1. コラム
  2. コラム
  3. Box Japanと販売代理店との違いは価格やサポート体制にあり!

Box Japanと販売代理店との違いは価格やサポート体制にあり!

Boxは容量に制限がなく、高度なセキュリティを備え、外部アプリケーションとの連携も充実したクラウドサービスです。企業のコンテンツを効率的に管理できる点が特徴です。契約方法は公式Webサイトから直接有料プランを契約する方法と、国内の販売代理店を通じて法人向けライセンスを契約する方法があります。

本記事では、オンライン契約と代理店契約の違いを比較した上で、法人向けの各プランの特徴と選び方を解説します。「Boxは代理店で契約すべきか」「どのプランを選ぶべきか」「どういった機能をどのように活用できるのか」という疑問を解決しましょう。

Boxはオンライン契約より代理店契約が有利?

Boxの契約方法は、公式Webサイト(Box Japan)からのオンライン契約、国内代理店(パートナー)経由でのライセンス契約のいずれかです。Box Japanの方針により、国内のライセンス契約はパートナーセールスが主流です。

オンライン契約のメリット・デメリット

公式Webサイトからのオンライン契約では、個人向けの「Personal Pro」からビジネスチーム向けの「Business Starter」まで、全てのプランを選択できます。契約手続きもオンラインで完結するため、有料プランを素早く利用開始できる点が魅力です。個人や小規模チームでのクイックスタートには便利でしょう。

一方、サポート内容は限定的です。Box Inc.(Box米国法人)からのサポート対応となるため、問い合わせはメールのみで、対応言語は英語となります。国内のコンタクトセンターは利用できません。日本語で素早く回答を得ることができず、Boxの運用に支障が生じる恐れもあります。また、支払方法はクレジットカード決済のみです。

代理店契約のメリット・デメリット

国内代理店経由でのライセンス契約は、日本語サポートや導入時のファイル移行など、充実したサポートを受けられます。専任の営業担当者や国内コンタクトセンターが対応するため、導入や運用における課題を円滑に解決できるのが強みです。

多くの代理店は1か月間の無料トライアル期間を提供しており、本格導入前にプラン、オプション、必要なユーザーID数などを十分に検討できます。

定価での提供となるためオンライン契約より料金は若干高めですが、カスタマーサクセスのサポートも受けられる点は大きな利点です。ただし、法人利用が前提となり、契約できるプランは「Business」「Business Plus」「Enterprise」の3種類に限られます。

法人向けプラン3種の特徴と比較

Boxは、全ての法人向けプランでストレージ容量が無制限です。Businessプランでもセキュリティ機能は充実しています。社外ユーザーをフォルダに招待するならBusiness Plusプラン、多数の外部アプリと連携するならEnterpriseプランがおすすめです。

「Business」プラン

「Business」プランの主な機能は以下の通りです。

  • ストレージ容量:無制限
  • アップロード時ファイル最大サイズ:5GB
  • ファイルのバージョン履歴:50世代
  • 標準で統合されるSaaS:Microsoft 365、Google Workspace、Slack
  • 他SaaSとの連携:1つのみ
  • セキュリティ機能:SSLおよび保存データ暗号化、データ損失防止(DLP)、モバイルセキュリティコントロールなど
  • アクセス制御機能:7段階のアクセス権限設定、二要素認証、Active DirectoryおよびSSO(シングルサインオン)の統合など
  • 外部ユーザーのフォルダ招待:外部ユーザーにも有料ライセンスが必要

他にも、「Box Sign」による電子サインや「Box Relay」によるワークフロー自動化など、ビジネスに役立つ豊富な機能を利用できます。ただし、社外ユーザーとのフォルダ共有は有償となるため、社内ユーザーのみでBoxの標準機能を利用する場合に向いたプランです。

「Business Plus」プラン

Businessより上位の「Business Plus」プランは、基本機能に以下のような違いがあります。

  • アップロード時ファイル最大サイズ:15GB
  • 他SaaSとの連携:10まで
  • 外部ユーザーのフォルダ招待:無制限

Businessプランよりも多くのSaaSと連携でき、Box上でより多彩なコンテンツの一元管理や、より複雑なワークフローの自動化ができます。また社外ユーザーを無償でフォルダ招待できるため、取引先などを交えたプロジェクト進行が容易になるでしょう。

オプション契約にて、データの保存先に国内データセンターを指定できる「Box Zones」、無制限のバージョン管理やごみ箱の高度な管理機能などを提供する「Box Governance」なども利用できます。メタデータ付与もできるため、Governanceのファイル管理機能と組み合わせ、電子帳簿保存法に対応した電子取引やスキャナ保存が容易になることも利点です。

【関連記事:Boxで電子帳簿保存法に対応する具体的な方法を徹底解説

「Enterprise」プラン

Business Plusより上位の「Enterprise」プランは、基本機能に以下のような違いがあります。

  • アップロード時ファイル最大サイズ:50GB
  • 他SaaSとの連携:上限なし
  • ファイルのバージョン履歴:100世代

ビジネスで利用する多彩なSaaSをいくつでも連携でき、メタデータを活用したワークフロー自動化も可能になるため、コンテンツマネジメントを大幅に効率化できるプランです。

またデバイストラスト(高度なモバイル保護)やパスワードポリシーの施行、電子透かし埋め込みなど、セキュリティ機能も強化されます。さらに、AIを活用してアカウント侵害や情報漏えいを未然に防ぐ「Box Shield」のオプション契約も可能です。

Boxによるコンテンツマネジメントの魅力

ファイルの保存・共有はファイルサーバの基本機能ですが、Boxは容量無制限で、多層的なアクセス許可設定もできます。外部アプリを統合してファイルを一元管理できること、詳細な監査ログを自動収集できることも魅力です。「Box Governance」や「Box Shield」のオプション契約により、ガバナンスやセキュリティをさらに強化することもできます。

容量無制限のセキュアなファイル保存

Boxの法人向けプランの最も基本的な機能は、容量無制限のファイル保存です。送信データや保存データは自動的に暗号化され、ファイル暗号化の手間をかけることなく、安全に保存できます。Box上の全てのファイルは自動的に50世代以上のバージョンが保存されるため、差分ファイルの作成・管理やバックアップの手間もかかりません。

また、140種類以上のファイル形式のコンテンツをBox上でプレビューできます。コンテンツを表示するデバイスの環境が変わっても、ファイルのダウンロードや専用アプリのインストールは不要です。

多層的なアクセス許可設定で安全なファイル共有

Box上のフォルダやファイルの共有方法は、「ユーザー(コラボレータ)の招待」または「共有リンクの送信」の2種類があります。前者は長期的なコラボレーション、後者は一時的な公開に向いた共有方法です。どちらの共有方法でも、アクセス許可について細かく柔軟に設定できます。

ユーザーを招待する場合、編集者・ビューアー・アップローダーなど7段階のアクセス権限を設定できます。共有リンクの場合、「招待されたユーザーのみ」「会社のユーザー」など3種類のアクセス許可範囲を設定でき、リンクの有効期限やパスワードなども設定できます。

さらに二要素認証やSSOによるログイン制御、Enterpriseプランなら電子透かしの設定もでき、意図しないユーザーによるファイル操作や機密情報の流出などを防止できます。

外部アプリ連携による業務効率化・生産性向上

法人向けプランのBoxは、標準で統合されるMicrosoft 365、Google Workspace、Slackの他に、1,500以上の外部アプリとシームレスに連携できます。例えばZoom Workplace、Salesforce、freee、Asana、Ziraなどです。

連携したアプリのファイルはBox上でセキュアに一元管理でき、単一のプラットフォームでファイルの作成・検索・編集、さらには「Box Relay」によるワークフロー自動化に組み込めます。連携できる外部アプリ数はBusinessプランだと1つのみですが、Business Plusプランは10まで、Enterpriseプランなら無制限です。

多数のアプリを使い分けてワークフローを構築している企業は、Business PlusプランやEnterpriseプランのアプリ連携機能を活用することで、業務効率や生産性の飛躍的な向上も期待できるでしょう。

詳細な監査ログで人為的なセキュリティインシデントに対応

Boxはストレージの容量不足を意識することなくファイルを追加でき、運用中はクラウド上のセキュアなファイルサーバとして頻繁にアクセスすることが予想されます。特に複数の外部アプリを連携した場合、日々非常に多くの操作やイベントが発生するでしょう。

利用状況を把握し、人為的なセキュリティインシデントに備えることも重要です。Boxは操作内容・ユーザー情報・使用状況など多種多様な監査ログを自動収集し、管理者は過去7年間の全操作ログを検索・調査したり、レポート出力したりできます。

例えば「誰が・いつ・どのコンテンツをダウンロードしたか」「どのコンテンツに・誰がアクセス権を持っているか」「いつ・どのような設定変更が行われたか」などを可視化でき、コンテンツマネジメントの安全性を高められます。

「Box Governance」でコンテンツのライフサイクルを管理

Business PlusプランやEnterpriseプランでオプション契約できる「Box Governance」は、コンテンツのライフサイクル管理を支援します。以下のような機能により、コンプライアンス維持や法的リスク低減など、ガバナンス強化に役立ちます。

  • 無制限のバージョン管理:全てのファイルのバージョンを無制限に保持・復元
  • 保持ポリシー:従業員の退職日や契約期間の満了日などに基づき、コンテンツ保持期間を自動適用するポリシーのカスタマイズ
  • リーガルホールド:訴訟に関するコンテンツやアクティビティについて、ユーザー情報に基づく検索や訴訟期間内の保持
  • 高度なコンテンツ破棄管理:コンテンツの完全削除の防止や誤って削除した場合の復元、指定期間後の完全削除
  • コラボレーション許可リスト:フォルダの機密度に応じてコラボレータとして招待できるドメインを制限

「Box Shield」によるアカウント侵害や情報漏えいの防止

Enterpriseプランでオプション契約できる「Box Shield」は、アカウント侵害や情報漏えいを防ぐ高度なセキュリティ機能を提供します。主な機能は以下のようなものです。

  • コンテンツの分類:「社外秘」「極秘」など組織に合わせてセキュリティ分類ラベルを定義・管理し、特定用語やファイルタイプに基づき自動分類
  • 高度なマルウェア検知:ディープラーニングを活用してマルウェアをほぼリアルタイムで検知し、プレビュー可かつダウンロード不可とする
  • 異常の振る舞い検知:機械学習アルゴリズムを組織に合わせてトレーニングし、アカウント侵害やデータ流出を示すユーザーの異常な振る舞いを検知

Boxはコンテンツに7段階のアクセス権を設定できますが、セキュリティ分類ラベルを設定すると、操作ミスや悪意ある操作でアクセス権を付与してもアクセスを制限できます。さらに不審な場所からのアクセスや異常なダウンロードなど、想定から漏れた脅威を自動的に検知し、管理者への通知や任意の分析ツールへのアラート送信をすることも可能です。

Boxの代理店契約なら運用サポートも安心のイッツコムにお任せ

Boxは容量無制限のストレージだけでなく、充実したコラボレーション機能やセキュリティ機能も魅力です。コンテンツクラウドとしての信頼性は世界的に高く評価されており、各国のリーダー企業をはじめ政府機関や金融業界・医療業界など、最高峰のセキュリティレベルが要求されるさまざまな組織に採用されています。

イッツコムは、全ての法人向けプランを日本語サポート込みで提供しています。導入時のファイル移行や運用中のカスタマーサクセスもお任せください。

まとめ

Boxは容量無制限かつ高セキュア、さらに1,500以上の外部アプリとの連携ができる、ビジネスユースに最適なコンテンツクラウドです。オプションによるガバナンス・セキュリティ強化などもでき、コンテンツマネジメントに関する悩み・リスクを総合的に解決できます。

公式Webサイトから契約するとサービス利用料はややお得ですが、サポートの充実度は販売代理店のほうがはるかに有利です。Box法人向けプランの導入をお考えなら、多角的なサポートで導入時・運用中のお悩みをスムーズに解決できるイッツコムにご相談ください。