インターネット回線の工事費用の目安は?法人向け光回線のコスパを高める方法も解説
目次
現在主流のインターネット回線は光回線です。インターネット回線を高コスパの光回線へ乗り換えることを検討しており、工事費用について知りたい企業担当の方もいるのではないでしょうか。
光回線の工事費用や分割払い・違約金・無派遣工事の仕組み、費用を抑えるのではなくコスパを高める考え方を知ることで、自社にとって最適なインターネット回線を整備できます。光回線とあわせてWi-Fi環境も整備し、ビジネスを加速させる通信環境を整えましょう。
そこでこの記事では、光回線の工事費用の目安や開通工事の流れ、工事費無料になる場合の注意点や光回線のコスパを高める方法について紹介します。
インターネット回線(光回線)の工事費用の基礎知識
光回線は光ファイバーケーブルを通じてデータ伝送をするインターネット回線のため、導入の際は物件の対応状況に応じた開通工事が必要です。まずは光回線の工事費用の目安や分割払いと違約金、無派遣工事やオフィスビルの場合の工事費用について見ていきましょう。
光回線の工事費用の目安
光回線を利用する際には、回線事業者の光ファイバーケーブルを最寄りの電柱から室内に引き込む開通工事が必要です。契約の窓口となる光回線サービスには以下3種類があります。
・フレッツ光:NTT東日本・西日本が提供する光回線サービス
・光コラボレーションモデル:NTT東日本・西日本の回線網とプロバイダサービスを一括提供する光回線サービス
・独自回線:NTT東日本・西日本以外の回線事業者(KDDIやケーブルテレビなど)が提供する光回線サービス
光回線サービスの種類や契約内容によって開通工事の費用は異なりますが、初期費用として総額2万円~4万円程度かかるのが相場です。
工事費用の内訳
光回線の工事費用の内訳は以下の通りです。事務手数料と開通工事費は基本で、場合によっては追加工事費や出張料もかかります。
・事務手数料:1,000円~3,000円程度。(工事内容にかかわらず事務手数料がかかる)
・開通工事費:2万円~4万円程度。(独自回線は高額な傾向にある)
・追加工事費:施工方法や設備の状況により追加工事費が別途発生する場合もある
・出張料:開通工事が土日祝日の場合は手数料が発生する場合もある
分割払いや違約金
また光回線の工事費用は一括払いもできますが、各サービス事業者は20回~60回程度の分割払いに対応しています。分割払いは初期費用を抑えるという意味では有効ですが、月々の支払額が大きくなることに注意しましょう。
また光回線の契約期間は多くのサービス事業者で2年~3年程度となっており、期間中に解約すると違約金が発生する場合もあります。特に分割払いを選択する場合、光回線は長期間の契約が前提と考えましょう。
無派遣工事でも工事費用はかかる
光回線の開通工事は基本的に契約者の立ち会いが必要ですが、立ち会い不要の「無派遣工事」となる場合もあります。これはすでに物件に光回線が引き込み済みで、光ファイバーケーブルの配線工事が一切不要な場合です。ただしこの場合でも遠隔で開通チェックを実施するため、数千円程度の工事費用がかかります。
オフィスビルの場合
建物に複数の企業が入っているようなオフィスビルの場合と、独立した建物の場合とで費用が違うこともあるので事前に確認しておきましょう。また、すでにインターネット回線を使用していて契約を変更するときにも通常は工事費がかかります。
インターネット回線(光回線)の開通工事の流れと注意点
光回線の開通工事の流れは以下の通りです。
1.物件のオーナーに許可を取る
2.工事日を予約する
3.光ファイバーケーブルの引き込み
4.光コンセント経由でONUに接続
5.ONUとWi-Fiルーターを接続
6.Wi-FiルーターとPC・スマホなどを接続
工事業者が対応するのは3・4のみで、他のステップはユーザー自身で実施します。ここでは、光回線の開通工事の準備から実際にインターネット接続するまでの流れと注意点を見ていきましょう。
1.物件のオーナーに許可を取る
光回線の導入を決めたら、まず物件のオーナーに工事の許可を取ることが必要です。開通工事では壁面に穴を開ける場合もあり、開けない場合でも物件内に配線します。
こういった作業はオーナーの許可なしに実施できないため、トラブル防止という意味でも事前に必ず大家や管理会社に相談し、許可を取っておきましょう。
2.工事日を予約する
光回線の開通工事は予約制です。オーナーの許可を得たら、Webサイトの工事予約ページなどから工事日を予約しましょう。
立ち会いの必要性から土日に予約が集中しやすい傾向にあり、希望の予約日はすでに埋まっている場合もあります。特に3月~4月辺りの引っ越しシーズンは光回線の工事業者も繁忙期なので、申し込みから工事まで1か月以上かかるケースも珍しくありません。予約がうまく取れない場合のことも考え、早めに行動を始めましょう。
3.光ファイバーケーブルの引き込み
開通工事の当日には、最寄りの電柱から光ファイバーケーブルを物件内に引き込みます。この場合は立ち会いが必要で、すでに配線済みの場合は立ち会い不要です。
戸建て物件の場合は電話線の配管やエアコンのダクトなどを通して光ファイバーケーブルを室内に引き込み、壁面に直径10mm程度の穴を開ける場合もあります。
集合住宅やオフィスビルの場合、オーナーに連絡を取り、光ファイバーケーブルの集線装置を収める「MDF室」の鍵を開けておくことが必要です。
4.光コンセント経由でONUに接続
光ファイバーケーブルが配線されると、室内の壁面に「光コンセント」が設置されます。これが物件内の光ファイバーケーブル配線の末端で、室内に設置された「ONU(光回線終端装置)」と室内用光ファイバーケーブルで接続し、開通チェックが済めば開通工事は完了です。ここから先の手順はユーザー自身で実施します。
5.ONUとWi-Fiルーターを接続
ONUには基本的にLANポートがひとつしかない上、PCを直接LANケーブルで接続するとセキュリティ上の懸念があります。またONUにはWi-Fi機能もありません。
そこで多くのプロバイダはWi-Fiルーターを貸与しています。プロバイダの契約を済ませ、ONUとWi-FiルーターをLANケーブルで接続しましょう。
なお、サービス事業者によってはWi-Fiルーター機能内蔵のONUを貸与しており、インターネット接続用のネットワーク機器を総称して「ホームゲートウェイ」と呼ぶことも一般的です。
6.Wi-FiルーターとPC・スマホなどを接続
ONUとWi-Fiルーターを接続したら、PCやスマホとWi-FiルーターをWi-Fi接続します。取扱説明書に記載の方法に従い、プロバイダから取得したID・パスワードをWi-Fiルーターに設定しましょう。これで光回線を利用してインターネット接続ができます。
インターネット回線(光回線)の工事費用が無料になる場合
通常は光回線の開通工事に費用がかかりますが、サービス事業者によっては工事費用が無料(実質無料)になるキャンペーンを実施しています。ただし、無料になる条件を知っておかなければ後悔する恐れもあることに注意しましょう。
工事費用が無料になる2つのパターン
光回線の開通工事には総額2万円~4万円程度かかりますが、サービスによっては工事費用が無料になります。光回線の工事費用が無料になるのは以下2パターンです。
・工事費用が「実質0円」になるサービス
・キャッシュバックで工事費用を相殺できるサービス
負担額を抑えられるのはメリットですが、どちらのパターンにも注意点があります。
「実質0円」の注意点
「実質0円」は月額料金から工事費用の分割払い分を割引する仕組みです。月額費用は分割払い分安くなっているので、実質負担額で得をしますが、分割払いの義務がなくなっているわけではありません。
分割払いの期間中に解約した場合には、工事費用の残額を支払う必要があります。2年縛りや3年縛りの期間中に解約すると、違約金に加えて工事費用の残額を支払うことが必要です。
キャッシュバックの注意点
キャッシュバックもお得感の大きいキャンペーンですが、多くの場合、無条件ではありません。「複数オプションの加入」や「別サービスへの申し込み」という条件付きでキャッシュバックとなるケースが多く、またキャッシュバックの受け取りは契約後すぐではなく、1年後や2年後となっているのが一般的です。
この仕組みにより、不必要なオプション・サービスへの加入で月額料金の負担が増え、さらにキャッシュバックを受け取り損ねてしまう恐れがあります。
インターネット回線(光回線)のコスパを高めるポイント
光回線の工事費用が無料になるのは基本的に個人向けの場合です。法人向けの場合は工事費用を無料にすることより、ビジネスユースに最適な環境を効率的に整え、コスパを高めることを考えましょう。ここでは、光回線のコスパを高めるポイントを解説します。
光回線・プロバイダ一体型のサービスを選ぶこと
光回線サービスはプロバイダサービスと一体型のものも増えていますが、プロバイダサービスを別途契約する場合、光回線の工事費用とは別にプロバイダサービスの契約料などもかかります。
光回線とプロバイダを別々に契約すると月額料金も割高になり、またトラブルシューティングに手間取るため、光回線・プロバイダ一体型のサービスを選ぶことも大切です。
法人向け光回線を選ぶこと
光回線は個人向けと法人向けに大別でき、企業なら法人向け光回線を利用するのがおすすめです。法人向け光回線には以下のような特徴があります。
・回線を専有できる:個人向けは1本の光ファイバーを最大32分岐させる「共有型回線」だが、法人向けは分岐しない「専有型回線」を利用でき、通信の速度・安定性で有利
・固定IPアドレスを利用できる:VPNや Webサーバ運用に必須の固定IPアドレスを利用できる
・領収書を発行できる:個人向けは基本的に領収書の発行に対応しないが、法人向けは発行できる
プロバイダが「IPv6 IPoE」に対応していること
プロバイダが「IPv6 IPoE」に対応していることも大切です。現在主流のインターネット接続方式は「IPv4 PPPoE」ですが、この方式はアクセス集中により深刻な速度低下を招きやすく、ビジネスの停滞を招きます。
深夜や休日に速度低下が起こる主な原因は、プロバイダがIPv4 PPPoEでインターネット接続を仲介していることです。IPv6 IPoEであればこの問題を回避でき、時間帯にかかわらず安定した速度を発揮できるため、IPv6 IPoE対応のプロバイダを契約しましょう。
Wi-Fi機器が「Wi-Fi6」に対応していること
Wi-Fi接続をする場合、Wi-Fi機器が最新のWi-Fi規格「Wi-Fi6」に対応していることもポイントです。古いWi-Fi規格は速度・安定性・セキュリティなどに問題があり、光回線のパフォーマンスを発揮できません。Wi-Fi6は現在主流の「Wi-Fi5」以前にはない、以下のような特徴を備えます。
・高速:最大9.6Gbpsの高速無線通信に対応
・安定:OFDMA(直交周波数分割多元接続)に対応し、多台数の同時接続でも通信待ちが発生しない
・セキュア:最新の Wi-Fiセキュリティ規格「WPA3」に標準対応し、不正アクセスや通信傍受を強力にガード
「Wi-Fiアクセスポイント」を増設する
Wi-Fiルーターは1台でカバーできるWi-Fiエリアに限りがあり、またONUから遠く離れた位置に設置できません。安定接続できるWi-Fiエリアを拡大するにはWi-Fiの基地局の増設を求められますが、Wi-Fiルーターを増設すると「二重ルーター」の状態になり、設定が煩雑です。
そこで「Wi-Fiアクセスポイント」を増設します。Wi-Fiアクセスポイントはルーター機能のないWi-Fi機器で、ルーターとLANケーブルで接続するだけで簡単に増設可能です。
高コスパの法人向け光回線ならイッツコム!
光回線のコスパを高めるポイントは、光回線・プロバイダ一体型の法人向け光回線サービスであることや、IPv6 IPoE対応であることです。Wi-Fi環境を整備するなら、Wi-Fi6に対応したWi-Fiアクセスポイントを増設することも求められます。これら全ての条件を満たせるのが、イッツコムの「イッツコム光接続サービス」と「かんたんWi-Fi」の組み合わせです。
高速かつ安定した法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」
「イッツコム光接続サービス」は、NTT東日本などとは異なる「イッツコム独自の光回線網」による法人向け光回線サービスです。アクセス集中の影響を受けにくいIPv6 IPoEに標準対応し、下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsの高速回線を安定して利用できます。
「固定IPアドレスプラン」なら固定IPアドレスを標準でひとつ発行し、オプションで3つまたは7つ追加できるのも、法人向け光回線サービスならではです。光回線・プロバイダサービス一体型なので、他社サービスよりランニングコストを抑えられます。
快適なWi-Fi環境も高コスパに「かんたんWi-Fi」
イッツコム光接続サービスはWi-Fiルーター機能内蔵のONUを貸与しますが、接続エリアや同時接続台数には限りがあります。Wi-Fi環境を万全にするなら、簡単にWi-Fiアクセスポイント(AP)を増設できる「かんたんWi-Fi」との組み合わせがおすすめです。
かんたんWi-Fiは届いたAPに電源ケーブル・LANケーブルを接続するだけで使い始められるので、工事は必要ありません。「ハイエンド6」プランならWi-Fi6対応である上、同時接続台数は1AP当たり最大100台なので、非常に快適かつセキュアなWi-Fi環境を整備できます。
ゲストWi-Fi機能を利用すれば来客用Wi-Fiと業務用Wi-Fiを分離できるため、安全なフリーWi-Fiを提供できるのも利点です。
まとめ
光回線の工事費用が実質無料になるのは基本的に個人向けの場合です。ビジネスユースを想定した法人向け光回線の場合、回線速度・安定性や固定IPアドレスを利用できることが重要で、安価であることより高コスパであることが求められます。
イッツコムならIPv6 IPoEに標準対応する法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」と、Wi-Fi6対応のWi-Fiアクセスポイント「かんたんWi-Fi」を提供しており、光回線とWi-Fiの一括整備が可能です。高コスパの光回線をお求めなら、快適な通信環境を一括整備できるイッツコムにご相談ください。
またご自宅のテレワーク環境を整えたい方は「イッツコムの個人向けサービス」がおすすめです。安定した高速通信でテレワークの業務効率化を図りましょう。
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