プロバイダとは?契約形態・確認方法・選び方を分かりやすく解説
目次
インターネット環境の改善を検討しており、プロバイダについて理解を深めたい方もいるのではないでしょうか。光回線を使用するには、NTT東日本・NTT西日本など光ファイバー回線網を提供する回線事業者と、インターネット接続サービスを提供するプロバイダとの契約が必要です。
事業者によっては契約を一本化でき、別々に契約するより通信速度や月額料金で有利な場合があります。最適なプロバイダを選ぶには、契約形態の違いに目を向けることも重要です。そこでこの記事では、プロバイダの契約形態や失敗しないプロバイダ選びについて紹介します。
プロバイダとは?回線事業者との違い
現在主流のインターネット回線である光回線は、加入者宅まで引き込んだファイバー回線網と、インターネットに接続した通信拠点施設を経由して提供する通信サービスです。光ファイバー回線網は回線事業者が敷設・運用し、通信拠点施設はプロバイダが設置・運用します。
プロバイダとは?
プロバイダはインターネットサービスプロバイダ(Internet Services Provider/ISP)の略称です。プロバイダはインターネットに接続した通信拠点施設を設置・運用しており、光ファイバー回線やモバイル回線などの通信回線(アクセス回線)を通じて、加入者へインターネット接続サービスを提供します。
インターネットに接続するには、インターネット接続サービスを提供するプロバイダとアクセス回線を提供する回線事業者の両方と契約し、それぞれに月額料金を支払うことが必要です。事業者によっては、インターネット接続サービスとアクセス回線をセットで提供する場合もあります。
回線事業者とは?
プロバイダはIPアドレスの発行などインターネット接続サービスを提供しますが、プロバイダ設備までのアクセス回線を利用できなければインターネットに接続できません。このアクセス回線を提供するのが回線事業者です。
アクセス回線は現在主流の光回線の他に、5GやWiMAXなどのモバイル回線、ケーブルテレビ回線網を利用するCATV回線などがあります。
光回線の代表的な回線事業者は、フレッツ光を提供するNTT東日本・NTT西日本です。例えばフレッツ光と、その提携プロバイダの両方と契約することで、アクセス回線・プロバイダ設備を通じたインターネット接続ができます。
プロバイダの契約形態は主に2パターン
フレッツ光の場合は光回線とプロバイダを別々に契約しますが、「コラボ光」や「独自回線」の場合は基本的に光回線とプロバイダを1社でまとめて契約します。契約形態による大きな違いは、支払いやサポートの窓口が2つか1つか、回線使用料・プロバイダ料金を一本化できるかどうかです。
光回線とプロバイダを別々に契約
プロバイダの契約形態の1つは、光回線とプロバイダを別々に契約するものです。例えばNTT東日本やNTT西日本とフレッツ光を契約すると、提携するプロバイダの中から1つを選んで契約します。すでに光回線を導入済みの物件の場合、プロバイダのみを別途契約することもあるでしょう。
物件や事業者によっては、契約後にプロバイダのみ乗り換えたり、逆に光回線のみ乗り換えたりすることも可能です。
契約内容を柔軟に選べるのは利点ですが、光回線とプロバイダを別々に契約すると、支払いやサポートの窓口は2つになります。回線使用料に加えてプロバイダ料金を支払う必要があり、月額料金を抑えにくいことも注意点です。
光回線とプロバイダを1社でまとめて契約
光回線とプロバイダを1社でまとめて契約することもできます。例えば「コラボ光」を契約する場合です。コラボ光はフレッツ光回線を借り受けた事業者が提供するプロバイダ・光回線一体型のサービスで、プロバイダとの契約が光回線の契約も兼ねます。
ケーブルテレビ会社や電力会社などが独自の光回線サービスを提供する「独自回線」も、プロバイダ・光回線一体型であることが一般的です。
一体型の光回線サービスを契約すると、支払いやサポートの窓口を1つにできます。回線使用料・プロバイダ料金を一本化できるため、月額料金の安いサービスが多いことも魅力です。
【関連記事:独自回線と光回線は何が違う?光回線の種類一覧と特徴を徹底整理】
契約中のプロバイダ情報の確認方法
プロバイダや光回線は契約後に乗り換えられる他、コラボ光と独自回線を契約するなど2つ以上の光回線サービスを同時に利用することも可能です。プロバイダ比較や契約変更の際に、契約中のプロバイダやプランの情報が必要になることもあるでしょう。契約内容は以下の方法で確認できます。
・契約書を確認
・請求書やクレジットカードの利用明細を確認
・プロバイダからのメールを確認
・管理会社やオーナーに問い合わせ
賃貸物件の場合、無許可で光回線の乗り換えや追加を行うとトラブルに発展する恐れもあります。管理会社やオーナーに契約内容の確認をする際、回線工事などの許可を取っておきましょう。
【関連記事:インターネット回線の冗長化とは?仕組みや具体的な構成例を一挙解説】
失敗しないプロバイダの選び方
47都道府県で利用できるフレッツ光やコラボ光に比べ、独自回線はサービス提供エリアが限られます。プロバイダ・光回線一体型のコラボ光や独自回線は月額料金が比較的安く、独自回線は通信速度でも有利です。「IPv6 IPoE」の対応状況やコスパ・付帯サービスも加味して、最適なプロバイダを選びましょう。
サービス提供エリアを確認する
プロバイダと回線事業者は通信施設を設置・運用するため、どちらもサービス提供エリアはさまざまです。
47都道府県で展開するフレッツ光は提携プロバイダも多く、コラボ光の選択肢も豊富にあります。通信速度や月額料金などに魅力のある独自回線は、特定エリアに限定した地域密着型のサービスを提供していることが一般的です。
ご自身の物件で希望のプロバイダが利用できるかどうか、事業者の公式サイトなどから提供エリアを確認しておきましょう。
通信速度を比較する
プロバイダによって大きく差が出る可能性があるのが通信速度です。「回線によって速度が決まっているのに本当に差が出るの?」と思う方もいるようですが、プロバイダによって接続ユーザー数や通信設備の充実度が異なるため同じ速度になるわけではありません。
狭い道路に多数の車を走らせると渋滞して遅くなるのと同様に、帯域幅が狭いのに多くのユーザーが契約しているプロバイダは通信速度が遅くなってしまいます。
独自回線はフレッツ光やコラボ光に比べて契約ユーザー数が少なく、また通信設備を柔軟に増強しやすいため、通信速度の速さが魅力の1つです。通信速度の目安は、ユーザーの口コミによる比較サイトなどが参考になるでしょう。
「IPv6 IPoE」の対応状況を確認する
平日の日中は快適なインターネット接続ができても、「夜間や休日の通信速度が遅過ぎる」と感じたことがある方も多いでしょう。これは旧来のインターネット接続方式「IPv4 PPPoE」で接続するときによく起こる問題です。
新しいインターネット接続方式「IPv6 IPoE」なら、接続ユーザーの集中による速度低下を回避しやすく、夜間や休日でも安定した高速通信ができます。
IPv6 IPoEで接続するには、「プロバイダがIPv6 IPoEに対応していること」が必要です。今後スタンダードになることが予定されている接続方式のため、対応プロバイダを選ぶようにしましょう。
【関連記事:Wi-Fi6とIPv6の違いとは?メリットや利用方法をわかりやすく解説】
コスパで比較する
料金もプロバイダによって大きく異なります。プロバイダ選びで迷った経験がある方なら、「似たような内容なのになんでこんなに差があるのだろうか?」と疑問に思ったことがあるのではないでしょうか。
その理由は、プロバイダによって通信設備の内容や確保している帯域などが異なるためです。料金は安いけれど安定性が低いところや、料金が高い分高速で安定した通信を利用できるところなどがあります。「安いからこのプロバイダにしよう」と考えて選ぶと後悔するかもしれないので、注意しましょう。
付帯サービスを比較する
プロバイダによって、セキュリティサービスや固定IPサービスなどのオプションの有無に差があります。自社でサーバを運用したいなら固定IPアドレスは必須です。他にも、「手厚いサポートが必要だ」と感じる方もいるかもしれません。
プロバイダを契約する前には、必要なサービスが一通りそろっているか確認してから契約するのがおすすめです。一旦契約してから他のところに乗り換えるのは面倒なので、事前にチェックしてから選びましょう。
プロバイダ選びで迷ったらイッツコムにご相談を
「プロバイダの選び方は分かったけど、結局どこが良いのか分からない」と感じる方もいませんか?もし、あなたがプロバイダ選びで迷っていたら、ぜひ一度イッツコムをご検討ください。イッツコムでは回線とプロバイダを一体化してサービスを提供しており、ビジネス向けのサービスをワンストップで提供します。
イッツコムの光回線は下り最大2GbpsでIPv6 IPoE対応
イッツコムでは、下り最大2Gbpsの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」を提供しています。2024年時点で、一部エリアでは最大10Gbpsや20Gbpsのサービスが利用できますが、大半は1Gbpsのサービスが主流です。
イッツコムではサービスエリア全域で2Gbpsのサービスを提供しており、IPv6 IPoEにも標準対応するため、時間帯にかかわらず安定した高速通信をご利用いただけます。高速で安定した回線をお探しの方は、ぜひイッツコムをご検討ください。
必要に応じてオプションを選べる
イッツコム光接続サービスは、基本サービスとして接続サービスのみを提供しています。メールアドレスや固定IPアドレスなどは全てオプション扱いとなっており、必要に応じて選べるのが特徴です。
「このサービスは必要だけどあれはいらない」など、あなたの会社にとって必要なもののみを選んで契約できるので、コスト面でも大きなメリットがあります。社内ネットワークで使っている設備をそのまま残し、必要なサービスを追加することでビジネス環境を改善することも可能です。
サポート体制も万全
イッツコム光接続サービスは、イッツコム自前の光ファイバー回線網を利用した、プロバイダ・光回線一体型の独自回線であることも特徴です。支払いやサポートの窓口は1つのため、これまで回線事業者とプロバイダを判別できず、問い合わせで困っていた方にとっても安心です。
「回線障害が疑われるので回線事業者に連絡してください」などと、たらい回しに遭う心配もありません。「ビジネスには万全のサポートが欠かせない」と思っている方にもおすすめです。
まとめ
プロバイダと光回線(アクセス回線)は、フレッツ光のように別々に契約するパターンと、コラボ光や独自回線のように1社でまとめて契約するパターンがあります。
プロバイダ・光回線一体型のサービスは、回線使用料とプロバイダ料金を一本化できるため月額料金が比較的安く、ユーザー数が少なく設備増強もしやすい独自回線なら通信速度でも有利です。
イッツコムはIPv6 IPoE対応の高コスパな法人向け独自回線の他、専用回線なども提供しています。プロバイダ選びでお悩みなら、予算に合わせて最適な回線サービスを選べるイッツコムにご相談ください。