Zoom有料版「プロプラン」を利用すべき理由とは?無料版との比較を解説
目次
Zoom Workplaceはプロ以上の有料プランにアップグレードすることで、Zoomミーティングの40分制限をはじめとした各種機能の制限を解除できます。組織内ユーザーを1つのアカウントで管理し、Zoom Workplaceの運用を効率化できることも利点です。
この記事では、Zoom Workplace無料プランと有料プランの比較や、プロプランにアップグレードする魅力を解説します。無料プランで制限されていた機能を組織的に活用し、コミュニケーションやコラボレーションを活性化させましょう。
Zoom Workplaceプロプランとは?
Zoom Workplaceは無料アカウントを取得して個人利用もできますが、プロ以上の有料プランにアップグレードすると、組織的な活用の幅が広がります。まずは無料プラン・有料プランの基本的な違いや、有料プランのライセンス数(ID数)の考え方を見ていきましょう。
Zoom Workplace無料プランは機能限定のお試し版
Zoom Workplaceは誰でも無料で利用できますが、無料プラン(ベーシックプラン)はミーティング時間の40分制限など、複数の機能制限があります。個人利用なら便利に活用できるかもしれませんが、ビジネスユースには適切とは言えません。
ベーシックプランはあくまでお試し版です。安価な「プロ」プランでも40分制限を解除でき、また上位のプランほど充実した機能を利用できます。
Zoom Workplace有料プランは「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種類
Zoom Workplaceの有料プランはZoom公式サイトからでも契約できますが、法人利用の場合、日本語サポートや請求書払いなどに対応する国内代理店経由で契約するのが基本です。
国内代理店は一般的に、「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」という3種類の有料プランを提供しています。
- プロ:小規模チーム向け
- ビジネス:中小企業向け
- エンタープライズ:大企業向け
有料プランにアップグレードする際、任意の数のライセンスを購入し、組織内ユーザーに割り当てます。プランのグレードによって契約ライセンス数の下限・上限が異なり、上位のプランは機能的にも契約ライセンス数の下限・上限で見ても、より大きな組織での運用が想定されています。
【関連記事:Zoomの法人契約は代理店経由ですべき?有料プランの選び方を解説】
Zoom Workplace有料プランのID数はホスト数
Zoom Workplaceの主要機能はZoomミーティングですが、有料ライセンスが必要なユーザーはミーティングのホスト(主催者)のみです。ホストに割り当てられたライセンスに応じてミーティングで利用できる機能が変わるため、招待される参加者はベーシックプランのままで問題ありません。
また有料プランの料金設定は「1ID当たり○○円、契約ライセンス数○ID~○ID」となっています。ライセンス数はホスト数、つまり「同時開催できるミーティング数」です。必要なホスト数に応じて上位のプランに切り替えるという考え方もできます。
Zoom Workplace無料プランと有料プランの機能比較
Zoom Workplaceのベーシックユーザーと有料ライセンスユーザーは、利用できる機能に大きな違いがあります。ミーティング時間の制限やユーザー管理などが問題になったら、プロ以上の有料プランへアップグレードするのがおすすめです。ここでは、無料プランと3種類の有料プランの機能比較を解説します。
【無料プラン】Zoom Workplaceベーシック
Zoom Workplaceは専用アプリやZoomウェブポータル(https://zoom.us/signin#/login)から誰でも無料で利用できます。
以下に、ベーシックユーザーが利用できる主な機能を整理しました。
- 1回当たり最長40分、最大100名参加のZoomミーティングを主催
- 画面共有機能により参加者とリアルタイムで情報共有・共同編集
- バーチャル背景やアバターを設定(プライバシーを保護)
- 待機室やブレイクアウトルーム
- ミーティングの最中や前後でのチャット機能(ミーティング内チャットとチームチャット)
- ホワイトボード(Zoom Whiteboard)の編集数は最大3つ
- ドキュメント(Zoom Docs)の共有数は最大10件
- クリップ(Zoom Clips)の作成数は最大5個、1個当たり最長2分
Zoomミーティングの参加者側になるなど、基本的な使い方をするだけならベーシックプランでも対応できます。ただし多くの機能制限があるため、ビジネスシーンで本格活用しようとすると、使いにくさを感じることも多いでしょう。
【小規模チーム向け有料プラン】Zoom Workplaceプロ
プロプランにアップグレードすると、Zoomミーティングを実質無制限で主催できるようになり、Zoom独自のAIアシスタント「AI Companion」など高度な機能を利用できるようになります。プロユーザーはベーシックプランの全機能に加え、以下のような機能を利用可能です。
- 1回当たり最長30時間のZoomミーティングを主催
- Zoomミーティングの参加者数は標準で最大100名、大規模ミーティングアドオンで最大1,000名まで拡張可能
- Zoomミーティングでの投票機能や共同ホスト・代替ホスト機能
- 任意の参加者定員のZoomウェビナーアドオンなどを購入しての機能拡張
- ZoomミーティングやZoomウェビナーの通訳を指名
- Zoomミーティングのクラウドレコーディングに対応(Zoomクラウド容量は1ライセンス当たり5GB)
- ドキュメントやチームチャットなど各種機能でAI Companionのサポート
- ドキュメントの共有数は無制限
- クリップの作成数・時間は無制限
- アカウントオーナーや管理者は組織内ユーザーへの有料ライセンス割り当てやアドオンを管理
イッツコムの場合、プロプランの契約ライセンス数は1〜9までです。
【中小企業向け有料プラン】Zoom Workplaceビジネス
ビジネスプランは、多数のユーザーと無制限のホワイトボードを共有しながらミーティングを行えるようになり、組織内ユーザーをより詳細に管理できるようになります。ビジネスユーザーは、プロプランの全ての機能に加え、以下のような機能を利用可能です。
- Zoomミーティングの参加者数は標準で最大300名、大規模ミーティングアドオンで最大1,000名まで拡張可能
- ホワイトボードの編集数は無制限
- ダッシュボードからアカウント全体のユーザーやミーティングの統計情報などを確認
- Zoomのランディングページやメールテンプレートなどのブランディング設定
- 組織で利用するメールアドレスドメインの認証を受け、同じドメインのユーザーをアカウントに統合
- 認証を受けたドメインのユーザーにSSOによるサインインを強制
イッツコムの場合、ビジネスプランの契約ライセンス数は10~49までです。
【関連記事:Zoomのビジネスライセンスの魅力は価格以上?有料プランの選び方】
【大企業向け有料プラン】Zoom Workplaceエンタープライズ
エンタープライズプランでは、標準で定員500名のZoomミーティングとZoomウェビナーを使い分けられるようになり、Zoomクラウドも無制限で利用できるようになります。エンタープライズユーザーは、ビジネスプランの全ての機能に加え、以下のような機能を利用可能です。
- Zoomミーティングの参加者数は標準で最大500名、大規模ミーティングアドオンで最大1,000名まで拡張可能
- クラウドレコーディングのZoomクラウド容量は無制限
- 標準で定員500名のZoomウェビナー
- ミーティング・ウェビナーやチームチャットでの翻訳版字幕機能
イッツコムの場合、エンタープライズプランの契約ライセンス数は50以上です。
Zoom Workplaceプロプランの魅力は?アップグレードすべき理由
最も安価なプロプランでも、無料プランからアップグレードするとZoom Workplaceの活用範囲が大きく広がります。実質無制限ミーティングを主催したり、1つのアカウントで組織内ユーザーを管理したりできる他、無料プランでは制限されていた「AI Companion」なども活用できるようになります。
40分の時間制限がなく実質無制限ミーティングを主催できる
ベーシックプランとプロプランの大きな違いの1つが、Zoomミーティングの時間制限です。ベーシックユーザーが主催するミーティングは、全て40分を経過すると強制的に終了となり、次のミーティングを始めるには10分間のインターバルを挟む必要があります。
一方で、プロユーザーがホストの場合は、40分の制限がなく、1回あたり最大30時間まで、回数無制限でミーティングを主催できます。ビジネスでのWeb会議やオンライン商談などは、1時間を超えることも珍しくありませんが、連続して30時間以上開催するケースは極めてまれなため、「実質的に時間無制限」と考えて差し支えないでしょう。
なお、ホスト以外の参加者が全てベーシックユーザーであっても、ホストがプロユーザーであれば、そのミーティングには時間制限が適用されません。
アカウント全体でライセンス割り当てや機能設定を管理できる
同じ企業に所属する全てのZoom Workplaceユーザーがベーシックアカウントを個人的に利用している場合、各ユーザーが個別に機能のオンオフなどを設定します。ホストによってZoomミーティング中に利用できる機能が異なるなど、運用管理上の手間やトラブルが問題になることもあるでしょう。
有料プランの場合、全ての組織内ベーシックユーザーを1つのアカウントに招待し、グループ単位やアカウント全体でミーティング機能などのオンオフ設定を一括で設定できます。チームリーダーなどにプロライセンスやウェビナーアドオンを割り当て、組織内でのZoom Workplaceの標準的な運用方法を柔軟に管理できるようになります。
投票機能で効率的に意見収集ができる
投票機能を利用できるようになることも、プロプランにアップグレードするメリットの1つです。ホストはZoomウェブポータルまたはZoomミーティング内で投票を追加・編集・開始でき、多数の参加者から一括で意見を集められます。
1回のミーティングで作成できる投票は最大50、各投票の質問数は最大10です。投票結果のレポートを一括でダウンロードもでき、採決やレクリエーションなどに役立ちます。
クラウドレコーディングを利用できる
プロプランでは、1ライセンス当たり5GBのZoomクラウドが利用でき、ミーティングやウェビナーのクラウドレコーディングが可能です。ビデオやオーディオだけでなく、チャットメッセージや投票結果もまとめてクラウドに記録できます。アクティブスピーカーや共有画面を別々にレコーディングしたり、各参加者のオーディオを個別に記録したりと、ニーズに応じた柔軟な設定が行えます。
ベーシックユーザーでも利用できるローカルレコーディングとは異なり、クラウドレコーディングはスマホやタブレットからでも開始可能です。データをアップロードする手間がなく、共有も容易なため、議事録の作成や管理を効率化できる点も特徴です。アカウントオーナーや管理者は、アカウント内の全てのレコーディングを一括で管理でき、共有時のセキュリティ設定も柔軟に変更できます。
【関連記事:Zoomのクラウドレコーディングの開始・管理・共有方法や注意点】
使用状況に関するレポートを取得できる
プロプランにアップグレードすると、Zoomウェブポータルからホスト・ミーティング・ウェビナーに関するレポートを取得できるようになります。アカウントオーナーや管理者は、特定期間内のミーティング数・参加者数・ミーティング時間、組織内ユーザーがスケジュール登録しているミーティングやウェビナーの一覧などをレポートとして取得できます。
他にも、ホスト別のZoomクラウドの使用状況や、特定期間内のミーティング・ウェビナーの投票結果などのレポート出力も可能です。
AI Companionのサポートで各種機能を効率的に活用できる
強力なAIアシスタント機能「AI Companion」を利用できるようになることも、プロプランにアップグレードする魅力です。AI CompanionはZoomのプラットフォーム全体でさまざまな機能をスマートにサポートし、Zoomミーティングの要約やスマートレコーディング、チームチャットの文章補完やスレッド要約などを行えます。
プロプランではクリップの作成数・時間やドキュメントの共有数が無制限になりますが、AI Companionはクリップのタイトル・説明・タグの生成、ドキュメントのコンテンツ生成・改訂なども行えます。これまで手作業で行っていた作業にかかる時間を短縮でき、組織内ユーザーの業務効率化に役立つでしょう。
共同ホストと協力してミーティングの進行管理ができる
プロユーザーは、主催するミーティングの参加者を「共同ホスト」に指定できます。共同ホストはホスト権限を共有する参加者で、他の参加者の音声やビデオの停止/開始や会議のロックなどが可能でホストをサポートすることができます。
特に参加者を少人数のグループに分けてミーティングを行うブレイクアウトルーム機能では、共同ホストが参加者の割り当てやグループ分け後の参加者の移動が可能となり、大規模なミーティングで円滑な会議運営をする際に重宝します。
アドオン購入でZoomウェビナーを開催できるようになる
プロプランにアップグレードすると各種アドオンを購入して機能拡張ができますが、代表的なものはウェビナーアドオンです。プロユーザーにウェビナーアドオンを割り当てることで、500名以上が参加するウェビナーを主催できるようになります。
使用するツールはZoomミーティングと同じくZoom Workplaceアプリですが、Zoomウェビナーでは一般参加者の音声・ビデオや画面共有の開始を原則として禁止し、「講演の視聴者」として扱います。これにより講演者側と視聴者側を明確に分離し、ステージと客席に分かれたバーチャルなセミナーの開催が可能です。
【関連記事:ウェビナーとは?Zoomウェビナーならではの機能や使い方】
各種SNSでストリーミング配信もできる
プロプランならFacebookやYouTubeなどのSNSで会議の模様をストリーミング配信できます。これは特に不特定多数の視聴者に向けたウェビナー配信と相性のよい機能です。
会社説明会やサービス説明会などのウェビナーをSNSでストリーミング配信することで、Zoomを利用しないユーザーに対しても広く情報を伝えられます。
Zoom Workplaceプロプランのアップグレードは実績豊富なイッツコムにお任せ!
Zoom Workplaceをビジネス活用する際、全ての組織内ユーザーがベーシックユーザーだと、ミーティングの40分制限や機能設定の不一致などさまざまな懸念があります。
少なくとも1人は有料ライセンスを取得して実質無制限ミーティングを主催できるようにし、組織内ユーザーを1つのアカウントで管理するのがおすすめです。プロプランにアップグレードすると、AI Companionをはじめとした強力な新機能も便利に活用できるようになり、生産性向上・業務効率化も期待できます。
代理店によって最低契約ライセンス数は異なりますが、イッツコムなら日本語サポート込みのプロプランを1ライセンスから契約できます。Zoomウェビナーのアドオン購入・割り当てなど、ニーズに応じた運用方法のサポートもお任せください。
まとめ
Zoom Workplaceはプロ以上の有料プランにアップグレードすることで、各種機能の制限が解除され、組織内のベーシックユーザーやライセンスユーザーを1つのアカウントで管理できるようになります。
ミーティング時間やドキュメント・クリップの制限解除はもちろん、クラウドレコーディングの一元管理やAI Companionによる各種機能のサポートも、コミュニケーションやコラボレーションの強化に役立つでしょう。Zoomウェビナーを組織的に運用できるようになることも利点です。
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