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飲食店のメニュー翻訳アプリ・サービス8選!翻訳のポイントも解説

コロナ禍で大きく落ち込んだインバウンド消費が堅調に回復する中、飲食店にとって外国人客を迎え入れるためのメニュー翻訳は重要です。メニュー翻訳には無料の機械翻訳や有料翻訳サービス、AI通訳機などを活用できます。

飲食店のメニュー翻訳について理解を深めたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、飲食店のメニュー翻訳におすすめのアプリ・サービス、おもてなし成功のために重要なポイントを紹介します。

飲食店のメニュー翻訳におすすめのアプリ4選

飲食店のメニュー翻訳を考えたら、まず試してみたいのはGoogle翻訳などの機械翻訳です。飲食業に特化した翻訳エンジンではありませんが、無料で簡単に利用できるため、店舗スタッフが翻訳作業をする際などに役立つでしょう。

ここでは、WebサービスやPC・スマホのアプリから、機械翻訳を用いたメニュー翻訳ができる基本無料サービスを紹介します。

Google翻訳

Google翻訳は、130以上の言語に対応する無料の機械翻訳サービスです。日本語メニュー特有の細かいニュアンスを翻訳できないこともありますが、単語やフレーズを素早く翻訳できるため、簡易的なメニュー翻訳には便利できるでしょう。

Google検索で「翻訳」をキーワード検索すると、検索結果のトップに表示された翻訳窓から、多言語翻訳ができます。また、iPhone/iPad版やAndroid版の翻訳アプリも利用可能です。アプリ内に入力したテキストを翻訳できる他、カメラで写したテキストを翻訳したり、会話や手書き文字を翻訳したりすることもできます。

トランぐる

トランぐるは、メニュー翻訳に特化したスマホ・タブレット向けアプリです。日本語から15の言語に翻訳ができる他、料金・説明文・写真の追加やアレルギー品目のリスト作成など、メニュー翻訳に役立つさまざまな機能を利用できます。

1か月のトライアル期間は無料で英語翻訳のみ利用でき、正式版購入後は韓国語・中国語(簡体文字)・中国語(繁体文字)・タイ語・マレー語・インドネシア語などにも翻訳可能です。

ただし、翻訳エンジンにはGoogle翻訳を使用するため、料理名や専門用語は正確な結果にならない場合もあります。

Microsoft Translator

Microsoft Translator(Bing翻訳)は、100以上の言語に対応する無料の機械翻訳サービスです。料理名や専門用語は正確な結果にならない場合もありますが、長文も比較的自然に翻訳できます。

Google翻訳と同様に、Webアプリ版またはスマホアプリ版を利用でき、テキスト・カメラ・写真・音声から翻訳可能です。Google翻訳と結果を見比べるなどして、簡易的なメニュー翻訳に役立つでしょう。

DeepL翻訳

DeepL翻訳は、世界最高レベルの精度を誇る翻訳サービスです。例えば「たぬきうどん」は一般的な翻訳エンジンでは「Tanuki udon」と直訳されますが、DeepL翻訳なら「noodles with bits of deep-fried tempura batter(天ぷら衣入りの麺)」と、より意味が伝わりやすく翻訳できます。

翻訳結果から別の訳し方も表示できるなど、無料版でもメニュー翻訳に役立つ機能を利用可能です。対応言語数はGoogle翻訳やMicrosoft Translatorに及ばないものの、30以上の言語をテキスト・カメラ・写真・音声から翻訳できます。

Web翻訳ツールも利用できますが、PC版やスマホ版のアプリをインストールすると便利です。

飲食店のメニュー翻訳におすすめのサービス4選

メニュー翻訳の精度を重視するなら、飲食業に特化した翻訳サービスも視野に入れましょう。都内の飲食店であれば、東京都による無料メニュー翻訳サービスを利用できます。これは広告効果も期待できるおすすめサービスです。他に、専門の翻訳者による有料メニュー翻訳サービスも利用できます。

EAT東京

EAT東京(多言語メニュー作成支援ウェブサイト)は、東京都が運営する無料のメニュー翻訳サービスです。東京都に住所を置き、「飲食店営業」または「喫茶店営業」の営業許可を受けた事業者は、専用Webサイトから無料で多言語メニューを作成できます。

対応言語は英語・中国語・韓国語など12言語で、約120種類のデザインテンプレートを用いて、本格的な多言語メニューを作成できます。メニュー翻訳に特化したサービスのため、自然な表現で翻訳できるのもうれしいポイントです。

さらに東京都が運営する「外国語メニューがある飲食店検索サイト」にメニューを無料掲載でき、店舗情報やクーポン内容も12言語に翻訳されます。費用をかけずにインバウンド消費の促進が見込めるため、都内の飲食店なら活用したいサービスでしょう。

翻訳サービス.jp

翻訳サービス.jpは、飲食店メニュー専門の有料翻訳サービスです。日本食文化を熟知したネイティブスタッフによるダブルチェック体制で、訪日外国人にとって分かりやすい翻訳ができます。

対応言語は英語・中国語(簡体・繁体)・韓国語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語・フランス語・スペイン語(南米向け)の8言語で、メニューだけでなく看板・Webサイトなどの翻訳にも対応可能です。翻訳・添削に料金はかかるものの、専門スタッフによる高精度な翻訳が期待できます。

観光・インバウンド翻訳サービス(翻訳会社FUKUDAI)

創業20年の中国語・英語翻訳会社FUKUDAIでは、「観光・インバウンド翻訳サービス」として、各分野に精通した専門性の高い翻訳者が在籍しています。原稿の内容に応じて最適な翻訳者を選定し、高品質な翻訳を低価格・スピーディに提供できるのが強みです。

中国語・英語をはじめ、韓国語・タイ語・ベトナム語・インドネシア語などにも対応できます。料理メニューだけでなくWebサイトや施設案内文・パンフレット・フリーペーパーなど、さまざまなドキュメントを翻訳可能です。

NAIway翻訳サービス

NAIway(ナイウェイ)翻訳サービスは、25年以上の歴史と実績を誇る多言語翻訳会社による、専門分野に強い有料翻訳サービスです。全国チェーンのレストラン・居酒屋から、個人経営の食堂・ラーメン屋・カフェまで、多くのメニュー翻訳の実績があります。

経験豊富な専門翻訳者による翻訳とネイティブスピーカーによるチェックにより、ムラのない高精度なメニュー翻訳が可能です。英語・中国語・韓国語はもちろん、タイ語・ベトナム語・ポルトガル語・フランス語・アラビア語など、30か国以上の言語に対応できます。

飲食店のメニュー翻訳で重要な5つのポイント

飲食店のメニュー翻訳は、単にメニュー名の翻訳ができればよいというものではありません。メニューの直訳を避けることは必須として、「外国人客が食べられない可能性のあるメニュー」や「文章だけではイメージしにくいメニュー」などに配慮することが大切です。

ここでは、訪日外国人客に対する「おもてなし」を成功させ、満足度向上につながるポイントを解説します。

メニューの直訳を避ける

日本の料理メニューは直訳すると不自然になるものもあります。例えば親子丼を直訳すると「parent-and-child donburi」といった表現になり、訪日外国人客が訳語を読んでもどのような料理か理解できません。こういったメニューを英訳する場合、料理名はそのまま「Oyakodon」とし、どのような料理かという説明文を添えるのがポイントです。

例えば、シンプルに「chicken and egg on rice(米の上に鶏肉と卵を乗せたもの)」とするだけでもイメージしやすくなります。質感や味付けにも触れるとより分かりやすくなるでしょう。

直訳で問題のないメニューもありますが、訪日外国人客にとって分かりやすいように、柔軟な翻訳を心掛けることが大切です。

肉やアレルギー物質が含まれることを明示する

肉やアルコールを使った料理は、宗教上の教義で食べることを禁じられている方もいます。ベジタリアンやヴィーガンの方なら、動物由来の食材全般を避けたいでしょう。またアレルギー体質の方は、健康上の理由で特定の食材を避ける必要があります。

訪日外国人客の中には、「何が入っているか分からない料理は選びにくい」という方もいることに留意しましょう。

したがって、料理メニューに動物由来の食材や各種アレルギー物質が含まれる場合、イラストや赤字を用いて、注意事項として分かりやすく明記することが大切です。

メニューには料理写真を添える

メニューの名前や説明文を母国語で理解できても、文章だけだと実際にどのような料理かイメージしにくいこともあるでしょう。例えば「春を感じる和食セット」など小鉢が多いセットメニューの場合、メニューの全体像を文章から読み取るのは簡単ではありません。

こういったメニューには料理写真を添えることがポイントです。文章から読み取れる食材・調理法などの情報を料理写真と照らし合わせることで、実際にどのような料理かを理解しやすくなります。盛り付けにこだわったメニューなどは、豪華さやお得感もアピールしやすくなるでしょう。

おすすめを明示する

海外旅行中に、レストランで「結局何を選ぶべきか分からない」と悩んだ経験がある方も多いでしょう。訪日外国人客もこれと同じ事態に陥る場合があります。メニューの内容は理解できても、「1品選ぶとしたらどれにするか」は悩ましい問題です。

そこで「シェフのおすすめ」「外国人観光客におすすめ」など、おすすめメニューを明示しておくとよいでしょう。飲食店側がおすすめするメニューがあることで、訪日外国人客の「どれにしようかな」という迷いを解消しやすくなるでしょう。

薬味の添え方や食べ方の順序も記載する

日本食はテーブルに複数の器が並び、さらに複数の調味料が用途を明示せず置かれていることもよくあります。正しい食べ方が分からないことで食を楽しめず、満足度が低くなってしまうかもしれません。

例えばそばは、猪口に入ったつゆや小鉢に盛られた複数の薬味が出され、さらにそば湯も登場します。日本人なら誰もが自然に身に付いた食の作法も、訪日外国人客にとっては理解しにくい場合も多いでしょう。

そばや寿司・刺身など独特の作法がある料理に関しては、薬味の添え方や食べ方の順序を記載しておくと親切です。

AI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」でメニュー翻訳も通訳も高精度に

有料メニュー翻訳サービスは高精度な翻訳を期待できますが、対応する翻訳者によって精度にばらつきがあり、費用も高額になりがちです。メニュー翻訳はできても接客時には外国語での対応が必要になり、聞き間違いによるオーダーミスが発生するなどの懸念もあります。

これらの課題を一挙解決できるのが、80以上の言語に対応するAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」です。言語ごとに最適な機械翻訳エンジンを採用し、ネイティブの語学講師も認めた翻訳精度を実現しています。カメラ翻訳機能と通訳機能を備え、高精度なメニュー翻訳だけでなく接客時の通訳に活用できるのもうれしいポイントです。

イッツコムはPOCKETALK S(Wi-Fiモデル)とイッツコム法人データSIM(国内通信)をセットにして、初期費用0円・月額1,900円(税抜)/台の低コストで提供しています。データSIMは使い放題のため、利用頻度が高くなっても費用は変わりません。

まとめ

飲食店のメニュー翻訳をする方法は、汎用の機械翻訳エンジンを使うことや、有料の翻訳サービスを依頼することを挙げられます。これらの方法でメニュー翻訳はできても接客の課題は残りますが、AI通訳機を導入すればメニュー翻訳も接客も対応でき、コストや利便性の面でも有利です。

イッツコムは高性能なAI通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」を、使い放題のデータSIMとセットで提供しています。飲食店の翻訳・通訳の課題解決をお求めなら、スマートなソリューションを提案できるイッツコムにご相談ください。