1. コラム
  2. コラム
  3. 店舗の看板費用の目安は?デザイン・制作・工事の費用が変動する理由

店舗の看板費用の目安は?デザイン・制作・工事の費用が変動する理由

店舗の開業やリニューアルに際し、看板にかかる費用について理解を深めたい方もいるのではないでしょうか。看板はデザイン・制作・工事それぞれに費用がかかり、求めるクオリティなどによって総額は大きく変わってきます。

コンテンツにこだわると新規顧客の獲得やリピート率の向上につながるため、看板費用を投資と見なす視点が重要です。そこでこの記事では、店舗の看板にかかるトータルの費用の目安、デザイン・制作・工事にかかる費用に差が出る理由について紹介します。

店舗の看板にかかる費用の種類や目安は?

店舗の看板には、壁面に取り付けるプレート看板や店頭に設置するスタンド看板など、さまざまな種類があります。通常、一度設置した看板は次回のリニューアルまでデザインを変更できません。しかし、デジタルサイネージを採用すれば、任意のタイミングでコンテンツを更新可能です。ここでは、店舗の看板にかかる費用の種類と目安、および主な看板の種類について解説します。

看板にかかる主な費用は3種類

店舗の開店やリニューアルなどで看板を作成する場合、大きく分けて以下3種類の費用がかかります。

・原稿(デザインデータ)の作成費用:看板屋によっては、既存のフォントや画像素材を使う場合は無料の場合もある。デザインの難易度などによって費用は変動する
・制作費・原材料:原稿を元に看板を工房で制作する費用。看板のサイズや材質によって大きく変動する
・施工費用:看板を工房から現地に運んで設置する費用。取り付けの難易度などによって変動する

看板の作成~設置にかかる費用の目安

看板を作成・設置するためにかかる費用は、どのようなデザイン・サイズ・材質のものをどこに取り付けるかによって千差万別です。また依頼する看板屋によっても費用は異なります。

店名を表示する看板単体なら、デザイン費・制作費・施工費トータルで20万円前後の場合が多いでしょう。あくまで目安として、トータルでかかる費用の相場は以下の通りです。

・看板単体の費用相場:15〜30万円程度
・外観全体を扱う場合の費用相場:50〜100万円程度

デジタルサイネージの場合、表示機器やSTB(セットトップボックス)の機種によって費用が大きく異なります。表示機器の購入・設置費用の相場は、屋内用なら10〜40万円程度、屋外用なら50〜300万円程度です。

【関連記事:デジタルサイネージの価格相場はいくら?導入や運用にかかる費用

店舗で使う看板の種類

看板と一口に言っても、その種類は多種多様です。店舗で使われる主な看板には以下のような種類があります。

壁面看板(ファサード看板)・入り口上部などの壁面に取り付ける看板
・店舗名や業態を表示
・プレート看板やカルプ文字など
テント・入り口上部に取り付けロゴやイメージカラーをアピールする看板
・日よけ・雨よけにもなる
スタンド看板・移動可能な立て看板
・店頭でメニューやセール情報などをアピールする
自立看板(野立て看板)・駐車場への誘導などを目的とした看板
・道路近くの地面に固定して自立させる
袖看板・店舗名などを表示する看板
・壁面から突き出して視認性を高める
ガラス面シート・ガラス面にロゴや告知などをシールで貼り付けたシート
店舗イメージなどを往来に伝える
懸垂幕(垂れ幕)・建物上階などから垂らす幕
・イベント・キャンペーン告知などに使用する
屋上広告塔・建ビル・施設の屋上に設置する看板
・店舗名や店舗の存在を広範囲にアピールする

これらの看板の多くは、デジタルサイネージに置き換えることもできます。

【関連記事:デジタルサイネージとは?仕組み・導入効果や具体的な導入事例を解説

店舗の看板にかかる費用は「投資」と考えることがポイント

店舗の看板は、たとえカッティングシート1枚だけでも、作成・設置するには費用がかかります。店舗の開業やリニューアルに際し、看板にかかる費用をなるべく抑えたいと考えるのは自然です。一方で、しっかり作り込んだ看板にはブランディング効果やマーケティング効果を期待でき、集客力を大きく左右する力があります。

店舗運営の成功を求めるなら、看板にかかる費用は投資として考えることがポイントです。往来に効果的にアピールして月間の新規顧客獲得数を上げ、リピートも促せるなら、1~2年で投資額を回収することも可能でしょう。訴求力の維持・向上を重視するなら、表示コンテンツをいつでも変更できるデジタルサイネージを採用するのも効果的です。

店舗の看板デザインにかかる費用が変動する理由

デザインデータ・原稿の作成にかかる費用は無料の場合もあれば、数万円かかる場合もあります。費用に差が出る主な理由は、デザインにかかる工数や難易度の違いです。なおデジタルサイネージの表示コンテンツを差し替える場合、蓄積したデザインデータを再使用してもよく、1つのデザインデータを複数サイネージで同時使用することもできます。

原稿作成にかかる工数の違い

デザインデータが既存か新規かなど、原稿作成にかかる工数によりデザイン費は変わります。IllustratorやPhotoshopで作成した自前のデザインデータを入稿できるなら、デザイン費は無料の場合もあるでしょう。

持ち込みのロゴデータ・画像と文字を組み合わせるなどシンプルなデザインを依頼する場合や、看板屋が用意するテンプレートを用いる場合、数千円程度で済むこともあります。

写真加工や複数の柄・文字要素の配置など細かいレイアウトが必要な場合、1万円以上かかることが多いでしょう。新規ロゴデザインなどゼロからのデザインが必要な場合、さらに費用がかかるのが一般的です。

デザインの依頼先や求めるクオリティによる違い

看板屋によって内部のデザイン体制は異なります。小規模な看板屋の場合、看板職人自身が原稿を作成することもあるでしょう。この場合は別途デザイン費を請求されない一方、最低限の体裁が整っただけのデザインとなることもあります。

デザイン費を別途請求する看板屋の場合、定型的なレイアウトなどはオペレーターが対応することで低価格に抑えられることもあるでしょう。しかしゼロからデザインするなら、専属または委託先のデザイナーが必要です。

外部のデザイン会社に直接依頼することも考えられますが、著名なデザイナーが担当する場合は割高になります。いずれにせよクオリティを重視するほどデザイン費は高額になるでしょう。

ブランディングやマーケティングも加味したデザインは高額

オリジナルのデザインを作成する場合、看板単品でのデザインと外観全体のトータルデザインでは、必要なデザインスキルが大きく異なります。またブランディングや集客効果なども加味した看板をデザインするなら、コンセプトデザインやマーケティングの知識・スキルも必要です。

店舗の業態や雰囲気・ターゲット層などを理解した上で効果的な看板を提案し、複数回の修正作業を経て外観全体をデザインするような看板屋もあります。こういったデザインは難易度が高く料金も高額になりがちです。

看板の設置効果を十分に検討したトータルプロデュースを依頼するような場合、デザイン費を単に費用としてではなく、投資として考えることになるでしょう。

店舗の看板制作にかかる費用が変動する理由

看板の制作費に関しては、サイズや材質により大きく変動します。デジタルサイネージも機種によって価格は異なりますが、特殊なカスタマイズが不要であれば、既製品の購入費用をそのまま制作費と考えるとよいでしょう。デジタルサイネージ事業者による機種選定サポートを受けることも、メーカーのWebサイトなどから購入することもできます。

看板のサイズによる違い

制作費を大きく左右するのは看板のサイズです。大きいほど素材やインクにかかる材料費が増え、出力・成型・組み立てに要する工数も増えます。また一定のサイズ以上の大型看板を作成する場合、その出力や成型に対応できる機材・設備が必要です。

小さいサイズでも手彫りなど特殊な加工が必要になると割高になる場合もありますが、基本的にはサイズが大きいほど制作費は高くなるでしょう。

看板の材質・部材による違い

制作費は看板の材質によっても変動します。主な素材は以下の通りです。

・パネル・ボードに使われる素材:真鍮・ステンレス・アルミ複合板・FRP・アクリル・カルプ材・スチレンボードなど
・懸垂・貼り付けに使われる素材:FF(フレキシブルフェイス)シート・PVC(塩ビ)フィルム・カッティングシート・ターポリンなど
・枠・フレームに使われる素材:木材・鉄骨・アルミ・ステンレスなど

金属製のものは強度・高級感を出しやすい一方、プラスチック系など他の素材より高額になりがちです。シート類は比較的安価ですが、電飾と組み合わせる場合もあるでしょう。看板を照らす照明器具は、普通照明よりLEDのほうが割高にはなるものの、消費電力や耐久性で有利です。

店舗の看板工事にかかる費用が変動する理由

看板の工事にかかる費用は、必要な工数や搬入の難易度、看板の取り付け位置や施工場所などによって変動します。電飾看板・デジタルサイネージや自立看板などの付随作業による違いもあり、リニューアルの場合は撤去費や廃材処分費がかかる場合もあるでしょう。

基本的な作業や運搬にかかる費用の違い

看板工事に当たっては、作業員の人件費の他に、さまざまな経費を請求される場合があります。施工や搬入の難易度などによって費用は上下するでしょう。

・施工費:主に人件費によって変動する費用
・副資材費・消耗資材費:金物・ビス・アンカー・コーキング・接着剤・テープ類などの部材・消耗品にかかる費用
・諸経費:作業車両の交通費・駐車料金などの出張費
・運搬交通費:大型トラックやユニック車(トラックレーン)で別途運搬する場合の費用

看板の取り付け位置や施工場所による違い

建物の高い位置に大きく重い看板を設置する場合や、交通量が多い場所で作業する場合、以下のような費用もかかります。

・現場調査費:施工前に現場を調査する際、仮設足場や作業車が必要になった場合にかかる費用
・高所作業車:取り付け場所が高い場合やはしごで作業できない場合に必要な費用
・クレーン車:大型または重い看板をつり上げる場合、高所作業車とは別に必要な費用
・足場・ローリングタワー:高所作業車が使えない場合などに必要な費用
・道路使用許可申請代行:公道に高所作業車を設置する場合などにかかる費用
・交通誘導警備員:現場周辺の車両・通行人の誘導などが必要な場合にかかる費用

電飾看板や自立看板などの付随作業による違い

電気が必要な外照式・内照式の看板やデジタルサイネージ、地面への埋め込みが必要な自立看板など、設置する看板の種類によっては以下のような費用もかかります。

・電気工事費:照明やディスプレイ機器など電気が必要な看板を設置する際、電気を一次側電源(ブレーカーや配電盤)から看板へ引き込む費用
・電設資材費:電線・モール・塩ビ管など、電気工事に付随する機器や資材にかかる費用
・ハツリ作業費:自立看板の基礎を作るために、地面のコンクリートやアスファルト舗装を削る工事費用
・残土処分費:自立看板の設置時、地面の掘削に伴う建設発生土を処分する際にかかる費用

リニューアルの場合は撤去や処分にかかる費用も

看板は老朽化し、長期間掲示し続けると訴求効果も低下します。少なくとも10〜20年でリニューアルが必要になるでしょう。効果的な運用のためには5年程度でのリニューアルがおすすめです。看板をリニューアルする場合、撤去や処分のために以下のような費用もかかります。

・撤去費:既存の看板を解体・撤去する際にかかる費用
・廃材処分費:看板の大きさや材質によっては、産業廃棄物の処分のために撤去費とは別途かかる費用

店舗の看板をデジタルサイネージに置き換えるのも効果的

店舗の看板には、スタンド型や壁面埋め込みのデジタルサイネージを活用することもできます。デジタルサイネージの大きなメリットは、アナログな看板とは異なり、スライドや動画を使ったインパクトのある訴求ができることです。耐久性の高い屋外型機種は高価ですが、導入すれば随時コンテンツを差し替えるだけで多彩な情報を発信できます。活用方法の例は以下の通りです。

・店頭に設置したスタンド型のデジタルサイネージでメニューや店舗情報をアピール
・ガラス面の内側から往来に向けてプロモーション
・外壁に埋め込んだデジタルサイネージでブランドイメージやセール情報をアピール

【関連記事:デジタルサイネージ導入事例や施設別のコンテンツ例を一挙解説!

店舗にクラウド型デジタルサイネージを導入するならイッツコム!

看板のデザインデータを自前で用意できるなら、いつでもコンテンツを差し替えられ、訴求効果も高いデジタルサイネージが有利です。特にクラウド型デジタルサイネージの場合、インターネットを通じて簡単にコンテンツの更新が可能で、手間をかけずにタイムリーな情報を発信できます。

イッツコムは東急グループの駅・商業施設・電車内などへ提供してきた豊富な実績を生かし、クラウド型デジタルサイネージの機種選びから運用サポートまでトータルサポートが可能です。初期費用はディスプレイ・STBの購入費用、月額利用料(クラウド利用料)は3,480円(税別)/月5GBからです。

導入時には経験豊富なスタッフがサポートするため未経験の担当者でも安心で、ヘルプデスクなど運用サポートも充実しています。担当者はWebブラウザから各サイネージの配信内容を一括で管理・設定でき、効率的なサイネージ運用が可能です。

【関連記事:クラウド型デジタルサイネージとは?配信方式別メリットや導入の流れ

まとめ

店舗に看板を導入する際、デザイン・制作・工事それぞれに費用がかかります。コンテンツにこだわれば新規顧客の獲得やリピート率の向上につながるため、看板にかかる費用は投資として考えることがポイントです。設置後にコンテンツを差し替えられるデジタルサイネージなら、従来の看板より訴求効果を高められるでしょう。

イッツコムは長期運用の負担を抑えるクラウド型デジタルサイネージの導入・運用をワンストップでサポートできます。投資対効果の高いデジタルサイネージをお求めなら、経験・実績の豊富なスタッフによるきめ細やかなサポートを提供できるイッツコムにご相談ください。