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Zoomは年間契約すべき?無料・有料プランの違いや選び方を解説

Zoom Workplaceの活用範囲を広げるために、年間契約を検討している方もいるのではないでしょうか。

Zoom Workplaceは「プロ」以上の有料プランでしか使えない機能も多く、有料プランの契約時には単月契約(月額払い)か年間契約(年額払い)のどちらかを選択します。無料プランへのダウングレードに伴うデメリットもあり、直接契約と代理店契約の違いにも注意が必要です。

そこでこの記事では、Zoom Workplaceの無料プラン・有料プランの違いや年間契約すべきかどうかを解説します。

Zoom Workplaceの無料プラン・有料プランでできることの違い

Zoom Workplaceは無料の「ベーシック」アカウントでも基本的な機能を利用できますが、クラウドレコーディングやAI Companionなど便利な機能を利用できるのは「プロ」以上の有料プランのみです。Zoom Workplaceを組織的に利用する場合や業務効率化に役立てたい場合、有料プランへのアップグレードをおすすめします。

ミーティング時間の制限が40分か30時間か

Zoom Workplaceの無料プラン・有料プランの大きな違いの1つは、ミーティング開催時間に40分の制限があるかないかです。無料アカウントユーザーが主催する全てのミーティングは40分で強制切断されます。またアカウント保持から18か月経過していれば、10分間経過しなければ次のミーティングを開催できません。

一方、有料ライセンスユーザーが主催するミーティングの開催時間の上限は30時間です。30時間の連続開催が必要とされるケースは稀なため、実質無制限といえるでしょう。40分超のミーティングを頻繁に行うなら、有料ライセンスの取得をおすすめします。

クラウドレコーディングを利用できるか

Zoomミーティングには「ローカルレコーディング」「クラウドレコーディング」という2種類の録画機能があります。ローカルレコーディングはPC内のストレージに、クラウドレコーディングはZoomクラウドに動画や音声を保存するものです。

無料プランで利用できるのはローカルレコーディングのみですが、有料プランならクラウドレコーディングも利用できます。クラウドレコーディングならPCのストレージを圧迫しません。スマホやタブレットのモバイルアプリからでも録画操作ができ、リンクを共有するだけで動画をシェアできます。

共同ホストや代替ホストを指名できるか

有料ライセンスユーザーは任意のユーザーを「共同ホスト」に指名し、ZoomミーティングやZoomウェビナーを複数名で管理できます。共同ホストはホスト権限の多くを共有するユーザーで、参加者の音声・ビデオのミュート・ミュート解除、クラウドレコーディングの開始・停止などが可能です。

また別の有料ライセンスユーザーを「代替ホスト」に指名し、スケジュールされたミーティングやウェビナーをホストに代わって開始させることもできます。

無料アカウントでも最大100名参加のミーティングを開催できますが、共同ホストや代替ホストの指名はできません。ホスト1人では手が回らない大規模な会議などでは、複数名による管理ができると便利です。

投票・クイズやアンケートを利用できるか

Zoomミーティング中の投票やクイズ、ミーティング後のアンケートを実施できるのも、有料プランならではの魅力です。単一選択・複数選択や自由回答などさまざまな形式で質問を作成でき、結果のダウンロード・共有や同じ質問の再利用などもできます。

無料プランでもチームチャットを使ったテキストのやりとりはできますが、大人数が参加するミーティングで意見を収集するのは難しい場合もあるでしょう。有料プランなら事前に投票や終了後アンケートを設定でき、参加者一人ひとりから効率的にフィードバックを得られます。

Zoomホワイトボードの利用制限があるか

Zoomホワイトボードの制限にも違いがあります。Zoomホワイトボードとは、ミーティング内外で利用できるオンラインホワイトボード機能です。ペン・図形・付箋などを使ってマインドマップやフローチャートを作成し、Zoomクラウドに保存してメンバーと共有できます。

無料プランだと編集可能なボード数は3つ、利用可能なクラウドストレージは25MBまでです。「ビジネス」以上の有料プランなら無制限で作成でき、チームのブレインストーミングやアイデア創出を阻害しません。

AI Companionのサポートを受けられるか

有料プランは追加料金なしで「AI Companion」を利用できることも大きな利点です。Zoom Workplace全体で、AIアシスタントによる以下のようなサポートを受けられます。

・ミーティングの要約や、見逃したミーティング内容の質問に対する回答
・ミーティングのスマートレコーディングにより、クラウドレコーディングをトピック別のチャプターに自動分割
・会話のコンテキストに応じたメールやチャットメッセージの下書きの自動作成
・チャットスレッドの要約や会話内容に沿ったミーティングのスケジュール
・ホワイトボードでプロンプトに沿った議論用トピック・マインドマップ・フローチャートなどを自動生成

Zoom Clipsの利用制限があるか

「Zoom Clips」の制限にも違いがあります。Zoom Clipsとは、高品質な動画(クリップ)を簡単に録画・編集・共有できる機能です。

ミーティング内外で自身のビデオや画面を録画し、簡単な操作でトリミングやCTAボタンの追加などができます。商材のデモ動画やトレーニング動画などの作成に役立つ機能で、クリップを共有されたメンバーはSNS感覚でコメントやリアクションが可能です。

無料プランの場合、2分までのクリップを5本まで作成できます。有料プランだと作成本数にも時間にも制限はありません。また閲覧数・コメント数・リアクション数などの統計情報も確認できます。

Zoomウェビナーなどアドオンで活用範囲を拡大できるか

有料プランは企業のニーズに合ったアドオンを購入してZoom Workplaceの活用範囲を拡大できます。例えば、ミーティング参加者を最大1,000人まで拡張できる大規模ミーティングアドオン、最大1万人参加のZoomウェビナーを開催できるウェビナーアドオンなどです。

Zoomウェビナーの出席者はホスト・パネリスト・視聴者に分かれ、ホストやパネリストが講演を進行し、ライブチャットやQ&Aなどを通じて視聴者とコミュニケーションを取ります。

有料プランは司会進行を補助する共同ホストも指名できるため、社内の大規模ミーティングも顧客向けのウェビナーも、スムーズな進行が可能です。

【関連記事:もう迷わないZoomウェビナーの使い方!設定や便利機能を詳しく解説

組織的な利用を想定した管理機能を利用できるか

有料プランは組織的な利用を前提とした機能が充実しており、以下のような管理機能も使えるようになります。

・組織の全ユーザーを1つのアカウントの配下に加え、役割や利用状況などを一元管理
・管理対象ドメインを設定し、同じメールアドレスドメインのユーザーをアカウントに自動追加
・Webポータルや招待メールに企業ロゴを追加するなどブランディング設定

「ビジネス」「エンタープライズ」といった上位プランは、アカウント配下のユーザーに割り当てられるライセンス数が多く、より大規模な組織が必要とする管理機能を標準搭載します。

有料プラン「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の違い

Zoom Workplaceの主な有料プランとして「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種類が挙げられます。基本的にプロは小規模チーム向け、ビジネスは中小企業向け、エンタープライズは大企業向けのプランです。プランによって利用できる機能や契約できるライセンス数の下限・上限が異なるため、自社に必要なプランをよく検討しましょう。

小規模チーム向けの「プロ」プラン

ベーシックプランとプロプランの大きな違いは、ミーティング時間が実質無制限であることです。最大100名参加のZoomミーティングや3つまで編集できるZoomホワイトボード、チームチャットといった基本機能に加え、以下のような機能を利用できます。

・連続開催30時間までのZoomミーティング
・ミーティングのクラウドレコーディング(5GB/ライセンス)
・共同ホスト・代替ホストの指名
・ミーティング内の投票・クイズやミーティング後アンケート
・チームチャットのクラウドバックアップ
・AI Companionによるサポート
・無制限のZoom Clips
・アドオン購入でミーティング参加人数を最大1,000人まで拡張可能
・アドオン購入でZoomウェビナーを利用可能
・ミーティングやウェビナーのストリーミング配信

ベーシックプランは個人向けですが、プロプランは複数ライセンスをまとめて契約でき、チーム内での組織的な運用に対応できます。

中小企業向けの「ビジネス」プラン

ビジネスプランは、プロプランの全ての機能に加え、以下のような機能を利用できます。

・300名参加のZoomミーティング
・無制限に編集可能なホワイトボード
・Zoom Schedulerによる空き時間の共有やスケジュールの最適化
・管理ポータルによる組織内全ユーザーの管理
・管理対象ドメインの設定とユーザーの自動追加
・Webポータルやメールテンプレートのブランディング
・企業の認証情報を使用したSSO(シングルサインオン)

管理機能が強化される上、契約できるライセンス数もプロプランより多く、より大規模な組織での利用に向いたプランです。

大企業向けの「エンタープライズ」プラン

エンタープライズプランは、ビジネスプランの全機能に加え、以下のような機能を利用できます。

・500名参加のZoomミーティング
・無制限のクラウドレコーディング
・自社独自の暗号化キーを使用したデータ保護
・Zoom Phone(クラウドPBX電話システム)を標準装備
・500名参加のZoomウェビナーを標準装備

ビジネスプランより契約できるライセンス数も多く、大企業での利用にも対応できます。

Zoom Workplaceは年間契約すべき?

Zoom Workplaceの有料プランの契約時には、単月契約(月額払い)か年間契約(年額払い)のどちらかを選びます。どちらでも利用できる機能は同じです。ただしプランをダウングレードすると、それまで活用できていた管理機能などが使えなくなります。必要なライセンス数もよく検討し、充実した日本語サポートも利用できる国内代理店で契約しましょう。

単月契約は一時的な利用ニーズ向き

単月契約は有料プランを一時的に利用したい場合に向いています。繁忙期で長時間のミーティングを頻繁に行うような場合、1〜2か月のみプロプランを単月契約するのもよいでしょう。本格導入前の効果検証としてプロ・ビジネスなど各プランを短期間使用し、自社のニーズに合致するかを確かめることもできます。

ただし年間契約より料金が高めに設定されているため、長期利用になるとコスト面で不利です。解約手続きをしないと契約が自動更新されることにも注意しましょう。

長期ビジネスユースなら年間契約がおすすめ

年間契約は1年間の総コストが単月契約より低くなる料金設定のため、特定のプランを長期利用する計画が定まっているなら、年間契約のほうが有利です。

なお有料プランを解約するとクラウドレコーディングにアクセスできなくなり、1か月後に保存データが削除されるなど、無料プランに戻すことのリスクもあります。これは単月契約だと起こりがちな問題です。

それまで使えていた機能が制限されると現場の混乱も予想されるため、ビジネスユースなら基本的に年間契約をおすすめします。

契約ライセンス数の考え方

単月契約でも年間契約でも「1ライセンス当たりの料金」が設定されているため、プラン種別に応じた料金を、契約するライセンスの数だけ支払うことが必要です。

アカウント配下のライセンスを割り当てられたユーザーは、有料プランの機能を利用できます。例えば実質無制限のミーティングを主催できるのは、プロ以上のライセンスユーザーのみです。参加者に有料ライセンスは必要ありません。また複数ユーザー間でのライセンスの共有は、Zoomのサービス規約で禁止されています。

ライセンス数に応じて同時に開催できるミーティングの数が変わるため、事業部やプロジェクトで必要となる数のライセンスを取得しましょう。

法人なら代理店契約がおすすめ

有料プランの契約方法は直接契約と代理店契約に分かれます。Zoomの公式サイトやWebポータルから契約する場合、米国に本社を置くZoom社と直接契約を結ぶことになり、支払方法は原則としてクレジットカード払いのみです。

イッツコムなどの国内代理店と契約する場合は請求書払いができます。申し込みや問い合わせの際は日本法人の営業担当者やコンタクトセンターとやりとりをするため、日本語による情報提供やサポートを受けられることもメリットです。法人の場合は国内代理店での契約をおすすめします。

【関連記事:Zoomの法人契約は代理店経由ですべき?有料プランの選び方を解説

イッツコムならZoom Workplaceをプロ1ライセンスから契約可能

Zoom WorkplaceはAI CompanionやZoom Clipsなど魅力的な機能が続々と追加され、業務効率化に役立つコラボレーションプラットフォームとして利便性が高まっています。

ただし無料プランはミーティング時間に40分の制限があり、クラウドレコーディングやAI Companionも利用できません。Zoom Workplaceを使いこなすなら、プロ以上の有料プランの契約が必要です。法人の場合は請求書払いや日本語サポートに対応する代理店契約が有利ですが、「最低契約ライセンス数は5ライセンスから」といった代理店が多いことに注意しましょう。

イッツコムならプロ1ライセンスからの法人契約に対応しています。ビジネス以上の上位プランの契約や、Zoomウェビナーなど追加機能の購入もお任せください。

まとめ

Zoom Workplaceには無料プランだと使えない機能が多数あります。無制限のZoom Clips・ZoomホワイトボードやAI Companionなどによる業務効率化の恩恵を享受するには、有料プランへのアップグレードが必要です。

長時間のミーティングが必要になったときなどに一時的に有料プランを利用するなら、単月契約も考えられるでしょう。ただし無料プランに戻すと、契約中に活用した管理機能などが使えなくなります。長期ビジネスユースなら、日本語サポートも充実した国内代理店との年間契約がおすすめです。

Zoom Workplaceの最適な契約方法にお悩みなら、予算や利用ニーズに応じた柔軟な提案ができるイッツコムにご相談ください。