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速い光回線の特徴やスペックを生かす接続環境のポイントを徹底解説!

インターネットやWi-Fiが遅い・つながらない問題を抱えており、速い光回線への乗り換えを検討している方もいるのではないでしょうか。

光回線のスペックを生かすには「接続環境の最適化」が重要だと理解することで、快適なインターネット環境を具体的にイメージできます。光回線は最大通信速度2Gbpsクラスが現実的な選択肢であること、光回線のスペックに合わせWi-Fi環境整備も必要であることに目を向けましょう。

そこでこの記事では、光回線が速い仕組みや速さを生かす接続環境のポイントについて紹介します。

光回線が速い理由は仕組みにある


光の速度「光速」は宇宙における最大速度といわれています。しかし、「光速(光の速度)」と「光回線の速さ」は別物です。では、光回線の「光」とは一体何なのでしょうか。光回線が速い理由を知るために、まずは光回線の仕組みを押さえておきましょう。

光回線の仕組み

光回線の「光」とは「光ファイバー」のことです。インターネット通信は「光ファイバーケーブル」と「メタルケーブル」を使い、光回線のケーブルはガラス繊維やプラスチック繊維でできた光ファイバーを使用します。

この光ファイバーケーブル内に光の点滅信号を送り、情報を伝達するというのが光回線の仕組みです。なお、メタルケーブルの場合は電気信号を使います。

光ファイバーが速い理由

電気信号を使うメタルケーブルに比べ、光信号を利用する光ファイバーのほうが通信速度ははるかに上です。光ファイバーのほうが速い理由は主にふたつあります。

1つ目は、電気を変調させて行う電気信号よりも、光の点滅で行う光信号のほうが大容量であるという点です。光信号は1秒間に約1兆個もの信号を送れるのに対し、電気信号は1秒間に約100億個の信号しか送れません。

ふたつ目は、安定的に遠くまでデータを送れることです。光ファイバーの材質と構造は、外部からの妨害を受けにくく、信号を遠くまで伝えられる特徴があります。

光回線の速さを測るポイント


光回線は、その材質や信号の種類が速さを実現しています。とはいえ、「速さ」とは一体何なのでしょうか。ここでは、「速さ」の定義、利用に際しての目安をまとめます。ビジネスには欠かせないポイントですので、インターネット通信における「速さ」が意味するところと、どの程度の「速さ」を期待すればよいのかを理解しておきましょう。

回線速度は上りと下りの2種類

インターネット通信の「速さ」とは「回線速度」のことです。回線速度は1秒間に送れるデータ量で表されます。つまり、より多くのデータを送れる回線が「速度が速い」というわけです。

回線速度はデータをアップロードする際の「上り」と、読み込む際の「下り」に分けて表示されます。「上り」の回線速度が速ければ、写真や動画などをネットにアップする際時間がかかりません。「下り」の回線速度が速ければ、容量の大きなファイルや高画質の動画を受信する際もスムーズです。

回線速度によって異なる利用範囲

回線速度は、「kbps」「Mbps」「Gbps」の3種類の単位で表します。1,000kbpが1Mbps、1,000Mbpsが1Gbpsです。

送受信するデータの種類によって、必要とされる回線速度は違います。文字だけを送受信するメールや音楽ストリーミングなど、容量が小さいものは回線速度が遅くても支障はありません。画像や動画・オンラインゲームになると、さらに速い回線速度が必要です。

インターネットの利用方法はそれぞれですが、だいたいどのくらいの回線速度を目安に考えればよいのか見てみましょう。

128Kbps〜1Mbps・テキストのみのメール、メッセージアプリ
・画像が少ないHPの閲覧
1 Mbps~1 0Mbps
・画像を添付したメール
・音楽ストリーミング
・画像が多いHPの閲覧
3 Mbps~20 Mbps・動画・音楽再生
・ネットショッピング
20Mbps以上・オンラインゲーム
・映画など高画質動画の再生
・動画 のダウンロード

回線速度を測るおすすめツール

光回線のほとんどは1Gbpsか、それ以上の最大回線速度をうたっています。しかし、これは「最良のインターネット環境下で技術的に可能な最大速度」という意味です。設備・設定・環境といったさまざまな要因から、実際にはこれより遅くなります。

現在使っているインターネットの回線速度が分かれば、継続してビジネス利用できるのか、それとも切り替えたほうがよいのか判断できるでしょう。そこで、おすすめしたいのが速度を計測するツールです。

「Fast.com」は、操作が簡単でスピーディな測定が可能なため、初心者でもすぐに使用できます。「SPEEDTEST」も人気です。こちらは上りと下り別々の速度やPing値の応答速度まで計測できる本格派です。

光回線の速度を決めるポイント


光ファイバー回線を利用すれば、他の回線よりも優れた回線速度が期待できます。となると、光回線であればいつでもどこでも同じ速度で仕事ができるということなのでしょうか。残念ながら、そうではありません。光回線の速度を左右するいくつかの要因があります。代表的なものを取り上げましょう。

プロバイダ

インターネットを利用するためには、回線事業者とプロバイダ、それぞれと契約しなければなりません。回線事業者は、インターネットに利用する回線を提供してくれる会社です。プロバイダは、その回線をインターネットに接続してくれます。つまり、回線があってもプロバイダと契約をしていなければ、インターネットは使えないということです。

プロバイダは地域ごとに基地局を置いており、その地域の契約者は基地局の設備を使用します。同じ地域に契約者が多ければ、設備利用は込み合ってしまうでしょう。通信速度も遅くなります。

回線の配線方法

光回線を申し込んだ場合、敷設工事が行われます。その際に採用される配線方法によっても速度が変わります。主に使用される方法は、「光配線方式」「VDSL方式」「LAN方式」の3つです。

光配線方式では配線に光回線のみを使用します。しかし、VDSL方式は光回線と電話回線、LAN方式は光回線とLANケーブル回線を組み合わせた配線です。集合住宅ではVDSL方式やLAN方式を採用していることが多く、光配線方式に比べると速度はかなり遅くなります。

光回線の速さを他回線と比較

データ通信には、さまざまな回線を使います。光回線がどのくらい速いのかを理解するため、他の回線と速さを比べてみましょう。数値だけ見ても、光回線でのインターネット通信がいかに速いかが分かります。

上り下り
電話回線56kbps56kbps
ADSL回線5Mbps50Mbps
CATV回線10Mbps(最大1Gbps)320Mbps(最大2Gbps)
モバイル回線 3G5.76Mbps14.4Mbps
モバイル回線 4G50Mbps(最大131.3Mbps)150Mbps(最大1.7Gbps)
光回線1Gbps(最大20Gbps)1Gbps(最大20Gbps)

(2023年4月現在)

これはインターネット環境が完璧に整っており、何の妨害もない場合にのみ可能な計算上の数値です。実際の速度はこの数値より低いということを考えれば、スピードが重要なビジネスにおいては光回線が最適であるといえるでしょう。

現場の環境

使用現場の環境が速度を左右する場合もあります。一番大きいのは使用デバイスの性能です。使用しているパソコンが古い、アップデートされていないといったケースでは光回線を利用していても速度が遅くなってしまいます。

設備の設置方法や各種設定の不備も原因の1つです。LANケーブルや無線LANの規格が契約した光回線と適合していないと、速度にも影響が出ます。ルーターの設置場所や、通信方式によって速度が遅くなるケースも少なくありません。

10Gbpsや20Gbpsの光回線は必要?

一般的な光回線の最大通信速度は、上り・下り共に1Gbps(理論値)です。近年はより高速な2Gbps、さらに10Gbpsや20Gbpsといったハイスペック光回線も登場しています。しかし10Gbpsクラスの光回線でも、実効速度は最大で数Gbps程度です。

また実際のところ、数Gbpsの通信速度に対応するデバイスは多くありません。インターネット通信はほとんどの場合、回線の最大通信速度が1Gbps~2Gbpsあれば十分高速です。この点については次項で詳しく解説します。

速い光回線のポテンシャルを生かす接続環境のポイント


光回線の性能をアップグレードしただけでは、通信速度を大きく改善できない場合があります。発揮できる最大通信速度は、接続デバイスの対応規格や性能に制限されるためです。またプロバイダが「IPv6 IPoE」に対応しているか、光回線網が「独自回線」かどうかで、実行速度は大きく変わります。

LANポートの対応規格を光回線の最大通信速度に合わせる

Wi-FiよりもLANケーブルによる有線接続のほうが、通信速度・安定性で有利です。スマホやタブレットなどLANポートのないデバイスは有線接続できませんが、PCやOA機器は有線接続のほうが速い光回線の恩恵を享受できます。ただしLANポートは対応規格によって複数の種類があり、最大通信速度も異なることが注意点です。

・ギガビットイーサネット(1,000BASE-T):最大通信速度1Gbps
・マルチギガビットイーサネット(2.5GBASE-T 、5GBASE-T):最大通信速度2.5Gbps、5Gbps
・10ギガビットイーサネット(10GBASE-T):最大通信速度10Gbps

有線接続時、1,000BASE-Tのみに対応するデバイスの場合、最大通信速度1Gbps超の光回線のポテンシャルは発揮できません。特にONU(光回線終端装置)と接続するWi-Fiルーターは、2.5GBASE-T以上に対応していることがポイントです。

LANケーブルのカテゴリを光回線・LANポートのスペックに合わせる

LANポートの対応規格が光回線のスペックに合っていても、LANケーブルが低スペックだと、速い光回線のポテンシャルは発揮できません。有線接続時の最大通信速度は、LANケーブルの対応規格にも制限されます。主なLANケーブルの種類は以下の通りです。

・CAT.5:対応規格は1,000BASE-T、最大通信速度100Mbps
・CAT.5e:対応規格は2.5GBASE-T、最大通信速度1Gbps(使用環境によっては最大10Gbps)
・CAT6:対応規格は5GBASE-T、最大通信速度1Gbps (使用環境によっては最大10Gbps)
・CAT.6A:対応規格は10GBASE-T、最大通信速度10Gbps

CAT.5だと速い光回線の恩恵は享受できません。CAT.5e以上のLANケーブルによる配線が必要です。将来的な拡張も考えるなら、CAT.6A以上のLANケーブルで配線することをおすすめします。

Wi-Fi6対応のWi-Fiネットワーク機器を使用する

光回線導入時に設置するWi-Fiルーターや、増設時に使用するWi-Fiアクセスポイント(AP)は、新しいWi-Fi規格に対応していることも重要です。Wi-Fiは規格のバージョンによって最大通信速度が異なります。2023年4月時点の最新規格は、最大通信速度9.6Gbpsの「IEEE 802.11ax(Wi-Fi6、Wi-Fi6E)」です。

Wi-Fi6対応のWi-Fiネットワーク機器は、最大通信速度1.2Gbps・2.4Gbps・4.8Gbpsなど、機種によって性能差があります。Wi-Fi6対応だからといって、規格上の最大通信速度に対応しているとは限りません。

またWi-Fiの子機となるPCやスマホがWi-Fi6対応でも、親機となるWi-FiルーターやAPが非対応の場合、より通信速度の遅い古いバージョンでWi-Fi通信をします。

【関連記事:Wi-Fi6とは?5Gとの違いやメリット、おすすめ機器をわかりやすく解説

子機のWi-Fiモジュールのスペックにも注意

「Wi-Fi経由でデータを伝送できる最大速度」は、PCやスマホなどの子機が搭載するWi-Fiモジュールの性能にも制限を受けます。多くのWi-Fi6対応PCが搭載するWi-Fiモジュールは、Wi-Fi6通信時の最大通信速度が2.4Gbpsです。

またiPhone 11以降のモデルは、Wi-Fi6通信時で最大1.2Gbps、Wi-Fi5通信時で最大866Mbpsとなっています。これらの機種でWi-Fi6通信時に光回線が最大通信速度2Gbpsの場合、PCなら2Gbps、iPhone 11なら1.2Gbpsがインターネット速度の最大値です。10Gbpsクラスの光回線を導入しても、最大通信速度に大差はありません。

5GHz帯と2.4GHz帯でも通信速度の上限は異なる

Wi-Fiは5GHz帯や2.4GHz帯の電波でデータ通信しますが、使用する周波数帯によって、Wi-Fiネットワーク機器の最大通信速度が異なります。5GHz帯の最大通信速度と比較すると、2.4GHz帯はおおよそ1/2~1/4 と半分程度になる機種が一般的です。

例えば5GHz帯の最大通信速度が2.4Gbpsの機種は、2.4GHz帯で800Mbpsや574Mbpsまでとなっています。接続先のWi-Fiネットワークをどちらの周波数帯にするかによっても、通信速度の上限は変わる仕組みです。

実効速度が速いのは「IPv6 IPoE」対応のプロバイダ

プロバイダが新しいインターネット接続方式「IPv6 IPoE」に対応しているかどうかは、実効速度に大きく影響します。従来の「IPv4 PPPoE」は電話回線を通じたダイヤルアップ接続を行っていた時代から使用されているもので、プロバイダの設備でユーザー認証が必須です。

IPv6 IPoEはこのプロセスがありません。トラフィック渋滞を起こしやすい網終端装置(NTE)ではなく、大容量のゲートウェイルーター(GWR)を通じてスムーズに高速インターネット通信ができます。

なお重要なのは「IPoE」に対応していることです。「IPv6対応」のプロバイダは「IPv6 PPPoE」で接続する場合があります。

【関連記事:Wi-Fi6とIPv6の違いとは?メリットや利用方法をわかりやすく解説

光コラボより「独自回線」のほうが実効速度は速い

一般的な光回線は最大通信速度が1Gbps、サービスによっては2Gbps以上です。スペックは同じでも、実効速度は各社異なります。光回線網が「独自回線であるかどうか」も、実効速度に差が出るポイントです。

NTT東日本・西日本の光回線網を利用する「光コラボレーション」などではなく、自前の光回線網を使用する光接続サービスは、大人気のサービスとユーザー数を分離できます。回線を共有するユーザーが少ないことで、より通信速度・安定性の高いインターネット接続が可能です。

速い光回線への乗り換えとWi-Fi6対応ならイッツコム!


イッツコムは2Gbpsクラスの法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」と、Wi-Fi区間最大通信速度2.4GbpsのWi-Fiアクセスポイントを手間なく増設きる「かんたんWi-Fi」を提供しています。2Gbpsクラスの速い光回線のポテンシャルを最大限に発揮する、インターネット回線とWi-Fiの組み合わせを見ていきましょう。

2Gbpsクラスの法人向け光回線へスムーズに乗り換え「イッツコム光接続サービス」

より高速なインターネット回線を求めるなら、最大通信速度2Gbpsの光回線がおすすめです。接続デバイス側の対応規格や性能から見て、2Gbpsクラスが現実的な選択肢といえます。

イッツコムが自前の光回線網で提供する法人向け光回線「イッツコム光接続サービス」は、IPv6 IPoEに標準対応する下り最大2Gbps・上り最大1Gbpsの高速回線です。NTT東日本やKDDIなどとは別の、独自の回線網で提供するため、複数プロバイダ・光回線を契約するマルチホーミングに有効活用でき、インターネットの冗長化に役立ちます。

また、イッツコムでは通信速度や安定性を最重要視する方向けに「専用線インターネット接続サービス」も用意しています。ユーザー様のネットワークと当社のアクセスポイント間を光ファイバー専用回線で接続するため、他のユーザー様の利用度合いに影響を受けません。

速い光回線のポテンシャルを発揮するWi-Fi環境整備なら「かんたんWi-Fi」

Wi-Fi経由でインターネット接続する場合、Wi-Fiネットワーク機器の性能不足による通信速度の制限がネックです。とはいえ、Wi-Fiネットワーク機器の買い替えや設定に不安がある方も多いでしょう。

イッツコムが提供する「かんたんWi-Fi」なら、高性能なWi-Fiアクセスポイント(AP)を簡単に増設できます。届いたAPにLANケーブルと電源ケーブルを差し込むだけの簡単設定で、自由なレイアウトで高性能APの増設が可能です。現在のネットワーク設定の変更は必要ありません。

「ハイエンド6」プランのAPはWi-Fi6対応のため、最新のPCやスマホのポテンシャルも最大限に発揮できます。Wi-Fi6通信時の最大通信速度は2.4Gbpsで、2Gbpsクラスのイッツコム光接続サービスとの組み合わせにも最適です。

なお、イッツコムでは法人向け以外にも個人向けのインターネット回線やデータSIMも提供しています。自宅や外出先などリモートワーク環境の改善についてもご相談ください。

まとめ


光ファイバーを使った光回線が「速い」といえるのは、大容量データを安定的に送信できるからです。とはいえ、せっかくの光回線をより良い状態で効率的に利用するためには、信頼できる回線事業者とプロバイダ選びが欠かせません。その両方を兼ね備えているのがイッツコムです。

イッツコムではプロバイダ契約と回線契約を一本化しており、工事からサポートまで全てお任せいただけます。さらに2Gbpsクラスの光回線に最適な「かんたんWi-Fi」によって、Wi-Fi通信の高速化も可能です。速い光回線への乗り換えをお考えなら、Wi-Fi環境も2Gbpsクラスに一括アップグレードできるイッツコムにご相談ください。