Zoomの背景設定を徹底解説!PC・スマホでバーチャル背景を使う方法
目次
Zoomの背景設定は主に「背景とエフェクト」メニューから操作でき、バーチャル背景や背景ぼかしによって、背景のみをリアルタイムで特定画像に置き換えたりぼかしたりできます。機能要件さえ満たせばPCでもスマホでも無料で利用できる、Zoomの基本機能です。
Zoomの背景設定について理解を深め、使いこなしたいという方もいるでしょう。そこでこの記事では、Zoomの背景設定の基礎知識やOS別の設定方法、設定できない場合の解決方法について紹介します。
Zoomの背景設定機能とは?
Zoomミーティング中に自身の顔を映す場合、背景も映り込んでしまいます。テレワーク中に自宅の壁や家具が映り込んでしまい、恥ずかしさやストレスを感じることもあるでしょう。こういった問題を解決するZoomの基本機能が、バーチャル背景や背景ぼかしです。
「バーチャル背景」で背景だけを変更できる
バーチャル背景はZoomミーティングの背景を仮想的な背景に置き換える機能です。Zoomミーティングをする際は背景が映り込んでしまいますが、バーチャル背景を設定することで自動的に別の背景を見せることが可能です。バーチャル背景には画像だけでなく動画も設定できます。
バーチャル背景のニーズの高まりを受け、さまざまな企業・クリエイターがZoom向けの背景画像を作成し、公開しています。バーチャル背景用の画像・動画は企業・クリエイターのWebサイトやSNSからダウンロードできる他、Zoom公式サイトからもダウンロード可能です。もちろん、自身で撮影した写真や動画も利用できます。
Zoomは「背景ぼかし」も活用できる
Zoomはバーチャル背景の他に「背景ぼかし」も活用できます。これは人物の背景にリアルタイムでぼかし処理を施す機能です。バーチャル背景も背景ぼかしも「背景とエフェクト」機能の一部として提供され、背景選択画面で簡単に設定を切り替えられます。
バーチャル背景はバーチャル名刺としても活用できる便利な機能ですが、TPOに合った画像を用意できない場合もあるでしょう。こういった場合でも背景ぼかしを設定することで、簡単にプライバシーを保護できます。
Zoomのバーチャル背景設定はテレワークに効果的
働き方改革や新型コロナウイルス感染症の影響でテレワークが一般化したことに伴い、Web会議システムを使ってコミュニケーションをすることも増えました。ビジネスシーンで圧倒的シェアを誇るのはZoomです。
テレワーカーは基本的に自宅で働くので、背景を見せたくない・見せられないケースもありますが、リアルな背景をZoomミーティング用に調整したり、整頓したりするには手間もコストもかかります。バーチャル背景を利用すれば、簡単な背景設定だけでリアルな背景を隠し、ビジネス向けの背景を見せられるのがメリットです。
さらに、背景を置き換えることで個性を表現できます。Web会議は対面コミュニケーションより話が弾みにくい面もありますが、バーチャル背景をきっかけに会話が生まれ、コミュニケーションをスムーズにする効果が生まれるのもメリットです。
PC版のZoomでバーチャル背景設定をする方法
Zoomミーティングでバーチャル背景や背景ぼかしを利用するには、「背景とエフェクト」メニューから設定することが必要です。バーチャル背景は人物と背景をリアルタイムで認識・区別し、背景のみを指定の画像や動画に置き換える機能なので、グリーンスクリーンを利用するときれいに表示できます。
ここからは、グリーンスクリーン使用時を含めた事前設定の方法と、Windows PC・Macにおける背景設定を解説します。
まずはZoomアカウントの設定
まずはWebブラウザからZoomウェブポータルに自身のアカウントでサインインし、バーチャル背景が有効化されていることを確認しましょう。
1.Zoomウェブポータル(https://zoom.us/ja/signin#/login)にサインインする
2.ナビゲーションメニューで、[個人]欄の[設定]をクリックする
3.[ミーティング]タブ内[バーチャル背景]が有効になっていることを確認する
4.バーチャル背景に短いビデオを使用する場合、[バーチャル背景に対してビデオの使用を許可]にチェックを入れる
なお、ビデオを使用するには、macOS 10.9以降またはWindows 7以降が必要です。
Zoomアプリでバーチャル背景を事前設定
実際にバーチャル背景として使用する画像や動画を設定するには、まずPCでZoomアプリを立ち上げてサインインし、画面右上の歯車アイコンをクリックします。設定画面が開くので、サイドバーの「背景とエフェクト」をクリックすると、「バーチャル背景」タブが開いた状態です。
デフォルトのバーチャル背景が表示されるので、好みの画像を選択するとWeb会議中の背景がバーチャル背景に置き換えられます。同じ画面から「ぼかし」を選択して背景ぼかしを適用することも可能です。「None(なし)」を選択するとバーチャル背景なし、つまりリアルな背景が表示されます。
グリーンスクリーンを利用する場合の事前設定
折りたたみ式のグリーンバックなど背景にグリーンスクリーンを用意している場合は、バーチャル背景一覧の画面下部の「グリーンバックがあります」にチェックを入れます。グリーンスクリーンはCG合成(クロマキー合成)用の緑色の背景スクリーンです。
グリーンスクリーンを利用したほうがバーチャル背景の演算処理は簡単になるので、低スペックのPCでも人物と背景の境界線をきれいに区別できます。グリーンスクリーンを用意するには手間もコストもかかりますが、クオリティの高いバーチャル背景を設定したいなら効果的です。
オリジナルのバーチャル背景を事前設定
デフォルトのバーチャル背景が気に入らない場合は、バーチャル背景一覧右上の「+」アイコンをクリックしましょう。「画像を追加」または「動画を追加」からストレージ内の画像または動画を選択し、バーチャル背景一覧に追加できます。
バーチャル背景はWebカメラで撮影する映像と連動するので、バーチャル背景とWebカメラのアスペクト比(画像の縦横比)が一致しなければきれいに表示されません。追加する画像はWebカメラのアスペクト比に合わせましょう。
Webカメラのアスペクト比が16:9なら、1920×1080ピクセルまたは1280×720ピクセルが適切です。アスペクト比が分からなければ1280×720ピクセル以上の解像度の背景画像を設定しましょう。ビデオの場合は解像度480×360ピクセル(360p)、最大解像度1920×1080ピクセル(1080p)のMP4ファイルまたはMOVファイルがZoom推奨です。
Zoomミーティング中にバーチャル背景を切り替え
事前設定したバーチャル背景をZoomミーティング中に切り替える場合、画面左下の「ビデオの停止」右のキャレット(矢印)をクリックし、「バーチャル背景を選択」をクリックします。
ここで事前設定時と同じ設定画面が開くので、バーチャル背景一覧から好みのものを選択しましょう。Zoomミーティング中にストレージから画像や動画を追加し、気分次第で切り替えることも可能です。
スマホ・タブレット版のZoomでバーチャル背景設定をする方法
バーチャル背景・背景ぼかしは比較的新しい機能のため、以前は「iPhoneだとバーチャル背景の事前設定ができない」「Android端末はバーチャル背景が使えない」という問題もありました。現在はiPhone/iPadでもAndroid端末でも、PCと同様にバーチャル背景機能を利用できます。
ミーティング参加前にバーチャル背景設定
iPhone/iPadやAndroid端末でミーティング前に、バーチャル背景を設定しなければなりません。
1.Zoomモバイルアプリにサインインする
2.[詳細]→[ミーティング]→[背景とエフェクト]の順にタップする
3.[背景]タブで任意の背景を選択する
4.必要に応じて[+]をタップして任意の画像を追加し、オリジナル背景を選択する
バーチャル背景設定を全てのミーティングに適用したい場合、[ミーティング設定]画面の[次のためにバーチャル背景を保存]欄をタップし、[すべてのミーティング]を選択しておきましょう。
ミーティング中にバーチャル背景設定
ミーティング中にもメニューから[背景とエフェクト]画面を開いてバーチャル背景を設定できます。
1.Zoomモバイルアプリにサインインする
2.ミーティングに参加し、[詳細]→[背景とエフェクト]の順にタップする
3.[背景]タブで任意の背景を選択する
4.必要に応じて[+]をタップして任意の画像を追加し、オリジナル背景を選択する
Zoomでバーチャル背景設定をするシステム要件
使用するデバイスのスペック次第ではバーチャル背景が使用できない、またはグリーンスクリーンが必要なケースもあります。グリーンスクリーンなしで動画を利用するならハイスペックなデバイスが必要なので、システム要件に注意しましょう。ここでは、Windows・mac OS・iOS・Androidのシステム要件を解説します。
Windows PCの必要スペック
バーチャル背景の必要スペックはグリーンスクリーンのあるなしと画像/動画によって4種類に分かれます。まずはZoomアプリを最新版にアップデートしましょう。WindowsのバージョンやCPUの要件は以下の通りです。
グリーンスクリーンなし/画像のみ | ・Windows 7(64ビット)以降、Intel第4世代 i7クアッドコア以上 ・Windows 10(64ビット)Intel第6世代 i5デュアルコア以上またはAMD Ryzen 5以上 |
グリーンスクリーンあり/画像のみ | Intelデュアルコア2Ghz以上またはAMD Ryzen 5以上 |
グリーンスクリーンなし/動画 | ・720pビデオはWindows 10(64ビット)、Intel i5デュアルコア以上 ・1080pビデオはWindows 10(64ビット) 、Intel i5クアッドコア以上またはAMD Ryzen 5以上 |
グリーンスクリーンあり/動画 | Windows 7(64ビット)以降、Intel i5クアッドコア以上またはAMD Ryzen 5以上 |
Macの必要スペック
macOSの場合もWindowsと同様に、グリーンスクリーンなしで動画を使用する場合が最もハイスペックなシステムを要します。macOSのバージョンやCPUの要件は以下の通りです。
画像のみ | ・macOS 10.14以上 ・第4世代 i7クアッドコア以上または第6世代i5デュアルコア以上 |
グリーンスクリーンあり/画像のみ | デュアルコア2Ghz以上 |
グリーンスクリーンなし/動画 | ・macOS 10.9以上 ・Intel i5クアッドコア以上 |
グリーンスクリーンあり/動画 | ・macOS 10.9以上 ・Intel i5クアッドコア以上 |
iPhoneやiPadの必要スペック
iPhoneやiPadの場合、Zoomモバイルアプリはグローバル最小バージョン以上へのアップデートが必須です。デバイスは以下モデルが対応しています。
・iPhone 8以降のモデル
・第5世代および第6世代の9.7インチiPad
・第7世代以降の10.2インチiPad
・iPad Pro
これら以前のモデルの場合、[背景とエフェクト]画面にバーチャル背景の選択画面が表示されません。古い機種を使っているとバーチャル背景が利用できないことに注意しましょう。
Android端末の必要スペック
Android端末もiOS端末と同様に、グローバル最小バージョン以上のZoomモバイルアプリに更新することが必須です。Android8.0以降、arm64プロセッサ8コア以上、3GB以上のRAMといったシステム要件もあります。また、以下メーカーによるAndroid端末のみバーチャル背景対応であることも注意点です。
・Google
・OnePlus
・Oppo
・Redmi
・Samsung
・Vivo
・Xiaomi
・Huawei
Zoomのバーチャル背景設定におけるTIPSと注意点
Zoomミーティングのバーチャル背景はテレワーク環境で特に効果を発揮する機能ですが、使いこなすには複数パターンの画像や動画を用意しておくのがおすすめです。また、人物と背景の色差によっては、バーチャル背景がきれいに表示できないこともあります。
【TIPS】バーチャル背景は複数パターンを用意しよう
Zoomは自社内のWeb会議だけでなくオンライン商談にも活用できます。Zoomミーティングの利用方法や参加者に合わせて、バーチャル背景を切り替えましょう。
バーチャル背景の切り替えはZoomミーティング中にも可能ですが、事前にセッティングしておくのがおすすめです。例えば、自社のロゴや自身の名前などを入れた名刺風のバーチャル背景を用意しておけば、オンライン商談を有利に進めやすくなるでしょう。
【注意点】バーチャル背景が人物に被ってしまうケースも
背景色と服や髪の色が近いと、Zoomアプリが人物も背景の一部と誤認識してしまって、バーチャル背景の境界線が不自然になるケースもあります。例えば、自宅の背景が白で服も白基調だったり、黒髪に黒バックだったりするパターンです。
背景に問題がある場合、ワークスペースの位置・向きを変えたり壁紙を張り替えたりといった調整が必要になるかもしれません。背景色や服装の調整が難しい場合は、グリーンスクリーンの導入を検討しましょう。グリーンスクリーンはAmazonなどで豊富に商品が販売されています。
Zoomのバーチャル背景設定ができない原因って?
バーチャル背景を使用するにはシステム要件を満たす必要がありますが、システム要件は満たしているはずなのにバーチャル背景を使用できないケースもあります。このケースでは事前設定の不備が原因かもしれません。ここからは、Zoomのバーチャル背景が利用できない原因と解決策を解説します。
サインインしていない
Zoomミーティングを開催するならサインインが必要ですが、参加するだけならサインインの必要はありません。参加者がサインインせずにZoomミーティングを利用すると、バーチャル背景が利用できません。
バーチャル背景を利用するにはサインインが必要です。Zoomアプリの起動画面でサインインし、再度ミーティングに参加しましょう。サインインすると次回起動時には自動的にサインインされます。
バーチャル背景がOFFになっている
事前設定でバーチャル背景がオフになっている場合もバーチャル背景を利用できません。この場合はZoomウェブポータルに自身のアカウントでサインインし、[個人]欄の[設定]を開きましょう。
[ミーティング]タブ内の[バーチャル背景]がオフになっていれば、オンに切り替えます。この設定変更は次回サインイン時に有効化されるので、一旦サインオフしてサインインし直しましょう。
最新版のZoomアプリをインストールした上で、設定が問題ないのにバーチャル背景を利用できないなら、システム要件を満たした機種に買い換える必要があります。
バーチャル背景を使いこなすZoom有料ライセンス取得はイッツコムにお任せ!
Zoomは無料版でもバーチャル背景や背景ぼかしを利用できますが、ホストが無料ライセンスユーザーだと、肝心のミーティングには40分の時間制限があります。仕様変更により、長期間アカウントを保持しているユーザーは40分経過後の連続開催もできません。
プロ以上のライセンスを取得すれば、ミーティングの時間制限を解除でき、実質無制限(30時間/1回)で利用できるようになります。招待された参加者は無料版で問題ないため、有料ライセンスが必要なユーザーはホストのみです。
イッツコムなら日本語サポート込みの有料版Zoomを、プロ1ライセンスから提供しています。管理者向けのマニュアルも豊富に用意し、初めての有料版運用でも安心です。
まとめ
Zoomはバーチャル背景や背景ぼかしによって、ビデオの中の背景のみをリアルタイムで変更できます。機能要件さえ満たせばPCでもスマホでも無料で利用できますが、ホストが無料ライセンスユーザーの場合、本来の目的であるミーティングに40分の時間制限があることに注意しましょう。
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