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クラウドバックアップの必要性や比較ポイントは?おすすめサービスも解説

IT系企業を中心に、クラウドサービスを活用してファイルを管理・バックアップするのは常識になりつつあります。ランサムウェア対策や業務効率化に課題を抱えており、クラウドバックアップの活用を検討している企業担当の方もいるのではないでしょうか。

クラウドバックアップとは何か、その必要性やクラウドストレージの有用性を知ることで、適切なデータ管理を理解できます。データ保護と業務効率化を両立できるシステムにも目を向け、これからのビジネスに必要なデータ活用の基盤を整えましょう。

そこでこの記事では、クラウドバックアップの必要性・種類・メリットやクラウドストレージの比較ポイントについてご紹介します。

クラウドバックアップとは


バックアップとは、データの破損や消失に備え、システムファイルや文書ファイルなどのコピーを作成・保管する仕組みです。特定の時点のデータをコピーし、トラブルがあってもいつでも元通りにできる状態を維持します。

クラウドバックアップとは、クラウドサービス上でバックアップを取る仕組みです。例えばBoxなどのクラウドストレージ上にファイルのコピーを保存し、時間や場所にとらわれず元データにアクセスできる状態を維持します。

クラウドバックアップの必要性


データはさまざまな危険にさらされています。ビジネスでのデータ管理において、特に注意したいのは以下3点です。

・災害・障害
・ヒューマンエラー
・ランサムウェア

情報資産を守るためになぜクラウドバックアップが必要なのか、そのイメージをクリアにしましょう。

災害・障害対策として

日本は災害大国です。地震やそれに伴う津波・火災・停電、台風に伴う山崩れや河川の氾濫など、さまざまな自然災害のリスクがあります。企業がオフィス内にデータを保管する以上、情報資産の保護と事業継続性の確保には、適切なバックアップが必要です。

またストレージの劣化によりデータが破損したりアクセス不可になったりする恐れもあります。災害・障害対策のためには、データを安全なクラウド上に退避する形でのバックアップが重要です。

ヒューマンエラー対策として

社員は日々さまざまなファイルを扱い業務に従事しますが、業務中の「うっかり」でデータが消失する恐れもあります。よくある問題は、誤ってファイルを上書き・削除してしまうことです。元データを残しておくべきファイルを編集後に保存してしまったり、誤ってゴミ箱を全削除してしまったりするケースもあります。

このようなヒューマンエラーで重要なデータを失わないためには、詳細なアクセス権限設定や自動バージョン管理など、データ保護機能のあるクラウドサービスによるバックアップが重要です。

ランサムウェア対策として

サイバー攻撃のリスクは増大し続けています。不正アクセスやマルウェア感染の被害に遭い、データの破壊や情報窃取の被害に遭うケースも多く見受けられます。

特に危険視されているのは、ファイルの強制的な暗号化やデバイスのロックをし、復号・解除のために身代金(Ransom)を要求するランサムウェアです。ランサムウェアはデバイス内だけでなくネットワークを通じて感染爆発を起こすケースもあります。

この被害からビジネスを守るためには、LANと分離された安全なクラウド上にバックアップを取ることが大切です。サービスによってはクラウド上での感染拡大も防止できます。

【関連記事:『ファイルサーバーのバックアップは重要!最適な方法&おすすめサービスとは?』

クラウドバックアップの種類


バックアップの分類方法にはいくつかの考え方がありますが、データの種別で大別するとシステムバックアップ・データバックアップの2種類です。またファイルのバージョン(世代)管理もバックアップとして活用できます。

システムバックアップ

システムバックアップとは、OS・ミドルウェア・アプリなどのシステムファイルを、パソコンのストレージなどにまとめてバックアップする仕組みです。このタイプのバックアップを取っておけば、システムに加えられた変更を任意のタイミングで不具合前の状態に戻せます。

またWord文書などのファイルも含め全てをバックアップすることをイメージバックアップと呼び、こちらは全データの完全なロールバックが可能です。

データバックアップ

データバックアップとは、Word文書などユーザーが通常操作できるファイルをバックアップする仕組みです。ファイルをコピーし、通常業務でアクセスしない場所へ退避しておきます。クラウドにおけるバックアップは主にこちらです。

ファイルの差分・増分をバックアップするツールもありますが、クラウドバックアップにおいてはファイル・フォルダ単位でコピーしたり、デスクトップと同期したりします。

バージョン管理

バージョン管理とは、変更が加えられたファイルのバージョン(世代)を管理し、いつでも任意のバージョンに復元できる仕組みです。Windowsではシステム全体を任意の復元ポイントに戻せる機能として標準提供されます。

クラウドストレージによっては、ファイル単位のバージョン管理が可能です。クラウドストレージは単にコピーの保存場所としても活用できますが、バージョン管理機能を使えば、オンライン編集とバックアップを両立させられます。

クラウドバックアップのメリット


クラウドサービスの中で特に利用率が高いのはクラウドストレージです。個人ユーザーでも無料版をファイル保存に利用することはよくあり、さまざまなOS・アプリで標準提供されます。ここでは、クラウドストレージをバックアップに活用するメリットを見ていきましょう。

運用負荷の軽減

クラウドストレージは、サービス事業者が保守管理するストレージサーバを利用し、アプリやWebブラウザを通じてインターネット経由でアクセスします。

ユーザーに必要なのはクライアントやインターネット回線と契約のみです。自社に専用ストレージや専任の保守管理担当者といったバックアップ体制を持つ必要がありません。これにより運用負荷を大幅に軽減できます。

導入・運用コスト削減

クラウドストレージはバックアップのコスト削減にも効果的です。クラウドストレージは月額料金制で、専用アプリをインストールすればすぐに使い始められます。ハードウェア・ソフトウェアを購入する必要がなく、導入費用を抑えられるのもメリットです。

またサーバの保守管理はサービス事業者が実施するため、ストレージのメンテナンスや更新も必要ありません。保守担当者の人件費や機器購入費を大幅削減し、ランニングコストも抑えられます。

高度なセキュリティ

クラウドストレージはバージョン管理によるバックアップができる上、いずれ劣化し情報が失われる自社環境のストレージとは異なり、永続的にファイルを保護します。加えて以下のようなセキュリティ機能により、不正アクセスやファイルの改変などを防止できるのも大きなメリットです。

・ファイル保存・通信における暗号化
・ストレージサーバの分散管理
・操作ログ監視
・アクセス権限設定
・多要素認証

サービスによっては容量無制限

クラウドストレージはサービスによっては容量無制限で、全てのファイルを安全なクラウド上で一元管理できるのもメリットです。

個人ユーザーも想定した一般的なクラウドストレージは容量依存でコスト増となります。この点、法人向けに開発された「Box」なら全ての有料プランで容量無制限です。ファイルは保存するだけでなく、ブラウザ上でファイルの中身を閲覧できるオンラインプレビュー機能や共同編集も活用できます。

社内外のコラボレーション

クラウドストレージはサービスによっては社内外のコラボレーションに活用できるのもメリットです。テレワークの普及にも後押しされ、書類のやりとりはファイルで行うことが一般的となりました。しかし、メール添付でのファイルのやりとりは、修正箇所の確認や更新履歴の管理に手間がかかる上、ファイルの重複によりトラブルも発生しがちです。クラウドストレージなら、それぞれの端末からファイルの共有や共同編集ができるため、社内外のコラボレーションも容易に行えます。

Boxは7種類のアクセス権限設定や多要素認証により、外部ユーザーを安全に招待でき、ファイルの共有やオンライン共同編集に対応します。

共同編集するファイルは自動的にバージョン管理されるため、差分ファイルが乱立することなく、クリーンなフォルダ構造を維持できるのも利点です。また操作ログも保存されるため、誰がいつどのような変更を加えたかを管理でき、不正な操作を見逃すこともありません。

バックアップ目的にクラウドストレージを使うなら


クラウドストレージの利用目的は多彩です。バックアップ専用のサービスではありませんが、暗号化やバージョン管理を組み合わせ、ファイルの保存・共有とバックアップを両立させられます。ここでは、クラウドストレージをバックアップに利用するという考え方・注意点を見ていきましょう。

データのみのバックアップならクラウドストレージの利用も◎

バックアップ専用のクラウドサービスもありますが、これは基本的にイメージバックアップを想定しており、クラウド上のファイルへ自由にアクセスする用途には対応しません。

これに対しクラウドストレージは、容量が許す限り自由にファイルを追加し、データバックアップとして活用できます。基本的にシステムバックアップには対応しませんが、サービスによってはバージョン管理にも対応し、ファイル単位のバックアップには最適です。

クラウドストレージをバックアップ先として利用する際の注意点

クラウドストレージをバックアップに活用する場合、以下のような注意点もあります。

・サービスや設定によってはファイルの保管期間がある
・アクセス権限を正しく設定しなければセキュリティリスクがある
・社員が誤ってファイルを削除・上書きしてしまうことは避けられない
・バージョン管理ができるツールも、基本的に世代の制限がある

いずれもサービスによって異なるため、セキュリティ機能の行き届いたサービスを選ぶことが大切です。

クラウドストレージの比較ポイント


クラウドストレージは国内外の多くのベンダーが提供しており、機能や価格設定はさまざまです。特に以下の点に注意して比較しましょう。

・セキュリティレベルの高さ
・コストパフォーマンス
・バックアップ以外の機能性

セキュリティレベルの高さ

クラウドストレージを利用すると長期的に多種多様なファイルを蓄積・管理していくため、情報資産を確実に保護するためのセキュリティレベルは重要です。

サービスによってバージョン管理機能の有無や管理できるバージョンの上限は異なります。またファイル保存・通信における暗号化は基本です。アクセス権限や認証方式など、さまざまなセキュリティ機能を加味し、最も安全なクラウドストレージを選びましょう。

コストパフォーマンス

一般的なクラウドストレージは個人ユーザーの利用も想定しており、無料版のストレージ容量は数10GB程度です。これではビジネスレベルのバックアップツールとしては機能しません。容量が多くなるほどコスト増となるのは注意点です。

セキュリティ機能もさまざまで、複数のセキュリティソリューションを組み合わせる必要があればコスト増となります。総合的に見てコストパフォーマンスが高いクラウドストレージを選ぶことも重要です。

バックアップ以外の機能性

クラウドストレージを選ぶ際は、バックアップ以外にも多様な活用ができることもポイントです。サービスによっては共有機能が貧弱で、社外ユーザーとのスムーズかつ安全なファイル共有に対応できません。

Boxは、社内外ユーザーのコラボレーションを前提とした機能性があります。ワークフロー自動化などの多彩な機能を活用でき、業務効率化にも役立ちます。クラウドストレージを起点としたデータ管理に移行することで、自社でサーバ資産を抱える必要なく、時間や場所を問わない社内外コラボレーションが可能です。

【関連記事:『クラウドストレージに「Box」が選ばれる理由とは?有料版のメリットを解説』

クラウドバックアップと業務効率化の両立はイッツコム!


イッツコムが提供する容量無制限のクラウドストレージ「Box」やクラウド型名刺管理・営業支援ツール「ホットプロファイル」なら、クラウドバックアップと業務効率化を両立させられます。データをただ「置くだけ」ではなく、「活用できる」ツールの魅力を見ていきましょう。

クラウドバックアップのベストソリューション「Box」

クラウドストレージはサービスによってセキュリティ・コラボレーションの機能性がさまざまで、容量制限が厳しいものもあります。そこで導入したいのが、法人向けに開発された容量無制限・高セキュアな「Box」です。

7種類のアクセス権限設定や70種類以上のログ監視、外部ユーザーの二要素認証などに対応し、社内外の安全なコラボレーションが完結します。容量無制限のストレージであらゆるファイルを一元管理でき、全ファイルは50世代以上のバージョンを自動保存する上、通信・保存における暗号化も万全です。

無料の付帯ツール「Box Drive」を活用すれば、Box上のファイルをエクスプローラと同じようにオフラインで編集し、次回インターネット接続時に同期するという使い方もできます。

ランサムウェアに対しての「Box」のセキュリティ

Box上の全てのファイルは保存時に自動的にAES256ビットで強力に暗号化されており、ランサムウェアによる暗号化を受ける恐れはありません。

Box Driveを利用する場合、パソコンがランサムウェアに感染すると、不正に暗号化されたファイルが同期される場合もあります。しかしこの場合でも感染拡大は起こしません。感染したファイルも簡単な操作で以前のバージョンに戻せるため、Boxを起点としてファイル管理をすれば、ランサムウェアの被害に遭っても情報資産を失わずに済みます

顧客情報管理と組織的な営業活動も強化「ホットプロファイル」

Boxは出先の営業担当者も活用でき、営業資料の共有・提示などに役立ちます。しかし注意すべき点は、スマホに保存された名刺情報など顧客情報の漏えいリスクです。

この問題は、クラウド型名刺管理・営業支援ツール「ホットプロファイル」が解決します。スマホで名刺を撮影するかスキャンするだけで、安全なクラウド上での顧客データベースが自動作成でき、顧客情報は営業部門内で共有しながら自動更新、さらに営業履歴と紐づけた組織的な営業活動を支援できるのが強みです。

ホットプロファイルはNASAや米国防省にも採用されるAWSのプラットフォーム上で提供されます。システム間の通信は暗号化され、スマホ紛失時にはリモートでロック・ファイル削除も可能です。

まとめ


クラウドバックアップは災害・障害やヒューマンエラー、ランサムウェアの対策として必須です。専用ツールではデータを単に「置くだけ」になってしまうケースが多いため、データ活用の基盤として使えるクラウドサービスを選択することをおすすめします。

イッツコムが提供する容量無制限のクラウドストレージ「Box」やクラウド型名刺管理・営業支援ツール「ホットプロファイル」なら、クラウドバックアップとデータ活用の両立が可能です。クラウドを活用した情報資産の保護をお求めなら、ビジネス加速もサポートできるイッツコムにご相談ください。