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Wi-Fiの通信速度「上り」「下り」の目安から見極める快適なWi-Fi環境

現代社会ではビジネスでもインターネットやWi-Fiを利用することが当たり前になりましたが、環境によって通信の安定性や速度には差が出ます。「自社のWi-Fi速度を改善したい」「どのくらいの通信速度であれば快適に作業できるのか」と考えている方も多いのではないでしょうか。

Wi-Fi速度の上り下りの適正を理解し、自社に合ったWi-Fi環境を構築すれば、さらに効率良く仕事ができるでしょう。そこでこの記事では、Wi-Fiの上りと下りの通信速度の目安や、法人向けのWi-fiの選び方を紹介します。

Wi-Fiの通信速度「上り」と「下り」の仕組み

インターネットを利用して快適に業務を進めるには、安定した通信速度の確保が必要です。通信速度について検索すると「上り」「下り」という言葉を目にしますが、「いまいち分からない」という方もいるでしょう。そこでまずは、Wi-Fiの通信速度における「上り」と「下り」の意味を解説します。

Wi-Fiの「上り」「下り」とは?

Wi-Fiの「上り」「下り」は、それぞれアップロードとダウンロードを指します。「上り」速度が速ければ、インターネット上にデータをアップロードする時間が短くなるでしょう。一方「下り」速度は、データを受信する時間に影響します。インターネットの用途によって、どちらの速度を重視するかが変わってくることを理解しておきましょう。

Wi-Fiの速度を測る単位と見方

通信速度の表記で用いられる「kbps」「Mbps」「Gbps」といった単位は、1秒当たりに送信できるデータ容量を示します。基本単位はbpsです。bpsの1,000倍を表すkbpsや、kbpsのさらに1,000倍を表すMbpsはスマホや格安SIMなどでよく目にするでしょう。1kbpsなら0.125kB/s、1Mbpsでは12.5MB/sの通信ができます。

GbpsはMbpsの1,000倍です。現在の光回線で出る一般的な速度である1Gbpsなら、125MB/sの通信ができます。

Wi-Fiの上りと下りの通信速度の目安

Wi-Fiの上りと下りの通信速度の目安を知っておくことで、最適なWi-Fi環境の構築を目指せます。用途別の適正な速度を理解すると、具体的な改善策を導き出しやすくなるでしょう。ここでは、「上り」と「下り」それぞれの通信速度の目安を紹介します。

上りの通信速度の目安

一般的に、ストレスなく業務を進められる通信速度は10Mbps~30Mbpsです。「パソコンを使う際はExcelやWordの利用がほとんどで、インターネットの利用は一般的なWebサイトを閲覧するだけ」など、インターネット上で容量の大きいデータのやり取りがない場合であれば1Mbpsでも十分でしょう。

しかし、複数人でのビデオ通話や大容量のデータの送信が必要な場合は10Mbps以上の速さが求められます。50Mbpsを超えればほとんどの用途で快適な通信ができるでしょう。

下りの通信速度の目安

通常業務でのWebサイトの閲覧、メールやチャットメッセージの受信であれば10Mbps程度の速度で十分でしょう。しかし、高画質な動画を視聴するには25Mbps程度の速度が求められます。

一般的なインターネットの利用で「ストレスなく通信ができる」と感じるのは、下りの通信速度が十分である場合です。下りの速度が遅いとWebサイトのページ読み込みに時間がかかるなど作業効率が悪くなる恐れがあるため、業務上での利用の際は特に下りの通信速度を重視しましょう。

最大通信速度について

インターネットサービスを提供する業者のホームページには、「最大1Gbps」などと記載されているのが一般的です。しかし、これは文字通り「最大」通信速度であり、実際に利用する際に出る速度と異なります。

後述するように、実効通信速度は複合的な要因によって左右されるため、業者が提示する最大数値だけを見て判断しないよう注意が必要です。光回線の場合、3割~6割程度の通信速度になると考えておきましょう。

Wi-Fiの通信速度を自分で測定する方法

Wi-Fiの通信速度はインターネット上で測定できます。通信速度が測定できるサイトを2つ紹介するので、参考にしてみてください。ひとつ目のサイトはFast.comです。アクセスすると自動的に測定が始まるので手軽に速度がわかります。2つ目のサイトはSpeedtest by Ooklaです。こちらも、「GO」ボタンを押すだけで測定でき、簡単に利用できます。

Wi-Fiの通信速度が遅くなる要因と改善策

インターネットの速度が遅いと感じるときには、問題の要因を突き止められれば、適切な改善策が導き出せます。ここでは、Wi-Fiの通信速度が遅くなる5つの要因と改善策を紹介するので、「現状の通信速度に満足できていない」と感じる方はチェックしてみましょう。

接続している端末の問題

まず考えられるのが、接続しているパソコンやスマホに問題がある場合です。すぐに試せる改善策としては、使っていないアプリを閉じることが挙げられます。複数のアプリを同時に起動しているとメモリ不足を起こして通信速度に影響が出るケースがあるからです。

また、一度端末本体を再起動することで改善されることもあります。通信速度に限らず、パソコンやスマホを使い続けているうちに動作が重くなった際には試してみましょう。

ONUやWi-Fiルーターの問題

次に、ONUやWi-Fiルーターなどの装置に注目してみましょう。こちらも通信速度が遅くなったときは、まず再起動を試してみるのがおすすめです。電源ボタンがなければ、電源ケーブルを抜き差しします。長時間の利用で熱を持っている、またはケーブルの接触不良を起こしている、といった場合であれば有効な改善方法です。

また、LANケーブルの規格が古いと本来のパフォーマンスを発揮できない場合があります。通信機器をつなぐLANケーブルは種類によって通信速度が異なるので、光回線で一般的な通信速度1Gbpsに対応する「CAT5e(カテゴリー5e)」以上のLANケーブルを使用しましょう。

周波数帯の問題

Wi-Fiの電波の周波数帯は、「2.4GHz」と「5GHz」の2つです。それぞれメリット・デメリットがあり、その特性が通信速度に影響を与えることがあります。

2.4GHz帯は壁や床といった障害物を透過しやすい性質があるため、隣の部屋や違う階まで電波を届けられるでしょう。しかし、2.4GHz帯はWi-Fi以外の機器でも利用する電波です。例えば、電子レンジの近くにルーターがあると電波が弱まり通信速度の低下が起きます。

一方で5GHz帯はWi-Fi専用の電波であり、他の機器と干渉しあうことはありません。しかし、壁や床などの障害物に弱く、ルーターの位置によっては端末まできちんと電波が届かず通信速度が遅くなることが考えられます。

周波数帯の問題で速度が遅くなっているようであれば、周辺の機器に干渉されない5GHz帯に切り替えたり、ルーターの設置場所を変えたりすることで改善できることもあるでしょう。

Wi-Fiルーターの規格の問題

Wi-Fiルーターには「Wi-Fi4」「Wi-Fi5」「Wi-Fi6」などの3つの規格があります。最新の「Wi-Fi6」は従来の「Wi-Fi4」「Wi-Fi5」と比べると通信速度が速いことが特徴です。

2.4GHz帯と5GHz帯両方に対応した「Wi-Fi6」の最大通信速度は、理論上は「Wi-Fi5」と比べて約1.4倍も高速で、データの送受信が大幅にスムーズになります。また、複数人が同時接続しても速度が低下しにくく、効率良く作業ができるでしょう。

今までWi-Fiの通信速度にストレスを感じていた方は、「Wi-Fi6」を導入することでストレスフリーなインターネット環境を構築できる可能性があります。

IPv4とIPv6の問題

通信速度は、「IPv6」対応のサービスに変更することで改善することがあります。現在普及しているIPv4規格におけるIPアドレスの枯渇問題を解決すべく登場したのが次世代型のIPv6です。

IPv6で通信することで、特にインターネット利用者の多い時間帯の速度低下にストレスを抱えていた方は、通信速度の改善を実感できるでしょう。通信先がIPv6に対応していなくても、IPv4環境にも対応できるデュアルスタック方式の接続サービスを利用すれば問題ありません。

法人向けに選ぶWi-Fiのポイント

ビジネスでWi-Fiを利用する際は、家庭用よりも性能の高さが求められます。電波範囲の広さやセキュリティ対策、トラブルが起きたときのサポート体制などさまざまな点が気になるでしょう。ここでは、安定・安心が叶う法人向けWi-Fiを選ぶ際のポイントを解説します。

電波の範囲

ビジネスで利用するなら、電波が届く範囲の広いWi-Fiを選びましょう。建物内でWi-Fiの電波が届きにくい場所があると業務に支障をきたします。広いオフィスや利用フロアが複数あってルーター1台でカバーできない場合は、中継機を設置したりメッシュネットワークを構築したりすることも検討しましょう。

同時接続できる端末の数

同時接続可能数が多いWi-Fi機器を選ぶことも、業務で利用する際に重視したいポイントです。家庭用のWi-Fiであれば、4台~5台のスマホやパソコンが接続できれば問題ないでしょう。

しかし、オフィスや大きな施設となれば、大人数が一斉にWi-Fiを利用しても安定した通信ができるように考慮しなければいけません。Wi-Fi機器によって接続可能な端末の数が違うので、自社の環境に合わせたWi-Fiを選ぶ必要があります。

セキュリティ対策

機密情報の漏洩を防ぐために、セキュリティ対策を徹底したWi-Fiを選びましょう。社内の人間が接続するだけではなく、来客も利用可能にする場合は接続先を物理的に分ける方法があります。

オフィスで使うWi-Fiを不特定多数に開放すると危険です。セキュリティ対策がしっかりしている機器やサービスを選び、必要に応じて複数使い分けるのがよいでしょう。

サポート保証

ビジネス利用するなら、トラブル時のサポート体制が整っているWi-Fi接続サービスを選びましょう。業務用のWi-Fiに不具合があれば、作業がストップしてしまう恐れがあります。

機能面や価格で選びがちですが、同じくらい大切なポイントがサポート体制の充実度合いです。電話対応の品質や復旧するまできめ細やかに対応してくれる手厚さが法人には欠かせません。

「イッツコム光接続」×「Wi-Fi」なら多接続でも安定!

「イッツコム光接続」は、多接続でも通信速度が安定する法人利用に適したサービスです。事務所での利用だけでなく、来館者用やサイネージ用に高速で通信できるインターネット回線が欲しいという企業におすすめできます。ビジネス利用に耐える、高速かつセキュアな通信環境を実現可能です。

サービス名内容金額
イッツコムひかり for Business 2ギガコース下り最大2Gbps
上り最大1Gbps
6,200円(税抜)
イッツコムひかり for Business 1ギガコース下り最大1Gbps
上り最大1Gbps
5,700円(税抜)
イッツコムひかり for Business 300メガコース下り最大300Mbps
上り最大100Mbps
5,200円(税抜)

上記3つのコースから、社内環境に適したものを選択できます。初期費用2万円(税抜)、契約事務手数料3,000円(税抜)です。インターネット接続サービスだけのシンプルな構成で必要なオプションは別途付加できるため、無駄なコストを負担することがありません。

ONU・ルーター・LANの規格が合っていないと通信速度が低下する原因になるので、機器設置や設定はまとめて業者に任せられると安心です。「イッツコム光接続」では全ての契約や工事などを窓口ひとつで依頼でき、同時に工事することでコストを抑えることが可能です。

「イッツコム光接続」×「Wi-Fi」がおすすめの事業所

「イッツコム光接続」を選ぶことで、法人に最適なWi-Fi環境を整えることができ、快適で安定したインターネット利用が可能になるでしょう。ここでは、「イッツコム光接続」とWi-Fiの併用を特におすすめしたい事業所を紹介します。

オフィスや教育施設

「イッツコム光接続」×「Wi-Fi」の代表的な利用シーンが、オフィスや教育施設です。最近では、テレワークやオンライン授業の普及により、高速で安定した通信に加えて、Zoomやboxなどのクラウド型サービスの導入が進められています。

高セキュアかつ多接続が可能な環境を構築しつつ、イッツコムでも提供している利便性の高いクラウドシステムを加えることで、リモートでのスムーズなやり取りも実現するでしょう。

飲食店や宿泊施設

飲食店や宿泊施設では、「イッツコム光接続」と「かんたんWi-Fiサービス」を組み合わせることで顧客満足度を高められます。「かんたんWi-Fiサービス」は、Wi-Fiアクセスポイント装置に電源コードとLANケーブルを挿すだけで、お店や施設を訪れた顧客がWi-Fiを利用できる環境をすぐに構築できるサービスです。

Wi-Fi を利用できると顧客にとって嬉しいだけでなく、その場で積極的にSNSを利用してもらうことで集客・販促効果を高められるなどのメリットも期待できます。

工場や建設現場

「イッツコム光接続」×「Wi-Fi」の利用は工場や建設現場にもおすすめです。インターネットを経由せずにどこでも高セキュアな通信環境を構築できる「モバイル閉域接続」も加えることで、IoTを工場や建設現場でも応用し、安全性の高い遠隔操作や監視カメラでのリアルタイム分析などが可能になります。

「イッツコム光接続」ならどのような職場環境であっても高セキュアで快適な通信環境を整えられるので、生産性の向上につながるでしょう。

病院

病院では、「イッツコム光接続」によるデジタルサイネージサービスの導入がおすすめです。このシステムにより、リアルタイムでの案内が可能になったり、待合時間も退屈せずに過ごせてもらえたりするでしょう。昨今、病院内でも電子カルテや無人受付などのIoT化が進んでいます。「イッツコム光接続」で職員、患者ともに快適に過ごせる施設を目指しましょう。

まとめ

業務の効率化や顧客満足度の向上によって業績を伸ばすためには、最適なWi-Fi環境の構築が大切です。Wi-Fiの速度は「kbps」「Mbps」「Gbps」という単位で表記されますが、高速通信を求める方は、より数値の大きいものを選びましょう。

また、Wi-Fiの通信速度が遅くなる要因と改善策を知った上で、法人に適したWi-Fiを選ぶことも重要です。「イッツコム光接続」×「Wi-Fi」なら、事業所に合わせた最適なソリューションを提供します。通信速度の改善や法人に適したインターネット環境構築でお悩みの方はイッツコムにお任せください。