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在宅勤務者のサボりを防ぐには?サボりの原因や問題点、具体的な対策を解説

在宅勤務者はオフィス勤務者よりサボりやすい傾向にあると言われています。テレワークが浸透しつつある昨今、在宅勤務者のサボりに悩みを抱えており、効果的な対策方法が知りたい企業担当の方もいるのではないでしょうか。

在宅勤務者のサボりの実態や「監視」してしまうリスク、根本的な問題解決に効く対策を知ることで、在宅勤務本来のメリットを享受できます。在宅勤務者のサボり問題を解決し、生産性やワークライフバランスの向上につなげましょう。

そこでこの記事では、在宅勤務者のサボりを生む原因やサボりにまつわるさまざまな問題、効果的な対策方法についてご紹介します。

在宅勤務者はサボりやすい?実態をチェック


ヌーラボがテレワーク・オフィスワークを比較した調査によると、「テレワークのほうがサボってしまう」という回答は20代で66.5%にも上ります。50代以上では42.5%で、年代が上がるにつれて少なくなる傾向です。

「働く場所は関係ない」とする回答も多い一方、「オフィスワークのほうがサボってしまう」という回答は1.5%(20代)~9.1%(50代以上)に過ぎません。年代による違いはあるものの、テレワークのほうがサボりやすい傾向にあると考えられます。

(参考:『20代の2人に1人が「テレワーク時、サボっていると思われるストレス」を実感 – 調査結果:テレワークとサボりの関係性|FNNプライムオンライン』

在宅勤務者のサボりを生む原因


在宅勤務者は以下のような原因によりサボりがちになります。
・仕事に集中しにくい
・オン・オフの切り替えが難しい
・オフィス側からマネジメントしにくい
・仕事の全体像が見えにくい

まずは、在宅勤務ならではの悩みを把握しましょう。

仕事に集中しにくい

在宅勤務者は家族との距離が近く、仕事に集中しにくい環境にあります。例えば、自宅で作業することに対して家族の理解を得られずに家事の手伝いを求められたり、仕事中に話しかけられたりするケースです。一人暮らしの場合も、同僚や上司の目がない中で、仕事に打ち込みにくいケースは珍しくありません。

オン・オフの切り替えが難しい

在宅勤務は仕事の場と生活の場が同じです。自宅の間取りの関係上、執務スペースと生活スペースを明確に分離できるケースは少ないでしょう。執務環境にもかかわらず漫画やゲームなどが近くにあり、個人スマホをいつでも触れるという誘惑もあります。

プライベートなものに囲まれた環境で、始業時間・終業時間もあいまいになりやすく、オン・オフの切り替えが難しいこともサボりやすくなる原因です。

オフィス側からマネジメントしにくい

在宅勤務者とオフィスワーカーは働く場所が地理的に分断されているため、上司は部下の仕事ぶりを目視で確認できません。

オフィス内のように気軽に話しかけることもできないため、上司・部下間でスムーズに情報共有できず、マネジメントが困難になります。このような状況下でサボりがちになる在宅勤務者も多いでしょう。

仕事の全体像が見えにくい

仕事にはプロセスがあり、チーム内で役割分担のあるプロジェクトの一部を行うこともあるでしょう。しかし在宅勤務者はチーム・プロジェクトの業務進捗を把握しにくく、仕事の全体像を見失いがちです。定型業務などは仕事の目的すら見失う場合もあります。

オフィス勤務なら問題なくこなせていた仕事も、仕事の全体像や目的が不透明になることで、仕事に向き合いにくくなることもサボりの原因です。

在宅勤務のサボりにまつわる問題


在宅勤務のサボりには以下のような問題が付随します。

・社員同士で疑心暗鬼に陥る
・監視ツールでのチェックによるモチベーション低下
・在宅勤務導入が本末転倒になることも

ここからは、在宅勤務のサボりには在宅勤務制度の改善が必要不可欠であることを認識していきましょう。

社員同士で疑心暗鬼に陥る

在宅勤務に関するヌーラボの調査によると、年代が高いほど上司・部下・チームメンバーに対して「サボっているのでは」と疑ってしまう傾向にあり、年代が低いほど「サボっていると思われているのではないか」とストレスを感じる傾向にあります。

在宅勤務は相手が見えない上、仕事ぶりを見せられない問題もあり、社員同士で疑心暗鬼に陥るケースもあるでしょう。

監視ツールでのチェックによるモチベーション低下

在宅勤務者に対して「サボっているのではないか」と疑うあまり、監視ツールを導入する企業も多いようです。着席・退席のボタンをクリックして在席確認する程度のツールもありますが、デスクトップ画面を定期的に上司へ自動送信するツールもあります。

こういったツールを導入された在宅勤務者は「サボりを疑われている」と感じ、信用されていないという思いから、モチベーションやエンゲージメントの低下を招く恐れがあるのは懸念点です。

在宅勤務導入が本末転倒になることも

在宅勤務制度は本来、社員のワークライフバランスや生産性の向上につながる働き方です。しかし仕事のやりにくさや監視のストレスによる精神的疲弊、集中力の欠如やサボりによる生産性の低下を招くケースがあります。こうなってしまっては在宅勤務制度の導入は本末転倒です。

在宅勤務制度の改善が急務

サボりは社員の性質によるケースもありますが、在宅勤務制度の不備による結果、つまり企業側の責任という面もあります。「在宅勤務=サボる」というイメージを払拭し、監視ではなく管理をするという観点から、適切な制度整備をすることが大切です。

社員間で信頼関係を構築したり、オンラインで快適にコラボレーションできる環境を整えたりして、在宅勤務制度を改善しましょう。

在宅勤務のサボり対策5選


在宅勤務のサボり対策には以下の取り組みが効果的です。

・執務環境の整備
・業務進捗の可視化・共有
・成果やプロセスによる評価
・気軽に連絡し合える環境作り
・対面コミュニケーションのオンライン化

監視の必要がない、健全な在宅勤務制度を整備しましょう。

執務環境の整備

在宅勤務者は自宅に執務環境を整えますが、オフィスと同等の環境を整備するのは現実的ではありません。執務環境の不備により仕事をすることが難しいケースは多く、これがストレスの原因になり、生産性を低下させている場合があります。

在宅勤務者はWebサービスを利用したり社内LANへアクセスしたりすることも多いため、特に通信回線の整備は重要です。例えば在宅勤務者向けのモバイル回線サービスを整備すれば、費用負担の切り分けが容易になり、さらに家族との回線共有を避けられます。

業務進捗の可視化・共有

上司・同僚やチームメンバー間で業務進捗を把握しにくいことは、仕事のやりにくさやモチベーション・生産性の低下につながる上、サボりの原因にもなります。

そこでクラウドストレージの導入が効果的です。業務データをひとつのプラットフォーム上で共有することで、アイデアや行動履歴などを含めて業務進捗を可視化します。これによりチーム単位やプロジェクト単位の業務進捗を、関係者全員で常にチェックできる体制の構築が可能です。

成果やプロセスによる評価

在宅勤務者の勤怠管理は課題のひとつですが、「労働時間で評価しない」という観点も大切です。在宅勤務者に漫然と定時まで仕事を続けることを求めても、生産性やワークライフバランスの向上にはつながりません。

サボりを監視するスタイルから脱却するには、仕事の成果やプロセスで評価することが求められます。併せて、評価基準を明文化・周知することがポイントです。全社的に評価基準の認識を一致させることで、「常にPCの前にいなければならない」という無駄な監視体制から脱却できます。

気軽に連絡し合える環境作り

在宅勤務者は他の社員と地理的に分断されているため、オフィス勤務時のような気軽なコミュニケーションが難しくなります。そこでビジネスチャットツールの導入が効果的です。

チャットなら電話とは異なり即時の返答を求める必要がなく、メールよりくだけた表現や短文でのやり取りも容易になります。また簡単に履歴を検索できる上、グループチャットもできるため、業務効率化に役立つこともメリットです。

対面コミュニケーションのオンライン化

在宅勤務者は他の社員と顔を見せ合う機会が少なく、信頼関係が希薄になりがちです。そこでWeb会議システムの活用が効果を発揮します。

Web会議システムは対面コミュニケーションをオンライン化できるため、用途はオンライン会議や講義・面接、1on1ミーティングやリモート昼食会など多彩です。部下の悩み相談やカジュアルな親睦会にも活用でき、遠隔での関係構築に役立ちます。

在宅勤務のサボり対策に効く環境整備はイッツコム!


イッツコムが提供する「モバイル閉域接続」「Box」「Zoom」を組み合わせれば、監視ツールを使うことなく在宅勤務のサボり対策が可能となり、エンゲージメントや生産性の向上にも役立ちます。最後に、それぞれのサービスの魅力についてご紹介します。

在宅勤務者の通信環境整備には「モバイル閉域接続」

「モバイル閉域接続」は法人データSIMと閉域網接続を組み合わせたモバイル通信サービスです。スマホやPCに専用SIMを挿入するだけの簡単設定で、SIM認証によりインターネットを経由せずに社内LANへアクセスできます。在宅勤務者がオフィスのファイルサーバなどへアクセスする用途に最適です。

またインターネット接続の際は社内LANを経由するため、トラフィック管理や社内セキュリティポリシーの標準化にも役立ちます。

<モバイル閉域接続の導入事例>
モバイル閉域接続を導入した金融機関A者様は、社内LANに金融機関特有の厳しいセキュリティを施しており、セキュアな環境を保ったままリモートアクセスできる方法を探していました。

そこで専用SIMを挿入したPCに個人IDカードを認証させるシステムを採用し、セキュリティポリシーを保ったままグループウェアなどにアクセスできるようになったことで、在宅勤務や直行直帰など多様な働き方の推進につながっています。

勤務実態の把握とコラボレーションには「Box」

「Box」は容量無制限かつ世界最高峰のセキュリティレベルを誇るクラウドストレージです。あらゆるファイルを安全に一元管理できる上、設定次第でファイルの閲覧・コメント・ダウンロードなどのアクションがあれば通知します。70種類以上のログ取得機能もあるため、勤務実態の詳細な把握も可能です。

また無料で使用できるドキュメント作成ツール「Box Notes」を使うと複数ユーザーで同時に編集ができるので、アイデア共有やWeb会議の議事録作成も円滑に行うことができます。監視ツールを使うことなく標準機能で業務進捗を管理できる上、在宅勤務での共同作業にも役立つのは大きなメリットです。

<Boxの導入事例>
Box Businessプランを全社員(約20名)分導入した住宅展示場B社様は、全社のファイル共有システムが社内でしか使えない問題を抱えていました。そこでファイルサーバのデータを全てBoxに移行し、併せて法人データSIMによるモバイルルーターを外回りの営業担当者がシェアする仕組みを取り入れ、場所にとらわれない働き方を実現しています。

コミュニケーションの活発化には「Zoom」

「Zoom」は国内で圧倒的シェアを誇るWeb会議システムです。無料版Zoomにはグループミーティングの40分制限など複数の機能制限がありますが、有料版Zoomは実質無制限(30時間/1回)で利用できます。ミーティングのクラウド保存や詳細履歴の確認、複数の共同ホストによる大規模ミーティングの管理も可能です。

またウェビナーアドオンを購入すれば最大1万人参加のウェビナーも開催でき、1on1ミーティングから全社会議まで、あらゆる規模・目的のオンラインコミュニケーションに対応できます。

さらに「Zoom Chat」機能によりビジネスチャットツールとしても活用できるため、Zoomひとつでビデオチャット・テキストチャットを一本化できるのも利点です。このチャット機能は無料版Zoomでも利用ができるので、一部の管理者は有料版Zoomを、それ以外の一般ユーザーは無料版Zoomを利用することも可能です。

<Zoomの導入事例>

Zoomのビジネスライセンス20IDを導入した広告代理店C社様は、全国一斉イベントでの会場間コミュニケーションに課題を抱えていました。そこでZoomにより現地打ち合わせ・朝礼・反省会をWeb会議に変更、さらにZoom Chatのグループ機能でイベント全体および会場ごとのチャンネルを作成し、関係者間でのタイムリーな情報共有を実現しています。

まとめ


在宅勤務者がサボる原因には、業務進捗の不透明さやマネジメント不足など、在宅勤務制度の不備も挙げられます。サボりを前提として監視するとモチベーションやエンゲージメントの低下につながる恐れもあるため、通信環境の整備やコミュニケーションシステムの構築など、適切な環境整備が必須です。

イッツコムなら「モバイル閉域接続」「Box」「Zoom」など、サボり対策に効果的なサービスを複数提供しています。在宅勤務のサボり問題を根本的に解決するなら、複数サービスの組み合わせで在宅勤務本来のメリットを享受できるイッツコムにご相談ください。