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VPN入門ガイド|VPN接続の特徴や接続方法

重要なデータを送受信する際には、セキュリティ対策が欠かせません。セキュリティを向上させる技術として「VPN」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、VPNの仕組みや使い方、メリット・デメリットをご紹介します。VPNの特徴を理解すれば、VPNを導入することで自社の問題を解決できるのかどうかを判断するのに役立つでしょう。

VPN接続とは?基礎知識

VPN接続とは?基礎知識
VPNは通信の安全を確保できるシステムと聞いたことがあっても、実際にどのような仕組みなのか分からない方が多いかもしれません。ここでは、VPNが安全な通信に役立つ理由や仕組みといった基礎知識をご紹介します。

VPN接続とは?

VPNとは「Virtual Private Network」の略称で、ネットワーク上に専用の通信経路を構築する技術のひとつです。フリーWi-Fiのような一般に公開されているネットワークを利用するには、クラッキングによる情報漏洩のリスクがあります。

VPNは暗号化といった技術を用いて通信の安全性を確保するため、悪意を持った攻撃者からデータを保護できるのがメリットです。物理的に専用経路を構築するわけではなく、ソフトウェア上で仮想専用経路を構築することから「Virtual」を冠しています。

VPN接続の仕組み

VPNにおいて、高いセキュリティによる通信を実現する技術が「トンネリング」と「暗号化」です。

トンネリングとは、実際には離れている場所に設置したVPN装置同士を仮想的な通信経路で接続する技術で、両者が同一LAN内にあるように扱えます。社内ネットワークのような本来は社外からアクセスできないネットワークに、外部からアクセスできるのが特徴です。

トンネリングだけでデータを保護することは不可能なので、データは暗号化して通信します。セッション層やIP層で通信を暗号化すれば、暗号が破られない限りデータが流出することはありません。

暗号化に加えて認証システムも組み込まれており、VPN通信を利用する際には認証が行われます。このように、複数のセキュリティ技術を駆使して安全な通信を実現しているのがVPNです。

VPN接続の主な種類は4つ

VPN接続の主な種類は4つ
VPN接続には「インターネットVPN」「IP-VPN」「エントリーVPN」「広域イーサネット」の4種類が存在します。それぞれに仕組みが異なりますので、自社に適したタイプを選びましょう。ここでは、VPN接続の種類によって異なる特徴や、メリット・デメリットについてご説明します。

ネット回線を使う「インターネットVPN」

インターネットVPNは、既存のインターネット回線を利用して構築するVPNです。通信経路にインターネット回線(公衆網)を含むものをインターネットVPNと呼びます。すでに存在する設備を流用するので低コストで利用でき、構築するのに時間がかかりません。

一方、通信速度はインターネット環境に依存し、ベストエフォート型の回線を利用していると通信品質が大幅に低下する場合があるのがデメリットです。デメリットを解決するにはギャランティ型の回線を利用する必要がありますが、その分、コストがかかります。

閉じられた回線網を使う「IP-VPN」

IP-VPNでは、それぞれの通信事業者が自社専用回線として利用している閉域網を使用してVPN通信を行います。インターネット回線を利用しない分、高セキュリティで安定した通信を実現しやすいのがメリットです。

一方、閉域網を使用するという性質上、通信事業者と契約しているユーザーしか利用できません。インターネットVPNに比べて、利用コストが高くなるのもデメリットと言えるでしょう。

閉域網を使う「エントリーVPN」

エントリーVPNでは、IP-VPNと同様に通信事業者が用意した閉域網を利用してVPN接続を行います。ただし、光回線や4G/5G回線といった既存回線を利用するため、IP-VPNより安価に構築が可能です。既存回線とはいえ、通信経路はインターネット回線から切り離されているのでセキュリティは高いと言えるでしょう。

既存回線を利用するデメリットとして、通信が輻輳すると通信速度や品質が下がる恐れがあります。主流ではありませんが、通信品質が低くても安くVPNを利用したい方におすすめです。

自由に構築できる「広域イーサネット」

広域イーサネットでは、それぞれのVPN装置が専用回線を使用して相互に通信します。ルーティングプロトコルを使用することによって、自由にルーティング設定ができる自由度の高さがメリットです。

ルーティングプロトコルは、RIPやIGRPといった多種多様なものを使えるので状況に応じて適切なネットワークを構築できるでしょう。専用線で接続して独自にルーティングするため、高いセキュリティ環境が実現できます。

ただし、回線費用がかかることと設定が複雑なことがデメリットです。通信できる範囲も他のVPNに比べて狭く、多くの拠点でたくさんのVPN装置を接続するには向いていません。

VPNを接続する方法

VPNを接続する方法
VPNを利用するには、環境を構築するだけでなくデバイスから接続する設定を行う必要があります。使いたい時にすぐに使えるように設定方法を確認しておきましょう。ここでは、PC(Windows 10)とiPhoneの接続方法をご紹介します。なお、ご紹介する方法はあくまで一例です。

Windowsに接続する場合

Windows 10でVPNに接続する方法は以下の通りです。契約しているVPN情報を手元に用意しておきましょう。

1.Windowsキーを押してスタートメニューを開く
2.設定ボタンをクリックする
3.ネットワークとインターネットをクリックして開く
4.左ペインからVPNを選ぶ
5.右ペインの「VPN接続を追加する」をクリックする
6.VPNプロバイダ、接続名、アドレス、認証情報を入力して保存をクリックする
7.タスクバーにあるネットワークアイコンをクリックする
8.手順6までで追加したVPN接続を選択する
9.接続をクリックする

接続時に認証情報(IDやパスワード)を求められた場合は正しく入力しましょう。接続が完了したら「接続済み」と表示されます。

iPhoneに接続する場合

iPhoneからVPNに接続する方法は以下の通りです。

1.設定アプリを起動する
2.「一般」をタップする
3.下にスクロールしてVPNを選択する
4.「VPN構成を追加」をタップする
5.入力欄に従って必要事項を入力する
6.全て入力したら右上の保存をタップする
7.VPNをONにする

設定を完了してVPNをONにしたら、VPNに表示されているスライダがONになっていることを確認しましょう。社内ネットワークにアクセスできれば、設定に問題はありません。

気になるVPNのメリット

気になるVPNのメリット
わざわざ費用や時間をかけてまで、VPNを導入すべきか迷っている方もいるのではないでしょうか。VPNには安全性や利便性といった面でいくつかのメリットがあります。ここでは、VPNを導入するメリットをご紹介しましょう。

安全にインターネットが活用できる

VPNはトンネリングと暗号化を組み合わせることで、安全に外部からプライベート回線にアクセスする技術です。VPNを使わずに直接アクセスする場合と比べて、通信経路上でクラッキングといった理由によってデータが流出する危険性を減らせます。

公開鍵認証を採用しているVPNなら、キーを送受信する必要はありません。送信側がパブリックキーで暗号化して受信側がプライベートキーで復号化するので、キーが流出する心配をせずに利用できるでしょう。正しく運営すれば大幅に安全性を高められるVPNは、高いセキュリティが要求される用途に最適です。

遠隔地や複数箇所からでも利用できる

VPNを利用すれば遠隔地からLANにアクセスできます。複数の拠点や国外からアクセスすることも可能なので、利便性が大幅に高まるでしょう。VPNを構築・運用する手間や費用は必要ですが、さまざまな場所からLANにアクセスできるのは大きなメリットです。事務所が全世界に点在している企業や、常駐先からアクセスする機会が多い業務で効果を発揮します。

モバイル端末からでもアクセス可能

VPNは汎用的な技術なので、対応しているデバイスも豊富です。デスクトップPCだけでなく、ノートPCやスマートフォンのようなモバイル端末の多くがVPNに対応しています。したがって、手持ちのモバイル端末を利用して出先からVPN経由でLANにアクセスすることが可能です。営業社員が出先からアクセスする際にはVPNが活躍するでしょう。

VPNは問題点も!?気になるデメリット

VPNは問題点も!?気になるデメリット

VPNは便利な技術ですが、メリットだけでなくデメリットも存在します。デメリットが自社の用途にどのように影響するのかを検討せずに導入すると、後悔するかもしれません。ここでは、VPNのデメリットを2つご紹介します。

100%安全とは言い切れない

VPNはセキュリティ面で優れていると言われていますが、100%安全な接続方法とは言い切れません。100%安全なセキュリティは存在せず、不正アクセスの技術が進歩することでセキュリティを破られる恐れがあります。

通信経路上でデータを盗まれたり暗号が破られたりする危険性は常にあると覚悟しましょう。高度なセキュリティを求めるなら、VPNより安全性が高いシステムを検討したほうが良いかもしれません。

通信速度に支障をきたす可能性がある

インターネット回線経由でVPN接続を利用する場合、通信の混線やネットワーク障害の発生により、通信速度が大幅に遅くなったり切断されたりするリスクがあります。

最悪の場合、正常にアクセスできなくなるので、信頼性が求められるネットワークでVPNを利用する際には大きなリスクとなるでしょう。障害リスクへの対応策を事前に講じておかなければなりません。

セキュリティに自信あり!イッツコムの「モバイル閉域接続」

セキュリティに自信あり!イッツコムの「モバイル閉域接続」

VPNのメリット・デメリットを検討した結果、より高いセキュリティを実現する通信技術を導入したいと考えた方もいるのではないでしょうか。VPNより高度なセキュリティを求めるなら、イッツコムの「モバイル閉域接続」がおすすめです。ここでは、モバイル閉域接続の特徴や魅力をご紹介します。

VPN接続より安全と言われる理由

モバイル閉域接続を利用すると、セキュアな通信環境を確保しつつ外部からLAN環境にアクセスできます。通信経路であるNTTドコモ網とイッツコム網は、いずれも閉域網を利用しているのが特徴です。

インターネット網を使わないため、外部のユーザーにネットワークの存在を知られる危険性がありません。存在自体が知られなければ盗み見やクラッキングの被害に遭う心配はなく、VPNより安全な通信を実現できます。

モバイル閉域接続の魅力は他にも

魅力は他にもあります。例えば、事前に登録したデバイスに専用SIMを挿入するだけで接続でき、管理側もユーザー側も簡単に使えるのがメリットです。VPNのようにデバイスに特別な設定をしたりアプリをインストールしたりする必要はありません。

また、モバイルネットワークを利用して、社外からアクセスできます。社外で行われる通信も全て社内ネットワークを経由するのも特徴のひとつで、ログ管理が容易になるでしょう。

まとめ

まとめ
VPNはセキュアな通信環境を比較的簡単に構築できるため、外部から社内ネットワークにアクセスする際に有用な通信手段です。しかし、100%安全なVPNはなく、通信障害やセキュリティが破られるリスクがあることも覚えておかなければなりません。

「よりセキュリティを向上させたい」「可能な限り通信障害のリスクを減らしたい」と考えているなら、イッツコムのモバイル閉域接続がおすすめです。

モバイル閉域接続では、専用SIMと閉域網を活用することでVPNよりセキュアな通信環境を実現しています。利便性も高く、管理側とユーザー側の双方にとって使いやすいのも大きなメリットです。利便性とハイセキュリティを両立させたい方は、ぜひモバイル閉域接続をご検討ください。