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Zoom無料版の40分制限とは?回避方法と無料版・有料版の違い

Zoomは無料ライセンスでも豊富な機能を利用できますが、主催するミーティングに40分制限があることはネックです。有料版にアップグレードすると時間制限をなくせる他、クラウドレコーディングや投票など、さらに便利な機能を利用できるようになります。

Zoomを使うに当たり、ミーティングの40分制限や有料版のメリットについて理解を深めたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、40分制限の仕様や無料版で使える基本機能、有料版で使えるようになる便利機能を紹介します。

Zoom無料版の40分制限とは?


Zoomの無料版を利用している場合、主催する全てのミーティングに40分制限がかかります。ミーティングを一旦閉じ、再度開催すれば40分制限を回避できますが、今後はこの対応ができなくなるケースもあります。

40分制限があってもZoomミーティングを長時間使う方法

時間制限がかかる条件を満たした場合、40分を超えると自動的にミーティングが終了します。まだ終わっていない場合、別のミーティングを設定し、参加者とリンクやインスタントミーティングIDを共有すれば続行可能です。例えば、40分近くになった頃に休憩を入れることで対応しやすくなるでしょう。

仕様変更により連続開催の制限も厳しくなっている

2023年7月時点、Zoom無料版のホストが主催する全てのミーティングには40分の時間制限があります。以前は3人以上が参加するミーティングにのみ、40分制限がありました。しかし制限は段階的に厳しくなっています。

・2022年5月2日より、無料アカウントのベーシック(無料)ユーザーが主催する1対1(2人参加)ミーティングに40分制限
・2022年7月15日より、有料アカウントのベーシックユーザーが主催する2人参加ミーティングに40分制限

組織で有料版を契約していても、ホストが無料版のユーザーであれば、40分までしかミーティングを継続できません。もちろん、「40分制限後に再びミーティングを連続開催すれば問題ない」という考えもありますが、その方法はいずれ使えなくなります。

・2023年4月8日の仕様変更により、アカウント保持から18か月以上経過した無料版ユーザーは10分経過しなければ次のミーティングを開催できなくなった
・無料版を使い続けた場合、いずれ40分制限を回避するための連続開催もできなくなった

40分制限はあっても十分便利!Zoomの無料版で使える機能


Zoom無料版は40分制限がネックです。他にも機能制限はありますが、無料版でも豊富な機能を利用できます。例えば画面共有機能やZoomホワイトボード、Zoom Chatやアバター機能などです。ここでは、無料版でも十分便利なZoomの魅力を解説します。

100名参加のミーティング主催

無料版ユーザーでも最大100名までのミーティングを開催できます。「グループ通話は有料」というWeb会議システムもあることを考えると、Zoomは非常に便利といえます。しかも100規模となれば、中小規模の組織であれば事足りるケースも多いでしょう。

ただし前述の通り、40分経過後の連続開催はスムーズにできなくなる仕様変更に要注意です。

ミーティングのローカルレコーディング

無料版ユーザーは、Zoomミーティングの映像や音声の「ローカルレコーディング」ができます。保存先はユーザーのPCのみですが、録画・録音を議事録などに活用可能です。

ただし、この機能を利用できるのはWindows PCやMacのデスクトップクライアント版のみで、iPhone/iPadやAndroid端末のモバイルアプリ版は利用できません。

多彩な画面共有機能

画面共有を有料版の機能とするWeb会議システムもある中で、Zoomは無料版でも、以下のような画面共有に対応しています。

・デスクトップや電話の画面全体
・1つまたは複数の指定したアプリケーション
・画面の一部分
・BoxやGoogle Driveなど外部クラウドストレージ内のファイル
・第2カメラからのコンテンツ
・クラシックホワイトボード
・ローカルに保存されたビデオ
・デバイスから再生されるオーディオ
・iPhone/iPad の画面

「Zoomホワイトボード」によるアイデア共有

Zoomの無料版ユーザーは、ミーティング中に利用する「クラシックホワイトボード」に加え、ミーティング内外を問わない「Zoomホワイトボード」も利用できます。Zoomホワイトボードの編集内容はZoomクラウドに保存され、いつでも編集・共有ができる仕様です。

ただし、無料版だと同時編集可能なボードは3つまでに限られ、4つ以上のボードを作成すると古いボードは読み取り専用になってしまいます。

ミーティング内チャットと「Zoom Chat」

無料版ユーザーはミーティング内チャットに加え、Zoomミーティングから独立した「Zoom Chat」機能も利用可能です。これはクラシックホワイトボードとZoomホワイトボードの関係に似ています。

Zoom Chatは無料のZoomアプリからビジネスチャットとして利用できるため、高機能なWeb会議システムとビジネスチャットを一本化できる仕様です。

バーチャル背景や3Dアバター

「背景とエフェクト」メニューにあるバーチャル背景やアバターも、無料版でも利用できる機能です。

バーチャル背景は、人物の背景をぼかしたり、任意の画像・動画にリアルタイムで置き換えたりできる機能です。アバター機能は、人物を動物や人間の3Dアバターに置き換え、表情・まばたき・口の動きなどを真似ます。

これらの機能により、ユーザーのプライバシーを守りつつ、リアクションの伝わりやすいコミュニケーションが可能です。

【関連記事:Zoomのバーチャル背景とは?設定方法や自然に見せるコツを解説

「ブレイクアウトルーム」によるセッション分割

「ブレイクアウトルーム」は、1つのミーティングルームを複数のセッションに分け、複数チームでミーティングを同時進行できる機能です。大人数を1つのミーティングに参加させつつ、グループ討論をする場合などに便利に活用できます。

ただし無料版には40分制限があることに加え、複数セッションをホストが1人で管理することになり、使いにくさを感じることもあるでしょう。

Zoom無料版の40分制限で生じるデメリット


Zoomは無料版でも豊富な機能を利用できますが、主催するミーティングに40分制限がかかる点はやはり悩みの種でしょう。時間制限があることで、複数名での商談や打ち合わせに支障が生じたり、1on1ミーティングに落ち着いて取り組めなかったりする恐れがあります。

ビジネスシーンでイメージが悪い

ビジネスシーンでのミーティング・会議は、40分以上かかることが珍しくありません。Zoomによる商談や打ち合わせが40分以上かかる場合、ホストが無料版ユーザーなら、ミーティングルームを一旦閉じる必要があります。

ここで、取引先などの参加者に対し、再入室の手間をかけることは懸念点印象悪化の原因となります。です。会議を中断されることで印象が悪い上、「なぜ長時間ミーティングの対策を講じていないのか」「商談・打ち合わせを軽視しているのか」など、不信感を抱かれる原因になるかもしれません可能性もあります。

40分を気にして焦ってしまう

Zoomミーティングの40分制限は、3人以上参加のグループミーティングだけでなく、2人参加の1対1ミーティングにもかかります。Zoomの利用シーンとして、個別のコンサルティングや上司・部下の1on1ミーティングなどがも一般的です。

どのような形態であれ、ミーティングの時間内に目的を達成する必要があります。しかしホストが無料版ユーザーなら、「40分で終わらせなければいけない」というプレッシャーがかかるでしょう。これにより「話すべきことを話せない」「きめ細やかなフォローができない」など、仕事に支障が生じる恐れもあります。

遅刻者にとっては40分以下になる

Zoomミーティングに40分制限がある場合、ホストがミーティングを開始した時点からカウントダウンが始まります。これはミーティングルームに対する時間制限です。しかし参加者は、ミーティング開始時点で全員そろっているとは限りません。

遅刻したメンバーがミーティングに参加できる時間は実質40分以下になり、参加するタイミングによっては30分や20分程度で一旦退席することになります。いつでもどこからでも参加できるのがZoomの利点ですが、遅刻者が多いと満足度の低いミーティングになりがちです。いずれにしろ「時間に追われる」というのは誰にとってもストレスになるでしょう。

Zoom有料版なら40分制限なし(30時間/1回)!

Zoomミーティングの40分制限は、ホストが無料版ユーザーである場合にかかる制限です。ホストがプロプラン以上の有料ライセンスユーザーなら、1回当たり30時間までのミーティングを主催できます。

1回のミーティングを30時間以上開催するのはかなり限定的な使い方であるため、「実質無制限」と考えてもよいでしょう。また、連続開催の制限もありません。

なお、プロプランでの最大参加人数は無料版と同じ100名ですが、アドオンの購入により最大1,000名まで拡張できます。

40分の制限解除だけじゃない!Zoom有料版の豊富な機能


Zoomの主な有料プランは「プロ」「ビジネス」「エンタープライズ」の3種類で、上位プランほど多くの機能を利用できます。無料ライセンスとプロ以上の有料ライセンスの違いは、40分制限がなくなることだけではありません。ここでは、有料プランに共通する基本機能を解説します。

クラウドレコーディングもできる

ミーティングのローカルレコーディングに加え、「クラウドレコーディング」を使えるようになることも有料版のメリットです。1ライセンス当たり5GBのZoomクラウドが用意され、ミーティングの録画・録音先としてPCだけでなくZoomクラウドを選択できるようになります。

クラウドレコーディングはiPhone/iPadやAndroid端末のモバイルアプリ版でも利用可能です。クラウドに保存した録画・録音は、URLを送付するだけで簡単に共有できます。

「共同ホスト」や「代替ホスト」を指定できる

「共同ホスト」や「代替ホスト」を指定できるようになることも、有料版ならではのメリットです。

参加者を共同ホストに昇格させると、ホストと同等の機能を使えるようになります。ホスト権限を共有する参加者を増やすことで、ミーティングの管理が容易になるでしょう。例えば、複数セッションの管理が必要になるブレイクアウトルームの運用に便利です。

また、同じ有料アカウントの別の有料ライセンスユーザーを代替ホストに指定することで、ホストの都合が悪くなったときなどに、代わりにミーティングの開始をお願いできます。

「投票」や「終了後アンケート」を利用できる

Zoom有料版なら「ミーティング中の投票」機能と「ミーティング終了後のアンケート」機能を利用できます。Zoomウェブポータルから事前に投票やアンケートを作成しておくと、ミーティング中の意見収集やミーティング後の効果測定などを効率化できる仕組みです。

参加者が多いほどきめ細やかなコミュニケーションは難しくなるため、投票・アンケート機能は大規模ミーティングなどで便利に活用できるでしょう。

アドオンで「Zoomウェビナー」機能も追加できる

有料アカウントを取得してウェビナーアドオンを購入すると、Zoomミーティングに加えて、最大1万人参加の「Zoomウェビナー」も利用できるようになります。

Zoomウェビナーは共同ホストの他に「パネリスト」を指定し、視聴者(一般の参加者)に向けて講演ができる機能です。ビデオ表示されるのは主催者側のみで、Q&A機能やライブチャット機能などで視聴者とコミュニケーションを取ります。

登録フォーム・投票・アンケート・収益化オプションなどもカスタマイズでき、Zoomをマーケティングに活用しやすくなるのが利点です。

【関連記事:Zoom有料版「プロプラン」を利用すべき理由とは?無料版との比較を解説

Zoomビジネスプラン以上で管理機能をさらに強化

Zoomはプロプランでも実質無制限のミーティングやクラウドレコーディングなど豊富な機能を利用できますが、ビジネスプランなら管理機能などをさらに強化できます。

・最大300人が参加するミーティング(オプションで1,000人まで拡張可能)
・Zoomホワイトボードの編集ボード数が無制限
・管理者向けダッシュボードによるユーザーやミーティングの詳細管理
・招待URLやメールテンプレートのカスタマイズ
・ランディングページやZoomウェブポータルのカスタマイズ

エンタープライズプランなら500名参加のZoomウェビナーを標準搭載し、クラウドレコーディングが無制限になるなど、さらに大規模な運用に向いた仕様となっています。

【関連記事:Zoomビジネスライセンスとは?有料プランの機能差や契約窓口の違いを解説

Zoom有料プランへのアップグレードならイッツコム!


Zoomは無料版ユーザーでも豊富な機能を利用できますが、ミーティングの40分制限をなくすには有料ライセンスへのアップグレードが必要です。

有料版ならミーティングを実質無制限(30時間/1回)で開催できる上、投票・アンケートや各種管理機能など、組織的な運用に便利な機能を活用できるようになります。

イッツコムなら日本語サポート込みの有料版Zoomを、プロプラン1ライセンスから契約可能です。管理者向けの各種マニュアルも完備しており、有料版Zoomの運用をきめ細やかにサポートできます。

まとめ


ホストが無料版ユーザーの場合、全てのZoomミーティングに40分制限がかかります。時間制限はビジネスシーンで問題になることも多いでしょう。

有料版にアップグレードすれば40分制限を解除でき、クラウドレコーディングや投票機能など、さらに便利な機能も利用できるようになります。ビジネスプラン以上なら、管理者向けダッシュボードやブランディング機能なども利用可能です。

Zoomをより快適に使いこなすなら、プロプラン1ライセンスからの契約に対応できるイッツコムにご相談ください。