プロバイダを確認する方法|解約や乗り換えの手順も分かりやすく解説
目次
「インターネット回線が遅い」「契約を見直したい」と思ったとき、まず確認したいのが「どこのプロバイダと契約しているか」です。プロバイダとは、インターネットに接続するためのサービスを提供する事業者のことで、回線事業者とは異なる場合もあります。
通信速度や料金、サポート体制はプロバイダごとに異なるため、回線の見直しや乗り換えを検討するなら、現在の契約情報をしっかりと把握しておく必要があります。この記事では、プロバイダの確認方法や解約・乗り換えの手順について、分かりやすく解説します。
プロバイダとは
プロバイダは、パソコンなどの機器をインターネットに接続するための架け橋のような存在です。たとえオフィスに光回線などの回線設備が整えられていたとしても、それだけでインターネットを利用することはできません。回線設備を使って通信接続するためには、プロバイダとの契約が必須です。
プロバイダの数は非常に多く、日本国内に限定しても数百〜数千という単位の専門業者が存在しています。それぞれの会社で提供するサービス内容や料金は異なり、消費者は自由にプロバイダを選ぶことが可能です。
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プロバイダを確認する8つの方法
インターネット環境を見直す際や通信トラブルが発生したとき、「どのプロバイダと契約しているのか分からない」という方は少なくありません。プロバイダは回線とは別に契約する場合もあり、契約者本人でも把握しづらいケースがあります。ここでは、プロバイダを確認する方法を8つ紹介します。
1.ツールを活用する
手軽にプロバイダを確認する方法として、専用の無料ツールを使う方法があります。例えば「プロバイダー確認君」「確認くん+」「みんなのネット回線速度」などのWebツールにアクセスするだけで、現在インターネット接続に使っている回線情報が表示されます。
ただし、実際の契約プロバイダと異なる名前が表示されることもあるため、注意が必要です。表示されたプロバイダ情報はあくまで参考として扱い、必要に応じて他の方法と併用しましょう。
2.メールアドレスを確認する
プロバイダから発行されたメールアドレスを使用している場合は、そのドメイン部分を確認することで契約しているプロバイダを特定できる可能性があります。以下は一例です。
- @ocn.ne.jp → OCN
- @plala.or.jp → ぷらら
- @ybb.ne.jp → Yahoo!BB
- @so-net.ne.jp → So-net
- @biglobe.ne.jp → ビッグローブ(BIGLOBE)
3.会員専用ページで確認する
多くのインターネットプロバイダでは、契約者向けに「マイページ」や「会員サポートページ」が用意されています。そこでは契約プランや料金明細だけでなく、どのプロバイダと契約しているのかが記載されている場合もあります。契約時に発行されたIDやパスワードを使ってログインすれば、自身の契約内容を簡単に確認できます。
4.IPアドレスで調べる
IPアドレスには接続元のあらゆる情報が含まれており、その中からプロバイダの情報も見つけられます。IPアドレスの確認サイトにアクセスして「ゲートウェイの名前」を見てみましょう。ここにプロバイダ名が表示されています。
ここで記されるゲートウェイの名前からプロバイダを特定できなかった場合は、IPアドレスをドメイン調査ツールに入力して、より詳しい情報を検索しましょう。この方法なら確実にプロバイダ情報を特定できます。
5.契約書類を確認する
接続環境が整っていない場合は、プロバイダの契約書類を発見できれば、すぐに契約先のプロバイダが分かります。パソコン関連の書類をひとまとめにしているなら、その中から契約書や説明書などを探し、プロバイダ名を確認しましょう。
契約書以外にも、プロバイダを特定できる書類がいくつかあります。ユーザー名やパスワードなどを記載した書類が書面で届いている可能性がありますし、契約した大体の日時が分かれば、その時期のEメールを遡ることで契約先の会社名が分かります。
6.明細で調べる
プロバイダからの利用明細や請求書が届いていれば、それをもとに発行元のプロバイダ名を判断することが可能です。請求書はWebサイトで確認する流れが主流であることから、登録した可能性があるEメールアドレスにメールが届いているか見てみましょう。
銀行口座から引き落としを行っている場合は、通帳を見ると請求元の会社名が分かります。クレジットカードの場合も利用明細に会社名が表示されるため、これも特定に向けた大きな手掛かりになります。
7.回線事業者に問い合わせる
光回線やCATVなどを提供している回線事業者に問い合わせることで、契約中のプロバイダを調べてもらえる場合があります。主な回線事業者と問い合わせ先は以下の通りです。
- フレッツ光:0120-116-116
- auひかり:0077-7084、0120-22-0077
- ドコモ光:0120-800-000
- eo光:0120-919-151
- コミュファ光:0120-816-538
8.管理会社・大家に問い合わせる
賃貸マンションやアパートなどで、物件にあらかじめ用意されたインターネット環境を利用している場合、自分でプロバイダと直接契約していないケースもあります。このようなケースでは、建物全体で契約しているプロバイダが存在しており、その情報を管理会社や大家が把握しています。
管理会社または大家に連絡し、「インターネットのプロバイダはどこですか」と確認すれば、契約先を教えてもらえるでしょう。また、入居時に配られた案内書類や契約書に記載されていることもあるため、一度手元の書類も確認しておくと安心です。
プロバイダの解約・乗り換え手順
プロバイダの解約や乗り換えでは、手順を誤ると「インターネットが一時的に使えなくなる」「違約金が発生する」などのトラブルにつながることがあります。スムーズに解約・乗り換えを進めるためには、事前の準備と手順の正確な把握が欠かせません。ここでは、プロバイダの解約と乗り換えに必要な手順を解説します。
解約手順
まずは契約中のプロバイダのWebサイトを開き、解約の申し込みを行います。ネット上で解約の申請を受け付けていない業者もありますが、その場合は電話、あるいは書面のやりとりで解約できるため、その契約先の規約に準じて手続きをしてみてください。
電話でやりとりをする場合、担当者から解約の理由を尋ねられることがありますが、ここでは「回線速度」や「料金」などを理由にするとよいでしょう。解約を見直すよう説得された場合も、きっぱりと断れば大丈夫です。
乗り換え手順
以下は、光回線の乗り換え手順です。
1.現在の回線種別を確認する
2.必要な番号を取得する
3.乗り換え先のプロバイダを選ぶ
4.新しいプロバイダに申し込む
5.開通日の調整と準備
6.旧プロバイダの解約手続き
プロバイダを乗り換える際は、利用中の回線が「フレッツ光」か「光コラボ」かによって、必要な手続きが異なります。フレッツ光から光コラボへ乗り換える場合は、「転用承諾番号」をNTT東西から取得します。光コラボ間で乗り換える場合は、「事業者変更承諾番号」を現在のプロバイダから取得しましょう。
【関連記事:光回線のプロバイダの選び方|基本から契約ポイントまで徹底解説!】
プロバイダを乗り換える際の注意点
プロバイダの乗り換えは、料金の見直しや通信速度の改善といったメリットがある一方で、注意したいポイントもいくつか存在します。乗り換えの手続きを安易に進めてしまうと、予想外の出費が発生したり、使っていたサービスが使えなくなったりと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。
ここでは、プロバイダを変更する前に知っておきたい注意点を紹介します。
回線とプロバイダは別
インターネット接続は一本化されているわけでなく、回線とプロバイダの契約はそれぞれ別々です。もし回線も同時に解約したいという場合は、プロバイダと別に回線事業者にも連絡を入れ、解約を申し込まなければなりません。
プロバイダを解約したから大丈夫と安心していると、契約が切れたはずの回線事業者から請求が届いてしまうこともあります。稀に同時解約を申し込めるプロバイダもありますが、基本的には別の手続きが必要と考えましょう。
解約金が発生する場合がある
多くのプロバイダでは最低利用期間が設けられており、その期間内に解約すると違約金が発生します。一般的に契約期間は2年や3年とされており、途中解約では数千円〜1万円以上の費用がかかるケースも珍しくありません。
また、「自動更新型契約」の場合は、契約満了日から数か月間のみが「違約金のかからない更新月」とされているため、そのタイミングを逃すと再び長期契約がスタートしてしまいます。乗り換えを検討する際は、まず契約書やマイページなどで自分の契約期間や更新月を確認しておきましょう。
プロバイダ提供のメールアドレスが利用できなくなる
プロバイダを乗り換えると、それまで使用していたメールアドレスや固定電話サービスが使えなくなることがあります。例えば「@nifty.com」や「@ocn.ne.jp」など、プロバイダ独自のメールアドレスは、そのプロバイダとの契約終了と同時に利用できなくなります。
長年使っていたアドレスで会員登録や銀行口座、仕事上の連絡をしている場合は、特に注意が必要です。乗り換え前に、利用中のメールアドレスをフリーメール(GmailやYahoo!メールなど)に切り替えたり、各種サービスの登録メールアドレスを事前に変更したりしておくと安心です。
ネットを利用できない期間が生まれないようにする
プロバイダの解約を先に実行すると、新しいプロバイダと契約を交わすまではネット通信が不可能になります。空白期間ができると、生活や仕事に大きな支障が生じてしまいますから、スムーズに乗り換えられるように準備しましょう。
順序としては、新しいプロバイダと契約を行い、開通日時を確定させてから契約中のプロバイダを解約することがおすすめです。空白期間中に余計なWi-Fiなどを手配せずに済むよう、順序立てて乗り換えを行いましょう。
【関連記事:【法人向け】プロバイダを契約する方法や注意点を解説!おすすめの回線も紹介】
プロバイダを乗り換えたい!選ぶ際に意識したいポイント
プロバイダを乗り換える際に、「安いから」「有名だから」といった理由だけで選んでしまうと、後になって「エリア外だった」「速度が遅い」「サポートが不十分だった」といったトラブルにつながる可能性もあります。快適なインターネット環境を整えるためには、乗り換え先のプロバイダをしっかり比較・検討することが重要です。
ここでは、プロバイダ選びの際にチェックしておきたいポイントを5つ紹介します。
対応エリア
プロバイダを選ぶ際に、まず確認しておきたいのが「対応エリア」です。どれほど評判が良く料金が安くても、自宅やオフィスがサービス提供エリア外であれば契約できません。特に、地方や郊外のエリアでは対応していない回線やプロバイダも多く、選択肢が限られるケースもあります。
プロバイダのWebサイトでは、郵便番号や住所を入力することでサービス提供の可否を確認できる場合があるため、乗り換え前にチェックしておきましょう。
通信速度
インターネットの快適さを左右する大きな要素が「通信速度」です。料金が安くても、回線が遅ければ動画視聴やオンライン会議、クラウド業務に支障が出てしまいます。特にテレワークが一般化した今では、安定した通信速度は業務効率にも直結する大切なポイントです。
通信速度には「最大速度(理論値)」と「実効速度(実際に出る速度)」の2種類があり、広告などで目にする「最大1Gbps」はあくまで理論値です。実際の速度は、プロバイダの混雑状況や接続方式(IPv4/IPv6)、地域の設備状況などによっても変わってきます。
口コミサイトなどで、実際の利用者の声を参考にするのも有効です。速度を重視する場合は、IPv6(IPoE方式)対応のプロバイダを選ぶとよいでしょう。
月額料金/割引特典
毎月かかる費用として大きな影響を与えるのが「月額料金」です。プロバイダによって料金設定は異なり、通信速度やサービス内容が同じでも、月額で数百円〜数千円の差が生じることもあります。また、セット割や学割、長期利用割引など、条件を満たせばお得になる特典を用意しているプロバイダも多く存在します。
特に注目したいのは、乗り換えキャンペーンです。他社からの乗り換え時に「違約金負担」「キャッシュバック」「工事費無料」といった特典が用意されていることがあります。これらをうまく活用すれば、初期費用を抑えながら乗り換えることが可能です。
オプション/付帯サービス
プロバイダは、単にインターネット接続を提供するだけでなく、さまざまなオプションサービスも提供しています。例えば、プロバイダ独自のメールアドレスや固定IPアドレスの付与、高機能ルーターのレンタルなどが挙げられます。
また、複数デバイス向けのセキュリティソフトが無料で付いてくるなど、他社では有料のサービスを標準で提供している場合もあります。オプションは後から「見落としていた」と気づくことも多いため、あらかじめ一覧で比較しておくと安心です。
サポート体制
設定時のトラブルや通信障害など、いざというときに頼れる窓口があるかどうかは、安心感に直結します。特に、初期設定に不安がある人や、パソコン・ネット環境に詳しくない人にとっては、手厚いサポートが大きな助けになります。サポート体制を確認する際は、次のような点に注目しましょう。
- 電話やチャットでのサポートがあるか
- 対応時間が長いか(例:年中無休/24時間対応など)
- 訪問サポートの有無
- ・マニュアルやFAQの充実度
口コミなどで「つながりにくい」「対応が遅い」といった評価が目立つプロバイダは、避けたほうが無難です。
プロバイダに関するよくある質問
プロバイダの契約や乗り換えに関しては、専門用語や仕組みが分かりにくく、戸惑う人も少なくありません。プロバイダ選びや乗り換えをスムーズに進めるためにも、事前に疑問や不安を解消しておきましょう。ここでは、よくある質問を4つピックアップして紹介します。
プロバイダと回線業者は同じですか?
プロバイダと回線業者は、インターネットを使う上でどちらも重要ですが、それぞれの役割は異なります。回線業者は物理的な通信回線を提供する会社であり、プロバイダはその回線を通じてインターネットに接続するためのサービスを提供する会社です。
例えば、「フレッツ光(NTT)」は回線業者、「OCN」や「ぷらら」などはプロバイダです。
ただし、最近ではこの2つがセット(一体型)になっているサービスも増えており、「ソフトバンク光」や「ドコモ光」などは、プロバイダと回線をまとめて契約できます。
プロバイダの乗り換えに費用がかかりますか?
プロバイダの乗り換えでは、状況に応じて以下のような費用が発生する場合があります。
- 現在のプロバイダの解約金
- 工事費の残債
- 新しいプロバイダの初期費用
ただし、多くのプロバイダは乗り換えキャンペーンを実施しており、これらの費用を実質無料にしてくれる場合があります。費用を抑えたいときは、キャンペーンの有無や条件を事前に確認しておきましょう。
プロバイダの乗り換えにはどのくらいの期間がかかりますか?
プロバイダの乗り換えにかかる期間は、選ぶ回線タイプや手続き方法によって異なりますが、一般的には1週間〜3週間程度が目安とされています。現在「フレッツ光」を利用していて、光コラボへ乗り換える場合は「転用」という方式となり、回線工事が不要なため、数日〜1週間ほどで完了するケースが多くなっています。
「光コラボから別の光コラボ」へ変更する場合は、「事業者変更」という手続きとなり、こちらも工事は不要で、同様に短期間で移行可能です。ただし、どちらのケースでも必要となるのが、「転用承諾番号」や「事業者変更承諾番号」です。
これらの番号は、NTTや現在のプロバイダから取得するもので、有効期限は発行から15日間と定められています。この期間内に手続きを完了させる必要があります。
プロバイダを変更することで何が変わりますか?
プロバイダを変更すると、次のような点に変化が生じる可能性があります。
- 通信速度の改善
- 月額料金の削減
- キャンペーンによる特典
- サポートやサービス内容の変化
プロバイダの変更は、単なる「乗り換え」にとどまらず、通信環境の改善やコストの見直しにもつながる有効な手段です。現在の契約に不満や不便を感じている場合は、定期的な見直しを検討してみるとよいでしょう。
法人向けプロバイダなら「イッツコム光接続」へ
高速通信が可能な法人向けプロバイダをお探しなら、イッツコム光接続がおすすめです。イッツコムの通信速度は、一般的な光回線の相場である1Gbpsの2倍となる2Gbpsですので、オンライン会議や動画の送受信、データバックアップをスムーズに行えます。
また、独自のFTTH回線網とプロバイダサービスをワンストップで提供できるため、万一のトラブルの際も問い合わせ窓口が統一されており便利です。
まとめ
インターネット環境の見直しは、通信速度や月額料金、サポート体制など、日々の業務や生活に直結する重要な要素です。プロバイダを確認・比較し、自分のニーズに合ったサービスへ乗り換えることで、業務効率の向上やコスト削減につながる可能性があります。
現在のプロバイダに不満を感じている方や、より快適な通信環境を目指したい方には、イッツコムの光接続サービスがおすすめです。下り2Gbps/上り1Gbpsの高速かつ安定した通信により、ストレスのないビジネス環境を構築できます。インターネットの再構築を検討している場合は、ぜひご一考ください。