Zoomのクラウドレコーディングの開始・管理・共有方法や注意点
目次
Zoom Workplaceのクラウドレコーディング機能は、単なる画面収録にとどまらず、レコーディング内容をカスタマイズできる点が特徴です。これにより、議事録の作成や管理、共有が容易になります。ただし、クラウドレコーディングは有料ライセンスを持つユーザーのみが利用可能です。
本記事では、クラウドレコーディングの概要と使い方・管理方法、注意点について詳しく紹介します。
Zoom Workplaceのクラウドレコーディングとは?
Zoom Workplaceのアプリは誰でも無料でインストールできますが、無料アカウントだと複数の機能制限があり、クラウドレコーディング機能は利用できません。「プロ」以上の有料プランを契約すると、ZoomミーティングやZoomウェビナーの映像やチャットメッセージなどをZoomクラウドに保存し、任意の方法で共有できます。
有料プランで利用可能なクラウドレコーディング
Zoom Workplaceには「ローカルレコーディング」「クラウドレコーディング」という2種類の録画方法があります。いずれもミーティング中の動画・音声やチャットメッセージを保存でき、ローカルレコーディングはPC内のストレージに、クラウドレコーディングはZoomクラウドに保存するものです。
無料プランはローカルレコーディングのみ、有料プランはローカルレコーディングとクラウドレコーディングの両方を利用できます。クラウドレコーディングはiPhone・iPadやAndroid端末のモバイルアプリから開始できることも利点です。PCのストレージを圧迫することなく、簡単な操作でレコーディングを共有できます。
【関連記事:【2023年最新】Zoom無料版の機能制限や有料版との違いを解説】
ストレージ容量はプランによって異なる
クラウドレコーディングで利用できるZoomクラウドの容量は、契約するプランによって異なります。「プロ」「ビジネス」プランで利用できるストレージ容量は、1ライセンス当たり5GBです。プロプランを6ライセンス契約した場合、アカウント全体で30GB(約100時間分)のレコーディングを保存できます。「エンタープライズ」プランは容量無制限です。
プロプランやビジネスプランの場合、以下4種類の中から追加のストレージ容量を購入し、より長時間のレコーディングを保存することもできます。
・30GB(約100時間分)
・200GB(約650時間分)
・1TB(約3,500時間分)
・5TB(約1万7,500時間分)
Zoom Workplaceのクラウドレコーディングの使い方
有料アカウント配下の各ライセンスユーザーが保存したレコーディングは、アカウントオーナーや管理者が一元管理できます。クラウドレコーディングを開始できるのはミーティングのホストや共同ホストのみです。自動でレコーディングを開始する設定や、レコーディング内容のカスタマイズなどもできます。
クラウドレコーディングを有効化する
有料ライセンスユーザーが自身の主催するミーティングでクラウドレコーディングを有効化する方法は以下の通りです。
1.Zoomウェブポータルにサインイン
2.ナビゲーションメニューで[設定]をクリック
3.[レコーディング]タブを開く
4.[クラウドレコーディング]のトグルスイッチをオンにする
5.確認ダイアログが表示された場合は[有効にする]を選択する
トグルスイッチがグレーアウト表示されている場合は、グループ設定またはアカウント設定でクラウドレコーディングがオフになっています。グループ設定の場合はナビゲーションメニューの[ユーザー管理]→[グループ]から、アカウント設定は[アカウント管理]→[アカウント設定]から、同様の手順でクラウドレコーディングをオンにしましょう。
チャットメッセージの保存などレコーディング内容を事前設定する
アカウント・グループ・ユーザー設定の[クラウドレコーディング]から、基本設定・詳細設定のチェックボックスをオンオフすることで、レコーディングされる内容を調整することもできます。例えば以下のような設定が可能です。
・アクティブスピーカー・ギャラリービュー・共有画面を別々のビデオに保存する
・各参加者のオーディオを個別のオーディオファイルに保存する
・全ての参加者に向けたチャットメッセージをテキストファイルに保存する
・共有された投票結果を含めて保存する
・タイムスタンプや参加者の名前を含めて保存する
クラウドレコーディングを手動で開始する
デスクトップクライアントからZoomミーティングのクラウドレコーディングを手動開始する手順は以下の通りです。
1.インスタントミーティングまたはスケジュールされたミーティングを開始
2.[レコーディング]ボタンをクリックし、[クラウドにレコーディング]を選択
3.「ミュートされています」というポップアップウィンドウが表示された場合、オーディオを含めて録画するなら[自分自身をミュート解除する]を選択
4.レコーディングを終了する場合、[レコーディングの一時停止/停止]または[ミーティングの終了]をクリック
5.レコーディング処理が完了すると、ホストのメールアドレスに管理用・共有用リンクを記載したメールが送信される
モバイルアプリの場合も手順は同様です。任意の参加者を共同ホストに指名して、ホストに代わってクラウドレコーディングを開始させることもできます。
【関連記事:【Zoomの使い方】ホストとしてミーティングを開催・管理する方法】
クラウドレコーディングの自動開始を事前設定する
ミーティング開催時に自動でクラウドレコーディングを開始する設定もできます。有料ライセンスユーザーが自身の主催するミーティングで自動的にクラウドレコーディングを行う方法は以下の通りです。
1.Zoomウェブポータルにサインイン
2.ナビゲーションメニューで[設定]をクリック
3.[レコーディング]タブを開く
4.[自動レコーディング]のトグルスイッチをオンにする
5.[クラウド上にレコーディングする]を選択し、[保存]をクリックする
グループ設定の場合はナビゲーションメニューの[ユーザー管理]→[グループ]から、アカウント設定は[アカウント管理]→[アカウント設定]から、同様の手順でクラウドレコーディングを自動化しましょう。
Zoomクラウドに保存したレコーディングを検索する
有料ライセンスユーザーが、自身が録画したクラウドレコーディングを検索する方法は以下の通りです。
1.Zoomウェブポータルにサインイン
2.ナビゲーションメニューの[レコーディング]をクリックすると、処理を完了したレコーディングの一覧が表示される
3.日付範囲やステータスを調整し、ホスト・ミーティングID・トピック・キーワードで特定のレコーディングを検索する
アカウントオーナーや管理者の場合、ナビゲーションメニューで[アカウント管理]→[レコーディング管理]の順にクリックすると、アカウント内の全てのレコーディングを一覧・検索できます。
レコーディングを共有・ダウンロード・削除する
Zoomクラウドに保存したレコーディングを共有する方法は以下の通りです。
1.Zoomウェブポータルからクラウドレコーディングにアクセスし、共有したい動画や音声を検索
2.レコーディングのページで[共有]をクリック
3.パスコードや視聴できるユーザーの範囲などを設定
4.[共有情報のコピー]をクリックし、チームチャットやメールなどに貼り付けて共有
再生アイコンをクリックするとレコーディングの再生やトリミング、[ダウンロード]ボタンをクリックするとダウンロード、[削除]をクリックするとごみ箱に移動できます。
【要注意!】Zoom有料プラン解約で保存データにアクセスできなくなる
クラウドレコーディングは議事録の作成やミーティングの振り返りなどに便利な機能ですが、有料プランを解約すると保存データにアクセスできなくなることに注意しましょう。
有料ライセンスユーザーが保存したレコーディングは、無料プランへダウングレードしたりアカウント内で有料ライセンスの割り当てを削除したりすると、アクセスできなくなります。さらに30日を経過すると削除され、復元できません。
保存データに再度アクセスするには、30日の猶予期間内にプランのアップグレードやライセンスの割り当てが必要です。組織内の混乱を避けるために、継続利用を前提に有料プランを契約することを検討しましょう。
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Zoom Workplaceでクラウドレコーディングを利用するには、プロ以上の有料プランを契約することが必要です。無料プランはZoomミーティングが40分で強制切断されるなど機能制限もありますが、有料プランなら実質無制限(30時間/1回)のミーティングを開催でき、より便利な機能も利用できるようになります。
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まとめ
Zoom Workplaceのクラウドレコーディングは、ミーティングのビデオ・オーディオ・チャットメッセージ・投票結果などをZoomクラウドに保存し、議事録の管理・共有を効率化できる機能です。
実質無制限のミーティングやクラウドレコーディングが必要になったとき、1〜2か月だけ有料プランにアップグレードすることもできますが、無料アカウントに戻ると保存したレコーディングへアクセスできなくなります。
Zoom Workplaceを継続的に利用する場合、プロ以上のライセンスを長期契約するのがおすすめです。クラウドレコーディングの活用をお考えなら、プロ1ライセンスから容量無制限のエンタープライズプランまで対応できるイッツコムにご相談ください。