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インターネット回線のセキュリティ対策はなぜ重要?被害事例も紹介します

「インターネット回線のセキュリティ対策はどうすればよいか」「セキュリティをさらに強化したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。インターネットが普及して便利になった反面、サイバー攻撃による情報漏えいといったリスクもあります。セキュリティ対策が不十分だと大きな被害につながるため注意が必要です。

そこでこの記事では、インターネット回線のセキュリティ対策の重要性やサイバー攻撃の被害事例、具体的な対策方法などを解説します。

インターネット回線のセキュリティ対策はなぜ重要?

インターネット回線を利用するなら、セキュリティ対策は重要です。インターネットを通じた犯罪件数は増加しており、誰でも被害者になる可能性があります。どのような被害・影響があるのか正確に把握できていない方もいるのではないでしょうか。まずは、インターネット回線のセキュリティ対策が重要である理由を解説します。

1.重要な情報が外部に流出する

インターネット回線のセキュリティ対策が不十分だと、外部からの不正アクセスによって接続している端末やサーバーに保存されている重要な情報が漏えいするリスクが高まります。クレジットカード情報や銀行口座の情報が漏れてしまうと、不正利用され金銭的な被害が発生するかもしれません。

不正に入手された銀行口座を悪用された有名な事例としては、総額2,800万円以上もの被害が発生したドコモ口座の不正利用被害が挙げられます。

また、自社のサーバーやWebサイトに対する不正アクセスによって顧客の個人情報が流出し、当該顧客に何らかの被害が発生すると、損害賠償を請求されるケースがあるので注意が必要です。

2.パソコンがウイルスに感染する

セキュリティ対策をとっていないと、パソコンがウイルスに感染する恐れがあります。独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターによると、2020年の統計ではウイルス届出は449件、実際にウイルス感染による被害があった届出は62件ありました。

ウイルス感染によって不正アクセスを受けた事例も多く、2020年の年間件数は187件、被害があったのは143件です。不正アクセスによる主な被害は、個人情報を盗まれるといったものでした。

ウイルスによる被害件数は増えてきており、自分では感染に気づかないことも多くあるため注意が必要です。知らないうちにウイルスに感染し、メール送信を通して社内や取引先にも被害を広げてしまう可能性もあります。

(参考:『コンピュータウイルスに関する届出について|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構』)

3.盗撮・盗聴の被害を受ける

インターネット回線を通して、盗撮・盗聴の被害を受ける可能性もあります。ビデオ通話が普及したことで、パソコンには小型のカメラやマイクが搭載されることが多くなりました。ウイルスによってパソコンを乗っ取られると、カメラやマイクを通して重要な情報が流出してしまう恐れもあります。

実際、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)によると、サイバー攻撃関連の通信はWebカメラをはじめとするIoT機器(インターネットに接続された情報機器)を狙ったものが多くなっています。

日本でも2018年に、全国の60台以上のカメラがハッキングされ制御不能になる事件が発生しています。普段はプライバシー保護のため隠されている部分も、ハッキングによりそのままの状態で公開されてしまいました。パソコンのカメラやマイクに対するセキュリティはあまり重視されていませんが、盗撮・盗聴を防ぐため対策が必要な箇所です。

4.スマートフォンから重要な情報を盗まれる

最近ではスマートフォンから社内のインターネット回線に接続するケースも多いでしょう。スマートフォンには、メールデータやクレジットカード情報など、大量の個人情報が保存されています。そのためスマートフォン経由で情報漏えいやアカウントの不正利用、盗撮・盗聴の被害につながる可能性もあるでしょう。

被害の原因として挙げられるのは、フィッシング詐欺やウイルスの感染、ハッキングなどです。また、スマートフォンのアプリの中には、ウイルスが仕込まれた偽アプリやデータを盗む悪質なアプリなども少なくありません。知らないうちに被害に遭うことのないよう、スマートフォンに対してもセキュリティ対策を行いましょう。

知らないうちに加害者に?サイバー攻撃の被害事例

インターネット回線を通じたサイバー攻撃の被害は、さまざまな事例があります。すぐに被害に気付けるとは限らず、場合によっては意図せず加害者になってしまうかもしれません。ここからは、サイバー攻撃による被害事例を解説します。

1.「Mirai」の DDoS攻撃

「Mirai」は史上最大規模のDDoS攻撃を行ったマルウェア(悪意のあるソフトウェアや悪質なコードの総称)です。DDoS攻撃とは、複数の端末から大量のデータを送信することで対象となるサーバーやWebサイトをダウンさせる手法を指します。

Miraiは家庭用ルーターやストレージ製品などをターゲットとしており、loT機器を通じて感染を拡大させました。2016年10月には、米国のセキュリティ情報サイトやDNSサービスを提供する企業が停止し、TwitterやNetflixといったサービスが使えなくなったこともありました。

インターネットは世界中とつながっているため、セキュリティ対策が不十分だと犯罪行為に加担することにもつながりかねません。

2.銀行口座やクレジットカード情報の窃取による金銭的被害

サイバー攻撃により銀行口座やクレジットカードの情報を盗まれると、金銭的被害につながります。近年では、インターネットバンキングで法人口座を狙う事例が増えているので注意が必要です。手口としては、フィッシング詐欺やマルウェア(不正かつ有害に動作させる意図で作成されたソフトウェアやコード)への感染が挙げられます。

また、年々増加傾向にあるクレジットカードの不正利用被害の多くはクレジットカード番号の盗用によるものです。企業のサイトに対してサイバー攻撃を仕掛けることで、顧客のクレジットカード番号を盗む被害も多くなっています。

3.不正アクセスによる個人情報漏えい

2015年6月、不正アクセスによって日本年金機構で個人情報漏えいが発生しました。原因は福岡市内のオフィスで職員がメールに添付されているファイルを開封し、パソコンがマルウェアに感染したことです。

感染したパソコンから日本年金機構のLANに接続され、加入者の以下のような個人情報約125万件が流出しました。

・基礎年金番号
・氏名
・生年月日
・住所

直接的な金銭的被害がなくても、個人情報が漏えいすると迷惑メールや勧誘電話、架空請求や詐欺などの標的にされる恐れがあるので注意が必要です。それにより金銭面だけでなく、精神的な被害を受ける可能性もあります。

(参考:『日本年金機構における不正アクセスによる情報流出事案について』)

インターネット回線のセキュリティ対策とは

セキュリティ対策が不十分な状態だと、想定以上に大きな被害につながる可能性があります。そのため、インターネット回線を使う上では、十分なセキュリティ対策が必要です。
ここからは、インターネット回線のセキュリティ対策方法について解説します。

1.ルーターのセキュリティを強化する

使用しているルーターのセキュリティを強化しましょう。ルーターが初期設定の状態だと「admin」「password」などのパスワードが設定されていることが多くありますが、パスワードの予測が簡単な状態だと不正アクセスされて悪用される危険性があります。

同様に、無線LANの接続パスワードの設定も重要です。パスワードは、大文字・小文字・記号・数字を織り交ぜ、十分な長さの複雑なものにしましょう。パスワードを強化して外部からルーターや無線LANに接続できないようにすれば、ある程度不正アクセスを防げます。

2.セキュリティ強度の高いインターネット回線を使う

インターネット回線は、セキュリティ強度の高いものを選びましょう。特に法人向けのサービスの中には専用のエンジニアが24時間体制で監視してくれるものもあり、インターネット回線を安心して利用可能です。

また、法人向けサービスでは、固定IPアドレスを提供しているケースが多くあります。固定IPアドレスを取得すれば、他のIPアドレスから自社のサーバーやWebサイトにアクセスできない設定にしたり、VPNを構築したりすることでよりセキュアな運用ができるでしょう。

セキュリティ対策についてよくある質問

ここまでに解説してきた内容以外にも、インターネット回線のセキュリティ対策についてよく分からないことがあるかもしれません。セキュリティ対策には完全なものはないので、疑問はなくし、できる対策から行っていくことが重要です。以下で、インターネット回線のセキュリティ対策についてよくある質問・疑問に対する回答をまとめました。

1.契約にはいくらくらいかかる?

インターネット回線の接続サービスはさまざまな業者が提供しており、利用料金はそれぞれ異なります。契約する場合は、金額の比較もしておきましょう。イッツコムの場合、月額料金は以下の通りです。

サービス名月額利用料(税別)
イッツコム光接続サービス2ギガコース5,700円
イッツコム光接続サービス1ギガコース5,200円
イッツコム光接続サービス300メガコース4,700円

これに加え、初期費用として2万円(税別)がかかります。

2.ウイルスに感染してしまったら?

ウイルスは他の端末にも感染するので、さらなる被害拡大を防ぐことが必要です。パソコンがウイルスに感染してしまったら、すぐにネットワークから切り離しましょう。

パソコンからLANケーブルを抜く・Wi-Fi接続を切ることで、ネットワークからのつながりをなくせます。その後改めてウイルススキャンを行い、感染の疑いのあるファイルを削除しましょう。

セキュリティ対策にはイッツコムのサービスがおすすめ

インターネットを安心して使うためには、セキュリティに優れたサービスを利用することが重要です。ここからは、ビジネス利用におすすめしたい、セキュリティ対策の充実したイッツコムの3つのサービスの特徴を紹介します。

1.モバイル閉域接続

イッツコムのモバイル閉域接続なら、高度なセキュリティを確保した通信が可能です。NTTドコモとイッツコムの通信網を使った独自の接続方法を用いており、登録されていない端末では利用できません。

そのため外部からの通信を遮断することが可能で、データを盗まれる危険性が低くなります。専用SIMによって運用し、IDやパスワードの設定が不要でVPNアプリも必要ないので、管理しやすいのもメリットです。

2.イッツコム光接続サービス

イッツコム光接続サービスは、世界標準の通信規格で設計された回線構成を基にしています。高速通信で安定したネットワークを実現可能です。画像や動画などの大容量データの送受信・ファイルの共有といったビジネス上の業務をスムーズにできます。

イッツコム光接続サービスは回線のみのシンプルな構成で、メールアドレスやドメインはオプションです。ONU(回線終端装置)にはWi-Fiルーター機能を標準搭載し、複数の従業員が無線で同時に接続してインターネットを利用することもできます。

3.サーバー監視

24時間365日、利用しているサーバーの監視を行います。何らかの障害が発生した場合は、事前に打ち合わせた方法で担当者に連絡し対応します。サーバー監視は、プロトコル(通信規約・手順)レベルまで可能です。

使用するインターネット回線には、特に指定はありません。お客様のニーズにあったインターネット回線を利用できるため、システム環境はそのままでセキュリティを高められます。

まとめ

インターネット利用が拡大するにしたがって、サイバー攻撃といった犯罪も増えています。いつ誰が被害者になっても不思議ではない状態です。そのためインターネット回線には、十分なセキュリティ対策が求められます。

インターネットは仕事を行う上で必要不可欠です。滞りなく業務を進めるためにも、セキュリティに優れたサービスを導入して、被害を防ぎましょう。イッツコムのサービスなら、今利用されているシステムはそのままでセキュリティを強化できます。ぜひご利用をご検討ください。