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光回線とは?メリットや導入の流れ、選び方のポイントを分かりやすく解説!

光通信で使用する光回線はADSLやCATVより安定した高速通信が可能です。ADSLの廃止もあり、自社オフィスに光回線を導入すべきか悩んでいる企業担当の方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、光回線の特徴やメリット・デメリット、イッツコムの法人向け光回線についてご紹介します。ビジネスにふさわしい安全な光回線はどのようなものかを理解し、仕事の生産性を加速させる通信回線に切り替えましょう。

光回線とは?仕組みや速さの理由

「光回線は速い」というイメージはあっても、なぜ速いのかは分からないという方も多いのではないでしょうか。光回線は、金属製のケーブルではなく光ファイバーケーブルでデータ伝送を行います。ここでは、光回線の仕組みや他の通信方法との比較、光ファイバーケーブルを用いた光回線がなぜ速いのかという点について見ていきましょう。

光回線の正体

光回線とは、「光ファイバー」を通してレーザー光でデータ伝送をする通信回線です。光ファイバーは石英ガラスやプラスチックといった、光に対して透過率の高い素材で作られています。「コア」と呼ばれる芯のほうが「クラッド」と呼ばれる外周部より屈折率が高く、レーザー光が全反射を繰り返してコアの中を進んでいく仕組みです。

この光ファイバーに「シース」と呼ばれるカバーを被せたケーブルを「光ファイバーケーブル」と呼びます。光ファイバーケーブルを用いた光回線は、金属製の電話回線を使用するADSLよりデータ伝送量が大きく、長距離の通信でもエラーの少ないことが特徴です。

光回線を他の回線と比較

光回線は他の回線とどのように違うのか、VDSL・同軸配線・ADSL、モバイルWi-Fiとの比較を見ていきましょう。月額料金の目安は個人契約の場合を記載します(2021年12月時点)

通信方法最高通信速度の目安月額料金の目安工事屋外利用
光回線(光配線方式)光ファイバーケーブルによる有線通信1Gbps~2Gbps5,000円~6,000円

あり不可
光回線(VDSL)光ファイバーケーブルによる有線通信50Mbps~100Mbps約3,500〜5,000円
あり不可
同軸配線 同軸ケーブルによる有線通信 80Mbps~100Mbps約4,000円~5,000円 あり 不可
モバイルWi-Fi電波による無線通信30Mbps~60 Mbps3,800円~4,800円なし

光回線は最高通信速度が速いですが、月額料金で見ると同じ有線通信の同軸配線とそれほど差はありません。モバイルWi-Fiとは異なり屋外利用はできませんが、屋内で利用するなら非常にコストパフォーマンスは高いでしょう。

光回線が速い理由

光回線では、電気信号を光信号に変換して光ファイバーケーブルでデータ伝送します。コンピュータは0と1の2進数で情報を理解しますが、電気信号は電気の変調で2進数を表現し、光信号は光の点滅で2進数を表現する仕組みです。光の点滅は電気の変調より高速のため、光回線では大容量のデータ伝送ができます。

また、電気通信では回線上に電気的なノイズが乗りやすい一方で、光通信では電気的な影響をほとんど受けません。光と電気は速度で見れば同等ですが、光回線のほうがより大容量のデータ伝送を高速かつ安定して行えます。1秒間あたりのデータ伝送量も多く、これを体感的に「通信速度が速い」と表現することが一般的です。

企業のインターネット回線は光回線のほぼ一択

日本では光回線をベースとしたネットワークインフラの整備が進んでいます。ADSLは2024年内にサービス終了することが決定しており、すでに新規契約は受け付けていません。

2021年6月に総務省が発表した統計資料によると、2020年時点でブロードバンド回線を利用している企業は96.0%、そのうち光回線を利用している企業は88.5%に上ります。

CATVは基本的に個人利用を想定したサービスで、ブロードバンド回線を利用している企業のうち、CATVを利用している企業はわずか2.6%です。企業のインターネット回線は光回線のほぼ一択と言えるでしょう。特にADSLを利用している企業は光回線への早急な乗り換えが求められます。

参考: 『令和2年通信利用動向調査の結果(概要)|総務省』

光回線を導入する流れとは?

物件にはすでに光ファイバーケーブルの引き込みが済んでいることもありますが、光回線を新たに契約するなら開通工事が必要です。賃貸物件の場合は独断で開通工事を進められないことに注意しましょう。

また、開通工事はONUやWi-Fiルーターの設置と開通テストまでで、プロバイダの設定などはユーザー側で実施するのが基本です。ここでは、光回線を導入する流れを5つのステップに分けて解説します。

1.光回線の提供エリア内か確認

まずは利用したい光回線のサービスページから、自社オフィスが光回線の提供エリア内にあるか確認しましょう。光回線の利用に当たっては物件に光ファイバーケーブルを引き込むため、物件近くまで光ファイバーケーブルが敷設されていることは必須条件です。サービスによっては物件の光回線提供状況も確認できます。

2.賃貸物件の場合はオーナーや管理会社に相談

光ファイバーケーブルを物件に引き込む際、利用できる配管の有無などによっては壁に穴を開ける場合があります。穴開けがなくても壁面へのケーブル固定、物件内の配線などの工事が必要です。

賃貸物件の場合、こういった工事をオーナーや管理会社の許可なしに実施することはできません。賃貸物件の場合は事前にオーナーや管理会社に連絡を取り、光回線の工事をする許可をもらいましょう。

3.プランやオプションサービスの決定と申し込み

光回線によってプランやオプションはさまざまです。また、プランによって回線速度の上限や利用できるオプションサービス、月額料金は異なります。必要な回線速度やオプションサービスを決定し、所定の窓口から光回線の申し込みをしましょう。

4.開通工事の予約と立ち会い

光回線を利用するには申し込みの後に開通工事が必要です。過去に配線工事済みで立ち会い不要の物件もありますが、少なくとも開通テストが必要なので、工事日の予約が求められます。

予約は随時埋まっていくため、開通工事まで1~2か月程度待つケースや、希望日に予約が取れないケースも少なくないでしょう。なるべく早くスケジュール調整し、開通工事を予約しましょう。工事当日は基本的に立ち会いが必要ですが、多くの場合、1 ~2時間程度で工事は完了します。

5.プロバイダやPCの設定

工事が完了すると、壁面などに設置した光コンセントとONU(光回線終端装置)が光ファイバーケーブルで接続された状態です。サービスによっては貸与されたWi-Fiルーターも接続されています。

この段階で光回線は開通していますが、プロバイダやPCの設定は完了していません。取扱説明書や契約書を参照するか、プロバイダの訪問サポートや遠隔サポートを利用し、ID・パスワードの設定などを済ませればインターネット接続できる状態です。

光回線のメリットとは?

光回線はADSLやCATVより通信速度が速く、通信の安定性から見ても優秀と言えます。データ伝送量が多く安定した通信が求められるオフィスでは、ぜひ導入を検討したい通信方法でしょう。あわせて光回線を利用した電話サービスや、アンテナ不要のテレビサービスなども利用できます。

1. 回線速度の速さ

光回線では、最高通信速度1Gbpsを超える高速な回線サービスも多く、従来のADSLやCATVなどの電気通信を大きく上回ります。通信速度は基本的には下りが速く上りは遅くなりますが、光回線では上り・下りともに最高1Gbpsといった仕様が一般的です。大容量のデータをアップロードすることも多いビジネスでは、光回線が有用と言えるでしょう。

2. 安定した通信

CATVはノイズが乗りやすく、モバイルWi-Fiでは電波干渉の影響を受けやすいとされます。そのため、このような通信方法では距離や場所によるエラーが発生しやすく、データ伝送は不安定になりがちです。

光回線の場合、電気的な影響をほとんど受けないため、安定して高速通信ができます。さらに、光回線サービスには通信制限がないことも多いため、データ伝送量が増えるオフィスで利用するには最適な通信回線です。

3. 光電話が使える

多くの光回線サービスでは、オプションで「光電話」を利用できます。光電話は光回線を利用した「IP電話」です。IP(Internet Protocol)ベースの電話サービスですが、既存の電話機や電話番号も使えます。月額利用料金は500円程度であるケースが多く、さまざまなオプションサービスも用意されているため、事業用としても人気です。

4. テレビ視聴にアンテナ不要

光回線サービスによっては、オプションでテレビサービスも利用できます。光回線を利用して地上デジタル放送やBSデジタル放送を受信するため、テレビ受信用のアンテナが必要ありません。

そのため、アンテナの設置場所を考えたり、破損を心配したりする必要もなく手軽に視聴できます。応接室や休憩室などに、光回線で受信するテレビを設置することも可能です。

光回線のデメリットとは?


データ伝送量が多いオフィスであれば、安定した高速回線である光回線の利用がおすすめです。ただし、物件に光ファイバーケーブルが敷設されていなければ、大がかりな工事が必要な場合もあります。途中解約すると違約金が発生することにも注意しましょう。

月額料金を含むコストが高い

光回線は月額料金のほかに工事費・事務手数料といった初期費用もかかるため、導入時のコストはCATVに比べて高くなる傾向があります。また、2年・3年・5年などの長期契約を前提とした光回線サービスも多く、契約期間中に解約すると高額な違約金が発生することも覚えておきましょう。他の通信サービスから乗り換える際には、長期運用を前提として社内で計画を立てておくことが重要です。

回線開通の工事が必要

光回線をオフィスに導入する場合、フロアや天井への光ファイバーケーブル敷設など、大がかりな工事が必要な場合もあります。人気の光回線サービスでは工事の実施まで待つことも多いため、休業日との兼ね合いなどを早めに調整しましょう。ただし、すでに回線敷設が済んでいる物件の場合は、簡単な開通工事や立ち合いのみで済む場合もあります。

光回線選びで押さえたい4つのポイント

光回線サービスは回線事業者・プロバイダの組み合わせを比較すると膨大な数があります。通信速度・安定性で見ればIPv6 IPoEに対応していることが重要です。導入後のWi-Fi環境整備やトータルコストにも注意しましょう。

IPv6 IPoEに対応していること

光回線は下り1Gbps・上り1Gbpsのサービスが多く、スペック上はかなり高速です。しかし、通信速度の実測値や接続の安定性はサービスにより差があります。実測値や安定性を大きく左右する要素が「IPv6 IPoEに対応しているかどうか」という点です。

インターネット接続の際はプロバイダの通信設備を経由しますが、従来の通信方式IPv4 PPPoEでは通信設備で渋滞が起こりやすく、夜間帯や休日などに通信速度が大幅に低下するケースもあります。IPv6 IPoEであればこの問題を回避しやすく、IPv4 PPPoEより安定した高速通信が可能です。

ストレスのないインターネット通信を求めるなら、IPv6 IPoEに対応したプロバイダ・プランを選びましょう。

快適なWi-Fi環境を整備できること

スマホやタブレットを業務利用するならWi-Fi接続は必須ですが、プロバイダによって貸与するWi-Fiルーターの性能に差があります。Wi-Fiルーターによって同時接続台数やセキュリティ規格などに違いがある他、対応するWi-Fi規格による通信速度の差もポイントです。最新のWi-Fi規格はWi-Fi6で、最大9.6Gbpsの高速無線通信に対応しています。

また「Wi-Fiアクセスポイント」を増設することで、通信エリアの拡大や同時接続台数の増加、さらに来客向けのフリーWi-Fiの提供も可能です。この場合はデバイスとWi-FiアクセスポイントがWi-Fi接続し、LANケーブルを通じてルーターとデータ伝送するので、ルーターのWi-Fi機能は無視できます。

Wi-Fiアクセスポイントは光回線とは別種のサービスですが、同時に契約すると大規模オフィスや店舗でも快適なWi-Fi接続が可能です。

トータルコストを抑えられること

一般的な光回線サービスは回線利用料金に加えてプロバイダ料金を支払う必要があります。Webサイト上で確認できる光回線の月額料金は、回線利用料金のみの場合と、プロバイダ料金込みの場合の2種類です。

キャッシュバックキャンペーンを開催中のサービスもありますが、表示上は安く見えても、プロバイダ料金を含めると長期的に見て割高なサービスもあります。また、利用しないオプションがプランに組み込まれており、納得感のない割高な月額料金を支払うケースも珍しくありません。

一般的に光回線は一度契約すると数年間は使い続けるので、長期的に見てコストを抑えられるサービスを選ぶこともポイントです。

プロバイダも決める必要がある

光回線サービスは主に通信回線を提供するサービスで、プロバイダサービスは主にインターネット接続を提供するサービスです。光回線サービスのほうがキャンペーン内容や料金の差が大きいので、光回線サービスから選びましょう。光回線サービスを決めれば、必然的に対応するプロバイダサービスが絞られます。

なお、近年は光回線サービスとプロバイダサービスが一体型のサービスが人気です。問い合わせ窓口や請求元がひとつで、分離型のサービスより割安なケースが多く、お得かつ便利に利用できます。

イッツコムのサービスで光回線・Wi-Fi・モバイルデータ通信サービスの一括整備!


イッツコムは他社サービスより通信速度・安定性やランニングコストで有利な、光回線・プロバイダ一体型の法人向け光回線サービスを提供しています。さらにWi-Fiアクセスポイントや安全なモバイルデータ通信サービスも提供しており、Wi-Fi環境の整備やテレワークへの対応までトータルに解決可能です。

高コスパの法人向け光回線なら イッツコム光接続サービス

イッツコムの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」は、イッツコム独自の光回線網を利用した、高速かつ安定した光回線サービスです。通信速度は一般的な光回線より高速の下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsで、安定性の高いIPv6 IPoEに標準で対応しています。

光回線・プロバイダ一体型のサービスである上、電話サポート以外のオプションは選択式なので、他社サービスよりランニングコストを抑えられることもメリットです。トラブルの際のサポート窓口はひとつで、問題の切り分けや対応もスピーディーに完結します。

さらにVPN構築に必須の固定IPアドレスを追加でき、社外ネットワークからの安全なアクセスに対応できることも利点です。

Wi-Fi環境を整備するなら かんたんWi-Fi × イッツコム光接続サービス

イッツコム光接続サービスはWi-Fiルーター機能付きのONUを貸与するので、導入直後から快適なWi-Fi接続ができます。しかし、Wi-Fiルーターひとつでは接続エリアや同時接続台数に限りがあり、大規模オフィスのWi-Fi整備や多数のデバイスの同時接続に対応しにくいでしょう。

そこで組み合わせたいのが、簡単にWi-Fiアクセスポイントを増設できる「かんたんWi-Fi」です。届いたWi-Fiアクセスポイントに電源ケーブルとLANケーブルを接続するだけの簡単設定で、Wi-Fiの利便性をフル活用できます。

「ハイエンド6」プランなら最新のWi-Fi規格Wi-Fi6に対応する上、最大同時接続台数は100台、来客向けのフリーWi-Fiも簡単に設定可能です。業務用Wi-Fiの利用は設定したデバイスのみに限定でき、特定アプリの利用や通信帯域を制限できるため、セキュリティ対策やネットワーク帯域の圧迫防止にも役立ちます。

テレワークに対応するなら モバイル閉域接続 × イッツコム光接続サービス

コロナ禍の影響でテレワークが急速に浸透し、企業はオフィス内・店舗内だけでなくテレワーカーの通信環境整備にも取り組む必要性が高まっています。そこで光回線と共に導入したいのが、安全なモバイルデータ通信サービス「モバイル閉域接続」です。

モバイル閉域接続はスマホやタブレットに専用SIMを挿入するだけで経路判別し、インターネットではなく閉域網を経由して社内LANへアクセスする上、インターネット接続の際は社内LANを経由します。VPNアプリは必要ないので、管理者側もユーザー側も手間がかからず、あらゆるSIM対応デバイスに対して安全な通信環境を提供可能です。

在宅勤務者やモバイルワーカーの通信環境としてだけでなく、監視カメラなどのIoT機器をSIM認証し、社内データの安全な一元管理に役立ちます。

まとめ


光回線はレーザー光でデータ伝送する通信回線で、CATVやモバイルWi-Fiより高速で安定した通信が可能です。

イッツコムの法人向け光回線は、他社サービスより通信速度・安定性とコストパフォーマンスに優れる上、自社ネットワーク内のデバイスに固定IPアドレスも設定可能です。ビジネス向けの高速回線サービスをお求めなら、イッツコムの法人向け光回線をご利用ください。

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