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防災インタビューVol.184

住民と行政の協働で考える「地域防災」

放送月:2021年1月
公開月:2021年5月

山本 美咲 氏

経済産業省
経済産業政策局 地域経済産業グループ
中心市街地活性化室 係長

FMサルースで放送された音源をお聞きいただけます。

災害を自分ごとに

ボランティア経験がなかったり、防災に関心がなかった仲間たちに被災地でボランティアとして活動してもらうことで、参加したメンバーが実際に現地を自分の目で見て、感じて、「じゃあ地元で同じことが起こったらどうなるんだろう。自分はどういう知識が必要なんだろう」というのを考えるきっかけになったと思います。この経験は、災害を自分ごとに感じてもらうにはとても有効なのではないかと感じました。その後、コロナの影響で継続できてはいませんが、災害が起こった際に、普段防災に関わっていない人たちにも災害支援の現場に一緒に行ってもらえるような、そんな取り組みができたらいいなと思っています。実際行く前は、参加すること自体にハードルがあったりもしますが、遠くの地で災害が起きた直後には、地元で起こったことではないけれど、何かちょっと心に引っ掛かっていて、遠くの県が大変なことになっているというモヤモヤがある状況で、困っている人の役に立ちたいという動機を意外とみんなが持っているというのを感じました。そういうところをちょっと後押しするような企画があれば、当初思っていたよりも好感触で結構参加してくれるという印象を受けました。同世代が集まっているからこそ参加しやすいという声もあり、道中もメンバー同士で仲良くなって、その後の関係につながっていったというのもありますし、それが自分自身の防災にもつながっていっています。いざ高知で発災したときにも、恐らく連携を取り合わなければならないメンバーなので、組織を超えて一緒に活動することはとても大事なことだと思いました。このような活動から動機付けられる人もいると思いますので、ただ「防災訓練に来てください」と言うだけなく、ちょっと違う切り口から同世代にも呼び掛けていけたらいいなと思っています。

地域を越えた防災連携

これまで私は、若い世代にどうやって防災に関心を持ってもらったらいいのか、意識を上げるにはどうしたらいいかというのをテーマに考えてきたのですが、私の中の一つの案としては、「災害ボランティアに行ってもらう」というのが有効であると思っています。自分の目で見て、自分の感覚として感じていただくことで、災害を自分ごとに少しでも転換できたらいいと思っています。

被災していない状態で訓練をしても、日頃の仕事があったり、家庭があったりする中で参加するのは難しいというのが現役世代なのかなと感じています。そういう中で、「緊急性があって、誰かが助けを求めている」というような状況で、仲間を募って災害ボランティアに行くことで、そういった価値観が変わっていくといいなと感じました。

若い世代に防災意識をもってもらうための啓発の方法としては、いろいろなやり方があると思いますし、まだまだ工夫をしなければならないことも多いのですが、その工夫の一つの起点として、他の地域で起こった災害を見て、感じてもらって、それを次に起こるかもしれない自分の地域での災害への備えにつなげていくような切り口も大切にしたいと感じています。何十年かに1回の災害、いつ来るか分からない災害に対しての備えを一人一人の優先順位として1番に持っていくには、どうしても難しいものがあると思います。やはり日々の生活が大切ですし、お仕事があって、家庭があってという中での防災なので、そこを日々の生活の中でどうやって賄っていくかということが大事なのではないかと思います。例えば、自分の職場でちょっとした防災意識を啓発するような場面があったり、職場できちんと備蓄がされているとか、本当にそういう些細なことから意識啓発できる場面もあると思いますし、あるいは先ほどのようなちょっと緊急性のあるタイミングを活用して啓発をするというのも大切だと思います。これまで私は、地域の防災訓練や地域のコミュニティに対して働き掛けて一緒に活動するということをメインにやってきたのですが、今後は他の地域のコミュニティの方々と、今まで参加されていない世代の方にもアプローチしながら、地域を越えて連携していきたいと思っています。

私は現在高知を離れて、東京で勤務していますが、東京は人口がとてつもなく多いので知らない人ばかりですが、高知では、人口が少ないので、どこかしらで知っている、つながっている人がほとんどです。それがある意味、高知の良さでもあると、東京に来てあらためて感じています。知っている、どこかでつながる仲間だからこそ、恐らく事前につながるのもより簡単だと思いますし、事前につながることができたら、災害時も多分スムーズな連携が取れるのではないかと思います。防災活動についても、知っている人に呼び掛けられて動くという動機がある方がやはり強いと思いますので、そういう意味で高知は人を巻き込みやすい規模感なのではないかと、東京に来て強く感じています。今後も若い世代を巻き込んで、他の地域とも連携しながら、活動を広げていければと思っています。

※今回のインタビュー記事は、東急電鉄の協力のもと、「FM salus」が過去に放送した『東急建設 presents 「サロン・ド・防災」』の内容を、一部改定して掲載しています。