VPN接続とは?基本やメリット・注意点を分かりやすく解説
目次
リモートワークを導入したものの、従業員からセキュリティについて不安の声が上がっていませんか。テレワークの普及とともに、セキュリティ対策として注目されているのが「VPN接続」です。
ただ、専門用語が多く「結局、何がどう安全なの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。ネットワークについて詳しくなくても理解できるよう、VPN接続の基本的な仕組みから、中小企業での導入メリット、選定のポイントまで分かりやすく解説します。
VPN接続とは?基本を分かりやすく解説

リモートワーク導入後に「本当にセキュリティは大丈夫なのか」という声が上がったとき、その不安を解消する有力な手段が「VPN接続」です。では、VPNとは具体的にどのような仕組みで、なぜ安全だといわれるのでしょうか。
まずはVPNの基本的な考え方と物理的な専用線との違いを、中小企業のリモートワークに適しているのかとともに解説します。
インターネット上に「仮想の専用線」を作る仕組み
VPN接続とは、VPN(Virtual Private Network)という技術を用いて、インターネット上に「仮想の専用線」を構築する仕組みです。 物理的なケーブルを引くことなく、既存のインターネット回線を活用しながら、まるで専用の通信トンネルを通すかのように、離れた拠点同士を安全につなぎます。
例えば、自宅と会社をつなぐ専用トンネルを想像してみてください。通常のインターネット通信は「公道」を走るようなもので、誰もが利用できますが、第三者に通信内容を覗かれるリスクがあります。
一方でVPN接続は、この公道の中に「見えないトンネル」を掘って通行する仕組みです。 トンネルの中では通信内容が暗号化されているため、外部から中身を盗み見ることはできません。VPNは安全性を確保しながら遠隔地同士をつなぐ、現代の働き方に欠かせない技術です。
【関連記事:VPN接続とは?仕組みやメリット・デメリットを分かりやすく解説】
物理的な専用線との違い
VPNが登場する前から使われていた物理的な「専用線」とは、2拠点間を物理的なケーブルで直接接続し、自社が独占的に使用する通信回線です。通信品質が非常に安定しており、高いセキュリティを確保できるメリットがあります。
ただ、専用線には大きなデメリットがあることも否定できません。まず回線の敷設工事費用や距離・通信容量に応じた高額な利用料金が必要です。さらに工事期間として数週間から数か月を要するため、すぐには導入できません。また、拠点の増減に合わせた柔軟な変更も困難です。
一方、VPN接続は既存のインターネット回線を活用するため、専用線と比較して導入コストを大幅に抑えられます。工事も不要で、設定だけで数日から1週間程度で利用を開始できるケースが大半です。拠点数の変更にも柔軟に対応できます。
とはいえ、VPNには専用線と比較した弱みもあることに注意が必要です。両者の比較を下記の表にまとめました。
| 種類 | VPN | 専用線 |
|---|---|---|
| 使用するネットワーク | インターネット(公衆網)または閉域網 | 専用線として敷設した回線 |
| コスト | 安価 | 高価 |
| 安全性 | 低い | 高い |
| 通信速度 | 低下しやすい | 低下しにくい |
| 外部ユーザーの影響 | 受けやすい | 受けにくい |
| 設計の自由度 | 低い | 高い |
上記の表はあくまでも一般的な傾向を示しています。コストや安定性などは、利用するサービスや後述するVPNの種類によって大きく違う点を覚えておきましょう。
中小企業のリモートワークにはVPNがおすすめ
中小企業がリモートワークのセキュリティ向上を図るに当たって、VPN接続は非常に相性の良い選択肢です。限られた予算内で一定のセキュリティを確保できるためです。
専用線を敷設するには数十万円から数百万円の初期費用がかかりますが、VPN接続であれば既存のインターネット回線を活用できるため、機器購入費用と設定費用だけで導入できます。月額費用も安価な種類のVPNなら数万円程度と、中小企業でも無理なく継続できる範囲に収まるでしょう。
また、情シス部門がない企業でも導入しやすい点が魅力です。さらに、在宅勤務を始めたい従業員が数名いる場合でもこれから拠点を増やしたい場合でも、柔軟に対応できます。
VPNが安全な通信を実現する4つの技術要素

VPN接続が安全な通信を実現できる理由は、複数の技術です。では、具体的にどのような技術が働いているのでしょうか。VPNを支える4つの技術要素について順に解説します。これらの仕組みを理解すれば、なぜVPN接続がリモートワークのセキュリティ対策として有効なのか、より明確になるはずです。
トンネリング:2拠点間に仮想の専用通信路を作る
トンネリングとは、インターネット上に2拠点間だけが通行できる仮想の専用通信路を作る技術を指します。 通常のインターネットは、多くの人が利用する一般道のようなものです。誰でも通行できるため、通信内容が第三者に見られるリスクがあります。
これに対してトンネリングは、高速道路の専用レーンのように、送信元と受信先の2拠点だけが利用できる通信経路を仮想的に構築します。この仕組みでは、やりとりするデータを別のプロトコル(通信規格)で包み込むカプセル化という処理を行います。
元のデータは外部から見えなくなり、まるで専用の通信路を通っているかのように安全に情報を送受信できるのです。VPN接続では、このトンネリング技術によって、離れた本社と支店・自宅と会社などの拠点間に仮想の専用回線を確立します。
カプセル化:データを包んで中身を見えなくする
カプセル化は、送信するデータを別のプロトコルで包み込み、外部から中身を見えなくする技術です。 手紙を封筒に入れて送るようなものと考えれば分かりやすいでしょう。手紙の内容をそのまま送ると誰でも読めてしまいますが、封筒に入れてしまえば外から中身は見えません。
VPNでは、業務データという「手紙」をインターネット通信用の「封筒」で包みます。この封筒には宛先情報だけが書かれており、中身のデータは隠されたままインターネット上を移動する仕組みです。途中で誰かが通信内容を傍受しても封筒の外側しか見えないため、元のデータの正体は分かりません。
前述のトンネリングと組み合わせることで、VPN接続はより強固なセキュリティを実現します。専用の通信路を通り、なおかつデータが包まれているため、二重の保護が働くということです。
認証:許可されたユーザーだけがアクセスできるようにする
認証とは、構築された仮想通信路へのアクセス権限を確認し、許可されたユーザーだけを通す仕組みです。 せっかくトンネリングで専用通信路を作っても、誰でも出入りできては意味がありません。そこで認証が重要な役割を果たします。
VPNで利用される認証方式は主に3つで、 1つ目はIDとパスワードによる認証です。最も一般的ですが、推測されにくい強固なパスワード設定が前提となります。
2つ目は電子証明書による認証です。デバイスに証明書をインストールし、証明書を持つ端末のみアクセスを許可する方式です。
3つ目には、多要素認証(MFA)が挙げられます。パスワードに加えてスマートフォンに送られる認証コードなど複数の要素を組み合わせることで、より強固なセキュリティを実現します。万が一パスワードが漏えいしても、第二の認証要素が不正アクセスを防ぐ最後の砦となる仕組みです。
暗号化:通信内容を解読不可能な形式に変換する
暗号化も、VPN接続を支える重要な防御技術です。送受信するデータを解読不能な形式に変換することで、万が一第三者に通信を傍受されたとき内容を読み取られるのを防止します。
VPNで使われる主な暗号化方式は、以下の2種類です。
- SSL-VPN:セッション層で暗号化を行う方式
- IPsec-VPN:IP層で全ての通信を暗号化する方式
SSL/TLSはWebブラウザが標準で対応しているため、専用ソフトをインストールせずに暗号化通信を実現できます。外部からのリモートアクセスに適しており、導入の手軽さが魅力です。
一方、IPsecはSSL/TLSより安全性が高く、通信速度も比較的高速なので、拠点間を結ぶVPN接続に多く採用されています。暗号化されたデータは、暗号鍵を持つ正規の受信者だけが解読できます。仮に悪意ある第三者がデータを盗み見ても、無意味な文字列にしか見えないため、機密情報の漏えい防止が可能です。
VPN接続が活躍する代表的なシーン

VPN接続の仕組みとセキュリティ技術を理解したところで、次に気になるのは「実際にどのような場面で役立つのか」という点ではないでしょうか。
リモートワークや拠点間接続はもちろん、意外なシーンでもVPN接続が力を発揮します。代表的な4つの活用シーンを、具体的に見ていきましょう。それぞれのシーンで、VPN接続がどのように業務の安全性と効率性を両立させるのか順に解説します。
自宅や外出先から社内のネットワークにアクセスする
リモートワークが普及する中、総務部門を悩ませるのが「在宅勤務中の従業員が、自宅のパソコンから会社のファイルサーバにアクセスしてもセキュリティ面で問題はないか」という不安です。このような場面でVPN接続が活躍します。
VPN接続によって通信の安全性が保たれ、営業担当者が外出先から顧客管理システムにアクセスして商談情報を更新したり、経理担当者が自宅から会計ソフトにログインして請求書を発行したりといった業務が安心してできるようになります。
通常のインターネット接続では、カフェや自宅の回線を経由して社内ネットワークにアクセスすると、通信内容が第三者に傍受されるリスクが高いでしょう。VPN接続を使えば通信内容が暗号化されるため、公共Wi-Fiを利用する場合でも安全に社内の業務システムやファイルサーバにアクセスできます。
本社と支店など離れた拠点同士をつないで社内LANを構築する
複数の拠点を持つ企業では、本社と各支店で同じネットワーク環境を共有したい場面が多くあるでしょう。VPN接続を活用すれば、東京の本社と、大阪の支店・福岡の営業所といった物理的に離れた拠点同士を仮想的につなぎ、あたかも同じオフィスにいるかのような環境を構築できます。
例えば、本社のファイルサーバに保存された見積書や契約書のテンプレートに、支店の担当者が直接アクセスして業務を進めるときにセキュリティリスクが軽減します。また、基幹システムを本社に設置しておけば、各拠点から同じシステムを利用でき、在庫情報や顧客情報をリアルタイムで共有することが可能です。
海外から日本国内限定のサービスにアクセスする
海外出張中や海外拠点から業務を行う際、日本国内限定のクラウドサービスやWebサイトにアクセスできず困るケースがあります。動画配信サービスや金融機関のオンラインバンキングなど、IPアドレスによって接続元を判別し、日本国内からのアクセスのみ許可しているサービスは少なくありません。
こうした地域制限により、海外からは業務に必要なサービスが利用できなくなる場合が考えられます。 VPN接続を活用すれば、日本国内に設置されたVPNサーバを経由することで、日本からアクセスしているように見せかけられます。
海外にいながら日本のIPアドレスでインターネットに接続できるため、地域制限のあるサービスも通常通り利用することが可能です。ただし、サービスによってはVPN経由のアクセスを禁止している場合があるので、利用規約は必ず確認しましょう。
IP電話やクラウドサービスの通信セキュリティを強化する
IP電話やビデオ会議・クラウドストレージといったビジネスツールは、今やリモートワークに欠かせない存在です。しかし、これらの通信が暗号化されていない場合、通話内容やファイルが第三者に傍受されるリスクがあります。
特にIP電話は音声データをインターネット経由で送信するため、暗号化なしでは通話内容を盗聴される恐れがあります。重要な商談や人事評価の会議など機密性の高い会話が漏えいすれば、企業の信用が失墜し得るでしょう。
VPN接続を導入すれば、これらのビジネス通信全てを暗号化できます。クラウドストレージへのファイルアップロード時もデータが暗号化された状態で送信されるため、万が一通信を傍受されても内容を解読されません。 VPNは特定のツールだけでなく、全てのビジネス通信を保護できます。
セキュリティ向上にVPN接続を選ぶメリット

VPN接続の仕組みや活用シーンが分かっても、導入によって具体的にどのようなメリットがあるのかが不明瞭なままでは、導入をためらってしまうかもしれません。リモートワークのセキュリティに不安を感じている企業にとって、VPNがもたらすメリットを正確に理解することは、導入判断の重要な材料となるはずです。
中小企業がVPN接続を導入する際に得られる代表的なメリットを、コスト面と運用面の両方から見ていきましょう。
通信セキュリティ向上を比較的安価に実現できる
VPN接続の大きな魅力は、専用線に比べて導入コストを抑えながら、通信のセキュリティを大幅に向上できる点にあります。VPNは通信内容を暗号化するため、公衆Wi-Fiなどのネットワークでも盗聴や中間者攻撃から情報を守れます。特にカフェや空港などで業務を行う際、通常のインターネット接続では第三者にデータを読み取られるリスクがありますが、VPNを利用すれば通信内容が暗号化され、仮に通信データを傍受されても解読は困難です。
専用線を引く場合、初期費用だけで数十万円から数百万円かかることも珍しくありません。一方、インターネットVPNであれば既存のインターネット回線を活用できるため、機器の購入費用のみで導入が可能です。情報漏えいによる損失を考えると、適切なセキュリティ対策への投資は必須といえるでしょう。
リモートワークに取り入れやすい
VPNは既存のインターネット回線さえあれば、ノートPCやスマートフォンからでもすぐに社内ネットワークへアクセスできます。専用線と違って物理的な工事が不要なため、自宅勤務はもちろん、サテライトオフィスやカフェでの作業など場所を選ばない働き方への柔軟な対応が可能です。
従業員が急に在宅勤務を希望した場合でも、VPN機器の設定と従業員へのアカウント発行だけで、短期間のうちに利用を開始できます。専用線では拠点ごとに回線工事が必要で、数週間から数か月かかることを考えると、この導入スピードは大きなメリットといえるでしょう。
VPNの種類とそれぞれの特徴

VPN接続には複数の種類が存在し、それぞれ異なる特徴を持っています。利用する回線やネットワーク環境によって、セキュリティレベルや導入コスト・通信品質が変わります。
どの方式を選ぶかによって、自社のリモートワーク環境の安全性と使い勝手が左右されるため、慎重な判断が必要です。中小企業が検討したい3つのVPN方式について、それぞれの特徴とともに、どのような企業に適しているのかを見ていきましょう。
インターネットVPN:低コストで導入できる手軽な方式
インターネットVPNは、既存のインターネット回線をそのまま利用してVPN接続を構築する方式です。初期費用は数万円程度、費用も2万円〜5万円程度と、専用線を敷設する場合と比べて大幅にコストを抑えられます。 新たな回線工事が不要で、導入までの期間が短く済むのもメリットです。
予算や時間に制約のある中小企業にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。 ただし、公衆回線を利用するため、通信の速度や品質はインターネット環境に左右されます。また、暗号化技術で一定のセキュリティは確保されるものの、より高いセキュリティが必要な場合は閉域網を利用する方式の検討も必要です。
とはいえ、リモートワークの導入や小規模拠点との接続であれば、インターネットVPNでも十分に実用的です。設定も比較的容易で、専門知識がなくても導入できる場合が多く、情シス部門がない企業でも安心して取り組めます。
IP-VPN:通信事業者の閉鎖網で高セキュリティを実現
IP-VPNは、通信事業者が保有する閉域網(クローズドネットワーク)を利用してVPN接続を構築する方式です。インターネット回線を経由しないため、外部からの侵入リスクを大幅に低減できます。閉域網は限られた利用者のみが接続できる専用のネットワークであり、不特定多数が利用するインターネットとは隔絶された環境です。
このため、インターネットVPNと比較してセキュリティレベルが格段に高くなります。さらに、通信品質が保証される「帯域保証型」のサービスが提供されている点も大きな特徴です。ネットワークの混雑状況に左右されず、安定した通信速度を維持できるため、大容量データのやりとりやビデオ会議などにも適しています。
ただし、閉域網の構築と維持にコストがかかるため、インターネットVPNよりも導入費用が高額になります。複数拠点を持ち、機密性の高い情報を扱う中堅企業以上の規模で、セキュリティと通信品質の両立を重視する場合に適した選択肢といえるでしょう。
【関連記事:閉域網とVPNを比較解説!最適な回線選びのポイントとは】
エントリーVPN:アクセスポイント以降にだけ閉鎖網を使ってコスパを向上
エントリーVPNは、アクセスポイントまでの経路を、インターネットVPNと同様に光回線をはじめとした既存のネットワークを使用する方式です。アクセスポイント以降は、公衆網ではなく閉域網を使って相手先に接続します。
そのため、インターネットVPNよりセキュリティの高い接続を、専用線に比べて安価に実現できるのがメリットです。「インターネットVPNではセキュリティに不安があるけれど、VPNに高額な費用はかけられない」という企業に向いています。
VPN導入前に知っておきたい注意点と対策

VPN接続は通信のセキュリティを大幅に向上させる有効な手段です。とはいえ、導入すれば全ての問題が解決するわけではありません。実際には、想定していなかった課題に直面するケースもあります。
セキュリティ面での過信による盲点や業務効率に影響する通信品質の問題、一部サービスとの相性など、事前に把握しておきたいポイントがいくつか存在します。VPN導入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、押さえておくべき注意点とその対策方法をまとめました。
セキュリティリスクがゼロになるわけではない
インターネットVPNやエントリーVPNなど、公衆網を利用する区間があるタイプのVPNでは、外部からの攻撃によってセキュリティが破られるリスクがあります。
VPNはセキュリティを強化できるとはいえ、絶対安全というものではありません。また、接続の種類によってセキュリティの強度は大きく異なります。そのため、自社がVPNにどの程度のセキュリティを求めているのかを明確にしましょう。
セキュリティ強度や安定性などの問題で、VPNでは自社の要望を実現できないこともあります。イッツコムではそのようなときに使えるサービスを用意していますので、VPN以外の選択肢を検討したい場合はぜひご相談ください。
通信速度が遅くなりやすい
VPN接続では専用のルータやサーバなどを介してアクセスするので、その分通信速度が遅くなる傾向があります。
公衆網を利用するタイプのVPNでは、他のユーザーの通信でネットワークが混雑すると使い物にならないくらい遅くなるケースもある点に注意が必要です。
業務の基幹ネットワークとして使う場合など、通信速度が遅くなると致命的な影響を受けるケースでは、閉域網を使うIP-VPNなどの安定しやすい種類のVPNを使うのがおすすめです。
一部のサイトにアクセスできなくなる
一部のWebサイトやアプリケーションは、VPN経由のアクセスを遮断しています。もし、業務上必要不可欠なサイトやアプリケーションに接続できなくなれば大きな問題です。
このようなトラブルを避けるためにも、通常のインターネット回線も併用しましょう。目的に応じてVPNと通常のインターネットを使い分けることが必要です。
失敗しないVPNサービスの選定基準

VPN接続を導入しようと思っても、実際にどのサービスを選べばよいのか迷うこともあるでしょう。市場には多数のVPNサービスが存在し、料金も機能も多様です。情シス部門がない企業は特に、導入後のトラブルを避けるために慎重な選定が求められます。
では、自社に最適なVPNサービスを見極めるには、どのような視点が必要なのでしょうか。後悔しないサービス選びのために、重視したい判断基準を解説します。
自社のセキュリティポリシーを満たすか
VPNサービスを選ぶ際は、自社のセキュリティポリシーに適合するかを必ず確認しましょう。具体的には、暗号化に強固な方式を採用しているか、多要素認証(MFA)が利用可能かといった点が重要です。第三者機関による評価や認証を受けたサービスであれば、一定のセキュリティ水準が保証されていると考えて問題ありません。
セキュリティポリシーが明文化されていない企業もあるでしょう。その場合でも、最低限「どのレベルの暗号化が必要か」「誰がアクセスできるべきか」という基準を決めておくことで、適切なサービス選定が可能になります。
情シス部門がない企業こそ、導入前にベンダーへセキュリティ要件を明確に伝え、自社の業務内容に適したセキュリティ機能を備えたサービスを選ぶことが大切です。
通信品質が業務遂行に十分か
安全性の高い通信を実現しても、通信品質が悪く業務に支障を来すようでは本末転倒です。VPN接続では通信速度が低下する可能性があるため、業務に必要な通信の「ネットワーク帯域幅」を事前に算出しておきましょう。
ネットワーク帯域幅とは、簡単に言えば通信速度の上限です。Wi-Fiの場合、ビデオ会議なら1対1で1〜3Mbps程度、ファイル共有を頻繁に行うなら10Mbps以上が目安とされています。
また、SLA(Service Level Agreement:サービス品質保証)の内容も確認しておきたいポイントです。稼働率や通信速度の保証値が明記されているサービスを選ぶことで、安定した業務環境を確保できます。ピーク時でも余裕を持った帯域を確保できれば、VPN導入後もスムーズな業務遂行を実現できます。
サポート体制が充実しているか
情シス部門がない・ネットワーク運用に不安があるという場合は、サポート体制の充実度を優先的に確認しましょう。まず24時間365日対応のサポート窓口があるかどうかが重要です。業務時間外や休日にトラブルが発生した場合でも、すぐに相談できる体制があれば安心して運用できます。
次に、導入時の支援体制もチェックポイントです。設定代行サービスがあったり初期設定をサポートしてくれたりするベンダーのサービスなら、専門知識がなくてもスムーズな導入が実現します。ワンストップで保守対応を提供し、導入から運用まで一貫したサポートを受けられるサービスを選ぶと、リソースが限られた企業でも安心して運用を続けられるでしょう。
ビジネスの生産性を高めるVPN接続ならイッツコム!

VPN接続はテレワーク環境に必須であるものの、設定・管理の煩雑さやセキュリティレベルは懸念点です。イッツコムのデータ通信サービス「モバイル閉域接続」は、PCやスマホに専用SIMを挿入するだけで、安全な通信環境を確保できます。
管理者側にもユーザー側にも複雑な設定は必要ありません。社内ネットワークへの接続時にはインターネットを経由せず、インターネット接続時には社内ネットワークを経由するので、非常にセキュリティ水準が高いのが特徴です。
容量無制限のクラウドストレージ「Box」と組み合わせれば、社内のサーバで管理するファイルにも、クラウドストレージ内のファイルにも安全にアクセスできます。Boxはファイルの共同編集や業務フロー管理の機能もあり、さまざまなビジネスツールを連携できるので、コラボレーションの活性化・効率化に最適です。
まとめ

VPN接続は、トンネリングや暗号化などの技術で通信を保護し、リモートワークのセキュリティ課題を解決する有効な手段です。インターネットVPNなら低コストで導入でき、自宅や外出先からの社内ネットワークアクセスも安全に実現できます。
ただし通信速度やセキュリティリスクへの対策も必要です。自社のセキュリティポリシーや業務要件に合ったサービス選定に悩んでいるなら、イッツコムまでお気軽にご相談ください。充実したサポート体制で、安心して働ける環境づくりをお手伝いいたします。