1. コラム
  2. コラム
  3. 無料でも使えるクラウドストレージ4選!最もおすすめなのは?

無料でも使えるクラウドストレージ4選!最もおすすめなのは?

ビジネスに使える無料クラウドストレージを探している方もいるのではないでしょうか。無料プランはストレージ容量やコンテンツ管理機能などに制限があるものの、サービスの使用感を手軽に試すという意味では有用です。

法人向けサービスの中には、容量無制限かつ高セキュアなものや、オフィススイートとの連携機能などが充実しているものもあります。安全なコンテンツ管理や業務効率化に役立つサービスを選びましょう。そこでこの記事では、クラウドストレージのメリットや選び方、おすすめサービス4選を紹介します。

クラウドストレージを導入するメリット

クラウドストレージはインターネット経由でストレージサービスを提供するもので、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)の一種です。使用デバイスを問わずいつでもどこからでもアクセスでき、ファイルの保存や共有、オンライン編集などに活用されます。低コストでファイルサーバのクラウド化を実現できることや、本番運用前に低コストで効果検証ができることもメリットです。

【関連記事:SaaSとは?PaaS・IaaSとの違いも押さえ正しく導入しよう

いつでもどこからでも保存ファイルにアクセスできる

クラウドストレージのメリットの1つは、Webブラウザや専用アプリを通じて、いつでもどこからでも保存ファイルにアクセスできることです。マルチプラットフォーム対応のサービスも多く、使用デバイスを問いません。テレワークやワーケーションなど柔軟な働き方と好相性です。

オンプレミス環境のファイルサーバと異なり、社内LANへのリモートアクセス制御などの手間もかかりません。ファイル共有機能に優れたクラウドストレージなら、パートナー企業など外部ユーザーとのやりとりにも便利に活用できます。

ドキュメントやバックアップデータを安全に保護できる

クラウドストレージは送信・保存データの暗号化やアクセス権限設定などさまざまな機能により、ドキュメントやバックアップデータを安全に保護できます。

マルウェア感染や不正アクセスなどの情報漏えいリスクから情報資産を守るには、多角的なセキュリティ対策が必要です。PCやファイルサーバは経年劣化による故障などでデータ紛失を起こすことがあり、ファイルの持ち出しにUSBメモリを使用すると紛失や盗難による情報漏えいの恐れがあります。

クラウドストレージならこういったリスクを総合的に低減でき、効率的な情報セキュリティ対策が可能です。地震や水害など災害リスクへの対策も必要ですが、クラウドストレージなら仮にオフィスが被災しても社外から継続してアクセスでき、BCP対策にも効果を発揮します。

【関連記事:BCP対策とは?必要性やメリット、運用のポイントを徹底解説

低コストでファイルサーバのクラウド化を実現できる

オンプレミス環境のファイルサーバより低コストで導入・運用できることもクラウドストレージのメリットです。

ファイルサーバは稼働までにハードウェアの調達・設置・設定が必要で、専任のエンジニアによる保守管理にも手間・コストがかかります。

クラウドストレージの場合、サーバの保守管理を行うのはクラウドベンダーです。自社努力による機器のリプレース・メンテナンス・廃棄も、サーバラックを設置するスペースや配線・電源管理も必要ありません。

このようにクラウドストレージはコンテンツ管理システムとして非常に有用性が高いため、多くの企業がファイルサーバのクラウド化に活用しています。

本番運用前に低コストで効果検証ができる

クラウドストレージは無料で利用できるサービスも多く、また専用の機材を必要としません。本番環境で運用する前に低コストで効果検証ができることもメリットです。

個人ユーザーを想定して開発されたサービスは個人向け無料プランで使用感を確かめられ、法人向けに開発されたサービスは有料版の機能を無料トライアル期間に試せるものもあります。リスクを抑えて自社にとって最適なコンテンツ管理方法を検討できるため、無料プランから使い始め、必要に応じて有料プランに移行する企業も一般的です。

自社にとって最適なクラウドストレージの選び方

ビジネスユースなら法人向けサービスを選ぶのが基本です。ストレージ容量と月額料金のバランスが良く、セキュリティレベルに定評のあるサービスを選びましょう。電子帳簿保存法に対応できることや、業務効率化に役立つ機能が充実していることも、ビジネスユースには重要な条件です。

ストレージ容量と月額料金のバランスが良いサービスを選ぶ

ストレージ容量と月額料金のバランスは、サービス選びの判断基準になるでしょう。クラウドストレージの料金設定は、プラン種別に応じた月額定額制であることが一般的です。「Box」の法人向けプランなど容量無制限を基本とする一部サービスを除いて、基本的にストレージ容量が大きいほど月額料金は高くなります。

無料プランで5GB〜15GB程度のストレージを利用できるサービスが一般的ですが、多くのドキュメントや画像・動画を保存するには心もとない容量です。いずれ有料プランにアップグレードすることを想定し、上位プランの料金設定も確認しておきましょう。

セキュリティレベルに定評のある法人向けサービスを選ぶ

従業員が使用するクラウドストレージには、個人情報や独自技術に関するドキュメントなど、外部に流出してはならない情報を保存することがあります。運用するクラウドストレージに情報漏えいを防止する仕組みがあるかどうかは、全ての企業にとって重要な観点です。

セキュリティレベルはクラウドストレージの信頼性を大きく左右するため、多くのクラウドベンダーはセキュリティ関連の技術開発などに投資を惜しみません。

とはいえサービスによってセキュリティレベルは異なり、個人向けの無料プランは利用できるセキュリティ機能が限られます。基本的に、セキュリティレベルに定評のある法人向けサービスを選ぶのがおすすめです。

電子帳簿保存法に対応する法人向けサービスを選ぶ

紙文書をスキャナで読み取ってPDF化したり、ECサイトやメールで取引データなどを授受したりすることもあるでしょう。電子化された領収書や請求書など国税関係書類をクラウドストレージに保存する場合、電子帳簿保存法に対応するサービスを選択することが必要です。

スキャナ保存は任意ですが、電子データで授受した国税関係書類については紙に印刷して保存することが認められません。タイムスタンプ要件や検索要件を満たすクラウドストレージなら、スキャナ保存や電子取引による国税関係書類を適法に保存できます。

業務効率化に役立つ機能のあるサービスを選ぶ

業務効率化に役立つ機能があるクラウドストレージを選ぶこともポイントです。基本機能を利用して単にファイルを保存・共有するだけだと、ファイルサーバのロケーションやアクセス方法を変えられますが、クラウドストレージの魅力を生かし切れません。

SaaSならではの付加機能としてオンライン共同編集機能やコメント機能、電子署名やワークフロー自動化、AIによる高度な検索や文書の要約などを挙げられます。メンバーの協業をサポートし生産性を高められるような、関連機能も充実したサービスを選びましょう。

無料のクラウドストレージの注意点

クラウドストレージは無料プランも利用できますが、組織的なアカウント管理ができず、情報資産管理に支障をきたす場合があります。サービスの改悪や提供終了の恐れもあり、安心して使い続けられるとは限りません。間接的な情報漏えいや不適切な広告表示にも注意しましょう。

組織的なアカウント管理ができない

クラウドストレージの無料プランは基本的に個人ユーザーを想定したもので、組織的なアカウント管理ができません。

クラウドストレージでもオンプレミス環境のファイルサーバと同様に、管理者が従業員のアカウントやファイル・フォルダのアクセス権限などを管理し、ログインやファイル操作に関してログ監査を行うことが求められます。

各従業員がそれぞれのアカウントや個人フォルダを個別に管理する場合、企業のセキュリティポリシーを適用できず、好ましい情報資産管理のあり方とはいえません。小規模チームでの利用であっても、ビジネスユースなら法人向けの有料プランを選びましょう。

サービスの改悪や提供終了の恐れがある

無料プランは基本的に「最低限の機能を利用できるお試し版」という位置付けで、唐突にサービス内容の改悪や、無料プランの提供終了がアナウンスされることもあります。

サービス改悪の例は、利用できるストレージ容量の削減(「容量無制限」の廃止)、無期限で保存できていたファイルが特定期間で自動的に削除されるようになるなどです。一定期間ログインしないと無料アカウント自体が削除されるサービスもあります。

操作を誤ると保存ファイルが失われることもあるため、ベンダーの更新情報をチェックし、早めに有料プランへのアップグレードを検討しましょう。

間接的な情報漏えいや不適切な広告表示にも注意

無料プランのクラウドストレージに保存したファイルは、マーケティングやAIモデルのトレーニングなどに利用される場合もあります。

間接的な情報漏えいにつながる恐れがあるため、利用規約などを隅々まで読み、自社のセキュリティポリシーに合うサービスかどうかをよく検討しましょう。

また無料サービスは、フィッシングサイトへ誘導する悪意ある広告や、ビジネスにふさわしくない広告が表示されることもあります。広告表示がない法人向けサービスを選びましょう。

無料版もあるおすすめクラウドストレージ4選

個人向け無料プランや法人向け有料プランの無料トライアルを利用できる、著名なクラウドストレージ4選を紹介します。いずれもマルチプラットフォーム対応で、デバイスやOSを問わず利用可能です。

「OneDrive」や「Googleドライブ」は、オフィススイートやAIアシスタントとの連携に魅力があります。「Dropbox」は動画編集のプラットフォームとして有用です。「Box」は容量無制限のストレージや1,500以上の業務アプリとの連携機能を利用でき、セキュリティレベルの高さにも定評があります。

Microsoft 365やCopilotとの連携が魅力の「OneDrive」

WindowsユーザーにおなじみのOneDriveは、Microsoft 365の一部として提供されるクラウドストレージです。

家庭向けの無料プランは5GB、法人向けの有料プランは1TB以上のストレージを利用でき、Web版・モバイル版・デスクトップ版のWord・Excel・PowerPoint・OutlookやTeamsなどと統合されています。

AIアシスタント「Copilot」による文書・画像・数式の作成やスレッドの要約など、Microsoft 365アプリの業務効率化ができることも特徴です。

Google WorkspaceやGeminiとの連携が魅力の「Googleドライブ」

GoogleドライブはGoogleアプリとの連携機能を特徴とする、個人・法人問わず全世界で多数のユーザーが利用するクラウドストレージです。

個人向けのGoogle Oneは無料で15GB、法人向けのGoogle Workspaceは30GB以上のストレージを利用でき、Googleスプレッドシート・Googleドキュメント・Gmail・Google Meetなどと統合されています。

AIアシスタント「Gemini」による資料作成やメールの要約など、Googleアプリの業務効率化ができることも特徴です。

CaptureやReplayによる動画編集が魅力の「Dropbox」

Dropboxは全世界で60万社以上、6億人以上のユーザーが利用する、個人・法人問わず大人気のクラウドストレージの1つです。

個人向けプランは誰でも無料で2GBのストレージを利用でき、シンプルな機能とインターフェースで直感的にファイル保存・共有ができます。

法人向け有料プランは3TB以上のストレージを利用でき、「Dropbox Capture」による画面録画や「Dropbox Replay」によるライブレビューなど、音声・動画・画像プロジェクトの強力なコラボレーション機能が特徴です。

100GBの大容量ファイルを転送できるなどオンライン動画編集に強みがある他、Microsoft OfficeファイルやGoogleドキュメントなどにDropboxから直接アクセスすることもできます。

容量無制限や1,500以上のアプリとの連携が魅力の「Box」

Boxは全世界で10万社以上、日本国内では日経225銘柄の企業の75%を含む1万8,000社以上が導入(2024年6月時点)する、セキュリティとプライバシー保護に優れたクラウドストレージです。

ビジネスに特化したサービスですが、個人向けの無料プランは10GB以上のストレージを利用できます。大きな特徴は、「Business」以上の全ての法人向け有料プランで容量無制限であることです。

Microsoft 365やGoogle Workspaceとの統合機能を標準搭載し、APIを介して1,500以上のアプリと連携できます。7段階のアクセス権限設定や多要素認証・SSOなど多彩なセキュリティ機能に加え、「Box Replay」によるワークフロー自動化や「Box AI」によるインサイトの導出など、コンテンツマネジメントの安全性と利便性を高める高度な機能性も魅力です。

【関連記事:Boxとは?クラウドコンテンツ管理の魅力や解決できる課題を解説

電子帳簿保存法にも対応する「Box」の導入ならイッツコム!

Boxは各国の政府機関や多数のリーダー企業が採用する、圧倒的な信頼性を誇るコンテンツクラウドです。Microsoft 365やGoogle Workspaceと併用し、容量無制限のクラウドストレージであらゆるコンテンツを一元管理できます。

「Business Plus」プラン以上を契約し「Box Governance」アドオンを追加すると、メタデータ機能や無制限のバージョン管理機能を利用でき、スキャナ保存や電子取引の電子帳簿保存法対応ができることも魅力です。

Boxは公式サイトから契約することもできますが、国内代理店から契約すると日本語サポートなどを受けられます。イッツコムは運用設計・データ移行やカスタマーサクセスなどにも対応でき、Box運用のきめ細やかなサポートが可能です。

まとめ

クラウドストレージは無料プランを利用することもできますが、容量やコンテンツ管理機能などに制限があります。ビジネスユースなら、いずれ有料プランを契約することになるでしょう。低コストで十分な容量を利用でき、業務アプリとの連携機能やセキュリティ機能にも優れたサービスを選びましょう。

高セキュアなコンテンツクラウド「Box」の有料プランは容量無制限で、Microsoft 365やGoogle Workspaceを含む1,500以上の業務アプリと連携できます。Boxの導入をお考えなら、安全なコンテンツ管理や電子帳簿保存法対応をサポートできるイッツコムにご相談ください。