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会社のWi-Fi履歴はバレる?何がどこまで残り、削除は可能か?

会社でWi-Fi接続をした履歴は、使用したデバイス・アカウントの他、各種ネットワーク機器やセキュリティソフトに残ります。Wi-Fi履歴がどこにどの程度残るか、確認・削除できるかどうかは、自宅やホットスポット(フリーWi-Fi)など接続場所によってさまざまです。

Wi-Fi通信をするとき、どこにどのような履歴が残るのか詳しく知りたい方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、会社でWi-Fi接続すると履歴はどこに・どこまで残るのか、接続場所別の確認・削除について紹介します。

会社でWi-Fi接続すると履歴はどこに・どこまで残る?


Wi-Fi接続の履歴は、使用したデバイスやアカウントの他、Wi-Fiルーター本体に残ります。企業がセキュリティソフトや各種ネットワーク機器(UTMやSyslogサーバ)を運用している場合、さらに詳細な履歴を取得することも可能です。まずはWi-Fi接続の履歴がどこに・どこまで残るのかを解説します。

接続デバイスやアカウント

Wi-Fi経由でインターネット接続をした履歴は、PCやスマホなどの接続デバイスに残ります。アプリによって仕様は異なりますが、初期設定で確実に残るものは、ChromeやEdgeといったWebブラウザの検索・閲覧履歴です。Chromeを使用する場合、ログイン中のGoogleアカウントにも履歴が残ります。

Windows PCの場合、表示したWebページのHTMLファイルや画像ファイルなども、特定のフォルダ内に一時ファイル(キャッシュ)として保存される仕様です。

Wi-Fiルーター本体

Wi-Fiルーターにはインターネット接続を中継する機能(ルーター機能)があるため、接続デバイスがインターネットとやり取りするさまざまな履歴を保存します。Wi-Fi通信をする限り、Wi-Fiルーター本体に履歴が残ることは避けられません。

ただし取得する履歴の種類や件数は、機種によって異なります。取得する履歴の例は、接続の成功・失敗や破棄した受信したパケットなど、情報漏えいや不正アクセスの判断に役立つものです。基本的には障害検知やセキュリティを目的とする履歴で、ユーザーのWeb閲覧履歴を取得する機種は多くありません。

セキュリティソフト

パーソナルファイアウォールなどのセキュリティソフトに通信履歴が残る場合もあります。例えばURLフィルタリング機能があるソフトウェアです。ユーザーが有害なWebサイトにアクセスしていないかを監視し、接続先Webサイトなどの履歴を保存する製品もあります。

強力なWebアクセス履歴機能のある製品なら、「どのデバイスで・誰が・いつ・どの程度の時間・どのWebサイトにアクセスしたか」といった閲覧履歴を、詳細に記録することも可能です。

【関連記事:ファイアウォールとルーターは違う!役割やセキュリティ効果を解説

UTMやSyslogサーバ(NASなど)

Wi-Fiルーター以外のネットワーク機器にWi-Fi通信の履歴が残る場合もあります。例えば、企業が「UTM(Unified Threat Management/統合脅威管理)」を導入している場合です。UTMはネットワークセキュリティ機能を1台にまとめたハードウェアで、一般的なWi-Fiルーターに残らない履歴も詳細に記録・管理できます。

また「Syslogサーバ」機能のあるWi-Fiルーターを導入している場合、Wi-Fiルーターで取得した履歴を、常時起動する「NAS(Network-Attached Storage)」などに転送して長期保存していることもあるでしょう。

【関連記事:NASのバックアップは必須!ルールや方法、クラウド活用の魅力を解説

Wi-Fi通信の履歴はどこまでバレる?


Wi-Fi通信の履歴を第三者が閲覧可能かどうかは、どこでWi-Fi接続するかによって変わります。自宅のWi-Fi通信なら過度な心配は不要です。会社のWi-Fi通信はネットワーク管理者に筒抜けに、ホットスポットのWi-Fi通信は施設側に筒抜けになる場合があります。

自宅のWi-Fi通信なら過度な心配は不要

家庭用Wi-Fiルーターで取得できる履歴の種類や件数は限られています。基本的に障害対応のための履歴取得で、「ユーザーがいつどのWebサイトにアクセスしたか」といった履歴を細かく取得する製品は稀です。また履歴の意味を読み解くには専門知識が求められます。

Wi-Fiルーターを共有する家族に、接続先のWebサイトなどを見られることはほぼありません。ただし、デバイスやアカウントを共有しているユーザーには、Webブラウザの検索・閲覧履歴が筒抜けになる場合もあります。

会社のWi-Fi通信は管理者に筒抜け

企業は家庭用より高機能な業務用Wi-Fiルーターを導入し、詳細な履歴を取得している場合があります。各種セキュリティソフトの他、UTMやNASなどのネットワーク機器を運用している場合もあるでしょう。

企業にとって、情報漏えいなどを防ぐためのネットワークセキュリティは重要です。対策すべきリスクとしてインターネット経由の不正アクセス、フィッシングサイトにアクセスしたことによるウイルス感染、Wi-Fiルーターのハッキングなどを挙げられます。

セキュリティ対策として、詳細なアクセス履歴を取得・監視することは基本です。情報システム部門の担当者などには、接続時間や閲覧履歴などが筒抜けになっていると考えましょう。

ホットスポットのWi-Fi通信も提供側に筒抜け

ホテルやカフェなどのホットスポットで提供されるフリーWi-Fiを利用することもあるでしょう。ネットワークがどのように構築されているかによりますが、施設側はWi-Fiルーターやセキュリティソフトなどによってさまざまな履歴を取得できます。

フリーWi-Fiの提供者側は何らかの通信履歴を閲覧できると考えましょう。利用者情報や閲覧履歴をマーケティングに活用する場合もあるため、接続には注意が必要です。

またWi-Fi通信が暗号化されていなかったり、Wi-Fi接続デバイス同士の相互接続ができる設定になっていたりする場合もあります。この場合は悪意ある第三者による通信傍受や不正アクセスのリスクも懸念点です。

Wi-Fi通信の履歴は確認・削除できる?


Wi-Fi通信の履歴が確認・削除できるかどうかは、Wi-Fi接続をする場所によって変わります。自宅なら履歴の確認・削除は容易です。会社だと基本的に履歴は確認・削除できません。ホットスポットは履歴だけでなくID・パスワードなど個人情報にも注意が必要です。

自宅なら履歴の確認・削除は容易

自宅のWi-Fiルーターの履歴は、Webブラウザや専用アプリから管理画面にアクセスすることで確認・削除できます。ただし家庭用Wi-Fiルーターが記録する履歴は、個人のWeb閲覧履歴とは直接関係のないものがほとんどです。直接関係のあるものも、クライアント・サーバとIPアドレスの対応関係などを理解しなければ、履歴の意味を読み解けません。

また保存できる履歴の件数は限られており、自動で上書きされます。Wi-Fiルーターを再起動するだけで履歴を削除する製品も多く、気にするほどではないでしょう。

なおWebブラウザの検索・閲覧履歴はアプリの設定画面から確認・削除できます。操作方法はアプリによって異なりますが、一時ファイル(キャッシュ)もWebブラウザから削除可能です。

会社だと基本的に履歴は確認・削除できない

オフィス内でWi-Fi接続をする場合、ネットワーク管理者が機能制限をしていなければ、使用するデバイスの検索・閲覧履歴は確認も消去もできます。

ただしWi-Fiルーター・UTM・Syslogサーバといったハードウェア、セキュリティソフトなどが記録する履歴は、一従業員には確認も消去もできません。デバイス側で一部の履歴を削除しても、企業は詳細な履歴を保持しています。

Wi-Fiの利用方法は業務態度を判断する要素にもなり得るため、業務に不必要なサイト閲覧・アプリ使用を控えるなどし、企業側に見られて困る履歴は残さないことが大切です。

ホットスポットは履歴だけでなく個人情報にも注意

フリーWi-Fiの場合、どのようなネットワークを構築しているか、利用者側から判断しにくい場合も多いでしょう。施設側からの情報開示がなければ取得する履歴の種類は判断できず、実際に取得された履歴の確認・消去もできません。

また第三者による通信傍受などセキュリティ上の懸念もあります。フリーWi-Fiに接続する際は、知られても問題のないWeb検索や動画視聴などに留めましょう。ID・パスワードやクレジットカード情報の入力を要するWebサービスは使わないことが得策です。

Webブラウザのシークレットモードで検索・閲覧履歴を残さない方法も

Webブラウザの検索・閲覧履歴は、デバイスやアカウントを共有するユーザーには分かってしまいます。ChromeやEdgeなどのWebブラウザは、シークレットモード(プライベートブラウジング)により、検索履歴や閲覧履歴を残さないブラウジングが可能です。

デバイスやアカウントにWeb履歴を残したくない場合、Chromeは「シークレットタブ」、Edgeは「InPrivateタブ」を開いて検索・閲覧しましょう。

ただしこの方法を使っても、Wi-Fiルーター本体などのハードウェアやセキュリティソフトに記録された履歴は残ります。企業でWi-Fi通信をするなら、シークレットモードは気休め程度に考えましょう。

イッツコムで快適かつセキュリティも強固なWi-Fi環境を整備!


企業がWi-Fi環境を整備するなら、ネットワークセキュリティの確保や安心して使えるフリーWi-Fiを提供できることが大切です。

イッツコムの「かんたんWi-Fi」なら、高性能Wi-Fiアクセスポイント(AP)の増設により、壁やフロアをまたいだWi-Fi環境も容易に構築可能です。登録外のデバイスからのWi-Fi接続を禁止でき、利用アプリや利用時間なども細かく調整できるため、Wi-Fiセキュリティも高められます。

ゲストWi-Fi機能により、業務用・来客用のネットワークを分離することも可能です。ゲストが接続するSSIDはインターネット接続だけを利用でき、社内システムや他のデバイスへのアクセスを遮断できるため、安全なフリーWi-Fiを提供できます。

また、「SSIDごと」「端末ごと」「アプリケーションごと」の利用状況をリアルタイムで確認できる「ダッシュボード」も機能あります。「通信トラフィック」「来訪者数」「Wi-Fiを利用したアプリケーションの種類」「滞在時間」の4つを自動解析するため、例えば「業務に関係ないアプリケーションの利用をチェックして通信帯域などを制限する」といった判断に役立ちます。もちろん、情報収集・マーケティングにも活用可能です。

なお、導入・運用・保守のワンストップサポートをお望みの場合は、「カスタムWi-Fi」をご検討ください。導入前にはセキュリティ設定をヒアリングし、運用中は24時間365日の常時監視、設定変更や障害などのトラブルにも迅速に対応できます。セキュリティ対策や管理はイッツコムに一任できるため、Wi-Fiネットワークが複雑になっても安心です。

まとめ


Wi-Fi経由でインターネット接続をした履歴は、使用したデバイスやアカウントの他、Wi-Fiルーター本体・セキュリティソフト・その他ネットワーク機器に保存されます。

自宅ならデバイスやアカウントを共有しない限り、家族に閲覧履歴が発覚することはほぼありません。情報セキュリティ対策に注力する企業であれば、従業員がシークレットモードでブラウジングしても、詳細な履歴を読み取ることが可能です。

イッツコムなら「かんたんWi-Fi」または「カスタムWi-Fi」により、Wi-Fiセキュリティと速度・安定性を強化できます。Wi-Fi履歴の管理とセキュリティ強化をお求めなら、ニーズに応じた設計から運用保守までトータルサポートできるイッツコムにご相談ください。