行が必要になります。つまり、移行は一度きりの「イベント」ではなく、繰り返される「定期業務」です。

移行のたびに、同じような準備・実行・検証作業を繰り返すことになり、IT部門にとって大きな負担となります。また、容量拡張のたびに物理的な機器増設が必要で、急なデータ増加に柔軟に対応できません。さらに、データ量が増えるほど次回の移行はより困難になり、移行時間も長くなるという悪循環に陥ります。

こうした課題を根本的に解決する選択肢が、クラウドストレージへの移行です。特に機能が豊富な「Box」は、ファイルサーバーの代替として多くの企業から選ばれています。

ファイル移行におすすめの法人向けサービス「Box」

法人向けのクラウドサーバーは、さまざまなサービスが提供されています。中でも先述したBoxは、ファイル移行を検討している企業におすすめのクラウドストレージです。「優れたセキュリティ」や「プロジェクト管理の容易さ」が、Boxをおすすめする大きな理由です。

信頼性の高いセキュリティ

情報漏洩のリスクを避けなければならない個人情報や機密情報に対しては、厳格な管理を求められます。Web上でデータを保存するクラウドサーバーでは、さらに高いレベルのセキュリティが必要です。

Boxが多くの企業から選ばれている理由の1つとして、信頼性の高いセキュリティが挙げられます。Boxは国家機密情報を扱う米国の政府機関をはじめ、個人情報に対するセキュリティを重要視する金融・医療業界でも採用する企業が多いサービスです。

プロジェクト管理の簡素化

サーバー内のファイルが適切に整理されていると、優先順位が明確になり、業務効率が向上します。Boxは直感的なインターフェースでファイル管理を簡素化できるため、常に最適な作業環境を維持しやすいのが特徴です。

管理のしやすさは、セキュリティ面でも発揮されます。アクセス権限は「閲覧・編集・アップロード」など7段階から選択でき、フォルダや案件単位で細やかにコントロール可能です。

加えて、共有リンクへのパスワード付与や有効期限の設定、ダウンロード禁止といった制限も容易に行えます。社内だけでなく、外部ユーザーとも安全かつスムーズにデータを共有することが可能です。

容量無制限

従来のファイルサーバーは容量制限があるものが多く、データの肥大化に伴い「使いにくさ」を感じる場面が多々ありました。

その点、Boxは容量無制限で利用できるため、画像や動画などの大容量ファイルもストレスなく扱えます。バックアップ作成や外部メディアの併用も不要になり、保存場所を気にする必要がありません。

このような物理的な制約がなくなることは、IT部門にとっても大きなメリットです。サーバーの拡張作業や、老朽化に伴う数年ごとのリプレイス作業から解放されるため、IT部門はより戦略的な業務にリソースを集中できるようになります。

120種類以上のファイル形式に対応

BoxはWordやPowerPointをはじめ、120種類を超えるファイル形式をそのまま閲覧できます。処理のたびにダウンロードをする必要がない上、ファイル形式の変換が要らないため、無駄なファイルも増えません。

複数の端末間で同じようにサービスを利用できる「マルチデバイス対応」であることも特徴です。専用アプリをダウンロードすれば、スマホやタブレットからもアクセスできるため、リモートワークや出張の際にも便利です。

Boxの導入・移行はイッツコムにおまかせ

ここまで紹介した通り、Boxは各国の政府機関や金融・医療機関でも採用されている世界最高水準の信頼性を備えたコンテンツクラウドです。容量無制限のストレージによるファイルの一元管理に加え、電子帳簿保存法への対応や高度なセキュリティ対策、社内外のユーザーとのスムーズな協業を月額制の安価な料金で実現可能です。

イッツコムでは、法人向けプランとして「Business(1,800円/税抜)」「Business Plus(3,000円/税抜)」「Enterprise(4,200円/税抜)」を提供しています。中でも、外部ユーザーを無料で招待でき、メタデータ機能や「Box Governance」による高度な管理が可能な「Business Plus」以上のプランは、より効率的なコンテンツ運用を求める企業におすすめです。

通常、Boxを直接購入した際の問い合わせ対応は英語のみとなりますが、国内代理店であるイッツコム経由であれば、日本語による手厚いサポートが受けられるのが大きなメリットです。電話やメールでの無償サポートやカスタマーサクセスはもちろん、有償での運用設計や煩雑なデータ移行にも対応しています。

導入から運用までワンストップで提供できる一貫した体制こそがイッツコムの強みですので、代理店選びに迷った際はぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

ファイルサーバーの移行に際しては、バックアップを取ったり移行データに優先順位を付けたりしながら慎重に作業を進めていく必要があります。しかし、オンプレミス環境では相応の知識・スキルが必要であり、作業負担が定期的に続くといった課題があります。

クラウドストレージをファイルサーバーとして活用すれば、こうした課題を根本的に解決可能です。ファイルサーバーの移行を検討している方は、ぜひイッツコムが提供するBoxの導入をご検討ください。導入サポートからカスタマーサクセスまできめ細やかに対応いたします。