日報フォーマットのテンプレートはどう選ぶ?作成や共有を効率化するツールも解説
目次
日報はPDCAサイクルや業務管理の効率化に活用されます。Excelでの日報の作成や共有に課題を感じており、フォーマットをテンプレート化したい方もいるのではないでしょうか。
選択すべき日報テンプレートは運用目的や業種・部署によって変わること、Excelとメールの組み合わせは非効率であることを理解すれば、違う角度から運用体制の改善を考えられます。SFAやクラウドストレージによる作成・共有の効率化や、ビジネスチャットやWeb会議システムによるコミュニケーション活性化にも目を向け、日報の運用目的をよりスマートに達成しましょう。
そこでこの記事では、日報の基礎知識やテンプレート例と作成方法、Excel以上に作成・共有を効率化できるツールについてご紹介します。
日報のフォーマットとは?
日報には業務日報や作業日報、営業日報や店舗営業日報など、記載する内容やマネジメントの対象によってさまざまな種類があります。どのような日報でも、社員各自が独自のフォーマットで作成するのは管理上非効率であるため、統一されたテンプレートを元に記入するのが一般的です。まずは日報の基礎知識を見ていきましょう。
各種マネジメントに活用される日報
日報とは、従業員が1日に行った業務をまとめ、上司や上長に報告する書類です。各部署の業務進捗やクレームなどを上司や上長が把握し、今後の方針や対策を考えるために利用されます。
こういった情報は口頭でも伝えられますが、口頭の場合は、情報整理が難しくマネジメントに支障をきたす場合も珍しくありません。そこで日報をExcelファイルなどで文書化し、時系列で保管することで、プロジェクトやチームのマネジメントを抜け漏れなく効率化させます。
日報のフォーマットはテンプレート化がポイント
日報は主にマネージャー側の情報整理のために利用されます。効率的に日報を管理するためには書式の統一が必要です。そこで記述項目や記入欄の大きさ・並びなどのフォーマットをテンプレート化し、従業員が間違いなく必要事項を入力できる仕組みを整えます。
具体的な項目は、日付・氏名・業務内容・反省点などです。一般的にはExcelやWordを利用しますが、メールや専用ツールを用いたオンライン報告を採用する企業もあります。業種や部署によって取りまとめるべき情報が異なるため、適切なテンプレートを使用することが大切です。
日報フォーマットのテンプレート例
日報のテンプレートはPDCAサイクルに対応するものや時系列で整理するもの、現場作業に向いたものや営業担当者向きのものなどさまざまです。テンプレートによって管理できる情報が異なるため、自社の目的や業種・部署に合ったものを選びましょう。ここでは、使いやすい日報のテンプレート例を4パターン紹介します。
汎用性の高い日報テンプレート
業種や部署を問わず汎用的に使える日報テンプレートのアイデアです。PDCAサイクルとの対応関係を意識し、4つの項目に絞って文章を自由記入します。記載項目は以下の通りです。
・日付
・タイトル(業務日報など)
・所属と氏名
・今日の目標:Planに対応
・業務概要(実績など):Doに対応
・反省・問題点:Checkに対応
・明日の目標・改善点:ActやActionに対応
時系列で情報整理する日報テンプレート
時間軸に沿って、1日の業務内容をまとめる日報テンプレートのアイデアです。ひとつの項目で記述すると抜け漏れが発生しがちな、細分化されたタスクを1日で複数こなす業務などに向いています。記載項目は以下の通りです。
・日付
・タイトル(業務日報など)
・所属や氏名
・業務・作業の内容:1時間ごとに区切って業務内容を自由記入
・特記事項:契約フローに関する申し送り事項などを自由記入
現場作業に向いた日報テンプレート
実績よりも定型的な業務の確実な遂行が求められる、現場作業の報告に向いた日報テンプレートのアイデアです。工事や清掃の現場における作業日報、看護・福祉・介護の業務日報などに活用できます。記載項目は以下の通りです。
・日付
・タイトル(業務日報など)
・所属や氏名
・押印欄
・今日の目標:現場の性質に応じて項目を調整
・業務内容と時間:時間枠も自由記入にすることで、さまざまな業務内容の報告に対応
・その他特記事項:反省・連絡・相談・提案など、現場の性質に応じて項目を調整
・コメント:明日の目標など、現場の性質に応じて項目を調整
営業担当者向きの日報テンプレート
営業担当者向きの日報テンプレートのアイデアです。案件の性質や進捗状況などを細かく把握する必要があるため、営業日報は一般的な日報より項目数は多くなります。記載項目は以下の通りです。
・日付
・タイトル(営業日報など)
・所属や氏名
・案件の時系列報告欄:訪問先・面談時間・要件・面談者・内容・次回訪問日時などを記載
・課題や目標:1日の営業結果を受けての所感などを記載
・備考:契約フローの申し送り事項などを記載
・明日の予定:訪問先や面談時間などの予定を記載
見やすい日報フォーマットにするポイント
日報のフォーマットを整えたい場合、適切な手順を踏んで作成・編集することが大切です。手順を3ステップに分けると、「目的の明確化」「基本項目を設定」「適宜追加の項目を設定」となります。ここでは、見やすい日報フォーマットを作成するポイントを、順を追って見ていきましょう。
1.目的を明確化する
まずは日報を作成・活用する目的を明確化します。目的に応じて、どのような項目が必要かを洗い出しましょう。目的とフォーマットの対応関係は以下の通りです。
・目標達成状況の把握:売上やタスク、開発の進捗状況を自由記入
・業務進捗の共有:業務内容欄の充実や、進捗の割合記入
・課題や改善点の精査:業務中に直面した課題や対策の自由記入
・情報の吸い上げ:社内外のトラブルやクレーム、競合情報などの自由記入
・コミュニケーションの活性化:相談事項や業務以外の共有事項の自由記入
2.基本項目を設定する
日報を作成・活用する目的を踏まえて、基本項目を設定します。基本項目は、計画・実行・評価・改善のPDCAサイクルを意識したものであることが重要です。これらの項目には、数値を用いた定性的な情報を記入します。また情報の価値を高めるために、以下のように定性的な情報も記入するフォーマットにしましょう。
・今日の目標:評価しやすいように定量的に記入
・業務内容:情報整理しやすいように時系列で記入
・成果や良かった点:上司がフィードバックしやすいように定量的に記入
・改善点や翌日の目標:振り返りと現実的な目標の記入
・その他の共有事項:担当者自身の考えや感想といった定性的な内容を記載
3.適宜追加の項目を設定する
業種や部署によって、日報に含めたい情報は異なります。基本項目で拾い切れない情報については、適宜追加の項目を設定しましょう。
例えば営業担当者向けの日報(営業日報)であれば、リードの確度や次回アクションの日時・方法、新規顧客獲得数の月間目標と達成度などです。実店舗なら売り場の状況や販売の動向、サポート窓口ならクレームの傾向や対応状況などの記入欄を設けます。
日報の作成や共有をExcel以上に効率化するツール
Excelは日報の作成ツールとして一般的ですが、メールによる共有やモバイルデバイスでの操作に難があり、現代の働き方に合った効率的な方法とはいえません。そこで、SFA(営業支援システム)やクラウドストレージ、ビジネスチャットやWeb会議システムを活用した仕組み作りをおすすめします。
Excelが日報作成や共有に適していない理由
Excelを利用する場合、作成した日報はファイル単位で管理し、共有時にはメールの添付ファイルなどで都度送信します。メールは誤送信によるセキュリティリスクがある他、即時的なリアクションや複数名での情報共有に向いておらず、チーム内でのコミュニケーション活性化に活用しにくいことも懸念点です。
またモバイルアプリ版では日報ファイルを操作・閲覧しにくく、外出先で作成・確認するにも手間がかかります。
おすすめツール1:SFA(営業支援システム)
営業日報の作成や共有なら、ExcelよりもSFAが向いています。SFAとは、顧客情報や営業履歴を組織内で共有し、営業効率の向上を支援するツールの総称です。
SFAは営業アプローチリストや案件・商談など、さまざまな情報の共有機能を備え、営業チームを組織的にマネジメントできます。システム上で日報作成やオンライン営業報告も完結できるため、属人的かつ非効率な営業を脱却したい企業におすすめです。
【関連記事:『SFAとは?CRMとの違いや導入のメリットと注意事項を徹底解説!』】
おすすめツール2:クラウドストレージ
ExcelやWordは日報作成に活用できますが、ファイルの共有がネックです。メールで送受信すると誤送信による情報漏えいのリスクが高く、日々蓄積されるファイルを整理する仕組みも構築する必要があります。
そこで汎用的なファイル共有システムとして、いつでもどこからでもアクセスできるクラウドストレージの導入がおすすめです。クラウドストレージは保存・通信データの暗号化などのセキュリティ機能に対応し、簡単な操作でファイルやフォルダへ任意のメンバーを招待できます。
作業ファイルの入ったフォルダをチームメンバーと共有すれば、業務進捗の可視化にも活用でき、日報の共有と組み合わせて相乗効果を得られるのも利点です。
【関連記事:『ファイル共有をクラウドストレージでスムーズに!メリット・デメリットを紹介』】
おすすめツール3:ビジネスチャットやWeb会議システム
テレワークが浸透してきた現代では、従業員が働く場所はさまざまです。テレワーカーや営業パーソン、出張が多い従業員は、ビジネスチャットで業務日報を共有する方法もおすすめです 。
チャットルームに追加するメンバーを調整すれば、上司のみに報告することも、チームメンバーと共有することも可能です。メールよりもシンプルな方法で日報を送信でき、チャットルームごとに共有履歴を管理しやすく、宛先間違いを防止することにも役立ちます。
またWeb会議システムを活用すれば、チームミーティングや上司・部下の1on1ミーティングなど、より詳細なコミュニケーションも可能です。ビジネスチャットとWeb会議システムを組み合わせることで、業務進捗の共有やコミュニケーションの活性化など、日報作成・共有の目的をより効率的に達成できます。
【関連記事:『ビジネスチャットの比較ポイントは?メリット・注意点とツールの一本化を解説』】
日報の作成や共有を効率化するツール整備ならイッツコム!
イッツコムはリアルタイム営業報告や各種管理機能で営業効率化ができる「ホットプロファイル」、日報の作成・編集・保存・共有がクラウド上で完結する「Box」、コミュニケーションツールの一本化でPDCAサイクルを効率化できる「Zoom」を提供しています。ここでは、日報の作成・共有を効率化する3つのツールの魅力を見ていきましょう。
リアルタイム営業報告や管理機能で営業効率化「ホットプロファイル」
営業日報の作成・共有にはSFAが便利ですが、一般的なSFAは名刺(顧客情報)の登録と営業報告を別々に行う必要があります。
そこで導入したいのが、名刺のデータ化と営業報告を同時に行えるリアルタイム報告機能を搭載したクラウド型名刺管理・営業支援ツール「ホットプロファイル」です。営業日報は自由にカスタマイズ可能なため、自社にとって最低限の項目数にしたり、選択式の入力項目を中心にしたりすることで、従業員が簡単に営業日報を作成できます。また日報に記載する顧客情報は名刺を基にした顧客データベースから選択するので、手入力の手間削減や表記ゆれを防ぐことに繋がります。スマホからでも簡単に操作できるので 営業担当者は外出先の時間を使って、手間なくリアルタイムな営業報告が可能です。
他にも案件・商談管理や目標管理、営業アプローチリストの作成機能なども利用でき、あらゆる面から営業効率化をサポートします。
日報の作成・編集・保存・共有がクラウド上で完結「Box」
汎用的な日報はExcelやWordで作成されることが多く、メールによる低セキュアの共有や、蓄積される日報ファイルの管理が問題になります。
そこで導入したいのが、容量無制限かつ高セキュアなクラウドストレージ「Box」です。日報ファイルを含むあらゆるファイルをクラウド上で一元管理でき、通信・保存データの強力な暗号化や7段階のアクセス権限設定により安全に共有できます。
また、社内ユーザーだけでなく社外ユーザーで共同作業を行う際にも最適でしょう。例えば、営業業務をパートナー企業に委託している際の日報提出先や保管先として活用できます。
BoxはMicrosoft Office Onlineとシームレスに統合されるため、Boxから直接ExcelファイルやWordファイルの作成・共同編集も可能です。ファイルにはコメント・タスクを追加でき、Box上でコミュニケーションも取れるため、メールによる情報共有は必要なくなります。
イッツコムは無償のユーザーサポートやカスタマーサクセス、有償の運用設計やデータ移行に対応し、Boxの導入から運用までトータルサポートが可能です。
コミュニケーションツールの一本化でPDCAサイクル効率化「Zoom」
業務内容や課題などのチーム内共有には、ビジネスチャットやWeb会議システムが有用です。しかし複数ツールの使い分けは現場に定着しにくく、コミュニケーション活性化につながりにくい場合があります。
そこで導入したいのが、ビジネスチャットとWeb会議システムに両対応する「Zoom」です。Web会議システムとして有名なZoomですが、「Zoom Chat」機能により、Zoomミーティングとスムーズに行き来できるビジネスチャットとしても活用できます。
無料版Zoomにはミーティングの40分制限があり、長時間ミーティングでは再招待の手間もかかりますが、有料版Zoomなら実質無制限(30時間/1回)で利用可能です。またクラウドレコーディングによるミーティングの簡単アーカイブや、管理者用ダッシュボードによる利用履歴の詳細管理もでき、PDCAサイクルの効率化に役立ちます。
イッツコムなら日本語サポート付きの有料版Zoomをプロプラン1ライセンスから提供しており、小規模な利用でも費用の無駄は生じません。管理者向けの各種マニュアルも充実している他、請求書払いにも対応しております。
まとめ
日報は運用目的や業種・部署などによって最適なフォーマットが異なります。また、一般的に採用されるExcelとメールの組み合わせによる作成・管理は非効率です。営業日報の作成・共有に向いたSFA、日報の運用をクラウド上で完結できるクラウドストレージ、PDCAサイクルを効率化するビジネスチャットやWeb会議システムを活用しましょう。
イッツコムは「ホットプロファイル」「Box」「Zoom」により、日報の作成・共有・管理やコミュニケーション活性化をトータルにサポートできます。日報のスマートな運用をお求めなら、最適なツールの組み合わせを提案できるイッツコムにご相談ください。