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クラウドサービスとは?種類・例・メリットや活用のポイントを解説

クラウドサービスはいまや社会になくてはならないほどに浸透しており、一般消費者も企業もさまざまな場面で恩恵を受けています。日々利用しているクラウドサービスの理解を深め、より効果的に活用したい方もいるのではないでしょうか。

クラウドサービスとは何かをあらためて明確化し、どのようなサービスがどのように役立つのかを理解することで、導入すべきサービスを具体的に検討できます。

ビジネスにおいて手間のかかる業務を一気に解決してくれることもあるため、まだ活用できていないという企業はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。そこでこの記事では、クラウドサービスとは何か、導入効果や活用のポイントについて紹介します。

クラウドサービスとは?


インターネットやスマホの普及に伴い、クラウドサービスは社会に浸透しています。一般消費者は日々何気なく利用しており、ビジネスツールとしても活用が必須となっている状況です。まずはクラウドサービスとは何か、基本的な分類方法を見ていきましょう。

オンラインで利用するクラウドサービス

クラウドサービスとは、ソフトウェア・データ・サーバなどをネットワーク経由で利用するサービスの総称です。WebメールやSNSなどスマホで簡単に利用できるシステムも多いため、自覚なく複数のクラウドサービスを利用している方も多いでしょう。「インターネット経由で利用するWebサービスの多くはクラウドサービス」と考えて差し支えありません。

システムの中核部分は遠隔地のサーバで管理されており、ユーザーは特定のクライアント(Webブラウザや専用アプリ)を通じて表示・操作します。システムに必要なハードウェア・ソフトウェア・データなどを、ユーザー自身ではなくサービス提供者が保有・管理することで、ユーザーは最小限の計算資源でITサービスを利用できる仕組みです。

サーバ管理・運用のコストと手間を削減できる

クラウドサービスは2000年代後半から普及し始めました。多くの企業で使われるようになった理由は「ITコストの削減」と「サーバ管理の負担軽減」です。オンプレミス環境も便利ですが、どうしてもサーバの管理・運用に手間がかかってしまいます。

そこで、新たに登場したクラウドサービスを利用することにより、余計な負担を軽減しつつIT技術を利用しようと考える企業が増加しました。クラウドサービスなら必要なサービスを選択して導入でき、さまざまな状況に柔軟に対応できるためです。

SaaS・PaaS・IaaSの3種類がある

クラウドサービスは「何をサービスとして提供するか」によって、主にSaaS・PaaS・IaaSの3種類に分類されます。

SaaS(サース/サーズ:Software as a Service)・ソフトウェアをインターネット経由で遠隔からユーザーに提供する形態
・システムはサービスベンダーが集中管理しており、ユーザーはログインしてデータにアクセスする
・著名な例はGmail、 Twitter、 iCloudなど。
PaaS(パース:Platform as a Service)・設定済みのOSやサーバソフトなどソフトウェアの実行環境を、インターネット経由のサービスとして利用する形態
・主な利用方法は遠隔でのアプリ開発
・著名な例はAmazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platformなど
IaaS(アイアース/イアース:Infrastructure as a Service)・情報システムの稼働に必要なハードウェアや通信回線といったインフラを、インターネット経由のサービスとして提供する形態
・ユーザーは自前のアプリの実行環境、Webサービス提供の中核システムとして利用する
・著名な例はPaasと同様

これらのうち、ユーザーが通常利用するのはSaaSです。また「企業がPaaSで開発したアプリをIaaSに載せ、ユーザー側にSaaSとして提供する」という利用方法もあります。

パブリッククラウドとプライベートクラウドの違い

クラウドサービスは一般的に「パブリッククラウド」として提供されますが、「プライベートクラウド」としての提供方法もあります。パブリッククラウドとは、インターネットなどを通じて広く一般的に利用できるクラウドサービスです。

これに対しプライベートクラウドは、企業などが自社の業務システムを運用するために構築し、本社・支社・関連会社などにアクセスを限定するものを指します。

パブリッククラウドの一部区画を占有するか、自社のデータセンター内にシステムを構築し、専用線などで外部からのアクセスを遮断する仕組みです。


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ビジネスの「面倒」を解決するクラウドサービスのメリット


クラウドサービスが便利なものと分かっていても、「実際にどんなメリットがあるの?」と感じる方もいるでしょう。そこで、ここではビジネスでクラウドサービスを活用するとどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。

ビジネスにおいて「面倒だ」と感じることを、一気に解決できる可能性もあるので業務効率化を図りたい企業担当の方は必見です。

必要な環境をスムーズに準備できる

クラウドサービスを利用すれば、自社でサーバを準備したりソフトウェアを開発したりする必要はありません。使いたいサービスを契約して料金を支払い、ブラウザ経由でアクセスすれば利用できます。難しい設定などはなく、とてもスムーズに使い始められることもうれしい点です。

日々のビジネスに取り組む上で「こんなシステムがあればもっと効率化できるのに」と感じることもあるでしょう。それらの業務がクラウドサービスの活用で、効率化できるかもしれません。スムーズに業務環境を構築したいなら、自社に合ったクラウドサービスの導入を検討しましょう。

メンテナンスフリーでコスト削減に最適

自社でサーバを準備しないということは、ハードウェアのメンテナンスがいらないことを示しています。インターネット経由でアプリを使用する仕組みのため、サーバの管理は全て提供元が行います。

自社でサーバエンジニアを用意する必要はなく、運用にかかるコストも削減可能です。「システムを構築したまではいいが予想以上にメンテナンスが大変だ」「サーバの更新にコストがかかって大きな負担になる」といったトラブルを防げます。

テレワークにも対応可能

インターネット環境があればどこからでも利用できるのが、クラウドサービスの大きなメリットです。オフィスにいなければアクセスすらできない従来型のオンプレミスシステムとは大きく異なり、現代のニューノーマルの働き方にもマッチします。

この特性はテレワークにぴったりでしょう。自宅・コワーキングスペース・カフェなどインターネット環境があればどこからでもアクセス可能です。積極的にクラウドサービスを活用すれば、快適なテレワーク環境を構築できます。

クラウドサービスは勘定科目もシンプル

クラウドサービスの会計・固定資産の処理は、インストール型のアプリを使用する場合よりもシンプルです。インストール型のアプリは10万円未満なら「消耗品費」として計上します。10万円以上なら「無形固定資産」として計上し、サーバ設備などの有形固定資産と共に減価償却が必要です。

クラウドサービスの場合、10万円以上であっても「通信費」や「支払手数料」として計上します。固定資産の処理は必要ありません。クラウドサービスの利用が多い場合、「クラウド使用料」などの科目を新設する企業もあります。

クラウドサービス利用には注意点も

クラウドサービスのメリットを感じて導入をお考えの方、クラウドサービスには覚えておきたいデメリットがあることも確認しておきましょう。

以下の3つが、クラウドを導入しようと思ったときに直面しがちな主な課題です。

デメリット予想されるトラブル対策
セキュリティ上の懸念・クラウドサービス上のデータが流出する
・通信を傍受されて情報を盗まれる
・セキュリティレベルが高いサービスを使用する
・通信経路のセキュリティを高める
・二要素認証や二段階認証を導入する
カスタマイズの自由度が低い・使いたい機能がない
・契約後に求めるシステムを構築できないことが判明する
・契約前に機能や仕様をチェックする
・複数のクラウドサービスを併用する
・一部のシステムをオンプレミスで構築する
使いたいときに使えないケースがある(障害など)・提供元のトラブルでダウンする
・インターネットのトラブルでアクセスできなくなる
・事前に稼働率をチェックしてから契約する
・予備のインターネット回線を用意する

これらは、適切に対策すれば致命的なトラブルに遭遇することを減らせます。上記の表を参考に、しっかり準備しておくと安心です。

クラウドサービスのセキュリティ対策に役立つガイドライン


政府はさまざまなセキュリティ対策ガイドラインを策定・公開しており、クラウドサービスに特化したものもあります。例えば、サービスの事業者・利用者それぞれの立場でセキュリティの考え方やアプローチを学べるもの、SaaS/PaaS/IaaSを区別してセキュリティ対策を学べるものなどです。

情報セキュリティマネジメントガイドライン

経済産業省が2011年に公開(2013年改訂)した「クラウドサービス利用のための情報セキュリティマネジメントガイドライン」は、クラウド事業者と利用者の信頼関係強化に役立つガイドラインです。

サーバ資産・情報資産・人的資産・サプライチェーンなどの管理・セキュリティ対策について、クラウド事業者・クラウド利用者それぞれの立場から、考え方やアプローチの指針を示しています。

情報セキュリティ対策ガイドライン

総務省が2014年に公開(2018年、2021年改訂)した「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン」は、SaaS・PaaS・IaaSというサービスごとの責任分担の明確化と、適切なセキュリティ対策に役立つガイドラインです。

クラウドサービス利用の拡大に伴い、SaaS事業者がPaaS・IaaSを利用して自社サービスを提供するなど、提供形態は複雑化しています。第3版は各論を「SaaS編」「PaaS/IaaS編」に分け、運用・アプリ・プラットフォーム・ネットワークなどの各領域で、必要なセキュリティ対策を詳細に示した内容です。

ビジネス向けクラウドサービスの例と導入効果


ビジネス向けのクラウドサービスにはどのようなものがあるのかチェックしていきましょう。ここでは、特に利便性が高い以下のサービスについて解説します。

・クラウドストレージ
・クラウドミーティング(Web会議)
・ビジネスチャット
・顧客管理システム・SFA・MA
・Officeソフト

実際の導入効果も併せて紹介します。業務を効率化できるチャンスなので、ぜひチェックしてみてください。

クラウドストレージ

クラウドストレージとは、インターネット上にあるデータ保管庫です。どこからでもアクセスできるハードディスクやSSDがあると考えればイメージしやすいでしょう。クラウドストレージ上にファイルをアップロードすれば他のユーザーがアクセスできるようになり、ファイル共有がとてもスムーズになります。

1.共有したいファイルをクラウドストレージにアップロードする
2.使いたいユーザーが任意のタイミングでダウンロードする

使い方はこの2ステップのみで完了します。「手渡しする」「郵送する」といった手間はかからず、「メールに添付する」よりも遥かにスムーズです。
業務拠点が分かれている場合やテレワークを導入している場合、外回りする社員が多い場合は、ファイル共有が課題になるケースも多いでしょう 。クラウドストレージを活用すれば安全に資料を管理でき、必要なユーザーにすぐ渡せます。

資料を共有するために出社したり、容量制限に引っかからないように複数回に分けてメールで送ったりする必要はありません。業務を一気に効率化できるので、積極的に導入を検討しましょう。

クラウドミーティング(Web会議)

クラウドミーティングはWeb会議とも呼ばれ、社員がどこにいても必要なときにミーティングを開催できる便利ツールです。これを導入すれば、ミーティングの度に集まる必要はありません。

テレワークにも活用でき、会議室を確保する手間や移動時間といった無駄をまるごと削減できます。ミーティングに限らず、遠隔の上司や同僚とのコミュニケーションツールとしても役立てられます。

途中で通信環境が悪くなって切れてしまうというリスクはあるものの、それを上回る大きなメリットを享受できるでしょう。

一例として、Zoomを使用したミーティングの手順は以下の通りです。

1. 主催者が招待リンク、ミーティングIDとパスコードを発行する
2. 発行した招待リンクまたは[ミーティングIDとパスコード]を参加者に教える
3. 時間になったら参加者が招待リンクを開くか、[ミーティングIDとパスコード]情報を入力してミーティングルームに参加する

比較的安価に導入できるシステムなので、テレワークなどの環境での会議に関してお悩みの際は一度試してみるのがおすすめです。前述したクラウドストレージと併用すれば、アジェンダの共有もスムーズになってとても便利です。イッツコムでもクラウドミーティングシステムを提供していますので、ご検討中の方はぜひご相談ください。

ビジネスチャット

ビジネスチャットは、LINEなど個人ユーザー向けのチャットツールにビジネス向けの機能を持たせたサービスのことです。複数人でのチャット、音声・ビデオ通話はもとより、ファイル共有やメッセージ・ファイルの検索機能なども備えています。高いセキュリティやカスタマイズ性を搭載しており、予算に合わせてプラン(グレード)を選べるのが一般的です。
ビジネスチャットはメールよりもスピーディであり、「報連相」の時短にもなります。また、宛先間違いで送信エラーになることも、添付ファイルの容量制限を特別に気にかけることもなくなります。

クラウドミーティングで紹介したZoomには、「Zoom Chat」というチャットも備えています。チャット画面からファイルなどを共有できる上、直接話したい場合は即座にミーティングも開催できます。

ミーティングとチャット機能を一本化できるため、低コストで環境を整備できるのも強みです。

顧客管理システム・SFA・MA

自社が抱えている顧客のデータをしっかり管理することは業績を伸ばす上で不可欠です。しかし、顧客データをExcelで管理していたり、そもそもデータとしてまとめていなかったりすることもありませんか?

そのような状態では大切な顧客情報をビジネスに生かせません。貴重な情報資産を活用できていないことは非常にもったいないことです。クラウド型顧客管理システムなどを導入してしっかり整理し、最大限活用できる環境を構築しましょう。

クラウド型SFAやMA、CRMであれば、マーケティングや営業で集めた顧客情報をシステム上に寄せ集め、まとめて管理できます。

【関連記事:「MA」「SFA」「CRM」の違いや活用するメリットとは?どう使い分ける?

顧客の細かいデータを分析でき、適したアプローチ方法を考えたり、成約率が高そうなユーザーを見つけたりすることも可能です。

情報を収集するだけではなく、活用するためにも役立つので「情報をビジネスに生かす」という点で大きなメリットになるでしょう。導入してすぐに効果を実感できるものではありませんが、長期的な視点で考えるととてもおすすめのツールです。

Officeソフト

Officeソフトと聞くとPCにインストールして使うものというイメージをお持ちかもしれません。しかし、中にはクラウド型のサービスも存在します。GoogleやMicrosoftがクラウド型のOfficeソフトを提供しており、複数ユーザーの同時編集にもしっかり対応しています。

「WordやExcelを使う機会が多いけど共同編集できたらもっと便利なのに」「Officeをクラウド化できればテレワークが快適になるのに」と感じているのなら、ぜひ導入してみてください。編集権限も細かく設定できるので、便利なツールとしてビジネスで活用できるでしょう。

イッツコムが提供するビジネス向けクラウドサービスもおすすめ!


ここまででご紹介したさまざまなツールの一部は、イッツコムでも提供しています。使いやすくて便利なものを厳選しておりますので、自社の業務を効率化したいとお悩みの際はぜひご相談ください。

イッツコムで提供するサービスのうち、ここでは特に汎用性が高い「Box」「Zoom」「ホットプロファイル」の3つをご紹介します。

ハイセキュリティのクラウドストレージ「Box」

Boxはビジネス向けに開発されたセキュリティ重視のクラウドストレージです。政府機関や金融機関でも使用されており、機密情報を数多く取り扱うビジネススタイルでも安心して使えます。

イッツコムでは3つのプランを提供していますが、いずれも容量は無制限です。大容量データも安心して保管できるため、ビジネスユースにはぴったりです。「クラウドストレージを使いたいけどセキュリティが心配」「容量制限がネックになっている」という場合にもおすすめなので、ぜひご検討ください。

使いやすいクラウドミーティングシステム「Zoom」

Zoomは多くのユーザーが使っており、利便性が高いクラウドミーティングシステムです。参加する側はアカウントを取得しなくても会議に参加できるので、社外のユーザーとミーティングする機会が多い方にも便利です。

「Zoom Chat」機能も備えているため、ビジネスチャットツールとしても活用できます。優先度の高いメッセージのスター付けやピン止め、カスタム通知・プレゼンス表示や強力な検索機能も利用でき、作業の集中や効率化をサポートできるのも強みです。

イッツコムにご相談いただければ、ニーズに応じたプランを提案いたします。日本語サポート込みのZoomプロプランを1ライセンスから契約できるため、運用規模に応じた導入が可能です。お気軽にご相談ください。

営業・マーケティングを効率化できる「ホットプロファイル」

ホットプロファイルは「名刺管理」「CRM」「SFA」「MA」の機能を併せ持った クラウド型名刺管理・営業支援ツールです。顧客情報の収集から管理、活用までをワンストップで行えるため、これらのシステムをまとめて導入したい方にぴったりでしょう。

名刺管理機能では、スマホで名刺をスキャンしたり、CSVファイルを読み込んだりするだけで顧客データベースを自動作成でき、社内人脈を可視化・一元管理できます。データ化した名刺情報には業種・従業員数などの企業属性情報を自動付与し、顧客関連情報は「お客さまカルテ」から一望できるため、情報の検索性も抜群です。

まずは顧客管理の基本となる名刺管理からはじめ、作業コストの削減や人脈上場の共有化、新規開拓などのやりやすさを実感してみてはいかがでしょうか。組織営業力に関してレベルアップを図りたい場合には、ぜひご相談ください。

まとめ


ITの進展に伴い、さまざまなものがクラウドサービス化され、多くの用途に使われています。クラウドストレージや顧客管理システムなど、ビジネスに役立つクラウドサービスも数多くリリースされており、いずれも業務効率アップに役立つものです。

日々のビジネスにおいて何らかの課題を抱えていた人にとっては、クラウド化が課題解決の鍵となることもあります。この機会に自社のニーズにマッチしたクラウドサービスをピックアップし、導入を検討してみてはいかがでしょうか?

イッツコムでは「Box」「Zoom」「ホットプロファイル」などのビジネスをもっと効率化するサービスを提供しています。あなたの会社のニーズにマッチしたシステムをご提案しますので、クラウドサービスの活用や業務効率化を検討中の企業担当の方はぜひご相談ください。