Zoomの使い方を解説!基礎から応用まで覚えてフル活用しよう
目次
Zoomアプリはバージョン6.0.0から「Zoom Workplace」と名称変更され、機能性や操作性がますます向上しています。Zoom Workplaceの使い方をあらためて確認したい方もいるのではないでしょうか。
この記事では、Zoom Workplaceの概要や使用前の準備、基本機能の使い方を解説します。なお、これまでと変わらず、機能制限を解除するための有料ライセンスが必要なのはホストのみです。必要に応じて有料プランへのアップグレードを検討しましょう。
Zoom Workplaceとは?
Zoom Workplaceは、Zoomミーティングの開催や参加の他にも、さまざまな使い方ができるツールです。ミーティング内外を問わず、チームチャットやホワイトボードなど多彩な機能を利用でき、有料版ならAIアシスタントも活用できます。
AI搭載でますます使い勝手が向上したZoom Workplace
ZoomはWeb会議システムとして有名ですが、バージョン6.0.0のリリースから、AI搭載型のコラボレーションプラットフォーム「Zoom Workplace」としてリブランディングされました。
従来からのメイン機能であるZoomミーティングの画面共有機能なども強化され、コミュニケーション・コラボレーションを一本化できるツールとして、ますます使い勝手が向上しています。
機能制限を解除するには有料ライセンスが必要
Zoom Workplaceは、誰でも無料で専用アプリを利用でき、Zoomミーティングに参加するだけならアカウント登録も不要です。無料のベーシックアカウントを作成すると、ミーティングの主催もできるようになります。
ただし、無料アカウントユーザーがホスト(主催者)のミーティングには40分の時間制限があるなど、複数の機能制限があることは注意点です。無料版だとAIアシスタント「AI Companion」による要約や提案なども利用できません。
機能制限を解除し、Zoom Workplaceを使いこなすには、「プロ」以上の有料プランへのアップグレードが求められます。組織内の少なくとも1ユーザーは、有料ライセンスを取得するのがおすすめです。
【関連記事:Zoomのビジネスライセンスの魅力は価格以上?有料プランの選び方】
Zoom Workplaceを使うための準備
Zoom Workplaceは古いバージョンのOSがサポート対象外となることもあります。最新バージョンのアプリをインストールできるデバイスを用意し、必要に応じてヘッドセットなど周辺機器を用意しましょう。アプリをインストールしてベーシックアカウントを作成したら、基本機能を誰でも無料で利用できます。
サポート対象OSを搭載したデバイスを用意
Zoom Workplaceは、専用アプリをインストールしたPC・スマホ・タブレットから利用できます。サポート対象のOSを搭載したデバイスを用意しましょう。Zoomデスクトップアプリのサポート対象のOSは以下の通りです。
- Windows 10(Sモード以外)、Windows 11
- macOS X 10.13以降
- Ubuntu 12.04以降、Mint 17.1以降など、各種Linux系OS
なお、Windows 7やWindows 8/8.1はZoomデスクトップアプリ6.0.0からサポート終了となり、使用可能な最後のバージョンは5.17.11です。
Zoomモバイルアプリのサポート対象のOSは以下の通りです。
- iOS 11.0以降
- iPadOS 13以降
- Android 6.0x以降
必要に応じてヘッドセットなど周辺機器を用意
周辺機器も必要に応じて準備しておきましょう。Zoomミーティングではカメラ・マイク・スピーカーを使用しますが、PCやスマホに内蔵されているもので十分対応可能です。ただし、リモートワークなどで画角を調整したい場合は外付けのWebカメラを、会議に集中したい場合はヘッドセットを用意すると便利です。
スマホやタブレットを使用する際は、使いやすい位置や高さ、角度に固定できる専用のホルダーやスタンドを準備しておくと快適に利用できます。
Zoom Workplace専用アプリをインストール
Zoom Workplaceは、インターネット環境と専用アプリがあれば誰でも無料で利用できます。PCの場合はWebブラウザからも利用できますが、機能制限もあるため、以下の手順でデスクトップアプリをインストールしましょう。
1.Zoom公式のダウンロードセンター(https://zoom.us/ja/download)にアクセス
2.Windows 11の場合は[ダウンロード(64-bit)]、Windows 10以前の場合はPCに搭載されたプロセッサ(CPU)に合ったものを選択
3.ダウンロードされたインストーラー(ZoomInstallerFull.exe)を実行してインストール
iPhone/iPadの場合はApp Storeから、Androidデバイスの場合はGoogle Playストアから、[Zoom Workplace]を検索してインストールしましょう。
ベーシックアカウントの作成(サインアップ)
Zoom Workplaceは、Zoomミーティングに参加するだけならアカウント登録不要で利用できますが、機能を使いこなすにはアカウント作成(サインアップ)が必要です。事前に無料のベーシックアカウントを作成しておきましょう。アカウント作成はアプリからもできますが、ここではWebサイト経由で作成する方法を紹介します。
1.Zoom公式のアカウント作成ページ(https://zoom.us/ja/signup#/signup)にアクセス
2.[年齢の確認]欄に生年を入力し、[続ける]をクリック/タップ
3.[始めましょう]欄に登録するメールアドレスを入力し、[続ける]をクリック/タップ
4.入力したメールアドレスに届いた認証コードを確認し、[メールを開いてコードを確認してください]欄に入力して、[認証]をクリック/タップ
5.[アカウントを作成]欄に姓名とパスワードを入力し、[続ける]をクリック/タップすると、アカウント作成は完了
6.アプリを起動して[サインイン]をクリック/タップし、登録したメールアドレスとパスワードを入力
7.以降はアプリ起動時に自動的にサインインされる
【Zoom Workplaceの使い方】ミーティングの開催方法
Zoom Workplaceでよく活用される機能はZoomミーティングです。デバイス環境によってUIなどに若干の違いはあるものの、PCでもスマホでも同様の機能を利用できます。ここではデスクトップアプリでZoomミーティングを開催する方法を解説しますが、モバイルアプリの場合も操作方法は同様です。
ミーティングを予約または即時開催
Zoomミーティングを主催する場合、アプリを起動してサインインしましょう。アカウント作成時にZoomへのサインインを済ませている場合、アプリを起動すると自動的にサインインします。ミーティングを予約する場合の開催手順は以下の通りです。
1.[ホーム]タブの[スケジュール作成]をクリック
2.トピックや開催日時などを入力して[保存]をクリック
3.開催日になったら、[ホーム]タブのスケジュール欄や[ミーティング]タブに表示されるミーティングの[開始]をクリック
ミーティングを即時開催する場合、[ホーム]タブの[新規ミーティング]をクリックしましょう。
主催したミーティングへ参加者を招待する
ミーティングを予約または即時開催したら、参加者を招待しましょう。ミーティングを予約した場合、詳細画面から招待用URLやミーティングID・パスワードをコピーし、メールやチャットなどで共有します。
即時開催した場合、招待方法は主に以下2通りです。
- 画面下の「参加者」から選択して招待状を送る
- 招待リンクもしくはミーティングIDを直接知らせる
連絡先を登録している人であれば、連絡先一覧から選択して「招待」ボタンを押すだけでWeb会議に招待できます。
連絡先の登録がない人には、[招待リンクをコピー]または[招待状をコピー]をクリックし、メールやチャットで共有しましょう。
【関連記事:【Zoomの使い方】ホストとしてミーティングを開催・管理する方法】
【Zoom Workplaceの使い方】ミーティングの参加方法
Zoomミーティングの手軽な参加方法は、ホストから共有された招待リンクをクリックすることです。Zoom WorkplaceアプリからミーティングIDを入力して参加することもできます。ホストが有料ライセンスユーザーの場合はZoomミーティング中に高度な機能を利用できますが、参加者に有料ライセンスは必要ありません。
1.招待リンクを開く
ホストから招待リンクが送られてきている場合は、記載されているURLをクリックしましょう。まだZoomのアプリをインストールしていない場合は、インストーラーのダウンロード画面が表示されるので、指示に従ってアプリをインストールするかWebブラウザで参加します。
アプリを使用する場合は、インストールが完了したら「ミーティングを開く」をクリックし、会議で表示する名前を入力して、「ミーティングに参加」をクリックしましょう。
そしてビデオの有無を選択して、「コンピューターでオーディオの参加」をクリックすると、Web会議に参加できます。パスワードが含まれていないタイプの招待リンクをクリックした場合は、パスワードの入力が必要です。
2.ミーティングIDを入力する
ZoomのWeb会議は「ミーティングID」を使って参加することも可能です。Zoomアプリをインストールしてアプリを起動させたら、[ホーム]タブの[参加]をクリックしましょう。
次に、ミーティングIDと会議で表示する名前の入力欄が表示されるので、ホストから送られてきたミーティングIDと名前を入力します。
ビデオの有無を選択して、「コンピューターでオーディオの参加」にチェックをつけ、参加ボタンをクリックすると、パスワード入力画面が表示されるでしょう。ここでホストから聞いたパスワードを入力すれば参加できます。
Zoom Workplaceで使える基本的な機能
Zoomミーティング中に活用できる基本機能として、チームチャットや画面共有があります。画面共有は、特定のファイル、デスクトップ画面、ホワイトボードなど、さまざまな画面やコンテンツの共有に対応しています。また、チームチャットやホワイトボードはミーティング中だけでなく、前後でも利用できるため、コミュニケーションやアイデア共有に便利です。
チームチャット
Web会議を行うときに、「ホストや参加者に個別で質問したい」「URLを共有したい」ということがあるでしょう。このようなときには、Zoomのチャット機能を利用すれば、ホストや参加者にメッセージを送信できます。
チャットを利用するときには、メニューバーの[チャット]をクリックしましょう。テキスト入力画面に表示されている「宛先」を操作すれば、メッセージを送信する相手を選択できます。
ファイルの共有
リモートワークで「書類などのファイルが共有できない」と困っている方もいるでしょう。このようなときにも、BoxやGoogleドライブなどに保存してあるファイルをZoom上でWeb会議参加者に共有できます。
ファイルを共有したいときには、メニューバーの[共有]をクリックし、[ドキュメント]タブから任意のストレージサービスにアクセスして、共有したいファイルを選択しましょう。なお、[チャット]から任意の参加者に直接ファイルを送信することもできます。
画面の共有
Zoomではビデオ付きで会議に参加すると、カメラに映された自分の映像をミーティング参加者に共有できますが、PCやスマホの画面を共有することも可能です。
画面を共有したいときには、メニューバーの[共有]をクリックし、[画面]タブから[画面全体]や任意の[アプリケーション ウィンドウ]を選択して[共有]をクリックしましょう。[詳細]タブから[iPhone/iPad(AirPlay使用)]の画面や、任意の[画面の一部分]を共有することもできます。
ホワイトボード
ミーティング中に「通常の会議のようにホワイトボードに手書きで説明できたらよいのに」と思うことも出てくるでしょう。
このようなときには、ホワイトボード機能でフリーハンドの線や文字を書き、画面を共有する機能を使うと他の参加者に内容を共有できます。
ホワイトボードを共有したい場合、メニューバーの[共有]をクリックし、[ドキュメント]タブの[ホワイトボード]を選択して[共有]をクリックしましょう。[新規]または[新しいホワイトボード]を選択すると、参加者と共同編集もできるホワイトボードが共有されます。作成したホワイトボードはクラウドに保存され、再共有やミーティング後の編集なども可能です。
Zoom Workplaceで覚えておくと便利な応用機能
Zoom Workplaceはミーティングのレコーディングや画面のリモートコントロールなど、さまざまな便利機能を活用できます。ブレイクアウトルーム機能はグループワーク形式の研修などに有用です。スポットライトビデオやバーチャル背景・アバターの使い方も覚えておくとよいでしょう。
レコーディング
レコーディング機能を使用すると、ミーティングの様子を録画できます。録画した映像は後から任意のタイミングで見返せるので、ミーティングで話した内容を振り返るときや議事録を作成するときに役立つでしょう。
レコーディングにはクラウドレコーディングとローカルレコーディングの2種類があり、それぞれの特徴は以下の通りです。
- クラウドレコーディング:Zoomクラウド上に録画データを保存する。利用できるのは有料ライセンスユーザーのみ
- ローカルレコーディング:使用しているデバイスのストレージに録画データを保存する
クラウドレコーディングを使用する場合は容量制限があり、プロもしくはビジネスプランを契約している場合は5GB/ライセンスです。容量が不足した場合は、別途料金を支払うことで追加できます。エンタープライズプランでは容量制限がありません。
【関連記事:Zoomのクラウドレコーディングの開始・管理・共有方法や注意点】
リモートコントロール
Zoomには画面共有を活用したリモートコントロール機能があります。この機能を使うときは、コントロールを受ける側が画面共有した状態でコントロールする側がリクエストを送信しましょう。コントロールを受ける側がリクエストを承認することでリモートコントロールを開始できます。
リモートコントロール機能は、デバイスの使用方法を教えたり不具合に対応したりするために使うと便利です。リモートコントロールに対応しているのはWindows・macOS・Linux系OSを搭載したPCとiPadのみなので、受ける側はこれらのデバイスで参加しましょう。
ブレイクアウトルーム
ブレイクアウトルームとは、参加者を少人数のグループに分けてミーティングを行う機能です。全体のミーティングが終了した後にチームごとに分かれて細かい打ち合わせをする際などに使用できます。
ミーティング中にブレイクアウトルームを作成するときは、メニューから「ブレイクアウトルーム」を選択しましょう。その後、作成するブレイクアウトルームの数と割り当て方法を選択して「すべてのルームを開ける」をクリックすれば開始できます。
スポットライトビデオ
ミーティング中などに特定のユーザーを目立たせたいときは、スポットライトビデオを使用するのがおすすめです。スポットライトビデオは特定のユーザーをアクティブスピーカーとして表示する機能で、キーパーソンを強調するのに使用できます。
この機能を使用するときはスポットライトを当てたいユーザーにマウスカーソルを合わせ、メニューボタンをクリックしましょう。表示されるコンテキストメニューから「スポットライトビデオ」を選択するとそのユーザーが拡大表示されます。
複数のユーザーに対してこの操作を行うと2人以上をアクティブスピーカーとして表示することも可能なので、必要に応じて使用するとより便利に使えるでしょう。
バーチャル背景
バーチャル背景とは、カメラに写っている人物以外の部分を別の映像で置き換えてプライバシーを保護する機能です。これを使用すると背景が映らなくなるため、映像から個人情報が流出するリスクを減らせます。
バーチャル背景を使用する場合はZoomクライアントにサインインした状態で「設定」ボタンをクリックしましょう。次に[背景とエフェクト]メニューの[バーチャル背景]タブから、背景として表示する画像を選択すれば適用されます。
バーチャル背景は任意の画像を表示するだけではありません。背景をぼかす機能も搭載しているので、より自然な雰囲気にしたい場合はこちらがおすすめです。
また、[アバター]タブから動物や人間のアバターを選択し、自分の姿を3Dバーチャルアバターに置き換えることもできます。
【関連記事:【2023年最新版】Zoomのアバター機能の使い方を徹底解説】
Zoom Workplaceを使いこなすならプロ1ライセンスから契約できるイッツコム!
Zoom Workplaceは、誰でも使いやすいシンプルなUIで、豊富なコラボレーション機能を活用できるツールです。無料のベーシックアカウントでもZoomミーティングやチームチャットなどの基本機能は利用できますが、主催するミーティング時間に40分の時間制限があります。
有料プランにアップグレードするとミーティング時間は実質無制限(30時間/1回)になり、クラウドレコーディングやAIアシスタントなど、業務効率化・生産性向上に役立つさまざまな機能を利用できるようになります。
イッツコムはプロ1ライセンスの最小構成から、Zoom Workplaceの有料ライセンスを提供しています。全ての有料プランに日本語サポートが標準付帯するため、初めての有料プラン運用でも安心です。
まとめ
Zoom WorkplaceはシンプルなUIで各種機能を簡単に活用でき、ミーティング内だけでなくミーティング前後で使える機能も豊富です。無料アカウントでチームチャットや画面共有など基本機能をマスターしたら、クラウドレコーディングやAIアシスタントなど、さらに高度な機能の活用も検討しましょう。
実質無制限のZoomミーティングを開催するためにも、組織内で少なくとも1つの有料ライセンスが必要です。Zoom Workplaceの本格活用をお考えなら、運用中のサポートも安心なイッツコムにご相談ください。