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【Zoomで日本語の文字起こし】無料の字幕機能と拡張機能の使い方

Zoomミーティングは無料の自動字幕機能を有効化することで、参加者のビデオにリアルタイムで字幕を表示したり、文字起こし全文を表示・検索・保存できたりします。有料ライセンスを取得して、「Zoom Revenue Accelerator」アドオンを購入すると、会話内容からミーティングの自動要約や詳細分析も可能です。

Zoomの文字起こし機能はどのように使うのか、何ができるのか知りたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、無料で使える自動字幕機能や、会話型インテリジェンス機能の「Zoom Revenue Accelerator」について紹介します。

Zoomミーティングで日本語の文字起こしをする方法

ZoomミーティングやZoomウェビナーの開催中、日本語を含む複数言語でリアルタイムに文字起こしができます。Zoomミーティングの場合はPCでもスマホでも設定変更だけで使えるようになり、利用料金は無料です。

Zoomの自動字幕機能では、各発話者のビデオにリアルタイム表示される「字幕(旧サブタイトル)」と、バックグラウンドで議事録を自動作成する「完全な文字起こし(旧フルトランスクリプト)」が利用できます。

文字起こしの前提条件1:Zoomアプリの準備

Zoomミーティングで文字起こしをする場合、Zoomデスクトップクライアント・Zoomモバイルアプリともに、グローバル最小バージョン以上であることが必要です(バージョン5.8.6未満は利用不可)。

Zoomウェビナーの場合は、プロ以上の有料ライセンスを取得し、ウェビナーアドオンを購入します。Zoomウェビナーで文字起こしをするには、以下バージョンのZoomアプリが必要です。

【Zoomデスクトップクライアント】
・Windows:5.11.9以上
・macOS:5.11.9以上

【Zoomモバイルアプリ】
・Android:5.11.9以上
・iOS:5.11.9以上

いずれにせよ、Zoomアプリを最新バージョンにアップデートしておくとよいでしょう。

【関連記事:Zoom有料版と無料版の違いとは?プロプラン以上の強みと選び方

文字起こしの前提条件2:自動字幕機能の有効化

Zoomで日本語の文字起こしをする前提として、自動字幕機能を有効化することも必要です。有効化しなければミーティング中に[字幕を表示(CC)]メニューが表示されません。Zoomミーティング中に文字起こしをするための設定手順は以下の通りです。

1.Zoomウェブポータル(https://zoom.us/signin)にサインイン
2.ナビゲーションメニューで[個人]欄の[設定]をクリック
3.[ミーティング]タブを選択
4.[ミーティング内(詳細)]以下の[自動字幕]トグルをオンにする
5.ダイアログがポップアップしたら[有効にする]を選択
6.ミーティング中のサイドパネルで完全な文字起こしの表示を許可する場合、[完全な文字起こし]トグルをオンにする
7.参加者による文字起こしの保存を許可する場合、[字幕の保存]トグルをオンにする

Windows PCやMacで日本語字幕を表示する方法

Windows PCやMacでZoomミーティング中に日本語字幕を表示する方法は以下の通りです。

1.Zoomデスクトップクライアントにサインインし、ミーティングを開始
2.ミーティングコントロールの[字幕を表示(CC)]メニューをクリック
3.メニューが[字幕を非表示(CC)]に切り替わり、発言内容がリアルタイムで字幕として表示される

日本語で話しているのに英語の字幕が表示される場合、以下の手順で日本語を認識・表示させる必要があります。

1.[字幕を非表示(CC)]メニュー右側の[^]をクリック
2.[話している言語]を[日本語]に設定

音声認識はユーザー個別に行われるため、発話者それぞれで日本語設定を行いましょう。

Windows PCやMacで日本語字幕の位置や大きさを変える方法

Windows PCやMacでZoomミーティング中に日本語字幕を表示したとき、位置や大きさが見にくい場合もあるでしょう。位置は日本語字幕をドラッグ(クリックしたまま動かす)すると移動できます。大きさを変えたい場合の手順は以下の通りです。

1.[字幕を非表示(CC)]メニュー右側の[^]をクリック
2.[字幕設定]をクリック
3.[フォントサイズ]のスライダーを動かして日本語字幕の大きさを調整

Windows PCやMacで日本語の完全な文字起こしを表示・検索・保存する方法

自動字幕機能および[完全な文字起こし]を有効化すると、字幕を表示していなくてもバックグラウンドで文字起こしが行われています。Windows PCやMacで日本語の完全な文字起こしを表示する手順は以下の通りです。

1.[字幕を非表示(CC)]メニュー右側の[^]をクリック
2.[全文の文字起こしを表示]をクリック
3.[文字起こし]サイドパネルが開き、ユーザー名とタイムスタンプと共に、発言内容の履歴が表示される

完全な文字起こしは、[文字起こしを検索]検索窓から全文検索できます。また[文字起こしを保存]をクリックすると、日本語文字起こしを議事録として保存することも可能です。

iPhone/iPadやAndroid端末で日本語の字幕や文字起こしを表示する方法

Zoomデスクトップクライアントに比べると簡易的ですが、Zoomモバイルアプリでも自動字幕機能を利用できます。iPhone/iPadやAndroid端末で日本語の字幕や文字起こしを表示する手順は以下の通りです。

1.Zoomモバイルアプリにサインインし、ミーティングを開始
2.[字幕(CC)]メニューをタップし、[字幕を表示]トグルをオンにする
3.字幕の言語が日本語になっていない場合、[字幕(CC)]メニューの[字幕言語]をタップし、[日本語]を選択
4.日本語の文字起こしを表示する場合、[字幕(CC)]メニューの[全文の文字起こしを表示]をタップ

Zoomミーティングの文字起こしの精度を高める方法

Zoomは継続的に機能を追加・改善しており、日本語対応の自動文字起こしもその1つです。自動字幕機能は基本機能のため、無料版ユーザーでも便利に使えますが、現状はやや精度に納得できない部分があるかもしれません。

文字起こしの精度を高める方法として、Zoomの入力音声の品質を高めることと、サードパーティ製の文字起こしツールを併用することの2つがあります。

入力音声の品質を高めるコツ

Zoomミーティングの字幕と完全な文字起こしは、背後のノイズや発話者の声量、専門語彙などによって精度が落ちることがあります。

なるべく正確な字幕や議事録を求めるなら、以下のような点に注意して入力音声の品質を高めましょう。

・静かな場所でミーティングに参加する
・音を立てない
・大きめの声で滑舌よく話す
・高品質な外付けマイクやヘッドセットを使用する

サードパーティ製の文字起こしツールを併用する

Zoomミーティングの入力音声の品質を高める努力をしても、やや不自然・不正確な文字起こしとなる場合もあります。より高精度な文字起こし・議事録作成を求めるなら、サードパーティ製のツールを使用するのもおすすめです。

文字起こし・議事録作成ツールの例として、「toruno」「スマート書記」「YOMEL」などがあります。追加の費用はかかりますが、手間をかけずに精度の高い議事録作成が期待できるでしょう。

「Zoom Revenue Accelerator」で完全な文字起こしとミーティング分析をする方法

Zoomの追加機能「Zoom Revenue Accelerator(旧Zoom IQ for Sales)」は、会話中の言語を自動的に識別し、文字起こしに反映します。さらにレコーディングしたミーティングを分析して要約を自動作成するなど、豊富なインテリジェンス機能を利用可能です。

文字起こしの精度は入力音声の品質などによって変わるものの、議事録の作成やミーティングで話された内容の詳細分析などに有効活用できます。

Zoom Revenue Acceleratorで日本語の文字起こしをする前提条件

Zoom Revenue Acceleratorは、クラウドレコーディングしたミーティングの文字起こしなどができます。利用する前提条件は以下の通りです。

・プロ以上の有料ライセンスを取得すること
・Zoom Revenue Acceleratorアドオンを購入すること
・カレンダーとZoomを統合していること
・クラウドレコーディングを有効化していること
・オーディオ文字起こしを有効化していること
・WindowsやmacOSのZoomデスクトップクライアント:バージョン5.12.6以降

ステップ1:カレンダーとZoomを統合する

Zoom Revenue Acceleratorでミーティングの文字起こしをする前提条件の1つは、カレンダーとZoomを同期することです。Googleカレンダーを統合する場合、以下の手順で設定します。

1.Zoomデスクトップクライアントにサインインし、[カレンダーの追加]をクリック
2.デフォルトのWebブラウザが起動し、Zoomウェブポータルで統合するカレンダーの選択画面が表示される
3.[Google]を選択し[次へ]をクリック
4.ZoomからGoogleカレンダーへのアクセスを許可するため、許可する項目にチェックを入れ[次へ]をクリック
5.使用するGoogleアカウントを選択
6.ZoomからGoogleアカウントへのアクセスを許可する場合は[続行]をクリック
7.Zoomウェブポータルの[プロフィール]欄とZoomデスクトップクライアントに、統合されたカレンダーが表示される

ステップ2:クラウドレコーディングとオーディオ文字起こしを有効化する

カレンダーとZoomを統合したら、クラウドレコーディングとオーディオ文字起こしを有効化しましょう。設定の手順は以下の通りです。

1.Zoomウェブポータル(https://zoom.us/signin)にサインイン
2.ナビゲーション メニューで[設定]をクリック
3.[レコーディング]タブをクリック
4.[クラウド レコーディング]トグルをクリックして有効化する
5.認証ダイアログが表示されたら、[有効にする]をクリックして変更内容を確定する
6.[クラウド レコーディングの詳細設定]セクションで、[オーディオ文字起こしを作成]の横にあるチェックボックスを選択して有効にした後で、[保存]をクリックして変更内容を確定する

【関連記事:Zoom会議の録画方法や共有方法は?有料プランのメリットや活用事例も

ステップ3:Zoom Revenue Acceleratorで「完全な文字起こし」などを取得する

準備が完了したら、ZoomデスクトップクライアントまたはZoomウェブポータルから、Zoom Revenue Acceleratorの機能にアクセスします。Zoomデスクトップクライアントから、ミーティングの文字起こしなどを取得する手順は以下の通りです。

1.Zoomデスクトップクライアントにサインイン
2.ホーム画面から、[Zoom IQ]→[ダッシュボード]の順にクリック
3.[予定された会話]欄から、レコーディングおよび文字起こしをしたいミーティングの[IQでレコーディング]トグルをオンにする
4.選択したミーティングを開始し、終了する
5.Zoomデスクトップクライアントのホーム画面から、[Zoom IQ]→[会話]の順にクリック
6.レコーディング再生画面、会話の要約とスマートチャプター、完全な文字起こしなどを確認・分析できる

他にも、[ダッシュボード]をカスタマイズして全ての会話を集約して表示し、どの質問やトピックが最も興味をそそられたかを確認することなどもできます。

Zoomの文字起こし機能を使いこなす有料ライセンス契約はイッツコム!

Zoomの自動翻訳機能は無料版でも利用できますが、ホストが無料ライセンスユーザーの場合、ミーティングに40分の時間制限があります。ミーティング時間が1時間超になることも多いビジネスシーンでは、使いにくさを感じることもあるでしょう。

プロ以上の有料ライセンスを取得すれば、ミーティングを実質無制限(30時間/1回)で開催できるようになります。さらにウェビナーアドオンを購入すればZoomウェビナーの完全な文字起こしができるようになり、Zoom Revenue Acceleratorアドオンを購入すれば完全な文字起こしとミーティングの詳細分析も可能です。

イッツコムは日本語サポート込みの有料版Zoomをプロ1ライセンスから提供しています。管理者向けのマニュアルも豊富に準備しており、初めての有料ライセンス運用でも安心です。

まとめ

Zoomの自動字幕機能を有効化すると、PC・スマホ・タブレットでリアルタイムな日本語字幕や完全な文字起こしを利用できます。有料ライセンスを取得すると、アドオン購入でZoomウェビナーの自動字幕・文字起こしもできるようになる他、「Zoom Revenue Accelerator」による詳細な議事録作成と会話内容の分析も可能です。

イッツコムなら最小規模のプロ1ライセンスから契約でき、低コストでZoom有料版を使い始められます。Zoomを使いこなす有料版の契約をお求めなら、ニーズに応じた運用をきめ細やかにサポートできるイッツコムにご相談ください。