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独自回線と光回線は何が違う?光回線の種類一覧と特徴を徹底整理

インターネットの光回線にはフレッツ光やコラボ光の他に、独自回線と呼ばれるものもあります。独自回線は、NTTのダークファイバーを利用するもの、または電力会社・ケーブルテレビ局による独自の回線網を利用するものが一般的です。独自回線の提供エリアは限られますが、フレッツ系に比べてインターネット接続の安定性などに強みがあります。

光回線の独自回線とは何か、フレッツ光や光コラボとの違いを知りたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、フレッツ光・光コラボ・独自回線の特徴比較について紹介します。

光回線は主に4種類ある


光回線とは、光ファイバーケーブル網によるアクセス回線(加入者宅までへの回線)を用い、インターネット接続するための設備やサービスです。国内で利用できる光回線(光インターネットサービス)は、主に以下のようなものがあります。

・NTT東日本・西日本による「フレッツ光」
・フレッツ網とプロバイダサービスを一体化した「光コラボレーション(光コラボ)」
・NTTの「ダークファイバー」を用いた独自回線
・電力会社やケーブルテレビ局などによる独自回線

国内の光回線網の大半はNTT東日本・西日本によるものです。これとは別に、独自のアクセス回線設備を用いる光回線を「独自回線」と呼びます。

NTT東日本・西日本によるフレッツ光の特徴


アクセス回線が光ファイバーケーブル網によるものを光回線と呼びますが、最も一般的な光回線は、NTT東日本・西日本によるフレッツ光です。国内の光回線黎明期から広く普及してきたこともあり、圧倒的な知名度を誇ります。ただし、インターネット回線を利用するには、フレッツ光とプロバイダの両方を契約することが必要です。

全国47都道府県をカバー

NTT東日本・西日本は国内の光回線の普及において主導的な役割を果たしています。NTT東日本・西日本が提供するフレッツ光は、全国47都道府県をカバーしているのが強みです。

山間部や離島など一部提供外のエリアはあるものの、全国的に光回線網が張り巡らされています。「日本のどこで暮らしても光インターネットサービスの選択肢になり得る」という点がフレッツ光の魅力です。

別途プロバイダ契約が必要

フレッツ光が提供するのはアクセス回線です。フレッツ網を通じてインターネット接続をするには、別途プロバイダ(ISP/インターネットサービスプロバイダ)との契約が求められます。

プロバイダとは、インターネットに接続された通信設備を持ち、IPアドレスの提供などインターネット接続を仲介するサービス事業者のことです。

「フレッツ光+プロバイダ」という2つの契約が必要になるため、通信費が高くなりがちで、トラブルの際のサポート窓口に悩むこともあります。なお、後述する光コラボや独自回線にこの問題はありません。

光コラボレーション(光コラボ)の特徴


光コラボは2015年に開始されたサービス形態です。フレッツ光に独自サービスを付与して、光インターネットサービスを一体的に提供します。フレッツ光よりメリットが多く、乗り換えも容易です。ここでは、光コラボの特徴を詳しく解説します。

「フレッツ光+プロバイダ」より通信料金が安い

光コラボ(光コラボレーション)は、フレッツ網の卸売を受けた事業者が、アクセス回線とプロバイダサービスを一括提供する光インターネットサービスです。

アクセス回線・プロバイダの契約を一本化するため、フレッツ光とプロバイダを別々に契約する場合と比べ、通信料金が安くなります。

フレッツ光からの乗り換えがしやすい

光コラボはフレッツ網を利用するため、すでにフレッツ光を契約している場合、乗り換え時に回線工事が必要ありません。プロバイダの乗り換えと同じ感覚で、アクセス回線・プロバイダを一本化できます。

サービスエリアも全国47都道府県に対応するため、フレッツ光からの乗り換えに便利です。支払いや問い合わせの面倒さもなくなります。

お得なキャンペーンを実施中

光コラボはキャッシュバックや各種無料サービスなど、お得なキャンペーンを実施していることもポイントです。

金銭的にお得なサービスを提供するのは、「事業者間で通信速度などの機能面での差を出しにくい」という事情があります。

もちろんプロバイダ設備の運用方法などで通信速度・安定性にある程度の差は出ますが、アクセス回線設備はフレッツ光と共通するため、契約するフレッツサービスが同じなら速度面の品質に大差はありません。

ダークファイバー系の独自回線の特徴


ダークファイバー系の独自回線は、一般的に「NTT東日本・西日本の未稼動回線を利用する光回線サービス」を指します。事業者はアクセス回線・プロバイダサービスを一括提供するため、光コラボと同様に、支払いや問い合わせの窓口は1つです。

ダークファイバーとは?

ダークファイバーとは、通信事業者が敷設した光ファイバーケーブル網のうち、通常時は使用していない余剰分のことです。光信号が通って明るい光ファイバーケーブルをライトファイバー、逆に未稼動で暗いものをダークファイバーと呼びます。

光ファイバーケーブルの敷設工事には莫大なコストがかかるため、あらかじめ拡張性を加味して余分に回線を整備することが一般的です。

ダークファイバー系の独自回線は、NTTや鉄道会社・電力会社などの未稼動回線をファイバー単位で借り受け(芯線貸し)、独自のアクセス回線設備を整備して光インターネットサービスを提供します。

規格上の最大通信速度で有利

光ファイバーケーブルによるアクセス回線は「PON(Passive Optical Network)」と呼ばれる規格で通信しています。光回線の規格上の最大通信速度を決定付けるのがPONです。

・GE-PON:最大通信速度約1Gbps
・G-PON:最大通信速度約2Gbps
・XGS-PON:最大通信速度約10Gbps

一般的な光回線はGE-PONを採用するため、上り・下りともに最大1Gbpsです。ダークファイバー系の独自回線は別のPON規格に合った運用環境を柔軟に整備しやすく、2Gbpsクラスや10Gbpsクラスの光インターネットサービスも増えています。

フレッツ系より回線パフォーマンスが高い

フレッツ光や光コラボは加入者が多く、多数のユーザーとフレッツ網を共有するため、地域や時間帯によっては通信速度・安定性に支障が出る場合もあります。

この点ダークファイバー系の独自回線は比較的加入者が少なく、フレッツ網が混み合う状況でも快適にインターネット接続しやすいこともメリットです。「フレッツ系では通信速度に満足できない」というユーザーにおすすめできます。

サービス提供エリアは限られる

ダークファイバー系の独自回線は通信速度・安定性に強みがある一方で、サービス提供エリアは限られます。

NTTのダークファイバーを利用する事業者は、全国展開とまでは言えないまでも広範囲でサービスを提供していますが、それでもフレッツ系ほどのカバー率は達成していません。

また2Gbps以上の高速回線を利用できるエリアも限られるため、地域によっては別の光回線を選択する必要があります。

電力会社やケーブルテレビ局による独自回線の特徴


ダークファイバーを使わず、自社で独自の回線網を整備する事業者もあります。このタイプの事業者で光インターネットサービスを提供するのは、主に電力会社やケーブルテレビ局です。光コラボやダークファイバー系独自回線と同様に、アクセス回線・プロバイダサービスを一括提供します。

セット契約でお得なサービスを提供

電力会社は自前の電柱を活用して光ファイバーケーブル網を整備し、ケーブルテレビ局は自前の同軸ケーブルを光ファイバーケーブルに置き換え、光回線によるアクセス回線を整備しています。

電力会社やケーブルテレビ局は、本業を生かしたお得なサービスを提供できることが強みです。例えば、電力会社系なら電気料金のセット割引、ケーブルテレビ局ならケーブルテレビとのセット契約などです。

回線が混み合いにくく安定性は抜群

電力会社やケーブルテレビ局の独自回線は、ダークファイバー系の独自回線よりさらに利用者が少ないため、回線が混み合いにくいこともメリットです。

インフラ系事業者としてのノウハウを生かして高速・安定の光インターネットサービスを提供していることも多く、2Gbpsクラス以上の高速回線を安定して利用できる事業者もあります。

本業のエリアに特化したサービス提供

電力会社やケーブルテレビ局は、本業のサービスエリア内に特化した独自回線を提供しています。このためダークファイバー系の独自回線よりもサービス提供エリアは限定的です。

反対に他社サービスでは1Gbpsクラスの光回線しか利用できないエリアでも、電力会社やケーブルテレビ局の独自回線なら2Gbpsクラス以上の高速回線を利用できる場合もあります。

独自回線はインターネット回線の冗長化にもおすすめ

高速回線に乗り換えても、サービス事業者の設備が通信障害を起こすと、インターネット通信は途切れてしまいます。そこでビジネスシーンで重視されるのが「インターネット回線の冗長化(二重化)」です。

2種類のプロバイダやアクセス回線を契約することで、片方にトラブルが起こってもインターネット接続を継続できます。特に独自回線なら、フレッツ系と完全に分離した光回線を用意できるため、「通信トラブルによるビジネスの中断を避ける」というニーズに最適です。

【関連記事:インターネット回線の冗長化とは?仕組みや具体的な構成例を一挙解説

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運用体制整備のコストや要員に懸念があれば、自前のサーバをリッチな環境の整ったデータセンターで運用できるハウジングサービスがおすすめです。

イッツコムなら合計200Gbps以上の大容量バックボーン回線を用意しており、トラフィック増加に柔軟に対応できます。イッツコムの独自回線やフレッツ光などのアクセス回線を、サーバラックまで直接引き込むことも可能です。

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まとめ


光回線には「フレッツ光+プロバイダ」や光コラボといった利用形態の他に、NTTのダークファイバーを利用する独自回線、電力会社・ケーブルテレビ局による完全に自前の独自回線もあります。フレッツ系は47都道府県で利用できますが、ユーザー数が多いために、通信速度が不安定になることもあるのは注意点です。

提供エリアの限られる独自回線は安定性が高く、インターネット回線の二重化にも重宝します。自社サービスの安定運用をお求めなら、独自回線やホスティング・ハウジングに対応するイッツコムにご相談ください。