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光回線が遅い原因とは?平均速度や目安、根本的な解決方法を解説

光回線の速度は有線のインターネット回線で最速と言われていますが、具体的にどの程度の速度が出るのかご存じでしょうか。そこでこの記事では、光回線に期待できる速度の基礎情報と、速度が遅い場合の対処法をご紹介します。

光回線の仕組みを知ることにより、これまでよりもスムーズで快適な通信が可能になり、業務効率化を推し進められることでしょう。また、ビジネス用途に特化したイッツコム光接続の特徴も含めて詳しくご案内します。

光回線の速度はどれくらい?


光回線は速いという認識をお持ちの方は多いものの、具体的にどれくらいの速度が出るのかについてはあまり知られていません。まずは光回線がどれくらい速いのか、速度の単位など基本的なことから見ていきましょう。また、現在お使いの回線速度を計測する方法もこの項目でお伝えします。

通信速度の単位「bps」とデータ通信量の単位「B」

光回線の通信速度はGbps(ギガビーピーエス)・Mbps(メガビーピーエス)・kbps(キロビーピーエス)という単位で表します。bpsは「bits per second」つまり「1秒当たりに伝送できるビット数」を表す単位です。1kbpsは1000bps、1Mbpsは1000kbps、1Gbpsは1000Mbpsと言い換えられます。

一方でデータ通信量やファイルの容量を表す単位はGB(ギガバイト)やMB(メガバイト)、kB(キロバイト)です。1ビットは1バイトの1/8(8ビット=1バイト)なので、1Gbpsなら1秒当たり125MB、1Mbpsなら1秒当たり125kBの伝送能力があることを意味します。

速度の目安はどれくらい?

光回線の速さについては、ネットを快適に使用するために必要な速度を理解しておくと分かりやすくなります。用途別の理想的な回線速度は以下のとおりです。

用途必要な速度
・ネット検索
・SNSの投稿
・LINEのメッセージ送受信
1~5Mbps
動画の閲覧5~20Mbps
・オンラインゲーム
・ビデオチャット
30~100Mbps

仮に下り最大1Gbpsの光回線を契約すれば、これらの通信をいずれも余裕を持って行えることになります。一方、これまで一般的だったADSLの下り最大速度は約50Mbpsなので、オンラインゲームやビデオチャットを行うには足りない数字となります。

光回線の平均速度は?

カタログスペックの回線速度はあくまでも目安であり、さまざまな理想的な条件がそろった時に出せる最大の通信速度です。実際に契約して使用してみますと、通信速度は大きく下回ることが普通です。速度の実測値は、目安として最大1Gbpsの場合で200~300Mbpsとなります。

実測値は契約するプロバイダによって増減するため、速度を重視するのであれば利用者からの評判を確認することがおすすめです。回線速度が下がる主な原因は回線の混雑が挙げられるため、利用者数が多すぎないプロバイダを選ぶこともおすすめです。

回線速度の測定方法

回線速度は、パソコンやスマホのブラウザから簡単に測定できます。無料で利用できる回線速度測定サイトがいくつも存在していますので、まずはサイトにアクセスしてみましょう。測定開始ボタンをクリックして数十秒程度放置していれば、測定結果が表示されます。

測定サイトを使ってチェックできるのは、下り最大速度と上り最大速度、そしてPINGという3種類の単位であることが一般的です。PINGはサーバーの応答速度を示す数値であり、数値が高いほど通信にラグが生じず、安定します。

光回線の速度に影響する「分岐」の仕組み

光回線は光回線事業者が敷設する光ファイバーケーブルを通じてインターネット接続する通信回線です。光ファイバーケーブルは電線を通って敷設されており、電柱から加入者の物件内に引き込みます。1本の光ファイバーケーブルはスプリッタと呼ばれる分岐装置で32分岐にし、複数の加入者で回線を共有することが一般的です。

集合住宅の場合は物件内のスプリッタで32分岐にし、戸建て物件の場合は回線事業者の局内スプリッタで4分岐にしてから、電柱に取り付けた局外スプリッタで8分岐にします。

分岐が全て埋まれば多くのユーザーで回線共有するため通信速度は遅くなりやすく、分岐が埋まらなければ比較的余裕のある通信速度を得られやすい仕組みです。

光回線が速度低下する主な原因


速度の速い光回線を契約しても、契約後に測定してみると速度が遅くなることがあります。目安として実測値で200Mbps以上が出ていれば、高画質の動画再生もスムーズなので問題ありません。しかし100Mbpsを下回る程度の速度しか出ない場合は、光回線を契約した意味がなくなります。では、なぜ速度が遅くなってしまうのでしょうか。ここでは、速度が低下する原因として考えられる4点をご紹介します。

ルーターの性能が低い

使用しているルーターが古いモデルの場合は、最新の回線速度の基準に機器の性能が追い付かず、速度が下がります。古い機器は1Gbps以上の回線速度を想定して作られていないルーターが多く、このケースではルーターの買い替えが必要です。

例えばルーターが対応できる最大速度が100Mbpsだった場合、光回線に100Mbps以上のポテンシャルがあっても、通信速度は100Mbps以下に制限されます。これでは光回線のパフォーマンスを引き出せず、速い回線を契約する意味がありません。

有線接続/無線接続の違いや同時接続台数

回線は無線(Wi-Fi)よりも有線(LANケーブル)で接続したほうが速く、安定します。無線接続の場合は電波の干渉を受けやすくなるため速度が下がりやすく、オンラインゲームやビデオチャットのように、頻繁にデータを送受信する通信において回線が不安定になりがちです。

自宅内やオフィスで多くの端末と同時接続しているという場合にも、回線が混雑することが原因で通信速度が低下します。ひとつの回線から全ての端末で通信を分け合う形になりますので、接続している端末数が多いと回線がつながりにくくなります。

プロバイダの問題

上記2つの問題が見当たらない場合、回線の問題と捉えなければなりません。速度は契約するプロバイダによって変わり、スピードが出やすいプロバイダと、そうでないプロバイダがあります。

接続方式が古い規格の場合も、速度が下がる原因のひとつになります。具体的には、古い規格である「IPv4 PPPoE」という接続方式にしか対応していないプロバイダの場合は、より新しい規格を導入しているプロバイダと比較しますと、契約後に速度が出にくいという問題が起こりがちです。プロバイダを選択する際には、接続方式にも注目して契約しましょう。

32分岐された回線の共有

カタログスペックの「下り最大1Gbps」という表現は、「光ファイバーケーブル1本当たりの理想的な最大通信速度」です。実際には1本の光ファイバーケーブルは最大32の物件で共有されるので、回線共有する加入者のインターネット接続の影響を受け、通信速度の上限は低下します。

集合住宅の場合は32分岐が埋まりやすく、むしろ物件内でそれ以上に分岐している場合もある一方、戸建て物件は32分岐が埋まらない場合も珍しくありません。戸建て物件より集合住宅のほうが速度低下を起こしやすいと言われるのは、この32分岐の仕組みが主な原因です。

光回線が遅い場合の改善方法

光回線の契約後、速度の遅いことが分かった場合には、どのように対処するとよいのでしょうか。LANケーブルを交換するだけで速度改善できる場合もありますが、より根本的な改善方法はプロバイダや通信回線を見直すことです。

またWi-Fi機器に原因がある場合、最新のWi-Fi規格に対応したWi-Fi機器との交換や、Wi-Fiアクセスポイントの増設によって速度改善できます。

CAT5e以上のLANケーブルに交換する

ルーターとONU(光回線終端装置)やPCは、古い規格(カテゴリ)のLANケーブルで接続されている場合があります。例えば「CAT5」のLANケーブルは最大通信速度が100Mbpsです。ハイスペックな光回線やルーターを利用していても、LANケーブルの最大通信速度以上の通信速度は発揮できません。

古い形式のLANケーブルを使用中なら、「CAT5e(最大通信速度1Gbps)」以上のLANケーブルに交換しましょう。

IPv6 IPoEに対応したプロバイダを契約する

現在主流のインターネット接続方式は「IPv4 PPPoE」で、サービス紹介ページに接続方式が明示されていない場合、基本的にはIPv4 PPPoEで接続します。インターネット接続の際はプロバイダの通信設備を経由しますが、IPv4 PPPoEで接続する場合、アクセス集中により通信速度が大幅に低下するのは弱点です。

この点「IPv6 IPoE」であれば通信の混雑が起こりにくく、夜間帯や休日でも通信速度の低下を起こすことなくインターネット通信できます。光回線のパフォーマンスを発揮するにはIPv6 IPoEで接続することが重要なので、IPv6 IPoEに対応したプロバイダ・プランを契約しましょう。

専有型の光回線を契約する

一般的な光回線は、1本の光ファイバーを32分岐させる「共有型」です。共有型の光回線は他の加入者のデータ通信に影響を受けやすく、スペック上の通信速度を大きく下回ることが多い上、いつ深刻な速度低下を起こすか分からない(安定性が低い)という弱点があります。

この問題の解決策は「専有型」の光回線を契約することです。専有型は「法人向け」の光回線に採用されることが多く、安定した大容量の通信回線が求められるビジネスに対応します。スペック上は同じ「下り最大1Gbps」でも専有型と共有型ではパフォーマンスに大きな差があるので、ビジネスユースなら専有型の契約も検討しましょう。

Wi-Fi6に対応したWi-Fiルーターを使用する

Wi-FiはLAN内における無線通信の規格で、規格のバージョンによって最大通信速度が異なります。旧世代の「Wi-Fi4(IEEE 802.11n)」は最大通信速度600Mbps、それ以前のバージョンは54Mbps以下なので、光回線のパフォーマンスを発揮できません。

最新のWi-Fi規格は「Wi-Fi6(IEEE 802.11ax)」で、最大通信速度は非常に高速な9.6Gbpsです。1世代前の「Wi-Fi5(IEEE 802.11ac)」も最大通信速度6.9Gbpsと高速ですが、複数デバイスを同時にWi-Fi接続すると、混雑により通信速度の低下を招きやすい弱点があります。

Wi-Fi6はOFDMA(直交周波数分割多元接続)という技術を採用しており、同時接続台数が多くても通信の順番待ちは発生せず快適です。古いWi-Fiルーターを使っているならWi-Fi6に対応した機種に買い換えましょう。

Wi-Fiアクセスポイントを増設する

Wi-Fi接続の同時接続台数が多かったり、Wi-Fiの電波が弱かったりすると、通信速度は低下します。Wi-Fiルーターはインターネット接続に必要な「ルーター機能」と、Wi-Fi接続に必要な「アクセスポイント機能」が一体型の通信機器です。

一方「Wi-Fiアクセスポイント」はアクセスポイント機能に特化した通信機器で、ルーターとLANケーブルで接続し、Wi-Fiルーター以上のWi-Fi機能を提供できます。

Wi-Fiルーターは同じLAN内に2台以上設置するとネットワーク構成が複雑になる上、1台でカバーできる通信エリア・同時接続台数に限りがあるのは弱点です。

Wi-Fiアクセスポイントは自由に増設できるので、オフィスや店舗の全範囲をカバーでき、さらにフリーWi-Fi設定にも対応します。快適なWi-Fi接続を求めるならWi-Fiアクセスポイントの増設を検討しましょう。

通信速度を根本的に改善するなら安定した光回線に乗り換えよう!

Wi-Fiルーターを交換したりWi-Fiアクセスポイントを増設したりしても、光回線のスペックが低ければ根本的な解決にはなりません。光回線は回線事業者による32分岐の問題があり、プロバイダがIPv6 IPoEに対応しているかどうかでもパフォーマンスに大きな違いが生まれます。

そこで通信速度を根本的に改善するには、まず高速かつ安定した光回線への乗り換えが重要です。サービス事業者によっては光回線・プロバイダを一括提供しており、さらにWi-Fiアクセスポイントの増設にも対応するので、通信環境の全面的な改善ができます。

高速かつ安定した光回線とWi-Fi接続ならイッツコム!

高速かつ安定したインターネット回線はビジネスの基盤です。イッツコムは快適な法人向け光回線サービス「イッツコム光回線サービス」に加え、Wi-Fi環境を簡単にグレードアップできる「かんたんWi-Fi」を提供しています。2つのサービスを組み合わせれば、オフィスや店舗の通信環境は万全です。

下り最大2Gbpsの法人向け光回線 イッツコム光接続サービス

一般的な光回線は下り上り共に最大1Gbpsですが、イッツコムの「イッツコム光接続サービス」は、下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsの高速かつ安定した法人向け光回線です。IPv6 IPoEに標準対応しており、時間帯にかかわらず安定した高速インターネット通信ができます。

光回線・プロバイダ一体型のサービスなので、他社サービスよりランニングコストを抑えられることや、サポート窓口がひとつで完結することも利点です。VPN構築に必須の固定IPアドレスの追加もできるため、社外ネットワークからの安全なアクセスにも対応できます。

簡単にWi-Fiアクセスポイントの増設 かんたんWi-Fi

イッツコム光接続サービスはWi-Fiルーター機能搭載のONUを貸与しますが、Wi-Fiルーター1台ではWi-Fi接続できるエリアや接続台数に限りがあります。そこで組み合わせたいのが、Wi-Fiアクセスポイントを簡単に増設できる「かんたんWi-Fi」です。

かんたんWi-Fiは届いたWi-FiアクセスポイントにLANケーブルや電源ケーブルをつなぐだけで利用できます。「ハイエンド6」プランなら高速かつ安定したWi-Fi6に対応しており、同時接続台数は最大100台、大規模オフィスや店舗用に2台以上の増設も可能です。

来客用のフリーWi-Fiも簡単に設定でき、業務用Wi-Fiにはアクセス制限もかけられるので、イッツコム光接続サービスと組み合わせれば通信環境をトータルアップグレードできます。

また、イッツコムでは専有型の光回線「専用線インターネット接続サービス」の提供もしております。イッツコム独自の閉域ネットワークから直接インターネットに接続され、専用線のため、他のユーザーの影響を受けず安定した高速通信が可能となります。また、映像コンテンツなどの大容量データの送受信にも最適です

まとめ

光回線の速度はADSLと比較して20~40倍程度にもなり、現代のインターネット環境に必須な超高速通信を、余裕を持って実現します。プロバイダ選びの際は、通信速度や付帯サービスを重視することがポイントです。

イッツコム光接続サービスでは、一般的な光回線よりはるかに高速な下り最大2Gbpsという回線速度でサービスを、他社サービスより低価格で提供しています。安定した通信を安価で行えることはビジネスにおいて優先すべき事項であるため、新規での導入はもちろん、乗り換えをご検討中の方は、ぜひイッツコムにご相談ください。

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