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【ファイルサーバー】削除したデータは復元不可?日頃のバックアップの重要性

ビジネスにおいて情報は資産です。ファイルサーバーに保存されているデータには重要な情報も含まれており、間違って削除した場合には大きな損失につながる恐れがあります。万が一のときのために削除したファイルの復元方法を知っておきたいという方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、ファイルサーバーのデータを復元する方法と、情報の消失を防ぐためにやっておきたいことをご紹介します。社内情報をきちんと管理する上で欠かせない内容です。できることは今すぐに始めましょう。

ファイルサーバーのデータは取り扱い要注意!

ローカル保存されたファイルを誤って削除してしまっても、まだ「ゴミ箱」に格納されていれば復元できます。しかし、ファイルサーバー上のデータに関しては、そうはいきません。うっかり削除してしまえば、データは消失してしまいます。

復元できる可能性もありますが、100%とはいえません。データ消失の原因やデータ消失後のアクション次第では、復元できないケースもあります。ファイルサーバーのデータは特に注意して取り扱わなければならないことを覚えておきましょう。

削除してしまったファイルサーバーのデータを復元する方法

ファイルサーバーのデータを誤って削除してしまった場合には、いくつかの復元方法があります。慌てて復元しようとせず、まずはファイルサーバーの管理者に相談しましょう。復元にはシステム管理権限が必要となる場合が多いからです。ここでは、「OSのバックアップ機能を利用する方法」と「復旧ソフトを利用して復元する方法」をご紹介します。

バックアップから復元する【Windows編】

復元にはOSのバックアップ機能を利用する方法が主流です。Windowsであれば「ファイル履歴」または「システムの保護(シャドウコピー)」という設定がバックアップ機能に当たります。なお、「ファイル履歴」機能を使うにはHDDやUSBメモリなど、外付けのドライブが必要です。

「ファイル履歴」からデータを復元する方法1.「設定」→「更新とセキュリティ」→「バックアップ」→「ファイル履歴を使用してバックアップ」の項目にある「その他のオプション(バックアップオプション)」をクリック
2.「関連設定」の項目にある「現在のバックアップからファイルを復元」をクリック
3.復元したい日時と復元したいファイルやフォルダを選択し、丸い「復元ボタン」をクリック
「システムの保護(シャドウコピー)」から復元する手順1. 復元したいファイル上で右クリックし、「以前のバージョンの復元」をクリック
2. 「以前のバージョン」タブを開き、復元したい時点のファイルを選択する
3. 「復元」をクリック

バックアップから復元する【Mac編】

Macでは「Time Machine」という機能を使います。「Time Machine」を設定する場合にも、HDDやUSBメモリといった外付けのドライブを準備しなければなりません。「Time Machine」でバックアップ設定をしていると、24時間以内のデータは1時間おき、ここ1か月のデータは1日おき、それ以前は1週間おきにバックアップが作成されます。

「Time Machine」を使ってデータを復元する方法1. デスクトップ上部にあるTime Machineメニュー(時計マークのアイコン)をクリック
2. 「Time Machineに入る」をクリック
3. 復元したいファイルが保存されているフォルダを選択
4. 復元したい日時を指定する
5. 表示されているファイルから復元したいものを選択
6. 「復元」ボタンをクリック

復旧ソフトを使用する

バックアップしていない場合には、復旧ソフトを利用するという方法もあります。これは「ハードディスク内に残されたデータ」を読み取る方法です。ここに別のデータが上書きされてしまうと復元はできません。

復旧ソフトにはさまざまな製品があり、特徴や機能、復元できるデータに違いがあるため、内容をよく確認することが必要です。無料の復旧ソフトもありますが、実際にはスキャンだけが無料で復元には別途費用がかかるというケースがほとんどです。データの復旧率も高くありません。

有料ソフトだとデータの復旧率が上がります。しかし、操作が難しい場合も多く、説明書通り慎重に作業しなければなりません。使用方法を誤ると、最悪の場合、保存されている全てのデータを消失する結果になってしまう恐れがあります。

削除以外にもファイルサーバーのデータが消失するリスクがある

「うっかりミス」でデータを削除してしまった場合には、OSにあるバックアップ機能や復旧ソフトを利用するなどなど、いくつかの方法でデータの復元が可能です。しかし、他の理由でファイルサーバーのデータが消失するケースもあります。

ここで取り上げる3つのケースでは「うっかりミス」の場合とは違い、復元の方法や可能性も限られてきますので、しっかりと対策しておくことが必要です。

自然災害

地震や水害などにより、ハードディスクドライブ(HDD)がダメージを受ける場合があります。この場合には、専門業者へ復元を依頼することが必要です。

ダメージの受け方によって復元率には差があり、復元がかなり困難となる場合も少なくありません。ハードディスクが動作を停止している状態よりも、動作中に被災した場合のほうが復元率は低くなる傾向があります。

水浸しになった、泥だらけになったという場合には、自分で洗ったり拭いたりするのではなく、そのままの状態で業者に委ねましょう。できる限り迅速に依頼することが重要です。

ソフトウェアの不具合

ソフトウェアの不具合が原因でデータを消失するケースもあります。「強制終了など不完全なシャットダウンの後、サーバーが開かない」「落雷の後にデータが消失」「ファームウェアアップデートに失敗し、その後起動しない」といったケースです。

ソフトウェアのエラーによるデータ消失の場合にも、自分で復元しようとするのではなく、データ復元の専門業者に依頼することをおすすめします。こういったケースではバックアップさえきちんとできていれば、問題なくシステムを復旧できることも多いでしょう。

ウイルス感染

コンピューターウイルスが原因でデータを失ってしまう場合もあります。パソコンだけでなくファイルサーバーのデータを暗号化してアクセス不能にし、復元するために身代金を要求するランサムウェアも存在しているので注意しましょう。身代金を払ったとしても復旧できる保証はなく、最悪の場合、暗号化されたまま使用不可能となってしまいます。

企業を標的とした組織的なサイバー攻撃でもコンピューターウイルスが使われているため、怪しいメールの添付ファイルは開かないようにするなど対策を徹底しましょう。

ファイルサーバーのデータ消失を予防するためにできること

ファイルサーバーにはビジネスに関わる重要な情報も含まれています。「うっかりミス」や自然災害、ハードウェアやソフトウェアの不具合など、さまざまな原因でデータが失われる危険性があり、事前の対策は必要不可欠です。ここでは、企業の資産である情報を守るための3つの方法をご紹介します。まだ講じていない対策があれば、できるだけ早く検討しましょう。

バックアップを取る

バックアップを作成することは、多くの情報をデジタルデータで取り扱うようになった現代のビジネスにおける基本です。バックアップデータがあれば比較的簡単にデータを復元できるため、「うっかりミス」も素早くカバーできるでしょう。

バックアップには「リムーバブルディスクバックアップ」「オンプレバックアップ」「クラウドバックアップ」などいくつかの方法があり、それぞれメリット・デメリットが違います。この機会に自社のバックアップを確認しておくとよいでしょう。

クラウドサービスを利用する

バックアップの方法として、オンラインストレージを活用する「クラウドバックアップ」を採用する企業も少なくありません。バックアップの手間がかからず、信頼できるサービスなら適切なセキュリティ対策もなされているため、低コストで安全にデータを保存できます。

自然災害によりオフィスに被害が出た場合でも、クラウド上にデータを保存しているため消失する心配がありません。ただし、どのクラウドサービスを利用するか決定する際には慎重な吟味が必要です。安全性と使いやすさをきちんと確認しましょう。

アクセス制限をする

「うっかりミス」を予防するためには、アクセス制限を設ける方法が有効です。最初のステップとして、各データを重要度別に区分します。

ファイルサーバー内にあるのは、日常業務で使用し積み重なっていく膨大なデータ、一部の社員しか利用しない機密性の高いデータなど、それぞれ重要度が異なることが一般的です。データの重要度に応じてアクセス制限をかけておけば、不用意に重要なデータを消失してしまうリスクを軽減できるでしょう。

ファイルサーバーのデータ保護に役立つ!おすすめサービス「box」

ファイルサーバーからデータが消失する原因は、「うっかりミス」から自然災害まで実にさまざまです。データを保護するクラウドサービスを上手に利用することで、データ消失リスクを軽減できます。そこでおすすめなのが、イッツコムの「box」です。「box」はクラウド型コンテンツマネジメントツールで、多くの政府機関や機密情報を扱う企業で使用されています。その特徴を見てみましょう。

優れたアクセス権限設定とログ管理

「box」には容量無制限でファイル保存が可能です。ファイルへアクセスするユーザーへは、プレビューのみ・ダウンロード不可・アップロードのみなど、フォルダや案件単位でアクセス制限を設けられます。ファイルやフォルダの削除は管理者と共同管理者に限定できるため、「うっかりミス」のリスクを最小限に抑えられるのも魅力です。

また、ユーザーがアクセス権限内でどのような操作をしたのかを監視するログ管理もできます。万が一トラブルが発生した場合もそれまでのプロセスを追って原因を特定できるため、ファイルのセキュリティを強化するのに有効な機能です。

安心の高セキュリティ

多くの政府機関や機密情報を扱う金融機関、医療機関が「box」を採用している理由のひとつは、そのセキュリティレベルの高さです。全てのファイルをAES 256ビットで暗号化して保存し、保存場所も分散しています。2段階ログイン認証など、自社の実状に合わせてセキュリティ機能をプラスすることも可能です。

国際規格「ISO27001(ISMS認証)」や米国政府が基準とするクラウドセキュリティ標準「FedRAMP」にも準拠しています。

業務効率化につながる便利な機能

「box」の機能はオンラインストレージにとどまりません。1か所でファイルを共有・編集・検討・承認できるコラボレーション機能、予定やチェックリストの作成が可能なプロジェクト管理機能など実に多彩です。

「box」はオープンプラットフォームなので、1,500以上のアプリとの統合もできます。すでに使用している業務アプリとシームレスかつセキュアに連携できるため、業務効率が上がるという点も大きなメリットです。

まとめ

ファイルサーバーのデータをうっかり削除してしまった場合には、OSのバックアップ機能や復旧ソフトを使って復元できます。しかし、こまめにバックアップをしていなかった場合や本体ドライブのダメージが大きい場合などには復元率が下がります。

データの安全なバックアップと効率的な運用には、イッツコムの「box」がおすすめです。容量無制限で社外からも安全に閲覧・共有できるため、離れた場所にいるメンバーとの共同作業もスピーディーに遂行できます。テレワークにも最適な「box」で、安心できるビジネス環境を実現してください。