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在宅勤務でVPNは安全に使える?メリットやデメリットとは

昨今、在宅勤務を取り入れている会社も増えていますが、在宅勤務で問題視されるのがセキュリティ対策です。重要な情報の漏洩・改ざんを未然に防ぐ必要があります。セキュリティを高める手段として、在宅勤務でVPNが使えるのかどうか気になっている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、在宅勤務でVPNを利用する際のポイントや、メリット・デメリットについてご紹介します。記事を読むことで、VPNよりもさらに安全性に長けているモバイル閉域接続を導入するか判断できるでしょう。

在宅勤務で必要な作業環境やアイテム

在宅勤務で必要な作業環境やアイテム

業種によってもさまざまですが、現在ではさまざまな在宅勤務用ツールがWeb化・IT化されています。社内に近い環境やアイテムがそろえばベストですが、最低限インターネットさえあれば、ある程度の仕事はできるでしょう。ここでは在宅勤務で必要な作業環境やアイテムについて紹介します。

在宅勤務を行うために必要なもの

在宅勤務には、まず最低限パソコンが必要です。他の社員、クライアントと連絡を取り合うためには、携帯電話やコミュニケーションツールが必要でしょう。パソコンは、セキュリティの観点から会社から支給されるケースも多いようです。

コミュニケーションツールは、「チャットツール」を使っている会社が増えています。複数人が同時に参加できるため、打ち合わせや会議などでも使いやすいでしょう。少し前までは携帯電話が主なコミュニケ―ションツールでしたが、電話よりも気軽にコミュニケーションが取れることから、チャットツールをメインに使う会社も増えています。

インターネット接続に必要な通信環境

パソコンを使うためには、インターネット環境も必須です。会社からパソコンが支給される場合には、モバイルルーターがセットで貸し出されるケースもあります。

会社によっては自宅のインターネット環境を使う場合もあるでしょう。自宅に通信環境がない場合は、別途モバイルルーターや固定回線を準備しなければなりません。その際は、一度会社に相談してみましょう。

気をつけるべきセキュリティ対策

在宅勤務で最も重要なのがセキュリティ対策です。会社から支給されたパソコンであっても、通信環境のセキュリティに問題があれば、情報漏洩のリスクは高まります。

「ルーターのパスワードが初期設定のまま」など、脆弱なネットワークに接続してしまう可能性もあるでしょう。また、在宅勤務になると、ネットワーク管理者によるセキュリティ統制が取りづらくなるデメリットもあります。

在宅勤務のセキュリティ対策で利用されるのがVPN

在宅勤務のセキュリティ対策で利用されるのがVPN
在宅勤務ではセキュリティ対策をしっかり行わないと、会社の重要な情報が漏洩する危険性も高まります。そこで、セキュリティ強化のために利用されるのがVPNです。ここではVPNについての基本的な知識や仕組みについて解説します。VPNを適切に利用することで、在宅勤務時にも大切な情報を守ることができるでしょう。

VPNとは

在宅勤務や社外でのリモートワークが増えている今、VPNは注目度が高まっています。VPNは、「Virtual Private Network」の略です。日本語では「仮想専用線」と呼ばれます。

インターネット上に仮想の専用線をつくることで、安全なルートを確保するのがVPNです。独立したルートで通信することで、盗み見やデータ改ざんなどの脅威から情報を守ることができます。

公共施設やカフェなどでよく利用されるのがフリーWi-Fiです。誰もが手軽にアクセスできるため、外出や出張の際は大変便利でしょう。ただし、あくまで公衆に向けたサービスであり、利用者の情報はインターネット上で混在する状況でもあるので、盗み見などのリスクはつきものです。

VPNは外界と遮断されたルートであり、フリーWi-Fiは不特定多数と共有するルートという認識をもつと分かりやすいでしょう。業務のやり取りをするためには専用線を使うVPNの利用が安全です。

VPNの仕組み

「認証」「暗号化」「トンネリング」という技術で成り立っているのがVPNです。これら3つの技術を使って通信経路を外部の脅威から保護することで、安全なネットワークを構築しています。

「認証」とは、通信先が正しい相手かどうかをアカウント情報と照合して確認する技術です。やり取りするデータは「暗号化」することで盗み見や改ざんを防ぎます。「トンネリング」は、インターネットを介したネットワーク同士を、同一のネットワークのようにつなげる技術です。VPNを使用すれば、第三者がネットワークに介入するのを防ぐことができます。

VPNを導入するためには?

VPNを導入するためには?
VPNを導入する際には、「まず業者に相談を」と考える方が多いでしょう。その際には全て丸投げにするのではなく、自分たちでよりよい方法を選択することが大切です。ここでは、VPNを導入する際の注意点について解説します。特にセキュリティは会社経営における重要な要素です。ある程度の知識をつけた上で、業者へ相談しましょう。

高セキュリティのVPNを選ぶ

VPNは大きく分けて「インターネットVPN」と「IP-VPN」の2種類があります。「インターネットVPN」は、インターネットなど公共のネットワークを利用したVPNです。公共のネットワークを使うため、安く利用できるのがメリットといえます。ただし、多くの人が利用する回線なので、回線品質が保証できない点が難点でしょう。

「IP-VPN」は、通信事業者のプライベートネットワークを利用したVPNです。契約者のみが利用できる回線になるため、より安全性が高いのが特徴です。ビジネスシーンで使う場合には、よりセキュリティ性の高い「IP-VPN」を選ぶことをおすすめします。

VPNルーターが必要

VPNの導入には専用ルーターが必要です。VPNの接続方法には、「拠点間接続VPN」と、「リモートアクセスVPN」があります。VPNルーターに会社の固定IPアドレスを入力することで、会社の各拠点間でのVPNが構築可能です。

ノートパソコンやスマートフォンなど外出先からも社内ネットワークにアクセスしたいなら、「リモートアクセスVPN」を確立できるルーターを選択しましょう。

ルーターの接続方式にはIPsec、PPTPなどがあり、それぞれ対応するOS・デバイスやセキュリティ性が異なるため、自社の環境に合ったルーターを用意しなければなりません。

VPN導入のメリット

VPN導入のメリット

在宅勤務が増えてきたことで、VPN導入を検討する方も増えているようです。では、実際にVPNを導入することにはどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、安全性・利便性・コスト面から見た、VPN導入のメリットについて紹介します。

安全にデータ通信ができる

在宅勤務やリモートワークが一般的になりつつある今、ビジネスシーンにおいては安全なデータ通信は不可欠です。

VPNには、データを複雑化することで通信内容を盗み見から守る「暗号化機能」や、インターネットを介したネットワーク同士を仮想的につなげることでセキュアなアクセス経路を生み出す「トンネリング機能」が備わっています。つまり、VPNを利用することで、第三者からの盗み見や改ざんを防ぐことができるということです。

遠隔でもモバイル端末からでも接続できる

会社から離れた場所に自宅がある社員もいるでしょう。VPNであれば、遠隔でも問題なくアクセスできるため安心です。在宅勤務をはじめ、全国各地の出張先や海外の拠点からのアクセスにも対応できます。

また、パソコンだけでなく、スマートフォンなどのモバイル端末からもアクセス可能です。距離を問わず、安全にデータのやり取りができる点は、VPNのメリットといえます。

低コストで導入できる

現在のようにインターネットが普及する前は、専用線でネットワークを構築している会社が多かったのではないでしょうか。一から環境を整える必要があり、構築や維持に費用がかかる点がデメリットでした。

VPNでは既存のネットワーク環境を使うため、運用コストが抑えられます。必要となるルーターも安価な製品が多くあり、初期費用が安く済む点もメリットです。

VPNは本当に安全?デメリットは?

VPNは本当に安全?デメリットは?

VPNには在宅勤務をするうえで多くのメリットがありますが、デメリットについても知っておきましょう。特に、安全性に関してはメリット・デメリットの両面があります。導入前にデメリットを知っておくことで、想定外のトラブルを防げるでしょう。

情報漏洩がないとは言い切れない

セキュリティ性が高いことがVPNのメリットですが、全てのVPNで情報漏洩リスクがゼロというわけではありません。特に「インターネットVPN」の場合は、不特定多数がアクセスするインターネットを利用するため、情報漏洩リスクも発生するでしょう。

また、設定が適切にされていない場合も要注意です。脆弱な状態で回線に接続してしまうことで、情報漏洩を引き起こしてしまうこともあります。安全性の高いVPNにも、利用方法によっては情報漏洩リスクもあることを覚えておきましょう。

通信速度が遅いときもある

インターネットVPNでは、通常のインターネットを利用します。そのため、多くの人が利用する時間帯には、通信速度が遅くなることもあるでしょう。肝心なときに通信速度が遅くなることで、作業効率が下がることも考えられます。

また、VPNルーターの性能も、通信速度や安定性を左右する要素のひとつです。CPUなどのスペックを確認して、ストレスなく利用できる製品を選びましょう。

コストが無駄になる可能性もある

VPNにもさまざまな製品があります。一般的に、機能が多く搭載されているものは費用が高く、機能が少ないものは安いといえるでしょう。

どちらがよいとは一概にはいえません。多機能だからと思って選んでも、利用しない機能が多ければ無駄なコストをかけたことになります。自社に必要な機能は何なのかを、事前に明確にしましょう。

VPNより安全なイッツコムの「モバイル閉域接続サービス」

VPNはセキュリティ性を高めるために有用ですが、より安全なネットワークを求める方には、イッツコムの「モバイル閉域接続サービス」がおすすめです。

NTTドコモの通信網からイッツコム回線に接続し、インターネットとは分離された独立したネットワーク環境を構築できます。通信がインターネット上にさらされることがないため、第三者には存在すら知られることはありません。

専用SIMだけで経路を判別するため、VPNアプリのインストールや面倒な設定も不要です。社外にいてもセキュリティが保持されるため、在宅勤務やリモートワークにもぴったりなサービスといえるでしょう。

まとめ

まとめ
VPNは、在宅勤務におけるインターネット接続時のセキュリティ対策としてニーズが高まっています。高いセキュリティ性や、低コストで導入できる点がVPNのメリットです。ただし、情報漏洩がないとは言い切れないことも覚えておきましょう。

VPNよりも安全なネットワークをお求めの方には、イッツコムの「モバイル閉域接続サービス」がおすすめです。独立したネットワークを利用するため、インターネットを介して情報が洩れるリスクがありません。セキュリティ対策・在宅勤務推進に、ぜひイッツコムのモバイル閉域接続サービスをご検討ください。