光回線をVPN接続するには?仕組みとメリットを理解してつくる通信環境
目次
光回線とVPN接続を組み合わせれば、高速かつ高セキュアな通信環境を構築できます。セキュリティレベルの向上や業務効率化のために、光回線とVPN接続について理解を深めたい方もいるのではないでしょうか。VPN接続の仕組みやメリット・注意点、セキュリティリスクを知ることで、関連サービスの適切な組み合わせが判断できます。
イッツコムが提供する「モバイル閉域接続」の魅力も知り、通信環境をトータルに改善しましょう。そこでこの記事では、VPN接続の仕組みやメリット、イッツコムの通信システムについてご紹介します。
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光回線をVPN接続して利用するには固定IPが必要!
インターネットはIP(Internet Protocol)ベースのネットワークで、接続デバイスに「動的IPアドレス」または「固定IPアドレス」を割り当て、特定のデバイス(IPアドレス)間でデータを送受信します。通常は一時的な動的IPアドレスを割り当てますが、VPN接続をするデバイスは固定IPアドレスが必要です。
接続デバイスを常に一定の固定IPアドレスで指定し、特定のデバイス間で仮想的な(Virtual)専用線(Private Network)を構築することで、LAN環境内のようにセキュアな接続ができます。固定IPアドレスを取得するには、プロバイダのオプション契約が必要です。
社内ネットワークやクラウドストレージのアクセスにも、特定の固定IPアドレスのみアクセス許可を与えることで、セキュリティの強化を図れます。
仕組みから理解するVPN接続の安全性
VPN接続は、トンネリングや暗号化といった技術で仮想的な専用線を構築する接続方法です。VPN接続とリモートアクセスの違いを把握しましょう。また、VPN接続は大きく分けてインターネットVPNとIP-VPNの2種類です。VPN接続の仕組みや安全性を解説します。
VPN接続の仕組みと役割
VPN接続は、特定のデバイス間で通信パケットをカプセル化・解除することで、ネットワーク上にトンネル(仮想的な直結回線)を構築する接続方法です。データの暗号化も組み合わせることで、より高セキュアな通信ができます。
リモートアクセスは、自身がアクセス権限を持つ遠隔地のネットワークやPCにアクセスすることです。社内ネットワークにセキュリティレベルを保ってアクセスしたり、特定のPCを遠隔地から操作したりできます。VPN接続によって、より安全なリモートアクセスが可能です。
VPN接続で利用する2つの回線
VPN接続にはさまざまな方法があり、大別すると「インターネットVPN」と「IP-VPN」の2種類です。
インターネットVPNは、トンネリングや暗号化といった技術によって、インターネット上に仮想的な専用線を構築するVPNを指します。スマートフォンやタブレットでもVPNソフトをインストールすれば簡単に利用できるVPNで、日常的に利用するVPNはインターネットVPNであることが一般的です。
IP-VPNは、通信事業者が提供するIPベースの閉域網で構築するVPNを指します。インターネットもIPベースのネットワークですが、IP-VPNによる通信は閉域網を経由し、インターネットを経由しません。セキュリティレベルはIP-VPNが高い反面、通信事業者の閉域網を利用するには契約が必要なので、費用はインターネットVPNが安価です。
光回線をVPN接続で利用するメリット
光回線とVPN接続を組み合わせる際、インターネットを経由するならインターネットVPN、通信事業者の閉域網のみを経由するならIP-VPNを利用します。いずれも仮想的な専用線を構築するので、セキュリティリスクが低く、専用線を利用するより安価かつ簡単に導入できることがメリットです。
セキュリティリスクの低減
インターネットを経由したデータの送受信は、通信の傍受や情報漏えいのリスクがあります。インターネットVPNを利用すれば、インターネット経由であっても暗号化したデータをトンネル内で送受信するので、セキュリティリスクを抑えられるのがメリットです。
ただし、インターネットを経由する以上、一定のセキュリティリスクがあります。インターネットを経由しないIP-VPNであれば、さらにセキュリティリスクの低減が可能です。
運用費用が安価
安全な通信回線の選択肢に専用線があります。専用線は自社が独占的に利用する回線で、非常に高いセキュリティレベルを確保できるのがメリットです。ただし、通信回線自体を借り受けるので、費用は高額になってしまいます。
VPNは専用線より安価であり、特にインターネットVPNは専用のソフトを利用するだけなので、非常に安く導入・運用できるのがメリットです。VPNソフトはセキュリティレベルや料金設定が多種多様で、自由にコスト調整できます。
導入が簡単
離れた拠点間で安全に通信するなら、専用線を利用する方法もあります。しかし、専用線は敷設の工事が必要で、導入に当たって多大なコスト・時間がかかることはネックです。
インターネットVPNは専用ソフトの導入・設定だけで済み、IP-VPNでも専用線より容易に導入できます。さらに、複数の拠点間を接続する際にも、通信回線に依存する専用線より柔軟な対応が可能です。
光回線の速度そのまま利用できる
光回線の大きなメリットは通信速度の速さです。拠点間接続のために専用線を利用すると、専用線の通信速度に依存するので、光回線の通信速度を生かせないでしょう。
自社の通信回線に光回線を選択しているなら、VPN接続の際にも光回線を利用します。新たに、高速な通信回線を契約する必要はありません。VPNを利用すれば、自社が利用する通信インフラはそのままで、簡単かつ低コストに通信セキュリティを強化できます。
光回線をVPN接続で利用する注意点
インターネットVPNはVPNソフトの導入だけで利用できますが、セキュリティレベルはVPNソフトによって異なり、インターネットを経由すること自体にもセキュリティリスクがあります。また、通信の安定性が低く、光回線の通信速度を生かせないケースがあることも注意点です。
VPNソフトのセキュリティレベルに差がある
インターネットVPNで利用するVPNソフトは非常に種類が多く、セキュリティ機能や通信の速度・安定性はさまざまです。基本的に高機能なVPNソフトほど高価で、信頼性は高い反面、導入・運用コストは高くなります。
無料のVPNソフトはセキュリティレベルが低く、中には危険なものもあることに注意しましょう。企業で利用するなら、セキュリティレベルが高く、信頼できるVPNソフトを選ぶのがおすすめです。
通信環境に左右される場合がある
インターネットVPNを利用する際は、インターネットを経由して、サービス提供者が運営するVPNサーバーにアクセスします。VPNサーバーにアクセスが集中する際や、インターネットアクセス自体が多い時間帯に、通信速度が遅くなりがちなことは注意点です。
この点、IP-VPNはインターネットを経由しないので、インターネットVPNより利用人数・通信環境の影響を受けません。
VPN接続でも起こりうるセキュリティリスク
VPN接続は通信セキュリティを高めるのに効果的ですが、VPN接続にもセキュリティリスクはあります。例えば、PCや社内チャットが不正アクセスを受け、VPNのログイン情報が流出するケースです。
VPN接続のセキュリティが万全であっても、ログイン情報が流出すると社内情報の漏洩につながります。VPNは安全であると安心せず、セキュリティ意識を高め、社内ネットワークのセキュリティ対策を図ることが大切です。
トラブルに負けない環境つくりはイッツコムにお任せ!
VPN接続による拠点間通信は比較的高セキュアですが、セキュリティレベルを高めるほど費用は高くなります。イッツコムのモバイル閉域接続なら、高セキュアかつ低コストです。イッツコムの法人向け光回線や、クラウドストレージとの組み合わせも検討しましょう。
安い・速い・安全!イッツコム光接続
「イッツコム光接続」は、イッツコム独自のFTTH網を介した通信回線を使用した、法人向けインターネット接続サービスです。「2ギガコース」「1ギガコース」「300メガコース」の3コースで、2ギガコースは下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsの高速回線を利用できます。
IPv6に標準対応しており、次世代通信規格の高速通信も可能です。IPv4規格のIPアドレスは基本1個の提供で、無料でグローバル・プライベートが選択できます。電話サポート以外のサービスはオプション提供なので、必要なサービスだけ契約でき、他社サービスより費用を抑えられることもメリットです。
マイページ | メール | ホームページ | 独自ドメイン | ファイルサーバー | 電話サポート | |
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A社 | サービスに含む | サービスに含む | サービスに含む | オプション | 未対応 | サービスに含む |
B社 | サービスに含む | サービスに含む | オプション | オプション | オプション | サービスに含む |
C社 | サービスに含む | サービスに含む | オプション | サービスに含む | オプション | サービスに含む |
イッツコム光接続 | 未対応 | オプション | オプション | オプション | オプション | サービスに含む |
VPN接続よりも強い「モバイル閉域接続」
「モバイル閉域接続」は、VPN接続より高セキュアかつ導入・管理が容易で、価格も安い通信システムです。VPNの仕組みを利用した通信システムで、インターネットから分離されたセキュアなネットワークを経由し、外出先から社内LAN・社内情報へ直接アクセスできます。
専用SIMにより経路を判別するので、VPNソフトは必要ありません。グループ内メンバーの実態データ消費量に近い通信容量を選択し、「グループシェア」でランニングコストを抑えられます。インターネットVPN・IP-VPNとの比較表は以下の通りです。
モバイル閉域接続 | インターネットVPN | IP-VPN | |
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セキュリティ | 高い | 低い | 高い |
価格 | 安価 | 非常に安価 | やや高額 |
導入までの手軽さ | 容易 | 容易 | 手間がかかる |
管理の手軽さ | 容易 | 手間がかかる | 比較的容易 |
リモートワークも安心「box」×「モバイル閉域接続」
「box」は、高セキュアかつ容量無制限のクラウドストレージです。boxを利用すれば社内LANで管理するファイルサーバーは不要で、ファイル管理と情報共有の負担軽減・トラブル回避につながります。モバイル閉域接続と組み合わせると、テレワーカーや営業部の社員と安全に情報共有でき、働く場所・時間を選ばないことも魅力です。
例えば、社員は現場近くのシェアオフィスやカフェ・自宅で働けるので、出社・帰社の必要がありません。インターネットへの接続は社内経由でアクセスするため、社外環境でも社内セキュリティポリシーを適用できます。
まとめ
光回線とVPN接続を組み合わせれば、高速かつ高セキュアな通信環境を構築できます。インターネットVPNは安価かつ手軽ですがセキュリティリスクもあり、IP-VPNは導入の手間や費用がネックです。
イッツコムのモバイル閉域接続なら、高セキュアかつ導入・管理が容易で、費用も抑えられます。boxと組み合わせれば、低コストで拠点間接続のセキュリティを強化し、ワークスタイルの改善も可能です。通信環境のトータルな改善をお求めなら、関連サービスを一括提供できるイッツコムにご相談ください。