Zoomミーティングとウェビナーの違いを徹底解説!ウェビナーの魅力とは?
目次
Zoomは国内外で圧倒的シェアを誇るWeb会議システムですが、一般的に利用される「Zoomミーティング」だけでなく、オプション機能の「Zoomビデオウェビナー」も非常に有用です。まだウェビナー機能を本格活用した経験がなく、Zoomのミーティングとウェビナーにどのような違いがあるか知りたい方もいるのではないでしょうか。
ZoomミーティングにはないZoomビデオウェビナーの魅力や、有料アカウントならどちらの機能もフル活用できることを知ることで、有料版Zoomがビジネスユースに最適であることを理解できます。Zoomと組み合わせて便利なサービスも知り、Zoomのフル活用による業務効率化や生産性向上を目指しましょう。
そこでこの記事では、Zoomミーティングとウェビナーの違いや共通点、ウェビナーを利用するメリットや基本的な使い方についてご紹介します。
Zoomミーティングとウェビナーの主な違いと共通点
ZoomミーティングとZoomビデオウェビナーは想定される利用シーンが異なり、それぞれの利用シーンに向いた機能を備えています。Zoomビデオウェビナーはオプション機能なので有料アカウント登録を要しますが、新たなツールを導入する必要はありません。まずはZoomミーティングとウェビナーの主な違いと共通点を把握しましょう。
ミーティングとウェビナーそれぞれの使い方って?
Zoomミーティングは参加者全員によるインタラクティブなコミュニケーションができ、「ブレイクアウトルーム」機能によりグループ分け(セッション分け)もできるので、複数人のグループミーティングやセッションを小分けにしたミーティングに向いています。
Zoomビデオウェビナーはオンラインミーティングより、ウェビナー(オンラインセミナー)に向いた仕様です。主催者側が多数の一般参加者に向けて講演し、一般参加者が相槌を打つようなシーンに向いています。
Zoomビデオウェビナーの一般参加者は基本的に「視聴者」ですが、「手を挙げる」機能や「Q&A」機能、限定的なテキストチャットなどで主催者側とコミュニケーションを取ることも可能です。
利用するシーンの違い
Zoomミーティングはバーチャルな会議に向いているので、「ひとつのテーブルを参加者全員で囲む」「複数の会議室でミーティングを同時進行する」といった状況のオンライン化に利用するのが一般的です。
これに対してZoomビデオウェビナーは、「ステージと客席に分かれた講演を実施する」という利用シーンに向いています。例えば以下のような、「営業担当者と見込み顧客/顧客」「教師と生徒」「講演者と視聴者」といった関係性のウェビナー運営が可能です。
・新商品の発表会やサービスの説明会
・定期開催のオンラインサロン
・議会中継や行政イベント
・企業説明会や社内研修
・幹部クラスによる全社員向けの情報伝達
Zoomビデオウェビナーは有料アカウント限定
Zoomミーティングはホストが無料アカウントを利用していても開催できます。ただし、無料アカウントにはグループミーティングの40分制限などの機能制限があるので、ビジネスユースには向きません。簡易的なオンラインミーティング用であれば無料アカウントでも利用できます。
Zoomビデオウェビナーは有料オプション機能なので、ホストは有料アカウントを契約した上で、ウェビナーアドオンの購入が必要です。有料アカウントの契約時にウェビナーアドオンを同時購入するか、有料アカウント取得後に任意のタイミングでアドオンを追加します。
どちらもZoomアプリで利用可能
ZoomミーティングはZoomアプリの基本機能で、ZoomビデオウェビナーはZoomアプリ・サービスのオプション機能です。ウェビナーはZoomアプリで利用できるので、ホストも参加者も新しいツールを導入する必要はありません。
ホストはZoom公式サイトからサインインしてウェビナーをスケジュール・管理し、参加者はZoomアプリで入室すると自動的にウェビナー用のインターフェースに切り替わる仕様です。
招待方法や参加方法はほぼ同じ
Zoomミーティングで参加者を招待する際は、メールなどで参加用リンクやミーティングID・パスワードを送信します。参加者は参加用リンクをクリック/タップするか、ZoomアプリからミーティングID・パスワードを入力すれば入室できる仕様です。
Zoomビデオウェビナーの招待方法・参加方法も大差はありません。ホストがウェビナーの「登録画面」を設定していれば、登録画面に遷移するリンクが送信されますが、入力項目がやや異なるだけで操作方法はほぼ同じです。
Zoomミーティングとウェビナーの機能の違い
Zoomミーティングとウェビナーには機能面でさまざまな違いがあります。主な違いは以下の通りです。
Zoomミーティング | Zoomビデオウェビナー | |
---|---|---|
収益化オプション | × | ○ |
参加者人数の上限 | 100人~1,000人 | 100人~1万人 |
メンバーのロール(役割) | ホスト(・共同ホスト)・参加者 | ホスト・共同ホスト・パネリスト・視聴者(一般参加者) |
ビデオの共有 | デフォルトで全員オン | 視聴者は常にオフ |
音声の共有 | デフォルトで全員オン | 視聴者は原則としてオフ |
画面共有の開始 | ホストが許可すれば参加者も可 | 視聴者は一切禁止 |
参加者リストの閲覧 | メンバー全員が可 | ホストやパネリストのみ |
「Q&A」や「挙手」機能 | × | ○ |
チャット | デフォルトで全員可 | 視聴者は限定的に利用可 |
ブレイクアウトルーム | ○ | × |
これらの違いについて、8つの項目に分けて内容を解説します。
収益化オプションの可否
Zoomビデオウェビナーは収益化オプションを利用することで、ウェビナーを有料登録制にして収益化が可能です。参加者はPayPalやクレジットカードで登録料金を支払います。定期開催のオンラインサロンや単発の有料ウェビナーの運営に便利な機能です。
Zoomミーティングの場合、有料アカウントを取得しても収益化オプションを利用できません。ウェビナーを収益化したいならZoomビデオウェビナーの利用が必須です。
参加人数の上限の違い
Zoomミーティングは最大100人~1,000人まで、Zoomビデオウェビナーは最大100人~1万人まで参加できます。大規模ミーティングアドオンやライセンスによって最大参加人数は異なりますが、大規模なウェビナーにはZoomビデオウェビナーが有利です。
Zoomミーティングはあくまで「会議」の利用を想定しているので、多数の視聴者が参加するならZoomビデオウェビナーが向いています。
ロール(役割)の違い
Zoomミーティングのロールはホスト・共同ホスト・参加者の3種類です。参加者はホスト・共同ホストとのインタラクティブなコミュニケーションが可能で、ブレイクアウトルーム機能を利用するなら、ホストと同等の権限を持つ共同ホストが各セッションを管理できます。
Zoomビデオウェビナーのロールはホスト・共同ホスト・パネリスト・視聴者(一般参加者)の4種類です。参加者はパネリスト・視聴者の2種類で、ホストがどちらのロールかを指定します。複数のパネリストによる講演を多数の一般参加者が視聴し、ホストと複数の共同ホストでパネリストや一般参加者を管理できる仕組みです。
ビデオや音声の共有可否
Zoomミーティングはインタラクティブな会議を前提とするので、デフォルトで全ての参加者のビデオ・音声がオンです。
Zoomビデオウェビナーは講演者と視聴者のロールを明確に分離するため、ビデオを共有できるのはホストやパネリストのみで、一般参加者のビデオは一切表示されません。デフォルトで全ての一般参加者の音声はミュートで、ホストが許可した場合のみ一般参加者は音声のミュート/ミュート解除を切り替えられます。
画面共有の可否
Zoomミーティングで画面共有(ホワイトボードやクラウドストレージ内ファイルの共有)を開始できるのは、デフォルトでホストのみです。ホストは必要に応じて参加者による画面共有の開始を許可できます。
Zoomビデオウェビナーは会議用ではないので、一般参加者は画面共有が一切禁止です。画面共有を許可するオプションもありません。ホストやパネリストのみが画面共有を開始でき、ホストは画面共有できるパネリストを指定します。
参加者の匿名性の違い
Zoomミーティングは会議用なので、「ミーティングの全員参加」が基本です。顔を隠したりニックネームを利用したりもできますが、デフォルトで参加者全員がお互いの顔や名前を確認できます。
Zoomビデオウェビナーは社内外からの不特定多数の視聴者を想定しており、参加者リストを確認できるのはホストやパネリストのみです。一般参加者はビデオをオンにできないので、お互いの顔を見ることもありません。その他のコミュニケーション機能でも参加者の匿名性・プライバシーに関するオプションを設定できます。
コミュニケーション方法の違い
Zoomミーティングはホストと許可された参加者が画面共有を開始できる他、参加者全員がボディランゲージ・声・チャットでコミュニケーションを取れます。
Zoomビデオウェビナーはホストやパネリストのみが画面共有を開始でき、ボディランゲージ・声で情報発信できるのもホストやパネリストのみです。ホストが許可すれば、一般参加者は「Q&A」機能による質問や、「手を挙げる」機能による意思表示ができます。また、ホストに許可された相手とのチャットも可能です。
ブレイクアウトルームの可否
Zoomミーティングの特徴的な機能に「ブレイクアウトルーム」があります。これはメインセッションの他に複数のセッションを開設し、クローズドなルームにメンバー分けできる機能です。
例えば、「参加者全員に議題を提示してから、各セッションに分かれて小規模ミーティング」「各セッションで密な情報交換をした後、メインセッションですり合わせ」といった使い方ができます。
ブレイクアウトルームはZoomミーティングのみの機能で、Zoomビデオウェビナーでは利用できません。これも会議とウェビナーを明確に分離した違いのひとつです。
Zoomビデオウェビナーを開催するメリット
Zoomミーティングでも工夫すればウェビナーを運営できますが、ビジネスユースならウェビナーに特化したZoomビデオウェビナーがさまざまな面で有利です。Zoomビデオウェビナーを開催するメリットを3つに分けて解説します。
大規模ウェビナーをスムーズに進行できる
Zoomビデオウェビナーは一般参加者のコミュニケーション方法が制限されており、ウェビナーの進行を邪魔されにくいのがメリットのひとつです。1,000人以上が参加する大規模ウェビナーでも、一般参加者は原則として視聴者なので、スケジュール通りにウェビナーを進行できます。
「質疑応答の時間」などを事前に決めておけば、Q&A機能やチャット機能を利用する時間帯の制限も可能です。講演はパネリスト、一般参加者の対応は共同ホスト、と分けることもできます。
大人数の意識調査やデータ収集ができる
Zoomビデオウェビナーはホストが事前に「投票」機能からアンケートを設定しておくことで、参加者全員からまとまった情報収集ができます。
Q&Aは質問を全体公開設定にもでき、一般参加者による質問へのコメントや「いいね」も可能です。ウェビナーと並行して一般参加者の質問に答えていくことで、見込み顧客の意識や商品・サービスの問題点などについての情報収集ができます。
さらに、「レポート」機能によって投票結果やQ&Aの詳細情報が得られる他、参加者の入退室時間などの情報も取得・分析が可能です。
ウェビナーを事業化できる
Zoomビデオウェビナーの強みのひとつは収益化オプションを利用できることです。簡単な設定で有料登録制にできるので、ウェビナーを収益の柱にすることも考えられます。無料参加できるウェビナーであっても、「オンライン展示会」の運営やサービスの説明会に利用すれば、見込み顧客・顧客の獲得に効果的です。
Zoomビデオウェビナーの基本的な使い方
Zoomビデオウェビナーはウェビナー運営に役立つ豊富な機能を備えますが、操作方法はシンプルです。ほぼ全ての操作はメニューやボタンをクリックするだけで完結します。Zoomビデオウェビナーをスケジュールしてから登録者が参加するまでの、基本的な使い方を見ていきましょう。
ウェビナーをスケジュールする
ウェビナーアドオンを購入したホストは、Zoom公式サイトから簡単にウェビナーをスケジュールできます。
1.Zoom公式サイトからサインインし、「ウェビナー」をクリック
2.「ウェビナーをスケジュールする」ボタンをクリック
3.ウェビナーのトピックや開催日時、パスワードやオプション機能を設定する
4.「スケジュール」をクリック
パネリストや一般参加者を招待する
スケジュールしたウェビナーにパネリストや一般参加者を追加・招待する手順は以下の通りです。
1.Zoom公式サイトからサインインし、「ウェビナー」をクリック
2.メンバーを追加したいウェビナーを選択する
3.「招待」タブ内の「パネリストの招待」や「参加者の招待」から招待状をコピーする
4.招待したいメンバーにメールなどで招待状を送信する
なお、登録者の自動承認/手動承認、登録の締め切り日や登録者数の制限なども設定できます。
ウェビナーを開始する
ホストが開始の操作をしなければ、スケジュールした日時になってもウェビナーは開始されません。スケジュールしたウェビナーを開始する手順は以下の通りです。
1.Zoom公式サイトからサインインし、「ウェビナー」をクリック
2.開始したいウェビナーの「開始」を選択
Zoomアプリから開始する場合は、「ミーティング」タブからウェビナーを検索し、「開始」をクリックします。
登録者がウェビナーに参加する
参加者が無料のZoomアプリをインストールしていれば、招待状の参加用リンクをクリック/タップし、ウェビナーID(ミーティングID)やパスワードを入力するだけでウェビナーに入室できます。参加用リンクからウェビナーに入室できない場合、手動で入室する手順は以下の通りです。
1.デスクトップ版はZoom公式サイトから、スマホ版はApp StoreやGoogle Play StoreからZoomアプリをインストール
2.Zoomアプリを立ち上げ、「ミーティングに参加する」をクリック/タップ
3.招待状に記載のウェビナーID(ミーティングID)を入力し、「参加する」をクリック/タップ
4.登録ページが表示されたら氏名やメールアドレスを入力し、「ウェビナーに参加する」をクリック/タップ
Zoomビデオウェビナーを開催するために必要な費用は?
Zoomビデオウェビナーを利用するには有料アカウントとウェビナーアドオンの購入が必要で、それぞれに月額料金がかかります。有料アカウントは日本の代理店から購入でき、イッツコムは1か月無料トライアルを実施中です。Zoomビデオウェビナーの利用に当たって新しいツールの導入は必要ないので、使用感や導入効果を手軽に試せます
「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ2.0」有料プランの費用
Zoomビデオウェビナーを利用するには有料アカウントの取得が必須です。有料アカウントは「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ2.0」の3種類で、デフォルトの最大参加者数などに違いがあります。イッツコムが提供するZoomアカウントは、全てのプランに日本語サポート窓口が含まれており、管理者もユーザーも安心です。
・プロ:最大参加者数100人(1,000人までオプション拡張可能)、月額2,500円(税抜)
・ビジネス:最大参加者数300人(1,000人までオプション拡張可能)、月額3,400円(税抜)
・エンタープライズ2.0:最大参加者数500人(1,000人までオプション拡張可能)、月額4,000円(税抜)
(※代理店によって料金の変動あり)
アドオンの追加費用
有料アカウントを取得した上で、ウェビナーアドオンを購入すればZoomビデオウェビナー機能を利用可能です。ウェビナーアドオンは参加者上限が多いほど月額料金も高くなります。Zoom公式サイトから直接購入する場合の料金(2021年9月14日時点)は以下の通りです。
・500参加者:月額1万700円(税抜)
・1,000参加者:月額4万5,700円(税抜)
・3,000参加者:月額13万3,100円(税抜)
・5,000参加者:月額33万4,700円(税抜)
・1万参加者:月額87万2,300円(税抜)
Zoomミーティングやウェビナーを使いこなすならイッツコム!
無料版Zoomにはミーティングの機能制限が多く、Zoomビデオウェビナーも利用できません。ビジネスユースなら有料版Zoomがおすすめです。イッツコムは日本語サポート込みの有料版Zoomだけでなく、Zoomと組み合わせて便利な有料版boxや法人向け光回線も一括提供できます。
有料版Zoom × 有料版box
Zoomビデオウェビナーを使うなら有料アカウントの取得が必須です。有料版Zoomならミーティング時間の制限がなく共同ホスト機能も利用できるので、Zoomミーティングのビジネス利用も効率化できます。
Zoomの魅力のひとつはクラウドストレージ内のファイルを画面共有できることですが、有料版boxなら容量無制限です。多くのミーティングやウェビナーを運営してもファイルを効率的に一元管理できる上、業務フロー管理ツールとしても利用でき、box上でファイルのオンライン共同編集もできます。
有料版boxは世界最高峰のセキュリティ基盤も備えるので、ビジネスユースで有料版Zoomと組み合わせるには最適です。ミーティングやウェビナーで使用するファイルを安全に保存・共有できます。
有料版Zoom × イッツコム光接続サービス
有料版Zoomを利用すると大規模なミーティングやウェビナーを開催・運営できるので、ビジネススタイルの刷新に効果的です。ただし、Zoomの利用中はインターネットへ常時接続が求められるので、ホストの通信環境が貧弱なら遅延や強制終了の懸念もあります。
そこで組み合わせたいのがイッツコムの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」です。下り最大2Gbpsの安定した高速回線なので、遅延や強制終了のリスクを大幅に軽減でき、クライアントや見込み顧客の信用失墜や機会損失を防止できます。
光回線・プロバイダ一体型のサービスなので、トラブルの際はひとつの窓口でスピーディーに対応できる他、他社サービスより月額料金を抑えられるのも魅力です。
まとめ
Zoomミーティングは社内会議やオンライン商談に効果を発揮しますが、Zoomビデオウェビナーは新商品の発表会やオンラインサロンなど、「講演者対視聴者」という用途に向きます。有料アカウントを取得すればZoomビデオウェビナーを利用できる上、時間無制限かつ大規模なZoomミーティングも開催可能です。
さらに有料版boxやイッツコム光接続サービスを組み合わせれば、ファイル共有や業務フロー管理を効率化できる上、大規模なミーティング・ウェビナーも快適かつ安心して運営できます。Zoomによる業務効率化や生産性向上をお求めなら、有料アカウントと関連サービスを一括提供できるイッツコムにご相談ください。