1. コラム
  2. コラム
  3. Zoom録画機能の使い方をホスト・参加者それぞれの立場で徹底解説

Zoom録画機能の使い方をホスト・参加者それぞれの立場で徹底解説

Zoomの録画機能には、ローカルレコーディングとクラウドレコーディングの2種類があります。有料ライセンスユーザーであれば、便利なクラウドレコーディングを利用できます。参加者であっても、有料ライセンスユーザーのホストから「共同ホスト」に任命されれば、クラウドレコーディングを操作可能です。

Zoom録画機能を使っているものの、実はよく分からず使いこなせていない方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、ホスト・参加者それぞれの立場で、ローカルレコーディング・クラウドレコーディングの使い方について紹介します。

Zoomの録画機能はローカル・クラウドの2種類


Zoomミーティングの録画機能は「ローカルレコーディング」と「クラウドレコーディング」の2種類です。

ローカルレコーディング録画・録音をPC内のストレージに保存。無料ライセンス・有料ライセンス両方で利用できる。Zoomデスクトップクライアントのみ対応
クラウドレコーディング録画・録音をZoomクラウドに保存。有料ライセンスユーザーのみ利用できる。Zoomデスクトップクライアント・Zoomモバイルアプリの両方に対応

デフォルト設定では、オーディオ/ビデオファイル(MP4)の名前は「video[ランダムな数].mp4」に、オーディオのみのファイル(M4A)の名前は「audio[ランダムな数].m4a」になります。

【関連記事:【Zoomの使い方】ホストとしてミーティングを開催・管理する方法

ホストがZoomの録画機能を使う方法


Zoomミーティングのレコーディング権限があるのは、原則としてホスト(主催者)のみです。ここでは、ホストによるローカルレコーディング・クラウドレコーディングや自動録画の方法を解説します(参加者によるレコーディングは後述します)。

ローカルレコーディングの有効化

Zoomの無料ライセンスユーザーの場合、利用できる録画機能はローカルレコーディングのみです。まずは以下の手順でローカルレコーディングを有効化しましょう。

1.Zoomウェブポータルにサインインし、[設定]をクリック
2.[レコーディング]タブをクリック
3.[ローカルレコーディング]のトグルをクリックして、有効にする
4.認証ダイアログが表示されたら、[オンにする]をクリックして、変更を確認

ホストがローカルレコーディングでミーティング録画

無料ライセンスユーザーのホストはローカルレコーディング機能でミーティングを録画することになりますが、対応するアプリはZoomデスクトップクライアントのみです。Zoomモバイルアプリからは利用できないため、Windows PCやMacで操作しましょう。

1.ホストとしてZoomミーティングを開始
2.[レコーディング]をクリック
3.メニューが表示されている場合は、[このコンピュータにレコーディング]を選択
4.レコーディングが開始され、ホストと参加者には「Recording」インジケータが表示される
5.[参加者]をクリックすると、現在レコーディング中の参加者が表示される
6.[レコーディングを停止]をクリックし、録画を終了する
6.ミーティングの終了後、Zoomはレコーディングを変換(変換完了までファイルにアクセスできない)
7.変換が完了すると、レコーディングファイルの入ったフォルダが開く

クラウドレコーディングの有効化

Zoomの有料ライセンス(プロ・ビジネス・エンタープライズ)を保持するユーザーは、ローカルレコーディングに加えてクラウドレコーディングを利用できます。まずは以下の手順でクラウドレコーディングを有効化しましょう。

1.有料ライセンスユーザーがZoomウェブポータルにサインインし、[設定]をクリック
2.[レコーディング]タブを開く
3.画面を下にスクロールし、[クラウドレコーディング]のトグルをクリックして、有効にする
4.認証ダイアログが表示されたら、[オンにする]をクリックして、変更を確認

ホストがクラウドレコーディングでミーティング録画

ZoomのクラウドレコーディングはZoomデスクトップクライアント・Zoomモバイルアプリ両対応のため、Windows PCやMacに加え、iPhone/iPadやAndroid端末でも利用できます。Zoomミーティング中にクラウドレコーディングをする方法は以下の通りです。

1.有料ライセンスユーザーのホストがZoomミーティングを開始
2.[レコーディング]ボタンをクリック/タップ
3.[クラウドにレコーディング]を選択して録画開始
4.[一時停止]をクリック/タップして録画の一時停止、[レコーディングを停止]または[ミーティングを終了]をクリック/タップして録画完了

全てのZoomミーティングを自動録画

Zoomミーティングの自動録画(ミーティング開催と同時に録画開始)を設定することもできます。無料ライセンスユーザーはローカルレコーディングのみ、有料ライセンスユーザーはローカル/クラウドどちらでも選択可能です。

1.Zoomウェブポータルにサインインして、[設定]をクリック
2.[レコーディング]タブに移動して、[自動レコーディング]設定を有効化
3.[ローカルコンピュータにレコーディング]または [クラウドにレコーディング]のいずれかを選択し、[保存]をクリック
4.[クラウドにレコーディング]を選択した場合、[ホストがクラウドでの自動レコーディングを一時停止/停止できる] を有効または無効にする
5.ホストがミーティングを開始すると自動的に録画開始

個別のZoomミーティングを自動録画

全てのミーティングを自動録画したくない場合、スケジュールされたミーティングの自動録画のオン/オフを個別に切り替えることもできます。

1.Zoomウェブポータルにログインし、[ミーティング]に移動
2.[ミーティングをスケジュール]をクリックするか、予定されているミーティングのリストからトピックを選択して[編集] をクリック
3.[ミーティングオプション]で[自動的にレコーディング]をチェックし、[ローカルコンピュータ]または[クラウド]を選択
4.[保存]をクリック

参加者がZoomの録画機能を使う方法


Zoomミーティングの参加者は、ホストから権限付与を受けることでローカルレコーディングができます。共同ホストに任命されればクラウドレコーディングも可能です。また「ホストより早く参加者が入室したとき、クラウドレコーディングを自動開始する」という設定もできます。

参加者にローカルレコーディング権限を付与する事前設定

Zoomミーティングの参加者がローカルレコーディングをするには、ホストによる事前設定が必要です。まずは以下の手順で、「ミーティング中にホストがローカルレコーディング権限を与えられる」状態にしましょう。

1.ホストがZoomウェブポータルにサインインし、[設定]をクリック
2.[レコーディング]タブをクリック
3.[ホストはミーティング参加者にローカルレコーディングする権限を付与できる]のチェックボックスをオンにし、[保存]をクリック

参加者がローカルレコーディングでミーティング録画

ローカルレコーディングの事前設定は、あくまで権限付与の準備です。特定の参加者がローカルレコーディングをするには、以下の手順でミーティング中にホストから権限付与を受けることが求められます。

1.ホストとしてZoomミーティングを開始
2.[参加者]をクリック
3.[参加者]メニューで、レコーディング権限を与えるユーザーの名前の横にある[その他]をクリック
4.[レコーディングを許可]をクリックすると、参加者はレコーディング権限に関する通知を受け取る
5.権限割り当てを受けた参加者が[レコーディング]をクリックし、録画開始
6.参加者がレコーディングするときは、参加者メニュー内の参加者名の横に、レコーディングアイコンが表示される
7.参加者が[レコーディングを停止]をクリックして録画終了
8.ミーティングが終了した後、Zoomはレコーディングを変換(変換完了までファイルにアクセスできない)
9.変換が完了すると、レコーディングファイルの入ったフォルダが開く

参加者が「共同ホスト」としてクラウドレコーディングを開始

ローカルレコーディングは無料ライセンスユーザーでもZoomデスクトップクライアントから利用できますが、クラウドレコーディングを利用できるのは有料ライセンスユーザーのみです。

以下の手順でホストが任意の参加者を「共同ホスト」に任命すれば、その参加者はPC・タブレット・スマホからクラウドレコーディングができます。

1.有料ライセンスユーザーのホストがZoomミーティングを開始
2.[参加者]をクリック/タップ
3.デスクトップクライアント版は共同ホストになる参加者の名前にカーソルを重ねて[その他]を選択し、[共同ホストに指定]をクリック。モバイルアプリ版は共同ホストにする参加者の名前をタップし、[共同ホストに指定] をタップ
4.共同ホストになった参加者が[レコーディング]ボタンをクリック/タップ
5.続けて[クラウドにレコーディング]を選択してレコーディングを開始
6.[一時停止]をクリック/タップして録画の一時停止、[レコーディングを停止]または[ミーティングを終了]をクリック/タップして録画完了

ホストの前に参加してクラウドレコーディングを自動開始

通常はホストがミーティングを開始するまで、参加者には「このミーティングはホストの参加を待機しています。」というポップアップダイアログが表示されます。[ホストの前に参加する]オプションを有効化することで、参加者の事前入室ができるようになり、ホスト不在でもクラウドレコーディングの自動開始が可能です。

1.Zoomウェブポータルにサインインして、[設定]をクリック
2.[レコーディング]タブで[自動レコーディング]設定を有効化し、[クラウドにレコーディング]を選択して[保存]をクリック
3.[ミーティング]タブで[参加者がホストの前に参加することを許可]を有効化
4.任意の参加者がミーティングに参加した時点で、クラウドレコーディングが開始される

なお、ホストはミーティングのスケジュール時に[ホストの前に参加する]オプションのオン/オフを切り替えられます。

Zoom録画機能の管理・共有方法


Zoom録画機能の管理・共有方法も確認しておきましょう。ここでは、レコーディング詳細設定の変更方法やレコーディングを共有・再生する方法、ローカルレコーディング・クラウドレコーディングの削除方法を解説します。

レコーディング詳細設定の変更方法

Zoomの録画機能はZoomデスクトップクライアントから詳細設定を変更できます。

1.Zoomデスクトップクライアントを開き、[設定] をクリック
2.[レコーディング]タブをクリック
3.[レコーディングオプション]が開き、以下のようなオプションを変更できる

・[レコーディングの保存場所]:録画ファイルの保存場所を変更する
・[レコーディングしたファイルの保存場所をミーティング終了時に選択]:ミーティング

終了後にプロンプトが表示され、ファイルの保存場所を選べるようにする

・[参加者ごとに個別のオーディオファイルをレコーディングする]:全参加者の音声を1つのオーディオファイルにまとめず、参加者ごとに個別のファイルを作成する
・[レコーディングに参加者の名前を表示する]:各参加者の名前をキャプチャする

また[クラウドレコーディング]メニューの[管理]をクリックすると、Zoomウェブポータルからクラウドレコーディングの詳細設定も変更できます。

レコーディングを共有・再生する方法

ローカルレコーディングの場合、ストレージ内のビデオファイルを共有するには、クラウドストレージに一旦アップロードするなどの手間が必要です。クラウドレコーディングの場合、以下の手順で簡単に共有や再生ができます。

1.Zoomウェブポータルにサインインし、[設定]をクリック
2.[レコーディング]をクリックすると、クラウドレコーディングのリストが表示される
3.ミーティングIDや日付範囲などで目的の録画ファイルを検索
4.[共有]をクリックし、必要に応じてアクセス権限・パスコード・視聴期限日・ダウンロード可否などを設定
5.[共有情報のコピー]をクリックし、チャットやメールなどに共有リンクを貼り付け共有
6.リンクにアクセスするとWebブラウザが開き、録画の再生やダウンロードができる

ローカルレコーディングの削除方法

ローカルレコーディングはZoomアカウント内でファイルのパス(保存場所)などが管理されており、アプリから削除操作ができます。

1.Zoomデスクトップクライアントにサインイン
2.[ミーティング]タブをクリック
3.[レコーディング済み]タブをクリックし、ローカルレコーディングしたミーティングを選択([開く]オプションのみが表示されている場合、録画はクラウドレコーディング)
4.[削除]をクリックして、コンピュータからレコーディングを完全に削除

クラウドレコーディングの削除方法

クラウドレコーディングはZoomクラウド内にファイルが保存されているため、ゴミ箱も含めてZoomウェブポータルから操作します。

1.Zoomウェブポータルにサインインし、[設定]をクリック
2.[レコーディング]をクリックすると、クラウドレコーディングのリストが表示される
3.ミーティングIDや日付範囲などで目的の録画ファイルを検索し、削除するとゴミ箱に移動される
4.間違えた場合はゴミ箱フォルダから[復元]をクリック、完全削除する場合は[ゴミ箱を空にする] をクリック

Zoom録画機能にありがちなトラブル


Zoom録画機能にありがちなトラブルとして、「iPhone/iPadの画面収録機能で録画すると音声が聞こえない」というものがあります。これはApple製品の仕様です。

また、便利なクラウドレコーディングもプランによってストレージ容量の上限が決まっているため、「Zoomクラウドの容量が足りない」という問題も起こり得ます。

iPhone/iPadで録画すると音声が聞こえない

iPhoneやiPadでZoomミーティングを録画しようとするとき、画面収録機能を使った経験がある方もいるでしょう。画面収録機能は、「Zoomミーティングの録画はできるが録音はできない」仕様で、ファイルを再生しても音声は聞こえません。

Apple本社のある米国(及び欧州各国)では、当事者の同意のない通話録音は原則として禁止しています。このためApple製のiPhoneやiPadは、音声通話やビデオ通話を画面収録機能で録音できない仕様です。

Zoomのビデオ通話の他に、FaceTimeやLINEの音声通話なども、画面収録機能では録音できません。この問題を解決するおすすめの方法は、Zoomの内部機能であるクラウドレコーディングを利用することです。

Zoomクラウドの容量が足りない

Zoomクラウドの容量不足を感じるケースもあるでしょう。レコーディング内の共有コンテンツ・解像度・時間などによっては、ビデオファイルのサイズは数百MBや1GB以上になる場合もあります。

Zoomクラウドの容量は、プロプランやビジネスプランだと1ライセンス当たり5GBです。例えばプロプランを6ライセンス取得すると、アカウント全体で30GBのZoomクラウドを利用できます。またエンタープライズプランなら容量無制限です。

定期的に不要なファイルをローカルにダウンロードしたり削除したりすることも考えられますが、ライセンス数を増やすかアップグレードして、Zoomクラウドの容量自体を増やす方法も考えられます。

Zoomの録画機能を使いこなす代理店契約はイッツコム!


ローカルレコーディングはPCに大容量のビデオファイルを保存するため、ストレージの圧迫や共有しにくさが懸念点です。またZoomモバイルアプリからは利用できません。

録画機能を使いやすくするなら、有料ライセンスを取得し、クラウドレコーディングを利用できるようにすることがおすすめです。無料ライセンスだとミーティングの40分制限も懸念点ですが、プロ以上の有料ライセンスなら実質無制限(30時間/1回)で利用できます。

Zoom国内代理店として実績豊富なイッツコムなら、プロプラン1ライセンスの小規模運用からエンタープライズプランでの大規模運用まで、柔軟に対応可能です。日本語サポート付きで管理者向けのマニュアルも完備しており、Zoomのビジネス利用をきめ細やかにサポートできます。

まとめ


Zoomの録画機能はローカル・クラウドの2種類です。無料ライセンスだと利用できるのはローカルレコーディングのみですが、有料ライセンスだとクラウドレコーディングも利用できます。有料ライセンスユーザーのホストが共同ホストを任命すれば、参加者もクラウドレコーディングを利用可能です。

有料ライセンスだとミーティングの40分制限もなくせるため、Zoomを使いこなすなら有料プランへのアップグレードをおすすめします。Zoom有料プランのご契約をお求めなら、サポートやマニュアルも充実したイッツコムにご相談ください。