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インターネット回線(光回線)の工事内容とは?ポイントや期間・費用も解説

光回線の台頭でADSLやISDNは順次サービス停止が決定しており、企業が使用するインターネット回線は光回線がほぼ唯一の選択肢となっています。光回線への乗り換えを検討していて、工事の内容や費用が知りたい企業担当の方もいるのではないでしょうか。

光回線の仕組みや工事の流れ、開通工事にかかる期間や費用を知ることで、光回線への乗り換えを具体的に検討できます。コスパの高い光回線サービスも知り、自社のネットワーク環境をグレードアップしましょう。そこでこの記事では、光回線の工事の流れやポイントについてご紹介します。

インターネット回線(光回線)の工事で押さえておきたいポイント

ADSLやISDNはサービス提供者側がサービス終了を発表しており、インターネットインフラは光回線ベースで整備が進んでいます。光回線の導入に当たっては、以下の基礎知識を押さえておきましょう。

・光回線の仕組み
・開通工事が必要であること
・工事ができない場合もあること
・賃貸物件の注意点

ここでは、これら4つのポイントを解説します。

光回線の仕組み

光回線は光ファイバーケーブルを通じてインターネット接続する回線です。電柱から物件内へ光ファイバーケーブルを引き込み、回線末端の「光コンセント」から「ONU(光回線終端装置)」まで室内用の光ファイバーケーブルを接続し、ONUで光信号と電気信号を変換します。

サービスによってはWi-FiルーターやWi-Fiルーター・ONU一体型の機器を「ホームゲートウェイ」と呼び、ホームゲートウェイとPCなどのデバイスを有線接続(LANケーブル接続)または無線接続(Wi-Fi接続)することで、インターネット接続ができる仕組みです。

光回線を導入するなら開通工事が必要

光回線を利用するには回線の開通工事が必要です。物件によって工事内容は異なりますが、少なくとも開通確認試験を要するので、契約して即使い始められるわけではありません。工事内容によって立ち会いの有無も異なりますが、いずれにせよ利用開始前に開通工事を予約します。

光回線の工事ができない場合も

光回線を開通させるには、以下3つの条件を満たすことが必要です。

・物件が光回線のサービスエリア内にあること
・室内まで配線できる(配管がある)こと
・物件近くに光ファイバーケーブルの通った電柱があること

サービスエリア外なら光回線を利用できません。築年数の古い集合住宅やオフィスビルの場合、光ファイバーケーブルを室内まで配線できる配管が通っていない場合もあります。また、光ファイバーケーブルを物件まで引き込めない場合は工事できません。

賃貸物件は開通工事前に事前確認が必須

賃貸物件の場合はオーナーや管理会社の許可を得ることが必須です。技術的な問題はクリアできても、物件のオーナーや管理会社の許可を得られなければ工事できません。事前にサービスエリア内であることを確認し、オーナーや管理会社の許可を得ておきましょう。

インターネット回線(光回線)の工事の流れ|戸建て物件の場合

企業によっては戸建て物件を事務所や店舗などに使用しています。戸建て物件の場合は配線の自由度が高く、集合住宅やオフィスビルよりスムーズな工事が可能です。ここでは、戸建て物件で光回線の開通工事をする場合の流れを、3ステップに分けて解説します。

1.物件内へ光ファイバーケーブルを引き込む

まずは物件近くの電柱から物件内に光ファイバーケーブルを引き込みます。なるべく外壁を傷付けないように、電話用配管やエアコンのダクトを通じて引き込むのが一般的です。うまく引き込める経路がない場合は、物件の外壁に直径10mm程度の穴を空けます。

2.光コンセントの設置

物件内に光ファイバーケーブルを引き込んだら、光回線の末端となる光コンセントを設置します。光コンセントには2種類あり、一体型タイプか分離型タイプです。

・一体型タイプ:電気のコンセントなどと一体型になったタイプ。引き込んだ光ファイバーケーブルが配管を通っている場合に採用される
・分離型タイプ:光回線用のコンセントが独立したタイプ。引き込んだ光ファイバーケーブルが露出配線となっている場合に採用される

3.ホームゲートウェイやONUの設置

光コンセントを設置したらホームゲートウェイやONUを設置します。設置が完了したら開通テストを実施し、開通が確認できれば開通工事は完了です。

なお、光コンセントとONUは光ファイバーケーブルで接続し、ONUとホームゲートウェイが分離型なら機器間をLANケーブルで接続します。ホームゲートウェイにはWi-Fiルーター機能とLANポートがあるので、ユーザー側でプロバイダやWi-Fiの設定をし、デバイスをWi-FiやLANケーブルで接続すれば光回線を利用開始できる流れです。

インターネット回線(光回線)の工事の流れ|集合住宅やオフィスビルの場合

集合住宅やオフィスビルは、築浅物件なら建築時に光回線の配線をしているケースが多く、過去に工事済みの物件もあります。しかし、築古物件は光回線未導入の場合も珍しくありません。ここでは、光回線未導入の集合住宅やオフィスビルで光回線の開通工事をする流れを、4つのステップに分けて解説します。

1.MDF室まで光ファイバーケーブルを引き込む

集合住宅やオフィスビルは戸建て物件とは違い、光ファイバーケーブルを直接室内まで引き込みません。まずは電柱から棟内共用スペースまで引き込み、PT盤(光ファイバーケーブルの分岐装置)に接続します。棟内共用スペースは電話用のMDF(主配線盤)を収容するMDF室を利用するのが一般的です。

2.スプリッタを経由して室内へ光ファイバーケーブルを引き込む

小規模な物件ならPT盤から直接各戸へ配線する場合もありますが、基本的にはPT盤からフロア単位などで設置されたスプリッタ(PD盤)に配線します。スプリッタから各戸に配線することで、室内まで光ファイバーケーブルを引き込む仕組みです。

3.光コンセントの設置

室内まで光ファイバーケーブルを引き込んだら、光コンセントを設置します。集合住宅やオフィスビルの場合は配管を通して引き込むので、設置する光コンセントは基本的に一体型タイプです。

なお、工事前に光コンセントがある場合、光ファイバーケーブルはすでに配線されています。この場合は1~3のステップはなく、4のみです。

4.ホームゲートウェイやONUの設置

光コンセントを設置したら、戸建て物件と同じくホームゲートウェイやONUを設置します。開通テストをクリアし、ユーザー側でプロバイダやWi-Fiの設定を済ませればインターネットを利用開始できる流れです。

フロアが広いオフィスビルの場合、LANケーブルの配線やWi-Fiアクセスポイントの増設など、接続環境の整備も実施します。

インターネット回線(光回線)の開通工事にかかる期間や費用は?

光回線の開通工事には予約が必要で、工事は順番待ちです。契約して即日インターネット接続ができるわけではありません。また、特別なキャンペーン時を除いては工事費用が発生します。ここでは、工事期間や工事費用の目安を見ていきましょう。

工事期間の目安

光回線の開通工事には予約が必要です。予約からインターネットが使えるようになるまでは、少なくとも2週間~4週間はかかります。予約状況や物件の配線状況などによっては1か月〜2か月程度かかる場合もあるので、早めに準備を始めましょう。

工事当日の作業時間は1時間~2時間程度が目安ですが、物件の配線状況などによっては長引く場合もあります。

工事費用の目安

光回線の工事費用は回線事業者や物件の配線状況によって異なります。あくまで目安として、2万円~5万円程度が相場です。物件によっては過去に開通工事をしており、すでに光コンセントが設置されている場合もあります。この場合は工事の立ち会い不要ですが、数千円程度の工事費用は必要です。

また、回線事業者によっては工事費用が実質無料になるキャンペーンを開催している場合もあります。

月額料金や通信速度も検討することがポイント

工事費用は光回線事業者によって数万円程度の差が出る場合もありますが、光回線のトータルコストはランニングコストも含めなければ計算できません。初期費用が高めに見えても月額料金が安く、長期的にはコストを抑えられる光回線もあります。

また光回線の通信速度は下り1Gbpsが基本ですが、下り2Gbpsで費用が同等であれば、より高速な光回線を選ぶほうが有利です。工事費用だけで判断するのではなく、ランニングコストやコストパフォーマンスも計算に入れましょう。

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まとめ

ADSLやISDNは廃止が決定しており、まだこれらの通信回線を利用しているなら光回線への早急な乗り換えが必要です。配線状況の問題で開通工事が難しい物件もあるので、早めに開通工事の準備を進めましょう。

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