プロバイダが原因で遅いこともある!回線スピードを取り戻す方法とは?
目次
インターネット回線の通信速度は、プロバイダが原因で遅いケースもあります。通信速度に問題を抱えていて、適切な改善策を探している方もいるのではないでしょうか。プロバイダが通信速度に影響する原因と対策、プロバイダを乗り換える際のポイントを知ることで、自社にとって適切な改善策を把握できるでしょう。
そこでこの記事では、通信速度が遅い原因や改善策、プロバイダ乗り換えのポイントについてご紹介します。イッツコムの多彩な通信サービスもご紹介しますので、最適な通信環境を構築しましょう。
本当に遅い?通信回線スピードを測定してみよう
通信速度が遅いと感じるとき、実際はPCの処理能力が原因というケースもあります。通信速度を計測してみなければ、表示が遅いだけなのか、通信回線・プロバイダに原因があるのかは分かりません。通信速度は無料のWebサービスを利用して簡単に計測可能です。通信速度を計測する方法を解説します。
STEP1. NTT回線の速度を調べる
契約している通信回線がフレッツ光(NTT東日本またはNTT西日本)の場合、公式の「フレッツ速度測定サイト」から、光回線だけの速度を計測できます。フレッツ網内区間に置いた測定サーバーで速度計測を実施しますが、2019年10月30日からインターネット区間の速度計測も可能です。
デバイスからフレッツ網内区間の測定サーバーまでの速度計測を実施することで、光回線の実効速度(実質的な通信速度)が判断できます。
STEP.2 速度測定サイトで調べる
インターネット接続する際は、契約した通信回線を通じてプロバイダのサーバーを経由し、特定のWebサイトやWebサービスにアクセスします。フレッツ光以外の通信回線を利用していても、「Fast.com」や「USEN GATE 02」といった速度測定サイトにアクセスすれば、プロバイダを含めた実効速度の測定が可能です。
速度測定サイトによって測定結果に差は生じますが、フレッツ速度測定サイトの結果と見比べることで、遅さの原因が光回線かプロバイダかを判断できます。NTT回線で異常がないのに、こうした速度測定サイトで遅いという判定が出たらプロバイダに原因がある可能性を疑ってみましょう。
プロバイダが速度に影響する原因
速度測定サイトを利用すれば、通信回線・プロバイダの実効速度が判断できます。遅さの原因がプロバイダにあると分かっても、通信速度に影響する要因は複数あることに注意しましょう。プロバイダが通信速度に影響する要因は、利用者数・設備・通信方式・通信制限の4種類です。それぞれの要因を解説します。
1.利用者の数
プロバイダの利用者が多いと、プロバイダが管理するサーバーの混雑により、通信速度が遅くなるケースもあります。特に夜間や休日は個人ユーザーのアクセスが多いので、人気の高いプロバイダは速度が不安定になることもあるでしょう。
2.プロバイダが保有する設備
通信速度は回線事業者とプロバイダの設備に影響を受けます。プロバイダはインターネットの入り口に当たるサーバーを管理しており、通信回線を通じてプロバイダのサーバーにアクセスするからです。
プロバイダの設備に障害が発生すればインターネットに接続できず、サーバーの処理能力を超える過剰なトラフィックが発生すれば通信速度は遅くなります。プロバイダがデータの送受信を中継・管理しているため、通信速度は設備のクオリティに影響を受ける仕組みです。
3.通信方式
現在のインターネット通信方式として主流になっているのは「IPv4 PPPoE」です。しかし、IPv4で割り当てられるIPアドレスは枯渇していることに加え、PPPoEは「網終端装置」を経由するので、アクセスの集中時に通信速度が遅くなってしまいます。
これらの問題を解決する通信方式が「IPv6 IPoE」です。IPv6で割り当てられるIPアドレスはほぼ無限で、IPoEは網終端装置を経由しません。現在はIPv4 PPPoEからIPv6 IPoEへの移行期です。IPoEを利用できるのはIPv6だけですが、IPv4をIPv6に見せかける「IPv4 over IPv6」に対応するプロバイダも増えています。
4.通信制限
光回線は、定額料金で高速かつ無制限にインターネット接続できるのが魅力です。しかし、プロバイダによっては異常なデータ量の通信に対して規制を設けているケースがあります。これはインターネット接続サービスを公平かつ安定的に提供するためです。
例えば、1日で15GBや30GBといった大量のデータをアップロードすると、通信制限がかかる場合もあります。通常はダウンロードの通信量が多くなるので、特殊な通信をしなければ基本的に通信制限はかかりません。
プロバイダが原因で遅いときの3つの対策
プロバイダが原因で通信速度が遅いとき、通信障害やメンテナンスによるものでなければ、放置していても通信速度は安定しません。プロバイダのサポート窓口に相談するか、IPv6に対応するオプションを利用することの他、プロバイダを乗り換えることも検討しましょう。以下で具体的な対策方法をご紹介します。
プロバイダに問い合わせる
プロバイダは、通信障害やメンテナンス期間について情報公開しています。しかし、通信障害やメンテナンスの発表がなくても、通信が不安定なケースもあるでしょう。この場合はプロバイダのサポート窓口に連絡し、解決策を聞くのがおすすめです。通信が不安定であるという事実に加え、速度計測の結果も伝えると対応はスムーズに進みます。
「IPv6」オプションを使う
従来の通信方式であるIPv4 PPPoEでインターネット接続すると、アクセス集中により通信速度が遅くなるケースもあります。
IPv6 IPoEやIPv4 over IPv6は新しい通信方式なので、オプション提供だったり、新プランとしての提供だったりするのが一般的です。プロバイダによってサービスの呼称は異なりますが、高速通信が期待できるIPv6 IPoEやIPv4 over IPv6の利用を検討しましょう。
プロバイダを乗り換える
設備の充実度やIPv6 IPoEへの対応状況、ユーザー数、各種オプションサービスの内容はプロバイダによってさまざまです。同じプロバイダでオプションやプランを変えても、結局問題が解決しないケースもあるでしょう。
通信速度の問題を根本的に解決するには、プロバイダの乗り換えがおすすめです。プロバイダ選びを見直すことで、自社の通信環境を適切に改善できます。
プロバイダを乗り換えるときの手順
プロバイダの乗り換えに当たって気になるのは工事の有無ではないでしょうか。フレッツ光を利用しているなら、「転用」の手続きによって工事不要でプロバイダを乗り換えられます。回線事業者を変えるなら回線工事が必要です。プロバイダを乗り換える際の手順を解説します。
フレッツ光からフレッツ系なら「工事不要」
フレッツ光は「光コラボ(光コラボレーションモデル)」のサービスを提供しています。光コラボは、NTT東日本やNTT西日本の光回線(フレッツ光)を借り受けた「光コラボレーション事業者」が、フレッツ光と自社サービスを一括提供するサービスです。
フレッツ光を利用しているなら、光回線はそのままでプロバイダを乗り換えられます。転用(光コラボへ切り替え)の手順は以下の通りです。
1.フレッツ光の転用手続きサイトで「転用承諾番号」を取得する
2.光コラボレーション事業者の公式サイトで転用承諾番号を入力して申し込み
3.光コラボレーション事業者と電話で転用の打ち合わせ
4.数日後に転用完了
別の回線からの乗り換えは「工事が必要」
回線事業者が同じなら、プロバイダを乗り換える際に回線工事は不要です。しかし、回線事業者が異なる場合、乗り換えの際に回線工事を要します。これは回線事業者によって使用する光ファイバーケーブル網や設備が異なるためです。回線を乗り換える際のフローは以下のようになっています。
1.回線事業者・プロバイダに新規申し込み
2.回線工事日の決定
3.回線工事の実施と利用開始
4.旧プロバイダの解約
回線工事は予約待ちになるケースがあり、旧プロバイダを工事前に解約するとインターネットに接続できない期間が生じます。回線工事が必要なら、業務に支障が生じないスケジュールを組みましょう。
企業が注目したいプロバイダの選び方
プロバイダと個人契約すると、領収書が受け取れなかったり営利目的のWebサイト運営ができなかったりします。セキュリティサービスの充実度も法人向けプランのほうが優れているので、企業で利用するなら法人契約が基本と考えましょう。また、将来的に安定したビジネス通信環境を確保したいなら、IPv6に対応していることも大切です。
法人契約ができるかどうか
プロバイダが提供するプランは、個人向けと法人向けに大別できます。個人向け・法人向けを明示していないプランもありますが、個人向けのプランは営利目的での利用を想定しておらず、法人名義で契約できるのは基本的に法人向けプランです。
プロバイダによってプランの設定は異なり、法人契約が不可のプロバイダもあることに注意しましょう。業務用の通信回線を選ぶなら、法人契約のできるプロバイダがおすすめです。
セキュリティ対策があるかどうか
法人向けのプランを提供するプロバイダであっても、固定IPアドレスの提供数やセキュリティサービスの種類・品質に違いがあります。
自社サイト・ブログやECサイトを運営するなら、データを保存するサーバーに固定IPアドレスの割り当てが必要です。固定IPアドレスを利用すれば、セキュアなVPN環境の構築もできます。さらに、インターネットを経由しない「閉域網」が利用できるなら、より高セキュアかつ安定した通信が可能です。
IPv6に対応しているかどうか
IPv6 を利用した方式は、従来よりも高速で安定した通信が可能になっています。課題の多いIPv4 PPPoEから切り替えが進み、今後はスタンダードになっていく通信方式です。IPv4 PPPoEのみに対応したプロバイダやプランを利用し続けると、将来的にビジネスが停滞する恐れもあるでしょう。
IPv6 IPoEやIPv4 over IPv6を利用するには、プロバイダの設備だけでなく、ユーザーのルーターもIPv6規格に対応していなければなりません。
ビジネス利用に最適なイッツコムの通信システム
イッツコムは多彩な法人向け通信システムを提供しており、通信環境のトータルなカスタマイズが可能です。法人向けサービスなので、領収書の発行ができる上、個別相談によって自社に最適なシステムと費用の提案ができます。
さらに、プロバイダサービスも一括提供するので、問い合わせ窓口や契約がひとつで済むのもメリットです。イッツコムの法人向け通信システムを解説します。
安全性とスピードを求めるなら「イッツコム光接続」
「イッツコム光接続」は、イッツコム独自のFTTH網を介した通信回線を使用したインターネット接続サービスです。IPv6に標準対応し、ONU(光回線終端装置)はルーター機能・Wi-Fi機能を内蔵しています。さらに、メールアドレスやドメインといった付加機能はオプション提供で、無駄なくビジネス環境のアップグレードが可能です。
下り最大1Gbps・上り最大1Gbpsの「1ギガコース」の他、下り最大300Mbps・上り最大100Mbpsの「300メガコース」、下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsの「2ギガコース」も選べます。イッツコム独自の光回線を利用するので工事は必要ですが、申し込みから工事まで最短2週間程度です。
2ギガコース | 1ギガコース | 300メガコース | |
---|---|---|---|
月額利用料金 | 5,700円 | 5,200円 | 4,700円 |
IPアドレス種別選択 | 0円 | ||
契約事務手数料 | 3,000円 | ||
基本工事費 | 20,000円 | ||
追加工事費 | 別途見積もり |
大勢でアクセスするならWi-Fi設置も可能
イッツコム光接続のONUはWi-Fiルーター機能を内蔵しますが、不特定多数の利用者への回線提供に対応しません。「かんたんWi-Fi」や「カスタムWi-Fi」を組み合わせれば、設置場所に応じてフリーWi-Fi・高速無線LAN環境を構築できます。トラブルの際も24時間365日サポートを利用でき安心です。
導入に向いている場所 | 特徴 | |
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かんたんWi-Fi | 飲食店やカフェ アパレルショップや雑貨店 個展会場やイベント会場 観光スポットや行楽地 | ・Wi-Fiアクセスポイント装置に電源ケーブル・LANケーブルをつなぐだけで使える ・社内ネットワーク・社内システムの設定変更は不要 ・月額料金が安い |
カスタムWi-Fi | 広場や商店街 商業施設やホテル オフィス内や従業員向け 自治体の役所・役場 | ・導入から運用・保守までワンストップでサポート ・セキュリティ設定は事前にヒアリングし、機器の設定は全てイッツコムが実施 ・イッツコムの各種サービスを組み合わせて一括導入も可能 |
まとめ
通信回線の理論値が高速でも、プロバイダの設備やアクセス負荷の影響で通信速度は遅くなるケースがあります。今後のビジネス展開を加速させるなら、IPv6 IPoEやIPv4 over IPv6に対応した法人向けプランを選択しましょう。
イッツコムは多彩な通信システムを提供しており、かんたんWi-Fi・カスタムWi-Fiとの連携も便利なイッツコム光接続を選択できます。設置場所に合わせた最適な通信環境をお求めなら、カスタマイズが自由なイッツコムにご相談ください。