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通信環境を改善してZoomをフル活用!フリーズや強制切断の原因と対策は?

Web会議システムによるコミュニケーションが一般化する中、Zoomミーティングを活用する場面が増えています。しかしZoomミーティング中に遅延・フリーズや強制切断が頻繁に起こり、改善策を探している方も多いのではないでしょうか。

Zoomミーティングに必要な通信速度を把握したうえで、遅延や切断が起こる原因と通信環境の改善方法を知ることで、ストレスなくZoomミーティングを利用できます。

Zoomミーティングの機能を使いこなすためにも、余裕のある通信帯域を確保しましょう。そこでこの記事では、Zoomミーティングのパフォーマンス低下の原因と、Zoom完全対応に通信環境を改善する方法についてご紹介します。

Zoomミーティングに必要な通信速度は?

Zoomミーティングで遅延や画面のフリーズ、音声品質の劣化やミーティングの切断が起こる場合、通信速度に問題のあるケースが一般的です。Zoomミーティング用に通信環境を改善するなら、通信速度の測定と、Zoom利用の推奨速度の把握が求められます。ここでは、基本情報を把握しましょう。

まずはGoogle検索から通信速度を測定!

自身の通信環境でどれくらいの通信速度が出ているかは、インターネットで簡単に計測できます。手軽な方法はGoogle検索で「スピードテスト」と入力して検索することです。

検索トップに「インターネット速度テスト」が表示されるので、右下の「速度テストを実行」を選択しましょう。これだけで自動的に下り(ダウンロード)・上り(アップロード)の実効速度が測定できます。

PCで主催者になる場合

Windows PCやMacでZoomミーティングの主催者になる場合、通信速度は最低でも上り・下り共に600kbpsが求められます。Zoom公式による推奨速度は以下の通りです。

【1対1ビデオ通話の場合】
・高品質ビデオ:上り600kbps・下り600kbps
・720p HDビデオ:上り1.2Mbps・下り1.2Mbps

【グループビデオ通話の場合】
・高品質ビデオ:上り1.0Mbps・下り600kbps
・720p HDビデオ:上り2.6Mbps・下り1.8Mbps
・ギャラリービューの受信:下り2.0Mbps(25 ビュー)、下り4.0Mbps(49 ビュー)

iPhone・iPad・Android端末で利用する場合

iPhone・iPad・Android端末でZoomミーティングを利用する場合も、必要な通信速度はPCの場合と大差はありません。Zoom公式による推奨速度は以下の通りです。

【1:1ビデオ通話の場合】
・高品質ビデオ:上り600kbps・下り600kbps
・HDビデオ:上り1.2Mbps・下り1.2Mbps

【グループビデオ通話の場合】
・高品質ビデオ:上り600kbps・下り1.2Mbps
・ギャラリービュー:上り1.5Mbps ・下り1.5Mbps

Zoomミーティングの遅延や切断が起こる5つの原因

Zoom公式の推奨速度は意外に低速で、通信速度の条件は厳しくありません。しかし、推奨速度はあくまで「最低限必要な通信速度」なので、Zoomの利用方法や通信環境によっては遅延や切断が起こります。ここからは、Zoomミーティングのパフォーマンス低下を招く主な原因を見ていきましょう。

大人数でのグループミーティング

グループミーティング(3人以上のミーティング)は1対1ミーティングよりデータ通信量が多いので、より速い通信速度が求められます。さらに、グループミーティングでは多くのビデオサムネイルが表示された状態です。

複数のメンバーが同時に話したり大きく動いたりすると、一時的にデータ通信量が多くなるので、通信速度次第では遅延や切断が起こりやすくなります。

40分以上のZoomミーティング

無料版のZoomミーティングを使っている場合、1対1ミーティングに時間制限はありませんが、グループミーティングは40分までという時間制限があります。この時間制限を過ぎると、ミーティングルームへの接続が自動切断される仕様です。グループミーティングの時間制限をなくすためには有償版の利用が求められます。

ただし、時間制限があるのはホスト(主催者)側のみです。参加者側は無料版でも無制限に接続できます。したがって、ホスト側が無料版を使用しているとミーティング開始から40分で自動切断される仕組みです。

Wi-Fi接続に問題がある

Zoomミーティングをする際、iPhoneやAndroidデバイスを使うならWi-Fi接続が基本です。PCを使う場合でも、自宅・オフィス問わずWi-Fi接続するケースは多いでしょう。

Wi-Fiは電波を使った無線通信技術なので、何らかの原因で電波強度が弱いとインターネット回線の通信速度に悪影響を及ぼします。速度低下の主な原因は以下の通りです。

・Wi-Fiルーターの配置が悪い
・強力な電波を発する電子レンジを使っている
・Wi-Fiルーターの機種が古い

インターネット回線が低速

通信速度が遅い根本的な原因は、インターネット回線の帯域不足です。Wi-Fi接続をしていてもしていなくても、インターネット回線が貧弱なら、Zoomミーティングを利用するのに十分な通信速度を出せないケースもあります。

マンションやオフィス内で他のユーザーと帯域共有していたり、契約者が多いプロバイダを利用していたりすると、同時接続数・データ通信量の多い時間帯に自身の通信速度も低下する仕組みです。特に最大通信速度が遅いADSL回線やCATV回線を利用していると、Zoomミーティングは不安定になりやすい傾向にあります。

Zoomのサーバー障害

Zoomのミーティングルームは運営元が管理するサーバー上に開設されます。このサーバーに負荷が集中したり、システムネットワークに何らかの障害が発生したりすると、遅延や切断が起こりやすくなる仕組みです。こういった問題はユーザーが解決できないので、負荷の緩和や障害復旧を待つしかありません。

ただし多くの場合、パフォーマンスの問題はユーザー側に原因があります。遅延や切断が頻繁に起こるなら、通信環境の見直しと改善が必要です。

Zoom用に通信環境を改善する9つの方法

自身以外の特定のユーザーだけビデオの表示が遅い場合は、そのユーザーの通信環境に問題があると考えられます。継続的な音声の途切れやミーティングの切断などが起こる場合は、原因はおそらく自身の通信環境です。ここでは、Zoom用に通信環境を改善する9つの方法を解説します。

PCやスマホを再起動する

Zoomミーティング中は常にビデオや音声のデータをアップロード・ダウンロードしています。Zoomミーティングに高いマシンスペックは求められませんが、PCやスマホには十分なデータ処理能力が必要です。

デバイスの起動時間が長いと、無駄なアプリの起動や一時ファイル・エラーの蓄積により、処理速度は低下しやすい傾向にあります。この問題を解決する簡単な方法はデバイスを再起動することです。PCは起動メニューから再起動を選択し、スマホは電源を入れ直して再起動しましょう。

最新版Zoomアプリにアップデート

Zoomアプリは小さなバグや使いやすさを改善するために、プログラムのアップデートを繰り返しています。古いバージョンのZoomアプリを使い続けていると、最新版では解決されている不具合が継続的に発生している状態かもしれません。

PC版はZoomの公式サイト、スマホはApp StoreやGoogle Play Storeから、Zoomアプリの最新版をダウンロード・インストールしましょう。

Zoomミーティング中の機能を制限する

Zoomミーティング中にどれほどの通信速度が求められるかは、使う機能によって異なります。あえて機能を制限してビデオや音声のデータをなるべくカットすれば、必要な通信速度のハードルが下がり、パフォーマンスの向上が可能です。主に以下の機能制限が考えられます。

・ビデオをHD品質から高品質に切り替える
・バーチャル背景をオフにする
・見せる必要がなければビデオをオフにする
・話さない間はマイクをミュートにする

Wi-Fiルーターの位置調整

Wi-Fi接続をしている場合、Wi-Fiルーターとデバイスの位置関係によって電波強度が弱くなり、Zoomミーティング中のエラーにつながるケースがあります。接続場所によってパフォーマンスが違う場合は、Wi-Fiルーターの位置調整をしましょう。位置調整のポイントは以下の通りです。

・なるべくWi-Fiルーターに近い場所で接続する
・Wi-Fiルーターとデバイスの間に壁や障害物を挟まない
・Wi-Fiルーターを床に直置きしない(高い場所に置く)
・Wi-Fiルーター・デバイスの間や近くに電子レンジを置かない
・電波は水に吸収されやすいので、水回りも避ける

2.4Ghz帯と5Ghz帯の切り替え

作業スペースとの位置関係によってはWi-Fiルーターの位置調整がしにくいケースもあります。そこで覚えておきたいのが、電波の周波数帯を切り替えることです。周波数帯によって特性が異なるので、環境に合わせて切り替えることで通信速度の改善が期待できます。

Wi-Fiで使う周波数帯は2.4Ghz帯と5Ghz帯です。SSID(ネットワーク名)の命名規則はWi-Fiルーターによって異なりますが、Wi-Fi設定から類似名のネットワークを選択するだけで切り替えられます。

・2.4Ghz帯:家電も使う周波数帯で、電子レンジの影響を受けやすい。壁に透過しやすく、遠距離通信なら5Ghz帯より安定しやすい
・5Ghz帯:家電は使わない周波数帯で、電子レンジの影響を受けない。壁に透過しにくく、近距離通信なら2.4Ghz帯より安定する

Wi-Fi中継機を導入する

Wi-Fiの位置調整や周波数帯の切り替えをしても電波強度が弱い場合は、Wi-Fi中継機(無線LAN中継機)を導入する方法もあります。Wi-Fi中継機はWi-Fiの電波を中継し、通信可能エリアの拡大や、電波強度の安定化ができる小型の通信機器です。

Wi-Fi中継機を導入することで、壁や障害物による電波の減衰、家電による電波干渉などを避けて安定したWi-Fi接続ができます。比較的新しい機種は、コンセントを差し、ボタンを押すだけの簡単設定です。

Wi-Fiルーターを買い換える

Wi-Fi接続を安定化させる努力をしても通信速度が改善しなければ、より根本的な解決方法はWi-Fiルーターを買い換えることです。Wi-Fiルーターによって電波強度・通信可能エリア・推奨同時接続数といった仕様は異なります。

また、Wi-Fiには複数のバージョンがあり、バージョンによって最大通信速度が異なるのは注意点です。古い機種は対応するWi-Fi規格の問題で速度制限が厳しく、さらに電波強度も弱いケースは珍しくありません。

現在主流の「Wi-Fi5(IEEE 802.11ac)」は非常に高速ですが、対応する周波数帯は5Ghz帯のみです。最新バージョン「Wi-Fi6(IEEE 802.11ax)」はWi-Fi5より高速であるうえ、2.4Ghz帯・5Ghz帯の両方に対応するので、買い換えるならWi-Fi6対応のWi-Fiルーターをおすすめします。

LANケーブルで有線接続する

Wi-Fiの電波は空気中に伝播させるので、ある程度の速度低下は避けられません。LANケーブルは皮膜に覆われた鉄線で電気信号をやり取りするので、Wi-Fi接続よりも安定した通信速度を発揮します。LANケーブルの取り回しは面倒ですが、有線接続するだけで通信速度が大きく改善するケースも多いでしょう。

LANケーブルは規格によって最大通信速度が異なるので、最大通信速度1Gbpsの「カテゴリ5e(CAT5e)」以上のものを選びましょう。なお、LANポートのないPCやiPhone・Android端末でも、専用のアダプターを使えば有線接続できます。

高速な光回線に乗り換える

LANケーブルで有線接続してもZoomミーティングのパフォーマンスが低いなら、高速の光回線に乗り換えましょう。これが最も根本的な解決方法です。現在の通信回線が低速なADSL回線やCATV回線であれば、光回線に乗り換えるだけで通信環境の劇的な改善が期待できます。

光回線は月額定額制かつ無制限で利用できるので、ミーティングが長引いても通信量を気にする必要もありません。比較的新しいWi-Fiルーターと組み合わせれば、PCでもスマホでもZoomミーティングを快適に利用できます。

Zoom完全対応に通信環境を改善するならイッツコム!

Zoomミーティングをストレスなく利用するための根本的な対策は、光回線に乗り換えることです。イッツコムの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」を利用すれば、オフィスの通信環境を劇的に改善できます。

通信環境を改善できればZoomミーティングの機能をフル活用できるのも利点です。クラウドストレージ「box」と連携すればミーティングの生産性を格段に向上することができます。

イッツコム光接続サービスで通信環境を改善

イッツコムの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」は、下り最大2Gbpsの高速かつ安定した通信環境が魅力的な、プロバイダ・光回線一体型サービスです。

プロバイダ料込みの明瞭かつ安価な月額料金であるうえ、電話サポート以外をオプション選択にしており、予算に合ったサービス利用ができます。サポート窓口はひとつなので、トラブルの際もスピーディーに問題の切り分けと対応ができるのも利点です。

ONU(光回線終端装置)はWi-Fiルーター機能を標準搭載するため、導入してすぐに快適なWi-Fi接続でZoomミーティングを利用できます。

boxでファイル共有も効率化

Zoomミーティングは参加者間でクラウドストレージ内のファイルを共有できることも利点です。有償版のboxなら容量無制限なので、あらゆるファイルを保存してリアルタイムに共有することで、ミーティングの生産性を向上することができます。

box上でファイルの共同編集もできるため、「Zoomミーティングと並行してbox上でリアルタイムにファイル編集し、Zoomミーティングでメンバー全員にプレビュー」といった使い方が可能です。アプリの同時使用は通信帯域を圧迫しますが、イッツコム光接続サービスと組み合わせれば通信速度の不安もありません。

まとめ

Zoomミーティングが最低限動作するには高速な通信速度は求められないので、パフォーマンスが低いなら通信環境の改善が必要です。Zoomミーティングを含めてICT活用を推進するなら、高速な光回線に乗り換えましょう。

イッツコムは法人向け光回線や有償版Zoom・boxの他にも、モバイルデバイスの通信セキュリティを高められる「モバイル閉域接続」やSFAツールの「ホットプロファイル」など、豊富なICTソリューションを提供しています。

Zoomミーティングのフル活用と、ICT活用による生産性向上をお求めなら、複数サービスの組み合わせで相乗効果が期待できるイッツコムにご相談ください。