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クラウドサーバーを構築するには?具体的なステップと大切なポイントを3つ紹介

「クラウドサーバーはどうやって構築するのか」「構築で注意することは」「メリットやデメリットは何か」など、クラウドサーバーをこれから導入する方は疑問をお持ちではないでしょうか。

クラウドサーバーには、従来の自社サーバー「オンプレミス」に比べてさまざまなメリットがあります。しかし、準備が不十分だとうまく活用することができません。そこでこの記事では、クラウドサーバーの構築方法や注意点、メリット・デメリットなどを徹底解説します。

クラウドサーバーの構築方法

クラウドサーバーをスムーズに構築するには、あらかじめ確認しておくべきことがあります。具体的には、ネットワーク構成図や必要なリソース、外部業者の活用について確認しておくべきです。以下、理由や具体的な内容を解説します。

必要なリソースを確認する

クラウドサーバー構築における主なリソースは以下の3つです。

・メモリ
・CPU
・ストレージ

サーバーの用途・目的によって必要なサーバーの仕様は変わるので、しっかりと確認しておきましょう。とはいえ、自社で物理的にサーバーを用意するのに比べて、クラウドサーバーでは必要に応じてリソースの増減を簡単に行えます。

自社で構築するか業者を利用する

自社に必要なリソースを洗い出したら、実際に構築していきます。構築の際には専門的な知識が必要になるため、エンジニアが担当するのが一般的です。しかし、企業によってはサーバー構築のための知識を有したスタッフがいないこともあるのではないでしょうか。

そのようなときには、外部業者に構築を委託するのもひとつの手段です。外注になる分、追加コストがかかる点がネックですが、クラウドサーバー構築の手間を削減できるのは大きな魅力でしょう。予算が許すなら、外部業者への委託を検討するのも良い手です。

クラウドサーバーを構築する際に大切な3つのポイント

クラウドサーバーの構築には、大切なポイントがいくつかあります。最適な環境を効率良く実現するためにも、事前に確認しておくことが重要です。そこでここでは、構築の際の大切なポイントを紹介します。

安全性・信頼性の高いサービス提供業者を選ぶ

クラウドサーバー構築で注意しておきたいのは、「利用するサーバーがセキュリティ対策をきちんと行っているか」という点です。念のため、契約の際には仕様書や契約書の詳細までしっかりと確認しておきましょう。

不正アクセスや情報漏えいなどは、企業にとって回避したい事態です。データの暗号化やシステムの脆弱性対策を行っているかは、しっかりと確認しておきましょう。また、地震や津波などの自然災害への対策も施せば、より安心です。

容量やスペックに十分な余力を持ったサーバーを使う

クラウドサーバー構築の際には、想定している容量をカバーするだけでなく、ある程度余裕を持ったスペックで構築するのがおすすめです。コスト面を重視するあまり、ギリギリのスペックで運用するのは、避けておいたほうがよいでしょう。

サーバーを運用する際、想定外のアクセスが短期間に寄せられることで、瞬間的に処理が追いつかなくなってしまうことがあります。サーバーがダウンしてしまっては、復旧の手間がかかることや、損失の発生は避けられません。余裕のある容量・スペックで構築することで、もしもの事態を予防できます。

場合によっては外注も視野に入れる

クラウドサーバーでは、サーバーのOSはサービス提供者が管理します。しかし、そこから先の実際のシステム運用・管理は自社で行わなければいけません。企業によっては、専門スタッフが所属しておらず、運用面での不安が残ることもあるでしょう。

このような場合には、運用自体を外注してしまうのもひとつの手段です。サーバーの運用保守を代行してくれるサービスはいくつかあるので、自社での運用・管理が難しければ、利用してみることをおすすめします。

クラウドサーバーは全部で3種類

インターネット回線を通じて、サービス提供者が用意したクラウドサービスを利用できるのが、クラウドサーバーの大きな利点です。しかし、クラウドサーバーと一口に言っても、その運用目的や用途によっていくつかの種類に分けられます。そこでここでは、クラウドサーバーの種類とそれぞれの違いを紹介します。

1.IasS(Infrastructure as a Service)

「IaaS」とは「Infrastructure as a Service」の略で、インターネットを通じて以下のようなリソースを提供するサービスです。

・メモリ
・CPU
・ストレージ
・ネットワーク

ユーザーはこれらのリソースを自由に利用できます。従来のシステム構築では、自社でサーバーやソフトウェアを用意する必要がありましたが、IaaSでは設備を自社で用意する必要がありません。また、必要に応じてリソースの構成を変えられるのも大きな魅力のひとつです。

2.PaaS(Platform as a Service)

「PaaS」とは「Platform as a Service」の略で、インターネットを通じてアプリケーション開発に必要な実行環境を提供するサービスです。アプリケーション開発には、データベースや開発ツールなどの土台となる部分が必要になります。

従来の方法では、開発に必要なOSやデータベースなどを自身で用意する必要がありました。PaaSでは、あらかじめこれらの環境が整えられています。そのため、開発環境を準備するための手間を省けて、開発に集中できるのが大きな魅力です。

3.SaaS (Software as a Service)

「SaaS」とは「Software as a Service」の略で、インターネットを通じてソフトウェアを提供するサービスです。従来ではソフトウェアを利用するためには、使用する端末に直接インストールする必要がありました。SaaSではインターネット回線さえあれば、インストールの必要はありません。

代表的な例としては、クラウドストレージサービスやチャットツールなどがあり、一般消費者になじみの深いのが特徴です。

クラウドサーバーの4つのメリット

従来のサーバーとは異なる特徴を持つクラウドサーバーですが、導入にはさまざまなメリットがあります。しかし、「何となく良いことは分かっているが、具体的にどのような点がメリットなのか、全く分からない」という方もいるのではないでしょうか。そこでここでは、クラウドサーバーの具体的なメリットを紹介します。

サーバー構築の初期コストを削減できる

従来の方法では、サーバーを構築する際の新たな設備の導入費用が、企業にとって大きな負担でした。さらに、必要な設備を調達するだけでなく、実際に使える状態にしなければなりません。運用やメンテナンス時に、費用が発生することも念頭に置いておく必要があります。

クラウドサーバーでは、物理的な設備の用意は必要がありません。そのため、設備の調達費用が削減可能です。サービス提供者によって、サーバーはすでに稼働可能な状態にあるため、利用者はすぐに使い始められます。従来であれば必要であった、稼働費も削減できるのは大きなメリットです。

短期間で必要な環境を構築できる

従来の物理サーバーを自社で導入する場合、以下の手順が必要でした。

1.要件策定
2.スペック検討
3.ハードウェア調達
4.テスト運用

この手順をクリアし、ようやく運用がスタートします。しかし、クラウドサーバーではハードウェア調達の必要はありません。サーバーは事業者のメンテナンスで一定の品質が保たれており、自前で設備を用意した場合に比べてテストの時間も削減できます。そのため、実際に稼働するまでの時間が大幅に短縮可能です。

サーバーの保守運用が不要になる

自社でサーバーを用意する場合、導入するだけでなく、その後の保守運用も必要になります。日々のメンテナンスや管理・点検となると、24時間体制で行わなければなりません。そうなると、かかる手間やコストはなかなか軽視できないものになります。

クラウドサーバーであれば、これらの保守運用はサービス提供者が行うので、社員を保守運用に割く必要はありません。社員を本来集中させたい業務に集中させることで、より効率的な環境を実現できます。

バックアップ体制と復元対策ができる

自社でサーバーを運用する際に大きな負担となるのは、日頃の保守運用に加えてバックアップやデータ復元の体制を整えておくことです。物理的にこれらの体制を整えておくには、サーバーの拠点を増やすことや、日々の膨大な量のデータ処理が必要になります。

クラウドサーバーでは、ほとんどのサービス提供者が災害などによるシステムダウンに対応できる環境を整えています。万が一の際にも素早く復旧できるため、自社でサーバーを構築するよりも安心して運用できるのは大きなメリットです。

クラウドサーバーの3つのデメリット

クラウドサーバーではさまざまな恩恵を受けられることが魅力ですが、クラウドサーバーにもデメリットがあります。把握しないまま導入してしまうとその後の業務に支障を来しかねません。そこでここでは、クラウドサーバーのデメリットを紹介します。

情報セキュリティのリスク

クラウドサーバーはその性質上、常にインターネットに接続しています。このような環境下では、常に外部からの攻撃の可能性を秘めており、いかなる場合も安全とは言い切れないサービスでしょう。

情報漏えいリスクは企業にとって回避すべきものです。クラウドサーバーを利用する際には、できる限り信頼性のあるセキュリティを有したサービスの利用をおすすめします。

カスタマイズの自由度が低いことがある

自社でサーバーを用意するのに比べて、機器の調達や設備構築が不要な分、クラウドサービスは手間もコストも大きく削減できます。しかし、全てを一からそろえる場合に比べて、サービス提供者が指定した、ある程度の範囲での運用しかできない点に注意しましょう。

例えば、自社で使用している独自のシステムと連携させたい場合、クラウドサーバーのサービス内容によっては、細かいカスタマイズに対応しておらず、求める環境をうまく構築できないかもしれません。クラウドサーバー導入の際には、想定する運用が可能かどうかをしっかりと確認することが大切です。

長期的にはトータルコストが高くなるケースもある

初期の導入コストが大きく削減できる一方、クラウドサーバーは月々の利用コストがかかります。長期間利用するほどコストは増すので、自社でサーバーを構築するよりも総コストが高くなるときが訪れるかもしれません。

費用面だけで見れば、この点はデメリットでしょう。しかし、クラウドサーバーでは基本的に、日々の保守運用もサービス提供者が行います。自社サーバーに比べて保守に人員を割く必要がないので、余力の人員をその他の業務に充てることが可能です。

クラウドサーバー導入によって生まれた余力人員が、業務効率の向上に大きく貢献しているのであれば、クラウドサーバーの選択も有効でしょう。

クラウドストレージの「box」なら高セキュアで安心

クラウドサーバーの中でも一般的なのは、ソフトウェアを提供するサービスです。ビジネスでもクラウドサーバーの導入を検討する企業があります。課題は「情報漏えいのリスク」です。

クラウドサービスはその性質上、常にインターネットに接続しているため、外部から攻撃を受ける可能性が捨てきれません。そのため、重要なデータをクラウドに置いておくことをためらう方がいらっしゃるのも無理はないでしょう。

そこでおすすめなのが「box」です。boxは、社内外にセキュリティ対策を徹底していることを証明できる「ISO27001」の国際規格を準拠しています。セキュリティは、米国政府機関がboxを利用して公式文書を内外で共有することを承認したほどの信頼性の高いのが特徴です。

また、高いセキュリティレベルが要求される金融・医療業界でも多く利用されています。世界8万の企業で採用されている、実績を誇るサービスです。セキュリティ面の不安を抱える方にはおすすめのクラウドサービスでしょう。イッツコムのライセンスであれば、日本語環境で使用できるほか、日本語のサポートも受けられます。

サーバーへのアクセスは「モバイル閉域接続」がおすすめ

外部からインターネットを通じてサーバーにアクセスする際に、気を付けたいのが「情報漏えいリスク」です。特に脆弱性の高いWi-Fiを経由してサーバーへ接続する際には、第三者から介入される可能性があるため、注意しなければいけません。

そのようなときには、イッツコムの「モバイル閉域接続」がおすすめです。モバイル閉域接続では、第三者から認知されない専用回線を使うため、外部からの攻撃を受けることがありません。専用のSIMを差し込むだけで利用でき、登録していないデバイスからのアクセスを遮断できます。

とても高いセキュアな通信が可能で、クラウドサーバーにも安心して接続できるでしょう。モバイル閉域接続は外部から安全に通信を行いたい方に、おすすめのサービスです。

まとめ

クラウドサーバーの構築の際には、メリットとデメリットをしっかりと理解し、導入の目的を明確にした上で運用することが大切です。要件とうまくマッチするように運用できれば、今までの自社サーバーでは得られなかった効果が期待できるでしょう。

イッツコムでは、高いセキュリティを有する「box」や、安全な通信を実現した「モバイル閉域接続」などの信頼のセキュリティを備えたサービスを多数ご用意しています。クラウドサービスのセキュリティに不安を感じていて、導入に踏み出せなかった方はぜひイッツコムにお気軽にご相談ください。