1. コラム
  2. コラム
  3. VPNが遅い!通信速度が低下する原因&快適通信するための7つの対処法

VPNが遅い!通信速度が低下する原因&快適通信するための7つの対処法

VPNはセキュリティが強化されたネットワーク下で安全に通信ができ、多様化する働き方にも対応する便利で画期的な技術です。しかし、通信速度の遅さや不安定さが気になって「業務効率が低下してしまう」と不満を感じている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、VPNの通信速度が低下する原因と具体的な対処法を紹介します。VPNが遅いと感じる理由を知り、適切に対処して通信速度を改善すれば、業務効率が上がるでしょう。

VPNが遅い!考えられる原因とは?

VPNの通信速度を改善するには、まずは原因を把握しましょう。さまざまな原因が考えられますが、主に7つの要因がきっかけとなり、快適な通信の妨げになっていることがほとんどです。ここでは、VPNが遅くなる7つの原因を紹介します。

回線の利用者が多い

インターネット回線網を利用したVPNサーバーの場合、利用者が増えると通信速度が遅くなる場合があります。同じ回線を多くのユーザーが同時に利用することで、回線が混むためです。したがって、時間帯によってVPNの速さが変動し、一定の通信速度を保てなくなります。

Webページの容量が大きい

アクセスしたサイト自体が重い場合、必然的に通信量が増加し、通信速度が低下します。容量の大きいサイトの特徴は以下の通りです。

・サイズが大きい画像を多く貼り付けている
・アニメーションの挿入が多い
・サイト設計が複雑である

これらの特徴が見られるサイトは読み込みが遅くなります。また、アクセスが集中するような人気サイトを閲覧するときも、通信速度の低下を感じることがあるでしょう。

サーバーに負荷がかかっている

VPNはセキュアな状態を確保するために、データを複雑に暗号化して通信しています。多くのユーザーが同じ回線を同時に利用すれば、暗号化処理にいつも以上の負荷がかかり、通信速度の低下につながりかねません。他にも、データの暗号化レベルが高くなるほどサーバーに負荷がかかり、通信速度も遅くなります。

サーバーまでの距離が遠い

VPNの通信速度を左右する要素のひとつは、サーバーまでの物理的な距離です。VPNはインターネット回線網を通じてVPNサーバーに接続します。VPNサーバーまでの距離が遠ければ遠いほどデータが移動する距離も長くなり、結果的に通信速度も遅くなるという仕組みです。

Windowsのアップデート

通信速度の低下の原因として挙げられるのは、複数人が一斉に行うパソコンのアップデートです。ダウンロードするプログラムの容量が大きいアップデートは、通信量が増加してネットワークに負荷がかかります。例えば、ほとんどの社員が使用しているWindowsのアップデートは同時に行われることが多く、通信速度が下がる原因のひとつです。

ウィルス対策ソフトが動いている

ファイアウォールのようなウィルス対策ソフトも通信速度が低下する原因です。ファイアウォールは外部からの不正なアクセスや攻撃を防御するため、スキャンしてフィルタリングする際にVPNの接続までブロックすることがあります。インターネットの利用にウィルス対策は必須ですが、通信速度に影響を及ぼす恐れがあると心得ておきましょう。

MTUの調整に不備がある

MTUを正しく調整していないと、通信速度が低下する原因になります。MTUとは一度に送信可能なデータの最大容量のことです。VPNとデバイスがそれぞれに設定したMTUのサイズが合っていない場合、パケット分割が生じて通信に時間がかかります。「未設定ではないか」「調整がうまくいっているか」を確かめましょう。

VPNの通信速度が遅いときの7つの対処法

通信速度の低下の原因が分かったら、適切な対処法で改善を試みましょう。通信速度が遅い環境下での作業は業務効率の低下につながるため、できるだけ早めに対処することが大切です。ここでは、VPNの通信速度が遅いときの対処法を7つ紹介します。

1.デバイスを再起動する

通信速度が遅いと感じたときに最初に行う対処法が、デバイスの再起動です。システム内で複数のリソースを起動したりメモリ不足に陥ったりした際に、デバイスの動作が重く遅くなった経験がある方もいるでしょう。

デバイスを再起動することで不具合が解消し、通信速度が上がる場合があります。簡単に対処できるため、一度試してみる価値はあるでしょう。

2.モデム・ルーターを再起動する

モデムやルーターの再起動も対処法のひとつです。モデムやルーターは長時間使い続けることで処理能力が低下し、問題が起きたり通信速度が落ちたりします。

したがって、モデムやルーターが原因の場合、一度電源を落とすことで処理能力が通常に戻って通信速度が速くなるという仕組みです。正しい手順で再起動し、通信速度に改善が見られるか確認しましょう。

3.MTUを調整する

VPNとデバイスのMTUが合っていないと、データの分割が生じて通信に時間がかかり、通信速度が遅くなる原因になります。MTUの数値を調整する際は、VPNのMTUの設定値を小さくするのがポイントです。デバイスのMTUの設定値との差が縮まり、通信速度が改善する可能性があります。ただし、デバイスのMTUの設定値は変更できません。

4.ISPに問題がないか確認する

デバイスやルーター、モデムの再起動やMTUの調整をしても通信速度が速くならない場合、ISPに問題が生じているかもしれません。ISPとは公衆回線を通じてインターネット接続を提供する事業者のことで、「プロバイダ」とも呼ばれます。

ISPになんらかの障害が発生してメンテナンスをしている場合もあるため、必要に応じて問い合わせるとよいでしょう。また、回線に意図的に負荷を与えるサイバー攻撃「Dos攻撃」も原因として考えられます。

5.サーバーを切り替える

サーバーからの距離が遠ければ遠いほど、通信速度は遅くなります。したがって、デバイスを使用する場所から最も近いサーバーに切り替えるのが対処法のひとつです。データの移動距離が縮まり、通信速度が改善する場合があります。再起動やMTUの調整といった対処法を試しながら、同時に現在地から最も近いサーバーを探しましょう。

6.ウィルス対策ソフトを切ってみる

通信速度が遅くなる原因のひとつとして、ファイアウォールのようなウィルス対策ソフトが考えられます。原因かどうかを判断するために、一時的にウィルス対策ソフトを無効にしましょう。通信速度が改善すれば、ウィルス対策ソフトが原因と分かります。

その場合、別のオプションを付けたり、ウィルス対策ソフトを変更したりすることを検討しましょう。

7.速度の速いVPNに変える

快適な通信速度を実現するには、速度が速いVPNに切り替えるのもひとつの方法です。VPNはサービスの種類によって通信速度が異なります。無料と有料のサービスがあり、無料よりも有料のほうが速さを実感できるのが一般的です。

また、有料のVPNにもさまざまなサービスがあります。サービスの内容を吟味し、適切なVPNに切り替えましょう。VPNのパフォーマンスは作業効率に直結するため、できるだけ通信速度が速いサービスを選ぶのがおすすめです。

VPNが全く繋がらない時の原因と対策

通信速度が遅いのではなく、VPNに全く接続できない場合、他の要因が考えられるでしょう。例えば、サーバー自体がダウンしたり許容量を超えた接続があったりすると、一時的にVPNがつながらなくなります。許容量オーバーが原因の場合、VPNの利用者が減れば接続可能になるかもしれません。

いずれの場合も一度接続をやめて、少し時間をおくことをおすすめします。時間をおいても状況が変わらなければ、IT部門の担当者に問い合わせましょう。

また、VPNにアクセスするためのパスワードを誤入力していたり、パスワードの有効期限が切れていたりすることも考えられます。初歩的なミスをしていないかどうか、今一度しっかりと確認しましょう。

安定通信のVPNなら「モバイル閉域接続」!

インターネット回線網を利用したVPNサーバーは、対処法を試すことで一時的に速度が改善するかもしれませんが、根本的に解決していない場合があります。通信速度が速いVPNを利用したい方には、安定した通信の速さと高い安全性を誇る「モバイル閉域接続」がおすすめです。ここでは、モバイル閉域接続の仕組みやメリットを紹介します。

モバイル閉域接続の仕組み

モバイル閉域接続とは、通常のVPNで利用するインターネット回線は使わずに、お客さま専用の閉域網で通信を行うサービスのことです。クローズドのネットワークを利用するため、通信の存在自体を第三者に知られることはありません。

また、専用SIMを使用することで、ID・パスワードの流出や登録デバイス以外からの接続も防げます。モバイル閉域接続を利用すれば、高いセキュリティレベルで安心できるインターネット環境が作れるでしょう。

モバイル化することのメリット

モバイル化することでさまざまな使い方ができ、多くのメリットが享受できます。考えられる使い方やメリットは以下の通りです。

・インターネットを経由しないため、情報漏洩防止のリスク対策ができる
・自宅や営業先といった社外にいても、社内LANや社内情報へダイレクトにアクセスできる
・VPNアプリのインストールや端末設定が必要なく、簡単に接続できる
・登録されていないデバイスは利用制限がかかるため安心

回線システムのことはイッツコムにお任せ!

イッツコムでは、NTTドコモの回線網とイッツコムの回線網を組み合わせて、高セキュアなネットワークを提供する「モバイル閉域接続」を展開しています。インターネットから分離した独自のネットワークを利用するため、VPNよりもさらに高セキュアな環境の構築が可能です。

VPNのような端末設定は不要で、専用SIMを差し込むだけですぐに使えます。社外からでも安全に社内ネットワークに接続できるため、あらゆる環境下で多様な働き方ができるでしょう。安全・快適な回線システムはイッツコムにお任せください。

まとめ

VPNは安全性が高く便利な通信技術です。ただし、公衆回線を利用しているため、通信速度の低下に不満を感じる方もいるでしょう。通信速度が遅いときの対処法で改善しても、根本的な解決にはなっていないかもしれません。

イッツコムのモバイル閉域接続を利用すれば、より安全で安定した通信が可能です。多様な働き方が進む今、セキュリティと通信の質を確保した快適なインターネット環境を構築したい方はイッツコムにご相談ください。