テレワークで社員のモチベーションが低下する原因とは?企業目線で対策を徹底解説!
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テレワークは正しく機能すれば生産性アップに効果的な働き方ですが、テレワーク特有の原因によりテレワーカーのモチベーションが低下するケースもあります。テレワーク導入によって社員のモチベーションや生産性が低下し、原因や対策を整理して把握したい方も多いのではないでしょうか。
モチベーション低下の原因によって対策は異なるため、原因と対策の対応関係を整理し、モチベーション維持や生産性アップの効果的な方法を知ることが大切です。そこでこの記事では、テレワークによる社員のモチベーション低下の原因と課題、モチベーション維持のために企業ができる施策についてご紹介します。
企業がテレワーカーをサポートする必要性
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、テレワークを導入する企業が一般化しています。テレワークの導入によって、企業はオフィス縮小によるコスト削減や対外的なイメージ向上、テレワーカーは通勤時間からの解放やワークライフバランスの向上といったメリットを享受可能です。
社員にとってテレワークは働き方として好ましい面もある一方で、テレワーク特有の難しさが社員を苦しめている面もあります。モチベーションを維持できずに生産性が低下し「テレワークをやめたい、コアオフィス勤務に戻りたい」と考えるテレワーカーも少なくはないでしょう。
モチベーション低下の原因はさまざまですが、テレワークに必要なツール・制度の不備など、テレワーカーの努力によってカバーし切れない部分も多々あります。企業はモチベーション低下の原因を把握し、テレワーカーの働き方をサポートすることが必要です。
テレワークにおけるモチベーション低下の原因
テレワーカーのモチベーションは仕事のやりにくさによって低下します。例えば、仕事の全体的が把握しにくいことや適正評価を受けられるか不透明であること、仕事に集中しにくいことやデスク環境が不十分であることなどです。まずはモチベーション低下の主な原因を5つに分けて解説します。
仕事の全体像が把握しにくい
テレワーカーは基本的に自宅で仕事を進めるため、他の社員の動きが見えにくくなり、仕事の全体像が把握しにくくなることは問題点です。コアオフィス勤務であればチーム体制で問題なく協働できていた社員であっても、「誰が何をどこまで進めているのか」が把握しにくく、自身のやるべき仕事が不明瞭になりやすい傾向にあります。
担当する業務に迷いが生まれやすい中で、コミュニケーションも取りにくく、モチベーションが低下してしまうテレワーカーは珍しくありません。テレワークの浸透によってオフィス機能の分散化が進み過ぎることも問題を複雑化させます。
上司や同僚からのフィードバックを受けにくい
コアオフィス勤務であれば仕事ぶりは上司や同僚に見えやすく、小さな気付きや疑問・評価について簡単に話しかけられますが、テレワーカーはコアオフィス勤務に比べてコミュニケーションを取る機会が激減します。テレワーカーの仕事は他の社員に見えにくい上、分からないことや、気になることを聞きにくくなる点はデメリットです。
慢性的なコミュニケーション不足による仕事のやりにくさが、モチベーション低下を招くケースも大いにあります。上司や同僚からフィードバックを受ける機会が少なく、仕事ぶりを正当に評価されるかどうかも分かりにくく、仕事の重要性や目的を見失いやすいのも懸念点です。
オンオフの切り替えが難しい
通勤時間がないことや育児や介護と両立しやすいことは在宅勤務のメリットですが、自由度の高さがモチベーション低下の原因となっているケースもあるでしょう。
コアオフィス勤務なら出社から退社までが仕事の時間、休憩も周りの社員に合わせて取るといったメリハリがあります。また、コアオフィス勤務は特に意識しなくてもオンオフを自然に切り替えられますが、仕事をする場も生活の場も自宅であるテレワーカーにとっては困難です。
起床から午前中の仕事に入ったり、午後の仕事を終えてプライベートな時間に入ったりするには、意識のコントロールと気持ちの切り替えを要します。仕事の時間配分も自身で決めることが多くなるため、組織の一員としての意識が希薄になりやすいのも懸念点です。
誘惑に負けやすい
上司や同僚に仕事ぶりを見られていないために、仕事中に気が緩みやすいテレワーカーもいるでしょう。個人用のスマホも近くにあり、いつでも使える状況のためSNSのチェックをはじめとした個人的なインターネット利用が簡単にできてしまうのは注意点です。
自宅でできる趣味のあるテレワーカーなら、つい趣味が気になってしまって手を伸ばしてしまうケースもあります。これは個人の意識の問題でもありますが、誘惑が多くて仕事に集中しにくくなっているテレワーカーは珍しくありません。私用PCと社用PCの区別がつかなくなっているケースもあり、セキュリティ上の懸念もあります。
作業環境が整っていない
ストレスフリーにテレワークを続けるには、長時間作業に適したワークスペースの整備が求められます。しかし、テレワーカーによって住環境や情報リテラシーの程度に違いがあり、ワークスペースの整備状況はさまざまです。
PCのスペック不足や通信回線・プロバイダの帯域不足が原因で、モチベーションや生産性が低下しているテレワーカーも多いでしょう。テレワークにはデスクトップPCでの作業が推奨されますが、照明や椅子のせいで目や体が疲れやすく、作業にストレスを感じやすい状況もあり得ます。
仕事のやりにくさを感じていても、企業が適切なビジネスツールを導入していないために、解決の糸口が見つからないという声も多く耳にします。企業にはテレワーカーが各自でワークスペースを整備するための一時金を給付したり、ソフトウェア・ハードウェア両面で環境整備をしたりする努力が求められます。
テレワークで社員のモチベーションを高める対策【企業制度・ツール編】
テレワーカーは仕事のやりにくさによってさまざまな悩みを抱えますが、個人の努力によって解決できることには限りがあります。そこでまず重要なのは、企業による制度整備やビジネスツールの導入・運用によるサポートです。モチベーションを高める対策のうち、企業制度やツールの整備を解説します。
定期的なミーティングと適切なフィードバック
テレワークには公私混同しないことや気持ちの意識的な切り替えを求められますが、テレワーカーの家庭環境や性格はさまざまです。テレワークの向き不向きも社員によって異なります。
「テレワーカーは悩みを抱えている」という前提で、企業側が親身になってサポートしていく仕組み作りが大切です。上司やサポート担当者がWeb会議システムなどを通じてテレワーカーの悩みをヒアリングし、相談に乗り、改善策を一緒に検討したり提示したりすることが求められます。
企業側から気分転換の方法や時間配分の考え方を明示すれば、「このやり方で間違いはないのか」という疑問を払拭する効果も生まれます。意見を吸い上げてQ&AやTIPSの資料を全体公開し、テレワークの効率的な働き方を浸透させることも大切です。
勤怠管理や業務フロー管理
企業によってテレワーカーの始業時間・終業時間の考え方は異なりますが、出社・帰社というアクションがないために勤怠管理はしにくい傾向にあります。テレワーカーとしても企業側に仕事ぶりを見せられないために、「サボっていると思われるのではないか」という不安があるケースも見受けられるでしょう。
また、テレワーカーの業務フローは見えにくく、非効率な協働に悩まされやすいのも問題点です。これらの問題を解決するためには、勤怠管理や業務フロー管理のシステムを導入することが求められます。
有償版「box」などの高機能なクラウドストレージを導入すれば、ファイル共有だけでなく勤怠管理・業務フロー管理もオンラインで一元管理でき、お互いに情報を見せ合えるコラボレーションプラットフォームとして利用できて効率的です。
コミュニケーションツールの導入
テレワーカーは慢性的なコミュニケーション不足に陥りやすく、個人の裁量に任せていてもモチベーション低下の解決は望めません。企業主導によるコミュニケーションツールの導入は必須です。
チャットツールやグループウェアを導入し、活用方法を紹介したりルーム作成・グループ分けのルールを明示したりすることで、テレワーカー同士の交流を活発化させられます。
有償版「Zoom」などのWeb会議システムを導入すれば、1on1ミーティングや多人数の会議の他、オンライン商談にも活用可能です。テレワークならではのコミュニケーションシステムを構築することが求められます。
人事評価制度の見直しと明示
テレワークは仕事にかけた労力が上司に伝わりにくく、成果重視型の人事評価制度にシフトしやすい傾向があります。年功序列からの脱却には好都合ですが、業務内容によって成果の見えやすさは異なり「努力しても評価されないのではないか」とネガティブに考えてしまうテレワーカーも多いでしょう。
社員のパフォーマンス・生産性向上のためには、自社のビジネスやテレワークルールに合わせて人事評価制度を見直し、評価基準をテレワーカーに対して明示することが重要です。
テレワーク向きの人事評価制度の例としては、ビジネスツールを利用した業務プロセスの可視化と定期面談による「プロセス重視型」の評価制度、上司だけでなく同僚や部下からの人事評価材料も集めて総合的に評価する「360度評価」が挙げられます。
テレワークで社員のモチベーションを高める対策【自宅環境編】
人事評価制度の見直しやコミュニケーション関連の制度・ツール整備は必須ですが、これらだけではまだテレワーカーの悩みをカバーし切れません。業務効率を上げるためにコアオフィスの環境整備をするように、テレワーカーの自宅も環境整備が必要です。自宅環境の整備によるモチベーションアップを解説します。
社用PCの貸与
テレワーカーは多くのソフトウェア・インターネットサービスを使い分けて仕事をするので、PCのスペックが不足していると業務にストレスを感じます。私用PCを使うと集中力を削がれやすくなる上、サイバーセキュリティの観点からも好ましくありません。
社用PC・私用PCを完全に分離し、仕事に集中しやすいPC環境を整えることは重要です。仮想的に対面コミュニケーションをするために、貸与する社用PCはWebカメラ付きであることも求められます。仕事中にWebカメラを常時オンにすることで、「見られている」感覚で気持ちを引き締められるのもポイントです。
通信環境の整備
社用PCと共に、自宅環境の整備に必須といえるのが快適な通信環境です。PCと通信環境はテレワークをする上で最低限のセットですが、VPN接続を基本とするテレワーク環境では通信速度の遅さが問題になりやすい傾向にあります。
また、自宅の通信環境は家族も共有することが一般的です。通信量が気になってストレスを感じるテレワーカーも多いので、企業側からのサポートが求められます。
そこで考えられるのが、社内回線としてモバイルWi-Fiルーターを貸与することです。テレワーカーの通信環境をアップグレードできる上、家族に気兼ねなく仕事できます。
ワークスペースの整備
社用PCやモバイルWi-Fiルーターの貸与は効果的ですが、家具の整備状況や配置はテレワーカーによって異なり、どの住環境にも最適なワークスペースというのは考えられません。
例えば、ローテーブルしかない環境で長時間のデスクワークは過酷で、高さ調節ができない硬い椅子もテレワークには不向きです。この場合にはデスクや椅子の整備を求められますが、家具の配置や体型によって適切なセットは異なります。
ワークスペースの整備については、テレワーカー自身で環境を考えるので、一時金などの名目で金銭的な補助が必要です。
テレワークで社員のモチベーションを高める対策【規則・サポート編】
人事評価制度やコミュニケーション関連のツール・制度整備、さらに自宅環境の整備にも働きかければ、テレワーカーの多くの悩みは解決できると思えるかもしれません。しかし、実際にはさらにきめ細やかな手入れが必要です。ここでは、規則や健康管理によるモチベーションアップを解説します。
テレワーク対象者の基準を明確化する
社員が担当する業務によって、テレワークの向き不向きがあります。ICT環境をベースとする業務であればテレワークにシフトしやすくても、接客やハードウェアの保守管理なら困難です。また、機密情報を扱う部署・役職の人材は、セキュリティ上の懸念があるのでコアオフィス勤務に向いています。
テレワークの希望があれば全て認めるのではなく、業務内容や扱う情報によってテレワークの可否を明確化・周知し、不公平感が出ないようにする仕組み作りが大切です。
通信費や水道光熱費、消耗品などの負担を明確化する
テレワーカーは自宅をオフィスとして活用するので、インターネット通信費や水道光熱費の業務利用分は経費の範疇です。しかし、家事利用分・業務利用分の区別は明確ではありません。
また、テレワーカーが購入・消費する文具や備品も、仕事で利用する以上は企業が経費として処理すべきものです。こういった雑費も積み重なると大きな負担になるので、仕事にかかる費用の補助金として「テレワーク手当」を支給するなど、費用負担の仕組みも整備しましょう。
社員の健康管理のサポート
テレワーカーは長時間のデスクワークをしますが、デスクやチェア、照明といった条件はコアオフィスほど整備されていません。運動不足も相まって体調不良になりやすいのは、モチベーション低下の原因のひとつです。
また、コミュニケーション不足による孤独感や、仕事のしにくさによる悩みが募るケースもよくあります。身体・精神・ソーシャルの面でテレワーカーの健康管理をサポートする仕組みとして、運動不足解消のTIP公開や産業医による定期診断、相談窓口の設置・運用などをすることも大切です。
イッツコムのサービスでテレワーク環境をグレードアップ!
テレワーカーは社内ネットワークにアクセスすることも多く、VPN環境が整っていなければ低セキュアで、トラフィック集中による接続遅延がモチベーション低下の原因になるケースもあります。
イッツコムなら高速かつ安定した光回線や、テレワーク環境に向いたVPNサービスをセットで導入可能です。イッツコムの多彩なサービスの中から、イッツコム光接続サービスとモバイル閉域接続を紹介します。
イッツコム光接続サービス
イッツコムの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」は、下り最大2Gbpsの安定した高速回線を利用できます。一般的な光回線サービスはプロバイダサービスと別に契約する必要があり、メールやマイページといったサービスも基本料金に含みますが、イッツコム光接続サービスは光回線とプロバイダサービスを一括提供する仕様です。
電話サポート以外はオプション提供にすることで、他社サービスよりもランニングコストを抑えられます。必要なサービスだけを選択できるので、予算に合った柔軟な契約が可能です。さらに、トラブルの際も問い合わせ窓口はひとつなので、スピーディーに問題の切り分けや連絡ができます。
モバイル閉域接続
イッツコムの「モバイル閉域接続」は、VPNの仕組みを利用したセキュアな通信サービスです。PCやスマホに専用SIMを挿入するだけで導入でき、通信キャリアのモバイル回線網とイッツコムネットワーク内の閉域網で接続します。
エリア内のどこからでも、インターネットを経由せず社内ネットワークに接続できるので、テレワークの大幅なセキュリティ強化が可能です。モバイル閉域接続の導入によって、主に以下のことが実現できます。
・社外のデバイスからも社内セキュリティポリシーを維持して通信できる
・場所や時間を選ばない働き方ができる
・ペーパーレスで営業に行ける
・専用SIMを挿入するだけで、スマホ・ドライブレコーダー・監視カメラの動画も簡単に共有できる
まとめ
テレワークにおけるモチベーション低下の原因はさまざまで、問題解決のためには企業側のサポートが求められます。ICT環境をベースとする以上は通信環境やツールの整備が必須なので、総合的に環境整備してテレワーカーのモチベーション維持と生産性アップを目指しましょう。
イッツコムはモバイル閉域接続・boxによるセキュリティ対策やワークフロー管理の他、ZoomやホットプロファイルによるWeb会議や営業支援、光回線やWi-Fi接続によるインフラ整備まで幅広いサービスを提供しています。ビジネス環境のトータルなアップグレードをお求めなら、多彩なサービスを自由に組み合わせられるイッツコムにご相談ください。