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業務用Wi-Fiルーター徹底解説!オフィスで最適な機種の選び方とは

オフィスや店舗でWi-Fiルーターを導入する際、「家庭用の製品でも大丈夫だろうか」「業務用は家庭用とどう違うのか」などと迷っている方もいるのではないでしょうか。業務で使うWi-Fiルーターには、家庭用とは異なる特徴や選定ポイントがあります。

本記事では、業務用Wi-Fiルーターの特徴や家庭用との違いを解説し、オフィスや店舗に最適な機器選びのポイントをお伝えします。導入を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

業務用Wi-Fiルーターの特徴と家庭用との違い

まずは、業務用ルーターの主な特徴や、家庭用との具体的な性能差、業務用ルーターが活躍するシーンを紹介します。

業務用Wi-Fiルーターの主な特徴

業務用Wi-Fiルーターは、オフィスや店舗などのビジネスシーンで活躍する高性能な機器です。家庭用ルーターと比べると、同時に接続できる端末数が格段に多いのが特徴です。

また、通信品質も安定しています。大勢のスタッフや来客が一斉にネットを使う環境でも、快適なWi-Fi通信を提供してくれます。

セキュリティ面では、高度な暗号化技術や不正アクセス防止機能を備えており、機密情報の流出リスクを大幅に軽減できます。最新規格のWi-Fi6にも対応しているため、超高速通信を実現でき、膨大なデータのやり取りが必要なビジネスシーンでもストレスなく使えるでしょう。

業務用Wi-Fiルーターが適したシーン

業務用Wi-Fiルーターは、高度なセキュリティ、安定した接続、大規模なユーザー管理が求められるシーンに最適です。例えば、オフィスや工場、病院、学校など、多数のデバイスが同時に接続する環境では、家庭用ルーターでは対応しきれないことが多いです。

カフェやレストランなどの飲食店でも重宝されています。来店客へのサービスとして、従業員用とは別の無料ゲストWi-Fiを提供でき、顧客満足度を高められます。

さらに、高度なセキュリティを備えているため、機密情報を扱う企業や、個人情報の保護が求められる機関などでは、業務用ルーターの高度なセキュリティ機能が不可欠といえます。

業務用Wi-Fiルーターの選定ポイント

業務用Wi-Fiルーターを選ぶ際、通信規格や速度、同時接続台数、セキュリティ機能など、さまざまな観点から検討する必要があります。以下の3つのポイントについて詳しく解説しますので、オフィスの規模や用途に合わせて最適な機種選びの参考にしてください。

通信規格と通信速度

通信規格と通信速度は重要なポイントです。最新の規格であるWi-Fi6(IEEE802.11ax)は、従来のWi-Fi5(IEEE802.11ac)と比べて大幅な速度向上が期待できます。オフィスでは多くのデバイスが同時に接続されるため、高速で安定した通信が求められます。

将来的な拡張性も考慮し、最新規格対応機種を選ぶことをおすすめします。導入コストは多少増しますが、長期的に見れば業務効率の向上につながるでしょう。

通信速度の目安としては、下り最大2Gbpの機種が理想的です。ただし、実際の速度は環境によって変動するため、メーカーのスペック表示だけでなく、実使用時の評価もチェックしてみてください。

同時接続台数

ビジネスシーンでは、パソコンやスマホ、タブレットなど多くのデバイスがネットワークに接続されます。同時接続台数はWi-Fiルーター個々の性能により、業務用であれば40~50台が可能な機器もあります。

なお、同時接続数に対するデバイス数の目安は、「Wi-Fiルーターの同時接続数」>「デバイス台数×2」程度におさえるのがおすすめです。同時接続台数が40台の業務用Wi-Fiルーターであれば、デバイスの台数の理想は20台程度です。それ以上は通信が不安定になる恐れがあります。

同時接続台数を増やしたい場合はWi-Fiルーターを増やすか、Wi-Fiアクセスポイント(AP)を増設するのも有効です。

【関連記事:Wi-Fiの電波はあるのにつながらない!原因と対処法を徹底解説

セキュリティ機能

Wi-Fiのセキュリティは、利用環境に応じて「パーソナル」と「エンタープライズ」の2つに分けられます。パーソナルは家庭や小規模ユーザー向け、エンタープライズは大規模ユーザー向けに設計されています。

セキュリティ仕様には認証方式と暗号化方式があり、最新の規格は「WPA3」です。このWPA3も「WPA3-Personal」と「WPA3-Enterprise」に分かれ、それぞれ異なるパスワード設定方法を採用しています。

WPA3-Personalでは、全ユーザーが事前に設定されたパスワードを共有します。この方式は「PSK(Pre-Shared Key)」方式と呼ばれ、簡単にいうと1つの鍵を複数のユーザーが共用する形です。

一方、WPA3-Enterpriseでは、ユーザー認証に「認証サーバ」を利用します。オフィスなどの環境でWi-Fiを使用する際、全員が同じパスワードを使用する方法と、個々のユーザーを認証サーバで管理する方法とでは、後者の方がセキュリティ面で優れていることは明白でしょう。認証サーバを利用することで、各ユーザーに個別の認証情報が割り当てられ、不正アクセスのリスクが大幅に減少します。

業務用Wi-Fiルーターの設置と運用

業務用に限らず、Wi-Fiルーターは適切な設置場所の選定と設定が不可欠です。電波の届きやすい場所に配置し、セキュリティ面にも注意が必要です。また、ランニングコストとメンテナンスも見逃せません。トラブル時の対処法や保証・サポート体制も確認しておきたいポイントです。

適切な設置場所と設定方法

Wi-Fiルーターを設置する際は、電波の届きやすい場所に配置し、障害物から遠ざけることが重要です。特に業務用では、オフィス全体に安定した接続を提供するため、建物の中央部分やオープンスペースに設置するのが理想的です。これにより、電波のカバー範囲が最大化され、接続が途切れにくくなります。

セキュリティ設定も非常に重要です。SSIDとパスワードの設定に加えて、暗号化方式として最新のWPA3を選択することが推奨されます。設定手順はルーターの機種によって異なりますが、基本的にはWebブラウザを通じて管理者画面にアクセスし、必要な情報を入力して設定を行います。初期設定後は、ファームウェアのアップデートも忘れずに行い、常に最新のセキュリティ対策を維持します。

導入時には、電波強度を測定し、最適な配置場所を見つけることが重要です。専用のツールやアプリを使用して電波の強弱を確認し、最も安定した接続が得られる場所を選定します。また、大規模なオフィス環境では、複数のアクセスポイントを適切に配置し、シームレスなローミングを実現することで、どの場所でも安定した接続が可能となります。

ランニングコストとメンテナンス

一般的に、業務用Wi-Fiルーターは家庭用ルーターと比べると消費電力が高めですが、省電力機能を備えた機種も増えています。省電力機能を活用することで、運用コストを抑えつつ、効率的なエネルギー使用が可能です。

また、長期的な安定稼働のためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。ファームウェアのアップデートは、新たなセキュリティ脅威に対応するために必須であり、ネットワークの安定性を保つためにも重要です。

また、ホコリの除去などの物理的なメンテナンスもWi-Fiルーターの寿命を延ばすために必要です。これらの作業は一般的には簡単ですが、複雑な問題が発生した場合や設定の変更が必要な場合は、専門知識が求められることもあります。その際には、サポート窓口や専門業者に相談するのが賢明です。

トラブルシューティングと保証・サポート

業務用Wi-Fiルーターのトラブルシューティングでは、まず原因を特定することが重要です。接続が不安定な場合、電波干渉や設置場所の問題が考えられます。例えば、他の電子機器からの干渉や壁や家具などの障害物が影響していることがあります。この場合、ルーターの再起動や設定の見直し、ルーターの位置変更などで改善することがあります。

さまざまな策を講じても改善が見られない場合は、メーカーのサポート窓口に相談しましょう。サポート窓口では、具体的なトラブル内容を伝えると、適切な対処法を提案してくれます。また、技術的な質問にも丁寧に答えてくれるため、原因の特定や再発防止に役立ちます。

さらに、業務用Wi-Fiルーターを選ぶ際には、サポート体制の充実度も重要なポイントです。トラブル発生時に迅速かつ的確に対応してくれるサポートがあれば、長期的な安定運用が期待できます。メーカーの評判やサポートの内容を事前に確認し、しっかりとしたサポートが受けられるメーカーを選ぶことをおすすめします。定期的なファームウェアのアップデートやメンテナンスも、サポートを受けながら行うことで、トラブルを未然に防ぎ、安定したネットワーク環境を維持することができます。

【規模別】業務用Wi-Fiルーターのおすすめタイプ

適切な業務用Wi-Fiルーターを選ぶことで、ネットワークの安定性やセキュリティを確保し、業務効率を向上させることが可能です。ここでは、小規模オフィス向けのエントリーモデルから、大規模オフィス向けのハイエンドモデルまで、用途に応じたWi-Fiルーターの特徴を紹介します。

エントリーモデル

エントリーモデルの業務用Wi-Fiルーターは、小規模オフィスや予算重視の方におすすめです。同時接続台数は20~30台程度で、通信速度は数百Mbps程度が一般的ですが、安定した通信が可能です。

セキュリティ機能も備えており、VPNやアクセス制限などの基本的な機能は搭載されています。最新のWi-Fi6規格には対応していないモデルもありますが、コストパフォーマンスに優れているため、小規模オフィスの導入には最適でしょう。

ミドルレンジモデル

ミドルレンジの業務用Wi-Fiルーターは、中規模オフィスや多機能を求める方に最適です。同時接続台数は40~50台程度、通信速度は数百Mbpsから1Gbps程度と、エントリーモデルよりも高性能です。

セキュリティ面では、VPNやアクセス制限に加え、不正アクセス防止機能やウイルス対策機能など、より高度な機能を備えています。また、最新のWi-Fi6規格にも対応しているモデルが多く、将来的な拡張性も期待できます。

価格はエントリーモデルよりも高くなりますが、その分、性能と機能のバランスが取れているため、中規模オフィスでの導入に適しているでしょう。

ハイエンドモデル

ハイエンドモデルの業務用Wi-Fiルーターは、大規模オフィスや高性能を求める方に最適です。同時接続台数は100台以上、通信速度は1Gbps以上と、非常に高い性能を誇ります。

セキュリティ機能も、ミドルレンジモデルと同様に高度な機能を搭載しているだけでなく、自動検知や防御機能など、最新の技術を取り入れているのが特徴です。

また、Wi-Fi6規格だけでなく、次世代の規格であるWi-Fi6Eにも対応しているモデルがあり、将来的な拡張性も抜群です。

価格は高めですが、大規模オフィスや高度なセキュリティが求められる環境では、導入コストに見合った価値があるでしょう。

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イッツコムは高速かつ安定した光回線「イッツコム光接続サービス」と、Wi-Fiアクセスポイントを増設できる「かんたんWi-Fi」を提供しており、セット導入すればオフィスや店舗内の通信環境をブラッシュアップできます。

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「イッツコム光接続サービス」は、法人向けの光回線とプロバイダを一体化したサービスです。一般的な光回線の通信速度が下り最大1Gbpsであるのに対し、イッツコム光接続サービスでは下り最大2Gbps、上り最大1Gbpsの高速回線を提供しています。

さらに、最新のインターネット接続方式「IPv6 IPoE」に標準対応しており、夜間や休日でも安定した接続が可能です。これにより、業務の効率を最大化し、ストレスのないインターネット利用が実現します。

光回線・プロバイダの料金を一本化しており、他社サービスよりランニングコストを抑えられます。またサポート窓口は1つなので、トラブルの際の対応もスピーディです。導入時にはWi-Fiルーター機能搭載のONUを貸与するため、スムーズにWi-Fi環境を整えられます。

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イッツコム光接続サービスでは、Wi-Fiルーター機能付きのONUを貸し出していますが、そのカバー範囲や同時接続台数には限りがあります。オフィスや店舗で快適なWi-Fi環境を整えるためには、Wi-Fiアクセスポイントの増設が簡単にできる「かんたんWi-Fi」が最適です。

「かんたんWi-Fi」は、機器を受け取ったら電源ケーブルとLANケーブルを接続するだけですぐに使用を開始できます。さらに、ゲストWi-Fi機能を利用することで、来客用のフリーWi-Fiと業務用Wi-Fiを分離して管理できるため、セキュリティ面でも安心です。

また、「ハイエンド6」プランを利用すれば、最新のWi-Fi規格である「Wi-Fi 6」に対応した高速かつ安定したWi-Fi接続が可能です。1つのWi-Fiアクセスポイントで最大100台まで同時接続でき、365日対応の遠隔サポートも付いているため、トラブルが発生しても安心して利用できます。

まとめ

業務用Wi-Fiルーターは、家庭用と比べて同時接続台数が多く、安定した通信が可能です。また、セキュリティ機能が充実し、最新のWi-Fi通信規格に対応しています。選定の際は、ビジネスシーンでの用途に合わせて、性能差や設置方法、ランニングコスト、保証内容などを考慮する必要があります。

イッツコムでは、これまで数多くの方々に高速・安定のWi-Fi環境サービスを提供してきました。Wi-Fiルーターだけでなく、新たなインターネット回線やWi-Fiアクセスポイントの増強をお考えの方は、お気軽にイッツコムまでご相談ください。