Zoom有料版と無料版の違いとは?プロプラン以上の強みと選び方
目次
Zoom有料版のプランはプロ・ビジネス・エンタープライズの3種類です。ベーシックプラン(無料版)には多くの機能制限があるため、機能不足を感じたら上位プランへのアップグレードをおすすめします。
実際にZoom無料版の機能不足を感じており、有料版の機能やプランの選び方が知りたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、Zoom有料版と無料版の違い、プラン選びのポイントについて紹介します。契約窓口選びの注意点もチェックしましょう。
Zoom有料版のみが利用できる機能とは
Zoomは無料版でも豊富な機能を利用できますが、さまざまな機能制限があります。高度な機能を使いたいなら有料版へのアップグレードを検討しましょう。無料版との大きな違いは、ミーティングに40分制限があるかないかです。まずは有料版のみが使える基本的な機能を解説します。
ミーティングの「40分制限」がない
無料版の最も厄介な機能制限は、毎回のミーティングを40分までしか開催できないことです。以前は3名以上参加のミーティングに適用される制限でしたが、現在は2名のみ参加でも40分で強制退室となります。
一般的に、会議1回当たりの所要時間は平均60~70分前後でしょう。しかしホストが無料版ユーザーだと、会議は40分までしか持続できません。有料版であれば、この時間制限を解除し、全てのミーティングを実質無制限(30時間/1回)で開催できます。
また2023年4月の仕様変更により、無料版での利用が1年半経過すると、連続したミーティング開催に10分の間隔を空ける必要があることも注意点です。ビジネスユースなら、時間を気にせずミーティングができる有料版を契約しましょう。
プランごとに異なる契約ライセンス数
Zoom有料版の主なプランは、「プロ(小規模チーム向け)」「ビジネス(中小企業向け)」「エンタープライズ(大企業向け)」の3種類です。上位のプランほど高度な機能を利用でき、また最低契約ライセンス数が多くなります。Zoom公式から直接契約した場合、プランごとの契約ライセンス数は以下の通りです。
・プロ:1~9ライセンス
・ビジネス:10~99ライセンス
・エンタープライズ:100ライセンス以上
ライセンスユーザーのみ、ホスト(主催者)として100名以上が参加するミーティングを開始できます。参加者に有料版ライセンスは不要です。ホストは同時に1つのミーティングしか開催できないため、「同時開催が必要なミーティング数=必要な契約ライセンス数」と考えて、適切な規模のZoom運用を検討しましょう。
クラウドレコーディングができる
Zoomはミーティング中に録音・録画できますが、レコーディング方法には以下の2種類があります。
・ローカルレコーディング:ユーザーのPCを保存先として録音・録画。Zoomデスクトップクライアントのみ利用可。全てのアカウント種別で利用できる
・クラウドレコーディング:Zoomクラウドを保存先として録音・録画。Zoomモバイルアプリでも利用可。有料アカウントのみ利用できる
レコーディング機能は議事録の作成などに便利です。しかし無料版だとローカルレコーディングしか利用できず、ストレージの圧迫や共有しにくさが問題になります。有料版ならクラウドレコーディングも利用でき、録音・録画の管理や共有も容易です。なお、プランごとにZoomクラウドの容量は異なります。
投票機能が使える
無料版を使っていると気が付きにくいことですが、有料版なら投票機能も利用できます。投票はZoomウェブポータルで事前作成しておくことも、Zoomミーティング中に作成することも可能です。
有料ライセンスユーザーのホストは、1回のミーティングで最大50の投票を作成・開始し、多数の参加者から効率的に意見収集ができます。ミーティング後には投票結果のレポートをダウンロードすることもできるため、無料版よりも充実した会議を運営できるでしょう。
ユーザー管理ができる
有料版を利用すると、アカウントオーナーや管理者は、Zoomウェブポータルからユーザー管理機能も使えるようになります。
例えば、CSVファイルの読み込みによる新規ユーザーの一括登録が可能です。管理対象の全ユーザー間で連絡先を共有できるため、ミーティングの招待が容易になり、「Zoom Chat([チームチャット]機能)」によるコミュニケーションも活性化しやすくなります。
他にも、各メンバーに対するライセンス・アドオン(追加機能)・役割(管理/ユーザーなど)の割り当てなど、Zoom運用に役立つさまざまな管理機能を利用できます。
共同ホストや代替ホストを任命できる
ホストが有料版ユーザーの場合、任意の参加者を「共同ホスト」に任命できます。共同ホストとは、ミーティング中にホスト権限の多くを共有する参加者です。
例えばブレイクアウトルーム機能を利用する際、ホスト1人だけだと管理が行き届かない場合もあるでしょう。複数の共同ホストが進行管理を手伝うことで、大規模ミーティングでもスムーズな進行が可能です。
また、相手も有料版ユーザーなら、「代替ホスト」に任命することもできます。代替ホストはホストに代わってミーティングを開始できるため、開始予定時刻にホストの都合が悪くなったときにも安心です。
Zoom有料版と無料版の機能比較
Zoomの無料版はミーティング機能や管理機能にさまざまな制限があるため、基本的に個人ユーザー向けです。有料版にはミーティングの40分制限がなく、上位プランになるほど高度な機能が利用できるようになります。ここでは、有料版と無料版の機能比較を見ていきましょう。
ベーシックプラン(無料版)
Zoomのベーシックプランは以下のような機能を利用できます。
・ミーティングの参加人数:最大100名
・ミーティングの連続使用時間:全てのミーティングは40分まで
・画面共有:デスクトップ画面やファイルなどを共有し、注釈ツールを使ったコラボレーションができる
・Zoomホワイトボード([ホワイトボード]機能):ミーティング中、ミーティング前後問わず利用できるホワイトボード機能。編集可能なボードは3つまで、クラウドストレージ容量は25MBまで
・Zoom Chat([チームチャット]機能):ミーティング中、ミーティング前後問わず利用できるチャット機能
・セキュリティ機能:256ビットAES暗号化やエンドツーエンド暗号化など
プロプラン(小規模チーム向け有料版)
小規模チーム向けのプロプランは、以下のような機能を利用できます。
・ベーシックプランで利用できる全ての機能
・ミーティングの参加人数:標準で最大100名(1,000名まで拡張可能)
・ミーティングの連続使用時間:全てのミーティングは実質無制限(30時間/1回)
・クラウドレコーディング:ストレージ容量は1ライセンスごとに5GB
・共同ホストや代替ホストを任命できる
・投票機能を利用できる
・ユーザー管理ができる
・Zoomウェビナーなどアドオンを購入できる
・YouTubeライブやFacebookライブでストリーミング配信ができる
【関連記事:Zoomウェビナーとは?使い方や参加方法、メリットや活用シーンを解説】
ビジネスプラン(中小企業向け有料版)
中小企業向けのビジネスプランは、以下のような機能を利用できます。
・プロプランで利用できる全ての機能
・ミーティングの参加人数:標準で最大300名(1,000名まで拡張可能)
・Zoomホワイトボード([ホワイトボード]機能):編集可能なボード数は無制限
・管理者向けダッシュボードを利用できる
・招待メールなどに自社のブランディング要素を追加できる
・SSO(シングルサインオン)を利用できる
・特定のメールアドレスドメインに一致するユーザーをアカウントに自動登録できる
・ミーティングやウェビナーの通訳者を指定できる
【関連記事:Zoomビジネスライセンスとは?有料プランの機能差や契約窓口の違いを解説】
エンタープライズプラン(大企業向け有料版)
大企業向けのエンタープライズプランは、以下のような機能を利用できます。
・ビジネスプランで利用できる全ての機能
・ミーティングの参加人数:標準で最大500名(1,000名まで拡張可能)
・クラウドレコーディング:ストレージ容量は無制限
・500名参加のウェビナーアドオンを標準装備
・豊富な電話機能
Zoom有料版のプラン選びのポイント
Zoom有料版の主なプランはプロ・ビジネス・エンタープライズの3種類です。下位のプランで機能不足を感じたら上位プランへアップグレードすることをおすすめします。ここでは、どのような基準でプランのアップグレードを考えるべきかを見ていきましょう。
ベーシックプラン(無料版)とプロプラン
ベーシックプランは、最低限の機能を個人的に利用する場合に向いています。ただしミーティングの40分制限が問題になることもあるでしょう。
「時間を気にせずミーティングしたい」「組織的に利用したいけれどコストを抑えたい」という場合、プロプランへのアップグレードがおすすめです。ユーザー管理・投票や共同ホストの任命などができるようになるため、ある程度規模の大きいZoom運用に対応できます。ウェビナーアドオンを購入すれば、最大1万人参加のZoomウェビナーの運営も可能です。
プロプランとビジネスプラン
プロプランはビジネスユースに求められる基本的な機能を利用できます。ただし契約ライセンス数の上限は9つまでです。
Zoomの利用規模が大きくなってくると、ライセンス数の少なさが問題になることも考えられます。ベーシックプランと同じくZoomホワイトボードの編集ボード数が3までであるなど、使いにくさを感じることもあるでしょう。
Zoom運用をより安定させるなら、ビジネスプランへのアップグレードがおすすめです。ブランディング要素もカスタマイズできるため、パートナー企業などとのミーティングにも活用しやすくなります。「まずプロプランを試し、機能不足を感じたらビジネスプランへ」という計画もおすすめです。
ビジネスプランとエンタープライズプラン
ビジネスプランは多くの企業に対応できるだけの十分な機能を備えます。ただしミーティング参加者は標準で300名まで、Zoomクラウドの容量はライセンスごとに5GBまでであるなど、Zoomの運用方法によっては機能不足を感じるケースもあるでしょう。
エンタープライズプランは標準で500名参加のミーティングを開催でき、Zoomクラウドの容量は無制限です。標準で500名参加のウェビナーアドオンを装備し、豊富な電話機能も利用できます。「事業拡大に伴いビジネスプランでは機能不足になった」「Zoomをフル活用したい」といった場合、エンタープライズプランへのアップグレードを検討しましょう。
Zoom有料版の契約窓口の選び方
Zoom有料版の契約窓口は、Zoom公式(直接契約)か国内代理店です。契約窓口が違っても使える機能は同じですが、料金設定やサポート体制などに違いがあります。ここでは、窓口選びの際にチェックしたいポイントを見ていきましょう。
料金とライセンス数の設定
Zoom公式と国内代理店では有料版の料金設定が異なります。基本的に国内代理店のほうが割安です。しかし料金は安く見えても、「プロプランは5ライセンス以上から」など、最低契約ライセンス数を多めに設定している場合があります。小規模な運用だとむしろ割高になる場合もあるため、料金だけでなく契約ライセンス数の設定もチェックしましょう。
サポート体制や支払い方法
Zoom公式と国内代理店にはサポート体制にも違いがあります。直接契約した場合、質問の回答までに時間がかかるケースも珍しくありません。この点、国内代理店は迅速な日本語サポートに力を入れていることが一般的です。
また直接契約の場合、支払い方法はクレジットカード払いやPayPal払いを選択します。国内代理店は請求書払いに対応していることも多く、請求業務を効率化できることも利点です。
イッツコムはプロプラン1ライセンスから大規模運用まで柔軟に対応
Zoomの無料版はミーティングの40分制限があるため、社内外でのZoom利用に支障が生じる場合もあります。ビジネスユースなら実質無制限(30時間/1回)でミーティングができる、有料版がおすすめです。
イッツコムなら、日本語サポート込みのプロプランを1ライセンスから契約できます。ビジネスプランやエンタープライズプランも契約できるため、コスパ重視の最小規模運用から大規模運用まで、幅広いニーズに対応可能です。管理者向けのマニュアルも豊富で、請求書払いにも対応し、Zoom活用をきめ細やかにサポートいたします。
また、イッツコムは法人向け・個人向けの各種ICTサービスを豊富に取りそろえています。自宅や出先でのリモートワーク環境の改善も、イッツコムにご相談ください。
まとめ
Zoom有料版と無料版の大きな違いは、「ミーティングの40分制限があるかないか」です。上位プランになるほど高度な機能を利用できます。無料版だとミーティング開催に支障が生じるケースも多いため、ビジネスユースならプロ以上の有料プランを契約しましょう。
まずはプロプラン1ライセンスだけ契約し、必要に応じてライセンス数を増やしたり上位プランにアップグレードしたりする計画もおすすめです。Zoomを使いこなすなら、関連サービスもトータルサポートできるイッツコムにご相談ください。