1. コラム
  2. コラム
  3. 回線速度が遅いときの原因は?適切な対処で快適なビジネス環境を手に入れよう

回線速度が遅いときの原因は?適切な対処で快適なビジネス環境を手に入れよう

オフィスで使用するインターネット回線が光回線だという企業は多いでしょう。光回線の回線速度は他の回線と比べて速いことで知られていますが、光回線を使用しているのにもかかわらず、回線速度が遅く業務に支障が出ているとお悩みの企業担当の方もいるのではないでしょうか。

回線速度が遅いと、ファイルのアップロード・ダウンロードやWeb会議システムの利用がスムーズに進まずストレスになりやすく、ビジネスにおいて多大な影響を及ぼします。

そこでこの記事では、回線速度が遅いときの原因や対処法について解説します。回線速度の改善は、快適なビジネス環境を実現するためには欠かせないポイントです。オフィスの通信環境を改善したい企業担当の方は、ぜひチェックしてみましょう。

回線速度が遅いと思ったらチェック!計測時の注意点

回線速度はツールを使って簡単に測れますが、いくつかの注意点があります。実際は十分な回線速度を出せているのに、計測方法が間違っていて遅い数値が出てしまうこともあり得ます。無駄に回線の解約や新規契約をしてしまわないように、正しい計測方法を把握しましょう。

計測するときは計測行為以外をしない

計測する際は、インターネットの利用を控える必要があります。他の作業などでインターネットを使用していると、実際の数値よりも大幅に低い測定結果が出る可能性があります。そのため、計測中のパソコンを使ってアプリを起動していたり、インターネットへ接続したりすることは避けましょう。

また、インターネット回線を共有しているその他の機器がある場合は、測定中は電源を切ります。無線接続を使用している場合は、スマホやデバイスなどに注意しましょう。

測定する場所や時間を考慮する

インターネットを接続している機器とルータの距離が離れていると電波が干渉を受け、回線速度が遅くなることがあります。パソコンやスマホなどとルーターの距離が遠くなりすぎないように工夫しましょう。

また、接続する時間帯によっては回線が混雑し、空いている時間と比べると測定結果に大きな差異が生まれます。平均値を取ればより正確な数値がわかりますので、曜日や時間帯を分け、3~4回程度測定を繰り返すことがおすすめです。

【関連記事 『インターネットの回線速度が遅い?日々の業務に悪影響が出る前に解決しよう!』

回線速度が遅いときに考えられる原因


通信速度が速いはずの光回線を契約していても、満足できる速度が出ないケースは多々あります。速度の妨げになっている原因として考えられるのは、パソコンのスペック(性能)をはじめとしたハードウェアの問題から、プロバイダ側の通信障害まで実にさまざまです。ここでは、回線速度が遅くなる原因を挙げながら、どのような状況に陥っているか見ていきましょう。

パソコンのスペックが低い

使用しているパソコンのスペックが低いと、処理速度が遅くなり通信速度に影響する可能性があります。スペックが多少低い程度ではそこまで大きな影響はありませんが、極端にスペックが低い場合は注意が必要です。

特に、オフィスで古いパソコンを使用している場合はスペック不足に陥っている可能性が高いと言えるでしょう。まずは、使用しているパソコンの製造時期や具体的なスペックをチェックしてみることをおすすめします。

ルーターが古い

ルーターは複数デバイスをインターネットに接続するのに欠かせない重要な機器です。ルーターの種類は非常に多く、販売されている規格に応じて特徴は異なります。コンクリートや壁などの障害物に弱い周波数の電波を使用している場合、無線接続を利用すると部屋を隔てただけでも回線速度が大幅に低下します。

また、ルーターによって対応できる最大の通信速度に違いがあります。特に、光回線が一般的ではなかった時代のルーターを使用している場合は、光回線のスピードに対応しきれず回線速度は速くなりません。機器のスペックを確認し、古い機器は必要に応じて買い替えましょう。

LANケーブルの規格が古い

ルーターとパソコンをLANケーブルで有線接続している場合、LANケーブルの規格の古さが原因で、回線速度が遅くなってしまうこともあります。LANケーブルはカテゴリー(CAT)に分けられており、数字の大きい方が高速になります。
2022年時点で提供されている光回線は、最大速度が1Gbps~20Gbpsのものが主流です。特に提供されているものは1Gbpsの回線ですが、買い替える際は、将来的な増速に対応するためにも10Gbps以上の速度に対応するCAT7以上のLANケーブルを選びましょう。

無線LANに問題がある

無線LANの電波はさまざまな障害物の影響を受けます。使用するパソコンやスマホと同じ部屋にルーターを設置するなどの対策を講じることも重要です。

また、有線接続と比較して無線の場合は回線速度が遅くなり、不安定になるという基本的な特性も理解しておきましょう。

遅い回線を契約している

昔から同じ光回線を契約している場合、契約プランによっては最大速度が100Mbps~200Mbpsになっていることがあります。2022年時点では最大速度1Gbps以上のプランが標準なので、遅いプランを契約していることが発覚したら、まずはプランの変更を検討しましょう。

回線契約に問題がある場合は、プランを変更すると高確率で回線速度が速くなります。同時に、ルーターやLANケーブルの見直しもおすすめします。

回線が混雑している

すでに最大速度が1Gbps以上の光回線を契約していても回線速度が遅い場合は、接続する時間帯が問題を引き起こしている可能性も考えられます。一般的なネット回線は、多くの契約者と共有する形で運営されていて、回線利用者が多い時間帯は十分な速度が出にくくなります。

特定の時間帯に限り通信速度が下がるという場合や、深夜や早朝などは快適にネット接続ができるという場合は、回線の混雑が原因と見てほぼ問題ありません。この問題を自力で解決する手段はなく、解決したい場合はプロバイダの乗り換えを検討する必要があります。

PPPoE方式が原因になっている

光回線の接続方式には複数のタイプが開発されています。従来はPPPoE接続を利用して接続することが一般的でしたが、最近では新しい方式のIPoE接続が普及しており、IPoE接続のほうが回線速度と安定性の両面で優位です。

PPPoE方式を利用している場合は、IPoE方式への切り替えがおすすめです。IPoE方式は、平日の夜間や休日のようにネット回線が混み合う時間帯に影響を受けることが減り、快適な回線速度の環境が手に入るでしょう。

通信障害が発生している

回線事業者やプロバイダの通信障害によって回線速度が下がることもあります。頻繁に起きる問題ではありませんが、普段は回線速度に不満を感じることがなく利用できているにもかかわらず、突然接続が途切れるようになった場合は通信障害が疑いましょう。

通信障害は、放置していればすぐに解消されることが多く、原因を確定するためには、契約中のプロバイダのホームページでニュースを確認したり、SNSなどから情報を探したりする必要があります。

ハードウェアの問題と対処法


回線速度が遅いときに考えられる原因のひとつがハードウェアやインストールしているソフトウェアの問題です。ここではハードウェア・に問題があるときの対処法として以下の4つを紹介します。

・OSアップデート
・別ブラウザの利用
・パソコンの交換
・ネットワーク機器の再起動・交換

回線そのものに問題のないことが判明している場合などは、これらの対処法を一通り試してみましょう。

OSをアップデートする

使用しているパソコンにインストールしているOSのバージョンが古い場合、ネットワーク制御関連の不具合で回線速度が遅くなっている可能性が考えられます。バックグラウンドで更新ファイルをダウンロードしているために帯域を占有していることもあるでしょう。

しばらくOSをアップデートしていないときや、久しぶりに起動したパソコンを使用するときは、最初にOSアップデートを実施しましょう。不具合やバックグラウンドプロセスが原因のときは、アップデートすることで改善する可能性があります。

違うブラウザで閲覧してみる

使用しているブラウザに不具合があり、処理速度が遅くなっているために回線速度が遅く感じられるケースもあります。ブラウザの問題が疑われる場合は、一度別のブラウザを使用してみるのがおすすめです。

ブラウザのバージョンが古い場合も不具合が発生しやすいため注意しましょう。使用しているブラウザのバージョンが古い場合は、OS起因のときと同様に最新版にアップデートするのがおすすめです。

パソコンを交換する

古いパソコンを使用しており、スペック不足に陥っている場合はパソコンの交換を検討しましょう。スペック不足のパソコンは回線速度に影響するのみならず、処理速度が遅くなって業務効率が大きく低下する原因になります。新しいパソコンに交換するときは、最低でも以下の性能を備えているものがおすすめです。

・CPU: Intel Core i3以上・AMD Ryzen 3以上
・RAM: 8GB以上
・有線LAN: 最大速度1Gbps以上に対応したLANポートを搭載したもの
・無線LAN: Wi-Fi 6に対応したもの

搭載しているCPUがIntel CeleronやAMD Athlonなどの性能が低いものの場合、高確率でスペック不足に陥ります。業務の効率を低下させる可能性が高いため、パソコンを購入するときは価格だけに惑わされずにスペックを確認するようにしましょう。

ネットワーク機器を再起動・交換する

ネットワーク機器に一時的な不具合が発生しており、そこがボトルネックになって回線速度が遅くなるケースがあります。回線速度が遅いことに気付いたら一度ネットワーク機器類を再起動するのがおすすめです。

ネットワーク機器にはONUやスイッチングハブ、ルーターなどがありますが、何が原因か分からないことが多いため一通り再起動しましょう。

再起動しても直らない場合や機器そのものが古い場合は、買い換えを検討するのがおすすめです。買い替えるときは、将来的な増速に対応するためにも以下のポイントを考慮しましょう。

・10Gbpsの通信速度に対応した有線LANポートを備えている
・Wi-Fi 6に対応している

ネットワーク機器にはさまざまな仕様のものがあるため、同時接続台数やセキュリティなど、必要な性能を備えているか併せてチェックすることも大切です。

回線の問題と対処法


インターネットの回線速度の遅い原因が通信回線そのものにあるときは、以下の対処法で対応しましょう。

・最大速度が速いプランに変更する
・契約先の回線事業者を変更する
・ギャランティ型の回線を契約する

どの対処法が適切かは、状況によって異なります。

最大速度が速いプランに変更する

契約しているプランが最大速度100Mbpsや200Mbpsの遅いプランのときは、最大速度が1Gbps以上のプランに変更するのがおすすめです。2020年時点では最大速度が10Gbpsや20Gbpsの回線もエリア限定で提供されています。

多くのユーザーが同時に利用するオフィスでは大本の回線速度が遅いとボトルネックになりやすいため、提供エリア内なら高速回線の契約を検討してもよいでしょう。

ただし、多くのインターネット回線はベストエフォート型でサービスを提供しています。速度を保証しているわけではないため、プランを変更したからといって確実に早くなるとは言い切れません。

回線事業者を変更する

契約先の回線事業者が速いプランを提供していないときや、速いプランを契約していても実効速度が遅くなるときは、回線事業者の変更がおすすめです。同じ光回線でも事業者によって通信品質が異なるため、契約先を変更すると一気に改善する可能性があります。

回線事業者によって提供エリアや最大速度、料金に大きな差があることも忘れないようにしましょう。契約してから後悔しないためにも、オフィスの所在地が提供エリアに入っているか、料金が予算内に収まっているかをチェックすることが大切です。

ギャランティ型の回線を契約する

インターネット回線にはベストエフォート型以外にもギャランティ型のサービスがあります。ギャランティ型とは「帯域保証型」を意味しており、一定速度が出ることを保証するタイプのサービスです。

ベストエフォート型の回線とは異なり一定帯域を占有するため、障害などが発生しない限り保証されている速度より遅くなることはありません。料金が高いというデメリットがありますが、通信の安定性を重視するならおすすめです。

プロバイダの問題と対処法


ハードウェア・ソフトウェア・通信回線のいずれにも問題がないのにもかかわらず、回線速度が遅くなることもあるでしょう。

その際は、契約しているプロバイダに問題があることも考えられます。プロバイダに問題があるときにおすすめの対処法は以下の2つです。

・IPv6接続を使用する
・プロバイダを変更する

プロバイダは光回線に信号を送って通信サービスを提供する役割を果たしています。インターネット回線に接続するためには、プロバイダとの契約も必要です。

IPv6接続を使用する

従来の通信方法であるIPv4接続に変わり、新しいIPv6接続が登場しています。IPv4はPPPoE方式で通信を行っており、接続している人が多い時間帯には回線が混雑してしまい、十分なスペックが備わっているにもかかわらず回線速度が低下します。

IPv6接続の場合は、PPPoE方式に加えてIPoE方式の接続も可能です。混雑している接続方式を自動的に避けて、スムーズな回線を利用しながらネット接続することが可能なので、IPv6接続を利用できる契約内容を選ぶこともおすすめです。

プロバイダを変更する

特定の時間になると極端に遅くなるときや、IPv6に変更しても改善しないときは、プロバイダの変更を検討しましょう。NTT系の光回線(フレッツ光や一部の光コラボ)ではプロバイダのみ契約変更できるサービスが多いため、契約中のサービスでプロバイダの変更が可能かを確認します。

変更が可能なことが判明したら、乗り換え先のプロバイダを探して契約手続きを進めましょう。プロバイダの中には実効速度や混雑率をはじめとした運用情報を公開しているところもあります。実際の使用感に近い情報を得られるため、契約予定のプロバイダが情報を公開しているなら忘れずにチェックしましょう。

NTT系以外の光回線や光コラボサービスの中には、プロバイダサービスを一体提供していて変更できないものもあります。そのようなときはプロバイダのみの契約変更ができないため、回線とセットで契約変更しなければなりません。

回線速度が遅い問題を解決するならイッツコム!


オフィスの回線速度が遅く、安定した通信速度を実現できる光回線をお探しの方は、イッツコムのインターネット接続サービスがおすすめです。イッツコムでは光回線を使用したインターネット接続サービスやWi-Fiサービスを提供しています。ここからは、イッツコムが提供する法人向け「インターネット接続サービス」について詳しく紹介します。

安定した光回線なら「イッツコム光接続サービス」

オフィス向けに安定した光回線を導入したい際は、最大速度が下り2Gbps/上り1Gbpsの「イッツコム光接続サービス」がおすすめです。2022年時点で広く提供されている最大速度上下1Gbpsの回線より大元の下り速度が速いため、多くのユーザーが利用しても遅くなりにくい点がメリットです。

また、イッツコム光接続サービスは回線とプロバイダのみの提供で、その他のサービスは全てオプションです。必要なサービスのみを選んで契約することで、コストを最適化できる点もメリットと言えるでしょう。

自社の専用ネットワーク回線なら「専用線インターネット接続サービス」

イッツコムでは光ファイバー専用回線を独占的に利用できる「専用線インターネット接続サービス」も提供しています。

専用線インターネット接続サービスはイッツコム自営の閉域ネットワークから直接インターネット接続できるため、回線の混雑などの影響を受けることがありません。複数のテナントが入る商業施設や100人以上の事業所などに最適でしょう。

専用線インターネット接続サービスは最大速度が上下ともに1Gbps、固定IPアドレスはオプションで提供可能です。

快適なWi-Fi環境を整備するなら「かんたんWi-Fi」

イッツコム光接続サービスをご契約いただくと、Wi-Fiルータ機能を搭載したONUを標準で設置します。しかし、カバーできる範囲や同時接続台数が限られているため、多くのデバイスを接続するオフィスではアクセスポイントによる機能増強がおすすめです。

オフィスの隅々までWi-Fi環境を整備したい場合は、ぜひ「かんたんWi-Fi」を併せてご利用ください。

かんたんWi-Fiは、アクセスポイントに電源とLANケーブルを接続するだけで使用でき、スムーズに導入できます。業務用とゲスト用のネットワークを分離することもでき、セキュリティが高い点も特徴です。また、Wi-Fi 6・最大100台の同時接続に対応した「ハイエンド6」プランもおすすめです。

導入後の機器の設定変更やトラブル時のサポート体制も365日受け付けているので、安心してご利用できるでしょう。

まとめ


インターネットの回線速度が遅くなる原因は非常に多く、機器の入れ替えで対策できることもあれば、回線そのものを変更しなければ改善できないケースも少なくありません。ハードウェアやソフトウェアなどの問題ではない場合は、回線事業者やプロバイダを見直す必要があるでしょう。

イッツコムのインターネット接続サービスは、ビジネス用途に特化すべく安定した接続方式を採用している点が特徴です。自社のインターネットの回線速度にお悩みの際は、お気軽にイッツコムまでご相談ください。インターネットの回線速度を改善し、業務の効率低下を防ぎましょう。