テレカンはリモートワークに役立つ?メリット・注意点とやり方を解説
目次
テレワークの重要性が増す現在では、遠隔地とスムーズにコミュニケーションを取れる環境を整えることは企業にとって重要な課題といえます。そこで注目されているものがテレカンです。しかし、テレカンがどのようなものかよく分からないという方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、テレカンの意味やメリット・デメリットについて紹介します。テレカンを使いこなせば費用をかけずにリモート環境を構築し、ワークスタイルに合わせた業務効率の向上が期待できます。
「テレカン」とは?
まずは、テレカンとは何かという基本情報についてチェックしましょう。テレワークの広がりとともに耳にする機会が増えた言葉ですが、どのようなものかイメージできなかったり勘違いしたまま覚えていたりすることもあります。
テレカンについて正しく理解することで、自社の環境を整備するときにも迷わずに進められるでしょう。
リモート会議のこと
テレカンは「teleconference」の略で、日本語で表現すると「遠隔会議」です。リモート会議と呼ばれるケースも多く、離れたところにいる複数の人が通信手段を用いてミーティングを行うこと全般を指します。
一言でテレカンといっても、具体的な方法はさまざまです。テレワークを始めるためにテレカンの導入を検討している場合、自社のニーズにマッチした手段を選びましょう。
主なテレカンの種類は2つ
テレカンを行う具体的な方法はいくつか存在しますが、主に以下の2つが用いられています。
・電話会議: 電話回線で拠点同士を接続してミーティングする
・Web会議: PCやスマホ、タブレットにWeb会議システムをインストールし、インターネット回線を使用する
電話会議は電話機と電話回線があればできるものの、基本的に送受信できるのは音声のみです。Web会議はPCなどのデバイスとインターネット回線があれば使用でき、映像も活用できるという特徴があります。
この記事では電話会議・Web会議それぞれの特徴やメリット・デメリットを紹介しますので、事前に確認してニーズにマッチしたほうを選びましょう。
テレカンを実施するのに必要なもの
テレカンを実施するためには、使用する方法に応じた機材や環境を整えなければなりません。初めてテレカンを導入したいと考えている方は、以下を参考にして必要なものを備えましょう。
種類 | 必要なもの |
電話会議 | 電話機(固定電話・携帯電話) 電話回線 |
Web会議 | PC・スマホ・タブレット マイク スピーカー Webカメラ インターネット回線 |
電話会議は用意するものが少なく、すぐに導入できます。一方Web会議はPCをはじめとしたデバイスに加えてマイクやWebカメラなどの機材が必要です。
Web会議の際、使用するデバイスによってはマイク・スピーカー・カメラを内蔵しているので、その場合は別途用意する必要はありません。また、ヘッドセットを使用する方法もあります。
電話会議のメリット
電話会議には同種のサービスであるWeb会議とは異なるメリットがあります。電話会議を活用するには、電話会議ならではの長所を把握して運用することが重要です。ここでは、電話会議の3つの利点を解説します。
導入コストがかからない
電話会議は電話回線と電話機があれば導入でき、追加でコストがかからないことがメリットです。Web会議をするには、インターネット回線の契約やパソコンまたは携帯端末、場合によってはWebカメラも必要になるでしょう。
電話会議はこのような設備がなくても、サービスに申し込めばすぐに会議を始められます。初期費用が不要な点は電話会議の特徴のひとつです。
ITの知識は不要
ITの知識がなくても、サービスに申し込めば導入できます。インターネットを利用してWeb会議をするには、インターネット接続やソフトのインストール、環境に合わせた設定が必要です。パソコンやインターネットに不慣れな方には、これらが高いハードルとなることもあります。
一方で、電話であれば使い方に慣れている方も多くスムーズに導入できるでしょう。誰でも簡単に使用できることは、システムを速やかに浸透させるためにも重要な要素です。
通信環境が安定している
電話回線は、通信が安定していることも魅力です。インターネット回線を利用するサービスは、環境により使いやすさなども大きく変化することがデメリットとして挙げられます。
インターネット回線では一方がよい環境を整えていたとしても、通信先の回線が弱ければ安定した通信は望めません。テレワークを導入する拠点すべてに同品質の回線を用意することは容易ではないため、通信品質を安定させることは難しいと言えるでしょう。写真や動画などを送る場合は、必要な通信量も上がるためさらに大変です。
電話会議のデメリット
導入コストを抑えられることや通信環境が安定していることが魅力の電話会議ですが、デメリットもあります。電話会議にも不得意な分野があり、ほかの遠隔会議ツールを利用したほうがスムーズに進むこともあります。ここからは、電話会議には不向きといえるシチュエーションを見ていきましょう。
顔が見えない
電話会議は音声通話のみとなるため、通信相手の顔を見られません。表情やしぐさが分からないため微妙なニュアンスの違いや細かな感情が伝わりにくく、発言を誤解する可能性もあります。
人間は外界から得る情報の多くを目に頼っているといわれています。コミュニケーションをとる上で相手の表情を見られないという点は、デメリットと言えるかもしれません。
資料のやり取りができない
Web会議なら、カメラで資料を撮影したり、パソコンの画面を共有したりすることで同時に共有されている資料を閲覧できますが、音声のみの電話会議では視覚的な情報の伝達はできません。同じ資料を閲覧しながら会議を行うにはあらかじめ資料を配布し、各自で手もとに準備しておく必要があります。
言葉で説明するだけでは資料のどの部分について話しているのかが伝わりにくく、情報の共有がスムーズにいかないケースもあるでしょう。資料を用いた本格的な会議は電話会議の苦手な分野といえます。
電話料金がかかる
導入コストを抑えられる点が電話会議の魅力のひとつですが、利用するたびに電話料金がかかることには注意が必要です。固定回線のインターネット通話なら、決められた月額料金を支払えば使い放題であるケースがほとんどですが、電話料金は従量制のため使用時間によっては費用が高額になる場合があります。
実際にかかる具体的な費用は環境によってさまざまですが、国際電話を利用したり長時間会議を行ったりすると思わぬ高額請求になる可能性があることを覚えておきましょう。
Web会議のメリット
Web会議を使用すると、電話会議のデメリットを解消できます。電話会議に比べてより快適なミーティング環境を実現できるので、電話会議のデメリットを不安に感じている方はぜひご検討ください。ここからは、Web会議のメリットを3つ紹介します。
PCやスマホで利用できる
Web会議はPCやスマホ・タブレットなどの汎用デバイスに専用ソフトをインストールして使用します。PCなどのデバイスはすでに使用している企業が多いのではないでしょうか。
そのため、Web会議のために新しいPCを用意したり特別なものを準備したりする必要はありません。電話会議の場合と同様に、既存のデバイスをそのまま使用できるのは大きなメリットです。
ただし、デバイスにマイクやスピーカー・カメラが搭載されていない場合は外付けのものを接続しなければなりません。社内に用意がなければ調達する必要があるので注意しましょう。
映像を送受信できる
Web会議ではカメラを使用することで映像を送受信できます。スクリーンシェア機能をもつWeb会議システムも多く、PCやスマホの画面に表示されている内容をそのまま共有することも可能です。
映像を送受信できることで参加者の表情や様子が分かり、音声だけの電話会議と比べてより伝わりやすくなります。映像があると誰が話しているかも分かりやすいので、大勢でミーティングするときの混乱を避けるためにも有用です。
資料共有が容易になる
Web会議システムにはファイルを送受信する機能を搭載しています。この機能を活用すれば、アジェンダをはじめとしたミーティングに必要な資料を各参加者にスムーズに配布可能です。
電話会議では、あらかじめメールやファイル共有サービスを使用して資料を送付する必要があります。Web会議ならミーティング画面からすぐにファイルを共有できるので、突然別の資料が必要になったときにもすぐに対応できるのがメリットです。
Web会議のデメリット
Web会議は電話会議に比べてメリットが大きいように見えますが、事前に確認しておきたいデメリットもあります。ここではWeb会議導入・運用時にデメリットになりやすいポイントを2つピックアップしました。必要に応じて対策を講じましょう。
一方でこれらのポイントが自社にとってあまりデメリットにならないなら、比較的スムーズにWeb会議を導入・運用できます。
通信品質がネットワークやデバイスに依存する
Web会議はインターネットを使用する都合上、通信品質がネットワーク環境やデバイスのスペックに依存します。一般的なインターネット回線は電話回線のように一定の帯域を専有するものではなく、混雑によって通信品質が低下するケースがあるので注意が必要です。
デバイスのスペックが極端に低い場合も処理落ちが発生し、Web会議に支障がでることがあります。Web会議を導入する前には、システム提供元が推奨しているスペックを満たしているデバイスをそろえていること、インターネット回線が安定していることを確認しておきましょう。
一定のITリテラシーが必要になる
PC・スマホ・タブレットなどのデバイスやインターネット回線を使用する都合上、Web会議を導入・使用するには一定のITリテラシーが求められます。テレワーク下で機材やネットワークにトラブルが発生したときは、各自が対処しなければなりません。
ITリテラシーの低い社員がいる場合、何らかのトラブルが発生するとミーティングの継続が困難になる可能性があります。こちらが懸念事項に挙がっている場合は、サポート体制を整えるなどの対策を施しましょう。
電話会議とWeb会議の違い
テレカンを実現する電話会議とWeb会議は似たツールであることから比較対象になりやすいサービスです。どちらにどのような特徴があるのかを把握できていない方もいるのではないでしょうか。ここでは、項目別に電話会議とWeb会議の特徴の違いを解説します。
お互いの顔が見えるか
「通話する相手の顔が見られるものがWeb会議」で、「顔が見られないものが電話会議」という違いがあります。Web会議はWebカメラを用いれば映像も送信でき、リアルタイムで相手の様子を確認しながらコミュニケーションをとれることが特徴です。
よく見知っている相手なら気にならなくても、取引先など社外の人と通話するときには、相手の顔が確認できないため不安に感じることがあるかもしれません。
導入コスト・通信環境
「導入コストを抑えられるものは電話会議」で、「導入するには設備が必要なものはWeb会議」です。電話会議は電話回線と電話機のみで行えますが、Web会議にはインターネット回線や必要環境を満たしたPC・情報端末、使用するソフトやアプリなどが必要です。
データ通信量が多く利用者同士の通信環境に違いが出やすいWeb会議と比較すると、電話会議のほうが環境は安定していると言えます。電話会議は通話時間に応じて通話料金が発生するため、通信料金はWeb会議のほうが安い傾向にあります。
会議の内容
「通話する相手と画面を共有しながらできるものがWeb会議」で、「音声のみで、画面共有や画像の送付ができないものが電話会議」です。電話会議は電話でやりとりをするため、コミュニケーションの手段は音声に限られます。
Web会議は映像を利用できるため、同じ資料を同時に閲覧することが可能です。たとえば、ポインターで該当箇所を指しながら説明するなど、「資料のどの箇所について話しているのか分からない」といった事態を防ぐこともできるでしょう。本格的な会議を行うにはWeb会議のほうが適しています。
イッツコムではテレカンに役立つシステムを一括提供
イッツコムでは、テレカンに役立つシステムを提供しています。いずれも使いやすくハイセキュリティのシステムですので、テレカン環境を整えるのにおすすめです。
テレカンを導入したいものの、システム選びで迷っている方はぜひご参考ください。イッツコムでは導入の相談や見積もりも受け付けています。これらのシステムに興味を持った方は、ぜひ一度イッツコムにご相談ください。
簡単・便利なWeb会議システム「Zoom」
Zoomは簡単な操作で手軽にお使いいただける便利なWeb会議システムです。PCやスマホなどのマルチデバイスに対応しており、手持ちのデバイスでご利用いただけます。
契約するライセンスによるものの、最大100人~1,000人までのミーティングにも対応しているため、大人数でのミーティングにも利用可能です。アカウントを取得していないユーザーでもミーティングに参加でき、社外のユーザーとのミーティングにも使用しやすいWeb会議システムです。
イッツコムではZoomの1か月無料トライアルも実施していますので、使い勝手を試してから導入したい方にもおすすめです。
資料共有を容易にする「Box」
Web会議システムを利用して資料の共有もできますが、 事前あるいは事後に資料を渡しておきたいと思うこともあるのではないでしょうか。オンラインで資料を送受信するのに使えるのが、ビジネス向けのクラウドストレージ「Box」です、
Boxは容量無制限で利用できるので、大容量ファイルを共有するときでも便利に使えます。ISO27001に準拠したセキュリティを備えているため、機密情報を取り扱うときでも安心です。
イッツコムではBusiness・Business Plus・Enterpriseの3プランを提供しており、ニーズにマッチしたプランをご利用いただけます。オプションで導入・運用コンサルも提供していますので、初めてクラウドストレージを利用する方はぜひこちらもご検討ください。
安定したZoom利用なら「イッツコム光接続サービス」外出先からは「法人データSIM」
Zoomを利用する上で必要となるのがインターネット回線の安定性です。Zoomは独自のデータ圧縮技術により接続の安定性が高いWeb会議システムですが、インターネット回線の接続状況次第では遅延や強制退出が発生し会議に支障が出てしまいます。
「イッツコム光接続サービス」は、通信速度は下り2Gbps・上り1Gbpsと一般的な光回線より高速な上、最新のインターネット接続方式「IPv6 IPoE」に標準対応しており、時間帯によらず安定したインターネット接続ができます。
光回線・プロバイダ一体型のサービスなので、他社サービスよりランニングコストを抑えられる上、トラブルの際の窓口を一本化できることも利点です。
また、外出先やリモートワークの際には「法人データSIM」がおすすめです。法人データSIMは、1か月に利用できるデータ通信容量と必要なSIM枚数を組み合わせて契約できます。
また、SIMのみで契約するプランに加えて、モバイルルーターとセットで契約するプランも提供しています。モバイルルーターとセットで契約し、社員に支給することで費用負担を軽減しつつリモートワーク環境の整備が可能です。
まとめ
テレワークの普及とともに、場所にとらわれずミーティングできるテレカンに注目が集まっています。テレカンには電話会議とWeb会議がありますが、これから導入するなら汎用性が高く利便性の高いWeb会議がおすすめです。
イッツコムでは使いやすいWeb会議システムとしてZoomを提供しています。使いたい機能に応じて最適なライセンスをご提案していますので、テレカンの導入を検討中の方はぜひ一度ご相談ください。
他にも、テレワークに役立つさまざまなシステムも取り扱っています。テレワーク環境の整備でお悩みの方も、ぜひ併せてご相談ください。