無料版Zoomは時間制限あり!有料版のメリットや便利機能を解説
目次
Zoom Workplaceを無料版のまま使い続けるか、有料プランへアップグレードすべきか検討中の方も多いのではないでしょうか。無料プランはミーティング時間の他にも複数の機能制限があるため、ビジネスユースなら必要数の有料ライセンスを取得することがおすすめです。
そこでこの記事では、無料版ユーザーができること・できないことや、有料プランにアップグレードする際の利用イメージを解説します。
無料版Zoom Workplaceの懸念点はミーティングの40分制限
Zoom Workplace無料プランの機能制限のうち、特に問題になりやすいのは、主催するミーティングの時間制限です。まずはZoomミーティングの時間制限の仕様や、組織内のホスト(主催者)がベーシックユーザーのままであることのデメリットを解説します。
ホストがベーシックユーザーだとミーティングは40分まで
Zoom Workplaceは、専用アプリをインストールしてサインアップすると、誰でも無料でZoomミーティングの主催・参加などの基本機能を利用できます。無料プラン(ベーシックプラン)の場合、主催するミーティングの定員は100名です。
ただし、ベーシックユーザーが主催するミーティングには、1回あたり40分までという時間制限があります。これは3人以上のグループミーティングだけでなく、2人だけで行う1対1のミーティングにも同様に適用されます。
40分の制限に達すると、参加者は強制的にミーティングから退出させられ、次に新たなミーティングを開始するまで10分間のインターバルを挟む必要があります。
40分制限がもたらすビジネスシーンでのデメリット
Zoom Workplaceを個人利用する場合、ミーティングの時間制限を許容して使い方を検討する余地はあります。
しかし、ビジネスシーンのミーティングは1時間超となることもよくあります。ホストがベーシックユーザーだと、重要な会議や商談が強制的に中断され、信用失墜や機会損失を招きかねません。
Zoomミーティングの時間制限や利用できる機能は、ホストに割り当てられたライセンスによって変わります。招待される参加者はベーシックユーザーで問題ありませんが、「ホストが無料版にこだわっているせいでミーティング時間や機能に制限がある」という状況や印象は、ビジネスシーンでは好ましくありません。
無料版Zoom Workplaceの時間制限を解除する方法は?
Zoomミーティングの時間制限などが問題になったら、有料プランにアップグレードし、組織内の少なくとも1人には有料ライセンスを割り当てることが必要です。ベーシックユーザーのまま時間制限を無理やり回避し続けるのではなく、必要数の有料ライセンスを取得し、効率的にZoom Workplaceを運用しましょう。
40分制限を解除するには有料プランへのアップグレードが必須
Zoomミーティングの時間制限を解除するには、有料プランへのアップグレードが必要です。主な有料プランには「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種類があります。いずれのプランでもミーティングの40分制限がなく、1回あたり最大30時間まで、回数無制限でミーティングを主催できます。
さらに、有料プランでは機能の制限も解除されます。最も手頃なプロプランでも、クラウドレコーディングや投票機能、共同ホストの設定など、ベーシックプランでは利用できなかった機能が使用可能になります。
アップグレードの際は、Zoom公式サイトや国内代理店を通じて、必要な数の有料ライセンスを購入し、Zoomウェブポータル上で組織内のユーザーに割り当てます。ライセンス契約には、日本語でのサポートや請求書払いに対応した国内代理店を利用するのがおすすめです。
【関連記事:Zoomの法人契約は代理店経由ですべき?有料プランの選び方を解説】
「例外的解除」もあるが原則は有料プランへのアップグレード
コロナ禍における一時的な措置として、教育関係者に限り、ミーティングの時間制限が解除されていた時期もあります。またZoomミーティングの利用時に、時間制限を解除できる特別なギフトを受け取れることもあるにはあります。
いずれもZoom社による実施を確実に期待できるものではなく、「有料プランにアップグレードして時間制限を解除する」というのがZoom Workplaceを利用する上での原則です。
時間制限を回避し続ける運用には限界がある
ベーシックユーザーのまま時間制限の問題を回避し続ける方法も、一応は考えられます。ベーシックユーザーが主催するミーティングは開始から時間が経つと時間制限のお知らせが表示され、そのまま強制退出までミーティングを継続すると、次回ミーティングの開催まで10分間のインターバルが必要です。
このため「強制退出させられたらすぐにまたミーティングを開催する」ということはできません。毎回のミーティングを短時間で終わらせ、また新たにミーティングを開催することはできますが、あまりに非効率です。またこの方法も、Zoom社が対策を講じる可能性もあります。
Zoom Workplaceは生産性向上・業務効率化にも貢献するツールです。時間制限を回避するために非効率な運用を続けるのは適切な利用方法とはいえません。組織内ユーザーの少なくとも1人には有料ライセンスを割り当て、時間制限を解除することを検討しましょう。
無料版Zoom Workplaceにできること・できないこと一覧
Zoom Workplaceはベーシックプランだと40分制限の他にもさまざまな機能制限があります。できること・できないことを整理しておきましょう。
機能 | 制限の有無 |
---|---|
主催するZoomミーティング | 定員は100名(拡張不可)、1回当たり40分まで |
画面共有機能 | 利用できる |
バーチャル背景やアバター | 利用できる |
ミーティング前後や最中のチャット機能 | チームチャットとミーティング内チャットを利用できる |
録画機能 | ローカルレコーディングのみ (クラウドレコーディングは利用不可) |
投票機能や共同ホスト機能 | 利用できない |
ドキュメント (Zoom Docs) | 共有数は10件まで (無制限利用にはアドオン購入またはプロライセンスが必要) |
クリップ (Zoom Clips) | 作成数は最大5件、1件当たり2分まで (無制限利用にはアドオン購入またはプロライセンスが必要) |
ホワイトボード (Zoom Whiteboard) | 編集数は3つまで (無制限利用にはアドオン購入またはビジネスライセンスが必要) |
AIアシスタント「AI Companion」 | 利用できない |
選択できるアドオンの種類 | 制限あり (Zoomウェビナーなどを利用できない) |
組織内ユーザーの管理機能 | 利用できない |
無料版Zoom Workplaceから有料プランへアップグレードする多数のメリット
Zoom Workplaceの有料プランはプロ・ビジネス・エンタープライズの3種類です。全ての有料プランで40分制限がない上、ビジネスに役立つ豊富な機能を利用できます。ビジネスユースには有料プランが最適です。ここでは、有料版Zoomを利用する多数のメリットを解説します。
長時間のミーティングが可能
プロ以上の有料ライセンスを割り当てられたユーザーは、1回当たり30時間までのZoomミーティングを主催でき、ホストも参加者も時間制限に悩まされることがなくなります。
退席・再入室を繰り返さざるを得ない非効率な運用から解放されるため、時間制限を解除できる点だけを見ても、有料プランにアップグレードすることには十分な価値があるでしょう。
100人超の大規模ミーティングが可能
ベーシックユーザーが主催するZoomミーティングの定員は100名で固定です。100名超の参加者を招待したくても、参加者枠を増やすオプションも利用できません。有料プランなら参加者100名超の大規模ミーティングにも対応できます。有料プランでホストできる参加者数の違いは以下の通りです。
- プロ:標準で100名まで。アドオンで最大1,000名まで
- ビジネス:標準で300名まで。アドオンで最大1,000名まで
- エンタープライズ:標準で500名まで。アドオンで最大1,000名まで
録画をZoomクラウドに保存できる
Zoom Workplaceは無料プランでもミーティングを録画できますが、録画機能に対応するのはデスクトップ版のみで、録画データはデバイス内のストレージにダウンロードする必要があります。有料版なら録画のクラウド保存に対応するので、ストレージを圧迫しない上、スマホでも録画機能が活用可能です。有料版は以下のクラウド容量を利用できます。
- プロ:1ライセンス当たり5GB(アドオン購入で容量追加も可能)
- ビジネス:1ライセンス当たり5GB(アドオン購入で容量追加も可能)
- エンタープライズ:無制限
【関連記事:Zoomのクラウドレコーディングの開始・管理・共有方法や注意点】
共同ホストを指定できる
有料版Zoomは複数の参加者を「共同ホスト」に指定できます。共同ホストはホスト権限の大部分を共有する参加者です。
無料版Zoomは共同ホストを指定できないため、ホストが進行役・管理者を兼任することも多く、ミーティングの規模が大きくなるほど支障をきたしやすくなります。
共同ホストを指定できる有料版Zoomなら、進行役・管理者の役割を分けられる上、ホストの途中退席に対応しやすいことも利点です。また、複数のセッションを同時進行できるブレイクアウトルーム機能の利用時にも、共同ホストが各セッションの進行役を務められます。
投票機能を利用できる
有料版Zoomは投票機能を使えるのもメリットです。ZoomウェブポータルまたはZoomミーティングで投票を作成し、会議進行と並行して参加者から意見を集められるので、大勢の参加者の意識調査などに有効です。投票のレポートはミーティング後に一括ダウンロードできます。
AI Companionによるサポートを受けられる
有料プランにアップグレードすると、強力なAIアシスタント「AI Companion」を追加料金なしで利用できるようになることも魅力です。AI Companionは、ミーティングの要約やスマートレコーディング、チームチャットの下書き作成やスレッド要約などを行えます。
またプロプランではドキュメントやクリップの機能制限がなくなり、ビジネスプランではホワイトボードも無制限で利用できるようになりますが、これらの機能を活用する際もAI Companionのサポートを受けられます。
管理機能を利用できる
有料版Zoomはユーザー管理機能を利用でき、詳細なユーザー情報の登録やロール管理などができます。さらにビジネスプラン以上なら管理用ダッシュボードにアクセスでき、ミーティング参加者のアクションなどの詳細な可視化・管理も可能です。
無料版Zoomはこういった管理機能を利用できません。Zoomをビジネスに活用するなら、管理機能のある有料版Zoomが向いています。
ウェビナー機能をオプション追加できる
有料版Zoomならウェビナー機能のオプション追加が可能です。エンタープライズであれば参加者500名までのウェビナー機能を標準搭載します。Zoomビデオウェビナーの主な機能は以下の通りです。
- 講演者の映像と音声のみを共有し、受講者の映像と音声は共有しない
- 最大1万端末で視聴できる
- 講演者は参加者の入室をコントロールできる
- テキストチャットによるQ&Aが利用できる
- FacebookLiveやYouTubeとの連携もできる
【関連記事:ウェビナーとは?Zoomウェビナーならではの機能や使い方】
ZoomRoomsをオプション追加できる
有料版Zoomなら「ZoomRooms」をオプション追加できます。会議室にディスプレイ・マイク・スピーカー・Webカメラなどを設置し、ルーム単位で利用するZoomで、「自社とクライアントの会議室をZoomでつなぐ」という使い方が可能です。ZoomRoomsには主に以下の特徴があります。
- ライセンスはユーザーではなく会議室に付与する
- 1つの会議室に3台までディスプレイを設置できる
- タブレット端末を専用コントローラーとして使用し、会議への接続や資料共有などを制御する
【関連記事:Zoom Roomsの料金は?活用シーンや導入メリットも徹底解説】
無料版Zoom Workplaceから有料プランへアップグレードする際の基本的な使い方
Zoomミーティングの主催など各種機能はZoom Workplaceアプリから利用するため、アプリをインストールしましょう。有料プランにアップグレードするなら、ライセンスを割り当てるユーザーだけでなく、組織内ユーザー全員がサインアップし、1つのアカウントで管理する運用が便利です。ミーティングのスケジュールなど基本機能の使い方は、無料プラン・有料プランで共通です。
Zoom Workplaceアプリのダウンロードとインストール
ベーシックユーザーも有料ライセンスユーザーも、使用するツールはデスクトップクライアント版やモバイルアプリ版のZoom Workplaceアプリです。
Windows PCやMacの場合、Zoom公式のダウンロードセンター(https://zoom.us/ja/download)から、システムに合ったインストーラーをダウンロードしましょう。ダウンロードされた実行ファイルをクリックし、しばらく待つとインストールは完了です。
iPhoneやiPadの場合はApp Store、Android端末の場合はGoogle Playストアから、「Zoom Workplace」アプリをダウンロード・インストールします。
Zoom Workplaceに無料でサインアップ
Zoomミーティングの参加者側になるだけならサインアップは不要ですが、ミーティングを主催する場合にはサインアップが必要です。また、組織内ユーザーを1つのアカウントで管理する場合、全ての組織内ユーザーが任意のメールアドレスでサインアップしておくことが必須です。以下の手順でサインアップしましょう。
1.Zoom公式のサインアップ用ページ(https://zoom.us/ja/signup#/signup)にアクセス
2.ダイアログに従って生年やメールアドレスなどを入力
3.登録したメールアドレス宛にZoomから認証用メールが届く
4.メール内の「アクティブなアカウント」ボタンか認証用URLをクリック
5.遷移先の画面で、姓名・パスワードを入力して「続ける」をクリック
6.メンバー追加を勧める画面に遷移するので、追加するか「手順をスキップする」をクリックする
なお、Zoomアプリを立ち上げて「サインアップ」を選択する方法でも、同様の手順でアカウント登録ができます。
組織内ユーザーのアカウント統合とライセンス割り当て
アカウントの管理者と組織内ユーザーがZoom Workplaceにサインアップしたら、管理者は以下の手順で組織内ユーザーをアカウントに追加し、有料ライセンスを割り当てられます。事前に国内代理店から必要数の有料ライセンスやアドオンを購入しておきましょう。
1.Zoomウェブポータル(https://zoom.us/ja/signin#/login)にサインイン
2.[管理者]欄の[ユーザー管理]内の[ユーザー]をクリック
3.[ユーザーを追加する]をクリックし、ユーザーの詳細情報を入力して[追加する]をクリックすると、アカウント参加を促すメールがユーザーに送信される
4.ユーザーが招待を受け入れると、[ユーザー]ページに追加される
5.有料ライセンスを割り当てたいユーザーを選んで右側の[編集]をクリックし、[ユーザータイプ]からライセンスを選択
6.必要に応じて[アドオンライセンス]からウェビナーや大規模ミーティングなどを選択
7.[保存]をクリックするとユーザーにライセンスが適用される
ミーティングのスケジュール
ミーティングのスケジュールはベーシックユーザーでもできますが、実質無制限ミーティングを主催するなら有料ライセンスユーザーが行いましょう。デスクトップクライアント版のZoom Workplaceアプリでスケジュールを行う手順は以下の通りです。モバイルアプリ版でも手順は同様です。
1.Zoom Workplaceアプリを立ち上げ、[スケジュール作成]をクリック
2.ミーティングのトピック(タイトル)を設定
3.開始日時を設定する。単発ではなく定期的なミーティングをスケジュールするなら「定期的なミーティング」にチェック
4.「ミーティングID」の項目で「自動的に生成」または「個人ミーティングID」を選択する(通常は「自動的に生成」でOK)
5.入室用の「パスコード」や「待機室」機能を利用する場合はチェック
6.ホスト・参加者のビデオ(ミーティング開始時)のオン・オフを設定
7.スケジュールを追加するカレンダーサービスを選択(カレンダー経由で参加者の招待もできる)
8.「保存」をクリック
ミーティングの招待
スケジュールしたミーティングに参加者を追加したい場合、設定の編集と同様の手順で招待状を送信できます。設定方法はデスクトップ版・スマホ版で同様です。
1.Zoomアプリを起動してサインイン(前回サインインしていれば自動サインイン)
2.ホーム画面の「ミーティング」をクリック/タップ
3.参加者を事前追加したいミーティングを選択
4.「招待者の追加」をクリック/タップ
5.メールやSMSなどで招待状を送信する
ミーティングの開始・参加
スケジュールしたミーティングは、基本的にホストが開始しなければ他の参加者は入室できません。スケジュールしたミーティングの開始方法はデスクトップ版・スマホ版で同様です。
1.Zoomアプリを起動してサインイン(前回サインインしていれば自動サインイン)
2.ホーム画面の「ミーティング」をクリック/タップ
3.開始したいミーティングを選択し、「開始」をクリック/タップ
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Zoom Workplaceはベーシックプランでも基本機能を利用できますが、ミーティング時間の40分制限を解除し、より便利な機能を活用するには、有料プランへのアップグレードが必要です。クラウドレコーディング・投票・共同ホストといったミーティング関連の機能が強化される他、AI Companionにより各種機能の活用の幅が広がり、生産性向上・業務効率化に役立ちます。
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まとめ
Zoom Workplaceをビジネスシーンで利用するなら、有料プランにアップグレードしてミーティング時間など各種制限を解除し、組織内ユーザーを1つのアカウントで管理しましょう。有料ライセンスならではの機能を利用する必要がないユーザーは、引き続きベーシックユーザーで問題ありません。
代理店によって契約ライセンス数の下限・上限や日本語サポートの充実度などは異なりますが、イッツコムならプロ1ライセンスからの契約に対応し、全ての有料プランに日本語サポートが標準付帯します。Zoom Workplaceの有料ライセンス活用をお考えなら、低コスト導入も運用サポートも柔軟に対応できるイッツコムにご相談ください。