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テレワークとは?どこよりも詳しく徹底解説!

テレワークについて詳しく知りたいと考えている方もいるのではないでしょうか。テレワークを知り導入すると勤務形態の幅が広がります。従来のビジネスの仕方を大きく変えることができるでしょう。

そこでこの記事ではテレワークについて詳しくご紹介します。テレワークのメリットとデメリットについても解説しますので、テレワークの導入を考えている方は参考にしてみてはいかがでしょうか。相談窓口や助成金など、導入が具体化したときに役立つ制度も知ることができます。

テレワークとは簡単に言うと何か?その意味は?

テレワークはテレ(離れた場所)とワーク(働く)を組み合わせた造語です。会社で勤務する場合、オフィスに出勤して定時まで仕事をするという形態が一般的でしょう。テレワークの従業員が働く場所は、オフィスではなく自宅や企業が用意したレンタルオフィスなどです。

テレワークには大きく分けて2つの種類があります。特定の会社に属して働く雇用型テレワーク、特定の会社に属さず個人事業主として働く非雇用型テレワークです。雇用型はさらに3つ、非雇用型は2つに分けられます。

それぞれの違いはどのように働くかです。すべての種類の働き方とメリット・デメリットを押さえておけば、自社にはどの種類が合うのかを判断できます。適切な種類を導入できれば仕事の効率アップが期待できますから、まずは全種類の特徴を知っておきましょう。

雇用型テレワークとは何か?種類は?

雇用型テレワークとは何か?種類は?
会社に雇用されている場合、オフィスに出勤して働く勤務形態が一般的です。雇用型テレワークはそれとは異なり、会社に属しながらオフィス外で勤務することをいいます。オフィス外というと在宅勤務が浮かぶかもしれませんが、そのほかにも勤務先はあります。ここでは雇用型テレワークの詳細と種類についてご紹介しましょう。

在宅勤務

在宅勤務は自宅で勤務することです。スマートフォンやパソコンなどの通信機器で業務連絡などを行いつつ、自宅で仕事を進めていきます。一般的なオフィス勤務より、出勤時間が削減できることなどがメリットです。

スマートフォンやパソコンなど、持ち運びできる通信機器とネットワーク環境があり、会社から認められれば自宅外で勤務することもできます。仕事の進行状況の報告のために連絡手段は必須ですが、お気に入りのカフェなどで仕事をすれば気分転換にもなるでしょう。自宅外で仕事をするときはネットワーク環境が整っているところを探すことも大切です。

在宅勤務はオフィスに通勤する必要がありません。時間を自由に使えますから、仕事が捗らなければ散歩に出かけることも可能です。オンとオフのメリハリをつけられれば、仕事の効率がアップするかもしれません。

施設利用型勤務

勤務しているオフィス以外の施設で働く形態が、施設利用型勤務です。仕事をする施設を個人で借りるのではなく、会社が用意したサテライトオフィスやレンタルオフィスを利用します。ほかの会社と共同で借りるオフィスや全国各地にあるテレワークセンターを利用するケースもあるようです。

施設利用型勤務であれば雇用契約を交わしている会社が遠方でも、最寄りのサテライトオフィスやテレワークセンターなどで勤務できます。通勤が困難な方に便利な勤務形態といえるでしょう。

モバイルワーク

自宅やサテライトオフィス、テレワークセンターなどの施設を利用しない勤務形態がモバイルワークです。電車や飛行機などで移動している最中に仕事を進めます。場所に縛られないため、雇用型テレワークの中でも特に自由度の高い形態です。

居住地から遠方に行くことが多い場合、長時間の移動が必要となります。この時間を有効活用して仕事をしたい方に向いている勤務方法です。モバイルワークにはパソコンやスマートフォンの準備が必須になります。場所を選ばないので、必要な機器が揃えればすぐに勤務を開始できることがメリットです。

自営型(非雇用型)テレワークとは何か?種類は?

特定の会社に属して勤務する雇用型テレワークのほかに、特定の会社に属さずに働く自営型(非雇用型)テレワークがあります。特定の会社と雇用契約を交わさないので自身で営業したり、ショップを開業して販売業を行ったりもします。ここではクライアントのサポートを行う内職副業型勤務など、2つの種類をご紹介しましょう。

SOHO

SOHOとはSmall Office/Home Officeを略した言葉です。自宅や小さなオフィスでパソコンなどの通信機器を介し、専業性の高い仕事をする事業者のことをいいます。

イラストレーターやライターなどが、クラウドソーシングサイトでクライアントと契約を交わすケースもあるようです。契約内容が雇用契約ではないため、この場合は非雇用型となります。

雇用型であれば専門部署が行ってくれる経理作業や手続きは、自分で対応しなければいけません。会社に属していないので自由度は高いですが、自身で行う作業数が多い勤務形態です。

内職副業型勤務

内職型副業勤務はSOHOに比べて専業性が低い仕事です。データ入力やアンケート回答、事務作業の補助などが該当します。高い専業性が求められないため誰でもチャレンジしやすいことがメリットです。しかし一方で、SOHOより収入が低い場合が多いというデメリットもあります。

自宅でパソコンやスマートフォンを使って完結する仕事が多く、副業として行っている方も多いようです。

テレワーク導入のメリットとは?


テレワークにはオフィスに通勤する働き方とは違うメリット・デメリットがあります。どちらも知ることで導入すべきか否かを判断できるでしょう。ここではテレワークを導入することでどんなメリットが得られるか、企業側と従業員側に分けてご紹介します。

企業側のメリットについて

企業側のメリットとしては、オフィスコストや交通費の削減・有能な人材の活用などが挙げられます。多くの会社がオフィスをかまえていますが、維持するには費用が必要です。ビルの一室を借りているのであれば家賃、ビル一棟を所有しているなら土地代などもかかるでしょう。そのほかにデスクや印刷機などの設備も無料ではありません。

オフィスは出勤する人数分の広さがあればよいので、テレワークを導入すればその人数分の面積が不要になります。テレワークの人数によってはひとまわり小さな部屋に移転して、家賃を安く抑えられるかもしれません。

もし従業員全員がテレワークになればオフィス自体が必要ありませんから、オフィス維持にかかる費用をまとめて削減することが可能です。テレワークは通勤の必要がないため、通勤交通費を支給していれば、それも削減することができます。

勤務形態を自由にすることで従業員のストレスが軽減され、有能な人材を長期的に活躍させることもできるでしょう。優秀な従業員でも、介護や子育てを理由に退職を余儀なくされることがあります。ライフスタイルに合わせて在宅勤務などを選択できれば、離職率の低下が期待できるかもしれません。

従業員側のメリットについて

従業員側のメリットとしては、通勤時間の削減、オフィスでのストレス軽減、状況に合わせた働き方ができることなどが挙げられます。

在宅勤務をすると家族との時間を増やし、交流を図ることもできます。家庭内が円満になれば本人の仕事へのモチベーションが上がり、仕事の効率アップにつながるかもしれません。ひとつのオフィスで働くことによる人間関係などのストレスは、テレワークの導入によって軽減することができるでしょう。

女性は妊娠・出産があると休職しなければなりません。中には復職したくても、退職を選択する場合もあるでしょう。在宅勤務が可能になれば自宅で子どもの面倒を見ながら仕事ができるため、復職しやすくなるかもしれません。

テレワーク導入のデメリットや課題とは?

テレワーク導入のデメリットや課題とは?
テレワークを導入することでさまざまなメリットが得られますが、デメリットも存在します。導入にあたって大きな課題になる可能性もあるため、デメリットについてもしっかり理解しておきましょう。テレワーク導入でのデメリットと解決すべき課題についてご紹介します。

企業側のデメリットについて

企業は従業員の労務管理を行わなければいけません。労務管理とは勤務に関するさまざまなことで、社員の勤怠管理も含まれます。テレワークは出勤しないため、勤務時間を把握することが難しくなります。仕事をしていたと従業員側が言えば、それをもとに対応することになるでしょう。

テレワークは自宅やサテライトオフィスなどで勤務するため、情報漏えいに関しても企業側が徹底する必要があります。どのセキュリティソフトを導入するか、情報が漏れないようにするにはどういった工夫をすればよいかを考えなければいけません。

パソコンなどの設備、勤務で発生する電気代といった経費の負担をどうするかも考える必要があります。テレワークの導入によって生じる問題点を事前に理解し、その問題をどう対処すれば企業側・従業員側どちらも納得できるかを話し合っておきましょう。

従業員側のデメリットについて

企業側のデメリットには従業員側のデメリットにもなる部分もあります。導入前は出社すれば勤務したとみなされていたものが、導入後はクラウド型の勤怠管理システムにアクセスするなど、自ら勤怠を報告しなければいけません。導入前と異なる点が多数あるため、それに慣れていく必要があります。

自宅で仕事をする場合は、私生活とメリハリをつけられるかどうかも重要になります。生活している空間の中で仕事をすると、つい仕事以外のことに目が向いてしまうこともあるでしょう。ほかのことをしていると仕事が疎かになり、進まなくなってしまします。

経費に関しては企業によって異なりますが、パソコンや電気代を個人負担にするところもあるようです。個人負担の項目が多いと高い費用が発生する可能性もあるため、大きなデメリットといえるかもしれません。テレワーク導入の際は経費が個人負担なのか、企業負担なのかを確認しておいたほうがよいでしょう。

テレワーク導入に対する助成金はある?

テレワークを導入するには、これまでの勤務体制を大きく変えることが必要です。変えることの中には高額な費用が発生するものもあります。この費用を捻出できないために、テレワークの導入ができない企業もあるかもしれません。ここでは費用捻出にあたって知っておきたいテレワークの助成金についてご紹介します。

ふるさとテレワーク推進事業

ふるさとテレワーク推進事業は、地方にサテライトオフィスなどのテレワークに必要な環境を整えるときに利用できる補助金です。雇用契約している会社が都心にあっても、なんらかの事情で近くに居住できない方もいます。地方にサテライトオフィスやスポットオフィスがあれば遠方でも勤務できるでしょう。

しかしオフィスの設置にかかる高額な費用は、テレワーク導入の課題のひとつです。ふるさとテレワーク推進事業の補助金は上限が3,000万円ですから、受け取ることができれば負担を減らすことができ、導入に一歩近づけるかもしれません。

地方にオフィスを置くとなれば家賃やオフィス内に設置する通信機器、机といった設備を用意しなければいけません。設置後の運営費用に補助金をあてることもできるため、地方にオフィスを置くことを検討している場合は、ふるさとテレワーク推進事業を活用しましょう。

時間外労働等改善助成金(テレワークコース)

中小企業がテレワークを導入する際、導入に必要なシステム費用や研修費などに活用できるのが時間外労働等改善助成金です。

テレワークには勤怠管理をするシステムやセキュリティソフトなどの導入、企業・従業員への研修などを行わなければいけません。時間外労働等改善助成金の対象となるのはオフィスの家賃などではなく、システム導入や研修、外部専門家によるコンサルティング費用などです。

助成金額はどれくらい成果を上げることができたかによって異なりますが、従業員1人あたり10万円~20万円、1企業あたり100万円~150万円を受け取ることができます。成果目標は以下の3点です。

・対象の従業員全員が、在宅やサテライトオフィスでテレワークを実施する。
・実施日数は週間平均1日以上。
・年次有給休暇の年間平均取得日数を前年比4日以上増やす。または、月間平均所定外労働時間数を前年比5時間以上削減する。

本格的にテレワークを導入する企業だけでなく、試験的に導入する企業も支給対象になります。導入する場合はこういった助成金を活用できることも覚えておきましょう。

テレワーク・デイズとは何か?

テレワーク・デイズとは2020年の東京オリンピック時の交通混雑緩和や全国的にテレワークを定着させることを目的に、複数の企業で同時期にテレワークを実施する取り組みです。

東京オリンピックの開会式が行われる7月24日をテレワーク・デイとし、2017年から始まりました。2019年は7月22日~9月6日までがテレワーク・デイズに設定され、企業には5日間以上の実施を呼びかけています。

2018年の実施時には約1,682団体が参加し、期間中の東京23区への通勤者が延べ約40万人減少したという調査結果が出ています。また参加企業の報告によると、オフィスフロアの消費電力は平均約7パーセント、残業時間は約45パーセント削減されたそうです。

混雑が予想されるときに多くの企業でテレワークを実施すると、通勤時の混雑を減らすことができるかもしれません。総務省や厚生労働省といった行政機関がこの取り組みを進めており、2017年実施以降、年々参加する企業数が増加しています。

テレワークに関する相談窓口はある?

テレワークについて疑問に思うことがあれば、テレワーク相談センターに連絡してみてはいかがでしょうか。東京都の御茶ノ水にあるテレワーク相談センターは厚生労働省から委託されている事業で、システム環境や勤怠の管理方法、サテライトオフィスの活用方法などさまざまな相談ができます。

相談は無料で電話やメールを使って行えますが、同センターに申し込めば労務管理のコンサルタントを全国に派遣してもらえます。テレワークの導入からその後のフォローまで、3回にわたって訪問し、テレワークに関する就業規則や人事評価などのアドバイスを行います。

テレワークとその類義語との違いとは?

テレワークとその類義語との違いとは?
さまざまな働き方が広まる中で、聞きなれない名称を目にすることもあるでしょう。テレワークのほかにもリモートワークやノマドワークなどの言葉がありますが、テレワークと何が違うのかをご存知でしょうか。ここではテレワークとその類義語の違いについてご紹介します。

リモートワークとの違いについて

リモートワークはオフィス以外の場所で仕事をすることをいいます。以前は在宅勤務と呼ばれていた働き方が、リモートワークと呼ばれることが増えています。自宅などで仕事をすることになるため、テレワークと明確な違いはありません。

テレワークは職種にこだわらず、オフィス以外で仕事をする場合に使われますが、リモートワークはエンジニアやデザイナーなど、クリエイティブ系の職種によく使われる言葉です。

ノマドワークとの違いについて

ノマドワークは時間や場所に縛られない勤務形態のことをいいます。自宅だけでなくネットワーク環境のあるカフェやコワーキングスペースなど、その時々で好きな場所を選ぶため、拠点となるオフィスが必要だという概念があまりないようです。勤務時間と場所を指定しない点に関してはテレワークとあまり変わりありません。

テレワークは特定の会社に属している方が勤務先のオフィス以外で仕事をする場合に多く使われます。一方ノマドワークは特定の会社に属さないフリーランスの方に使われることが多いようです。

サテライトオフィスとの違いについて

サテライトオフィスとは、企業が主に使用しているオフィスとは別に用意した働く場所です。メインとなるオフィスは都心にあっても、なんらかの事情で遠方に住まなければならないケースもあります。

そのような場合にサテライトオフィスの用意があれば、遠方へ通勤せずに仕事ができるため、有能な人材の転職を防ぐという効果が期待できます。サテライトオフィスはテレワークの施設利用型勤務に含まれます。

まとめ

まとめ
テレワークはこれまでの働き方と大きく異なる、新しい働き方です。働く場所を自由に選べるメリットがあるため、より働きやすさを求める方にピッタリといえるでしょう。セキュリティやインターネット環境の整備、情報の共有など、導入にはいくつかの課題がありますが、それを解決すれば誰もが働きやすい企業になるかもしれません。

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